Say Hello ―縁(えにし)―9(完)

Say Hello ―縁(えにし)―8

―チャンミンside―さすがに正面玄関から出るのは止められて。ヤツと2人、役員専用の通路を通り駐車場へ向かった。ゴロゴロとスーツケースから鳴る音がいやに間抜けに聞こえる。それはヤツも一緒のようで、チラッと見ては、笑いをこらえてるのがありありと分かる。無駄に詰めこんだ荷物は絶対にヤツの留守を狙って片付けよう!そう誓いながら足をはやめた。「ほら、荷物かせよ?」トランクを開けながら、またニヤリと笑う。さっきまでの焦っ...

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Say Hello ―縁(えにし)―7

―チャンミンside―「ほら、……ここで少し待ってな?」通されたのは、社長室のさらに奥の小部屋。以前一度だけ入ったことがある、シンプルなのに一見して高級品ばかりと分かる部屋だった。あの時は、勝手に僕の借金を叔父から肩代わりしたんだ。───おまえはもう、チョンユンホのものだ。と言われ、カッとなってここへ乗りこんだ。そしてまた、コレだ。僕にはチョンユンホという人間が理解できなかった。僕が欲しいのは、金などでは決してない...

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Say Hello ―縁(えにし)―6

―イェジュンside― 「あ、あの、……え、っと。」 リビングに入った俺を待ち構えていたのは、一見体裁を整えたらしいが、まるで穴だらけの2人の痕跡。 痕跡と言ってもアッチの方ではない。 むしろ俺はそれを覚悟してそれなりの時間を潰してから戻ってきたつもり。 「悪い、イェジュン。車に忘れたと思ったけど、実はあった。連絡も遅くなってすまなかった。」 妙に素直に謝る社長が気味悪い。 「いえ、...

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Say Hello ―縁(えにし)―5

―ユノside―ぽろっと一粒落ちたら、───それはもう、止まらないようで、「っう、……ユノ、…」ボロボロと床を濡らすそれと。血と涙でごちゃ混ぜになった顔。じんじんと疼く首筋は、押さえていたからか血は止まったようだ。先ほどまでの淫靡な姿はどこにもなく、いつも強気なヤツが酷く怯えてみえた。「チャンミナ?……どうした?」朱に染まったシャツでヤツを汚さないようにと、ふわり隙間をあけて背中を撫でるのに。「ユ、…ノ、」引っ張るよう...

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