Baby don't cry4

      「あぁぁ、…また目分量で入れたでしょ、…」「んなわけ、あるか。ちゃんと計量したぞ。」「だったらこんなにペッチャンコのドーナツにはなりません!」正直、モッチリングだけであればそう時間をかけず作れるようになると思っていた。「あー、計量器がゼロ設定になってませんってば。」「あー、…」…が、どうやら僕はこの人を甘く見ていたらしい。超難関大学を卒業し、留学経験まであるとか。頭がキレて勘も良く、対人関係もそ...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後15

20畳の居間は座卓を並べてもゆったりとしている。 エナが用意した3個の鍋からぐつぐつと美味しそうな匂いが漂い、チャンミンはそれぞれに出汁を足したり具材を入れたり忙しく動き回っていた。 「社長、どうぞ。」 「ん、」 チャンミンがふと見ればユンソクがガンソクへお酌をしているところで、あんなことがあったのにユンソクは甲斐甲斐しくガンソクの世話をやいている。 そしてガンソクもそれを当然のようにうけていた。 ...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後14

縁側を向いたユンソクの細っそりとした背中が緩やかなリズムを刻む。優しく軽やかな篠笛の音。先日聴いたもの悲しい音とは違うとチャンミンはうっとりと聞き惚れていた。梅雨の合間、流れる雲の隙間から届く日射しがきらきらと輝いて。ふとユンソクの視線が庭の端っこにあるのをチャンミンは気づいた。そこにあるのは手鞠状の青紫の花。憂鬱な梅雨の庭に彩りを添え、雨に映える紫陽花はチャンミンだって好きだ。だから何年か前に一...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後13

ユンソクが戻ってきてチャンミンはほっと胸をなでおろしていた。それにしても2人にどんな会話があったのだろう。ガンソクはいつもと変わらず無表情で歩いてきて、走り寄った組員の面々に何か話している。そして少しだけ遅れてユンソクが戻ってきたが、ユンソクの表情もチャンミンには読めない。何もなかったように「何か手伝いましょうか?」と微笑むユンソクへ大人は難しいと首を捻るしかないチャンミンだった。だがチャンミンに...

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Baby don't cry3

──いいだろう。条件を話し合おうか。と、確かにチョンユンホは言ったはず。話し合おうと言うからには少なからず僕の希望も聞いてくれるのかと思いきや。「現状の店の流れとお前の勤務形態について話せ。」僕が許された発言はこれについてのみ。なんて横暴だと腹も立つが、全ての決定権を持つと豪語するこの男に逆らうのは得策じゃない。「半年、様子を見てやる。半年で経常利益を前年比150%かそれに近い数字をだせ。横ばいであれ...

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Baby don't cry2

「僕は、チョンソンミ。じゃあ、君は君の作ったドーナツで世界中の人を幸せにする自信があるの?」そう言ったのは“好印象”のほう。でもそれが嫌味っぽくなくて優しげな柔らかいトーンの声で、僕の好印象ポイントがさらに上がる。「はい。もちろん!」「 ふふ、威勢がいいなぁ。僕もドーナツは好きだよ。今度はぜひ君のドーナツを食べに行こう。」「あ、ありがとうございます!」ああ、なんていい人なんだ。この人が社長だったらどんな...

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Baby don't cry1

おはようございます、えりんぎです。VLIVEやファンミの字幕版を追ってる間もなく、Mステ出演やドラマ主題歌など怒濤の露出。みなさんも2人のあまりの全力疾走に息切れしつつ、幸せーーーーっっ(〃∇〃)となってることでしょう。さて、なんちゃって極道物語のオマケ話がまだ途中ですが、どうしても『ブロマンスのケミ話』を書きたくなりました。と言うことで、コチラも緩~くお読みください。──これだから金持ちって奴は!腹が立つな...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後12

離れを出て母屋とは反対方向へユンソクは歩く。昨夜降った雨が日の当たらない土壌へ色を濃く残し紫陽花の青を鮮やかに見せていた。そう言えば出会った頃も紫陽花の季節だったとユンソクは気の遠くなるような過去へ思考をめぐらす。その頃子役のユンソクがちっぽけな劇団の経営を支えていたのは事実で、だから新しく劇団を買い取ったヤクザものへ対する物怖じしない態度や反発は致し方ないことだった。初対面の印象が最悪だからかユ...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後11

  ちょうど定期考査の合間で大きな行事もない。チャンミンの頭のなかは結構な割合で“少しだけ素直になる大人達の瞬間”で占められていた。8歳で初めて対面してから、射るような視線と温もりを感じない冷めた態度、そして周りを圧倒する迫力が恐くて仕方なかった。そんなガンソクへの印象が毎月食事会を重ねるごとに薄らいでいき、料亭でのあの日を境にチャンミンとガンソクの距離はぐっと縮まったと言っていい。組み敷かれ一度は...

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