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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後34

一目でわかる大きな亀裂。衝動的とは言えどうしてこんなことをしてしまったのか。床に転がったままの篠笛をチソンはただ呆然と眺めていた。これではもう音が出ない。ユンソクは静かに目を伏せ、落としたまますぐ拾わなかった自分を悔いた。一度壊れてしまったものは二度と戻らないのかもしれないとガンソクとの関係を思う。悪いのは目の前の若い男じゃなく、今さらのように出てきた自分ではないかと。それをこの篠笛が教えたのだろ...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後33

「はじめまして、」一曲終え、振り向いた男をチソンは知っていた。「貴方は、俳優の、…」よほど芸能人に疎い人間じゃなければ知ってるだろう人気俳優が目の前にいて。ああそう言えば少し前に突然の引退宣言で騒がれていたと思い当たる。───この俳優が、天女なのか?チソンは東神会と芸能事務所の繋がりを知らない。勿論若くして小劇団を買い取ったガンソクがそこの看板子役だったユンソクと出会っていたことも。確かに芸能人だけある...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後32

友人へユンソクさんの篠笛を聴かせてやりたいのですが、──そうユンホから頼まれたのは先週の話。ユンホには何かと世話になっているユンソクがそれを断る理由などなく、それぞれの休みを合わせた今日の午後、ユンソクは離れを訪ねることになっていた。もう長いこと使い込んだ篠笛を麻袋へそっと仕舞う。子供の頃、掠れた音しか出せず泣きながら練習した思い出や楽しかった劇団のお囃子。小さな劇団が芸能事務所になっても肌身離さず...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後31

「…なんだ、その顔は。」「いえ、…」意味ありげに視線を寄越すロジンへそう呟いたのは、後部座席に凭れ目を閉じていたガンソクだ。まさか気づかれていたとは。コホンと咳払いでごまかし咄嗟に口元を引き締めるロジンだが、やはりこの1週間ほどのガンソクを思い出すと自然に口角があがってしまうのだ。任侠の徒と呼ばれた先代から組を継いで以降、思えばガンソクほど組の繁栄に身を尽くした男はいない。たかが経済ヤクザと時に蔑みの...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後30

その店はチャンミンの通学路の乗換駅を少し歩いたところにあった。カランコロンと軽快なベルの音が鳴る。「いらっしゃいませ。」と言いかけた男の表情がめずらしいものでも見たような驚きでかたまるが、でもそれは一瞬で、すぐに柔らかく口角をあげ。「いらっしゃい、ユノさん。」と言って笑った。チソンのカフェの場所をユンホはチャンミンやハイルに聞くことはせず、逆にどうしてわざわざ店まで足を運んだのか疑われないよう内緒で...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後29

「っ、痛っ、…イタタ、っ!」「ほら、湿布貼ってやるからコッチへ来な。」「ぅう、…」 チャンミンが稽古へ参加したのは久しぶりだった。だから身体のあちこちが悲鳴をあげ歩くのもツライ。以前チンピラに連れ去られそうになりその後しばらくはユンホの厳しい稽古が続いたが、そのうちユンホがハイルを相手するようになってからつい武道場から遠ざかっていた。それがなぜかチソンに対抗してハイルが張り切りだし、そのうちソユンまでが...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後28

    「「はぁ、…」」 同時に漏れたため息がピタリ重なり顔を見合わせたのはハイルとソユンだ。ハイルが母屋へ忘れ物を取りに戻るついでに帰宅するソユンを門まで送っている途中のこと。「それ、なんのため息?」真似するなよと言いたげにハイルがつぶやく。そんなハイルへ離れでは倍にして言い返していたソユンだったが、今はその元気すらないようだ。「…っ、なんだよ、調子狂うなぁ。そんなにカルタ取りがつまんなかった?それとも...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後27

「きゃっ!アンタ、誰?」「っ、…お前こそ誰だよ?」クッキーを焼いてる間にサンタサン太と遊んでいたのが間違いだった。ソユンとチャンミンはどこか似ていて、夢中になるとつい他のことが抜けてしまう。クッキーの甘い匂いがたちはじめオーブンが出来上がりを知らせても二人は池で餌やりに夢中だったのだから、オーブンからクッキーを出してやったハイルはお礼を言われてもいいくらいだろう。ただ取り出したクッキーの半分を腹ペコ...

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後26

「あの~、…まぁ何て言うか、…」エナは困っていた。それも史上最大に困っていた。「ごめんなさいね、…えっと、後できつく言って聞かせますから、」いたずらするわんぱく小僧の話をしているのではなく、原因はまぁ度々あることなのだが。「い~え。勉強になります!」なんて爽やかに笑う女子高生の真意がわからない。「今日はクッキーを焼こうと思って。チャンミンくんと約束したんです。」そう言っていつもよりかなり早くやって来たソ...

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