HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

SpecialなOneでいて(23)







































───イ・ヒョヌさんがアシスタント兼付き人を探してて、……





「イ・ヒョヌさんは10年前に大学サークルとして結成された時のメンバーなんだ。卒業と同時にプロとして劇団を立ち上げ4年後退団してフリーに転向。で、現在おまえも知っての通り、超売れっ子脚本家。」





───BLモデルやってるよりよほど建設的だと思うぞ?売れっ子脚本家のもとで勉強できて、ツテもできる。これはチャンスじゃね?




「俺は大学在学中は研究生として、卒業と同時に正式に団員になってるから、ヒョヌさんには研究生の時にお世話になってんだ。」





───BLモデル辞めなきゃなんないし、……住み込みだから部屋も引き払わないと、……





「ヒョヌさんはアシスタントの件、急いでる。
こんなチャンスはめったにないぞ?」




「……でも、ユノ!」


……そう言いかけて口をつぐんだ。



分かってる、分かってるよ。
嫌というほど分かってる。
いつまでもBLモデルのアルバイトなんてしていられない。
僕の、脚本家になりたいという夢へチャンスを与えてくれた。




「…俺も、客員という形だけど、大手の劇団に行くことになったんだ。」





諸手をあげて喜べばいい、───そしてこんな僕を推薦してくれてありがとう、と言えばいい。





「俺の方はモデル事務所に話がついてる。おまえも出来る限り早い方がいい。
明日にでも正式に辞めたいって言ってきな?
大丈夫、軽く仄めかしてあるからさ。」




僕だって、永遠に続くと思っていたわけじゃない。
撮影所での、《恋人のふり》から続く当然のように密着した距離感を。
《ふり》が取れた今でも結局何だかんだとユノの世話をしてしまう日常も。




「どうした、チャンミナ?」





───ユノ、

僕たちはまだ始まったばかりなのに、………






「……ユ、」


言いかけたところで、「チャンミン!」と呼ばれ。
練習後のざわついた事務所の片隅にゆっくり近づいてきたのはイ・ヒョヌさんだった。



「具体的な話をしたいんだけど、…この後、時間ある?」



結成当時は役者も兼任していた人らしく真っ直ぐな立ち姿、よく通る声、魅力的な笑顔の人に。



「す、すみません。」と謝罪の言葉を口にしていた。


「あの、まだ今の仕事先へ何の断りもいれてないんです。それなのに勝手に新しい話を進めるわけには、……とても光栄なお話なんですけど。」


「一日、待っていただけないですか?」



隣ではユノが真面目な顔で立っていて、ヒョヌさんの笑顔も消えていた。




───ああ、こんな有名人相手に失礼だった?


恐縮して俯いてしまった僕の目線にスッと影ができて、……フワッと温かい感触。
それがヒョヌさんの掌だと気づいたのは彼がそのまま、僕の頬に触れたまま、ふっと笑みを漏らしたから。




「……モデルのバイトをしながら脚本書いてるんだってね。どうりで格好いいはずだ。…肌もつるつるだね。」なんて、やわやわと動く手は離れそうになかった。




「っ、ヒョヌさん!」

「なに?ユノ、」



「その手、……離してください。」


押し殺したような声のユノが、こんな時ばかり分かりやすくて。


「ふ、おかしなユノだな、……まるで自分のもののように言う。」


見透かしたような含み笑いで離れていったヒョヌさんが随分大人に思える。
結局、「明日、ここに電話くれる?」と連絡先を教えてもらい忙しそうな人を見送った。





そして僕たちの間には重たい沈黙。
見るからに不機嫌なユノと、この突然の話に気持ちがついていかない僕。
モデルを始めた頃の僕なら間違いなく飛びついたであろう申し出なのに。
どうしても一歩が踏み出せない。




暫くしてその原因が吐きだすように、
「───誰にでも色目使うなっ!」と。



「っな、///!!」


一瞬にして頭に血がのぼる。
いくら睨んでも一切こちらを見ようとしないユノの横顔。



「っ、おいっ!!」


気づいたら背後の声を無視して走り出していた。
慣れない建物内、広い稽古場を抜け会議室のような部屋も過ぎて階段を降りていく。
スタッフなのか役者なのか、忙しなく行き交う人達の間を器用にすり抜ける。
追いかけてくる足音を聞こうともせず、ただ無我夢中で走った。






───良かったじゃん!


キュヒョンの笑顔が浮かぶ。




良かったよ、良かったに決まってる!
なんてったって超売れっ子脚本家だ。
願ってもない話で、……迷うなんてどうかしてる。



それなのに、ユノとの間にできる距離に足がすくんだ自分が悔しい。
簡単に、──大手の劇団に行くと、モデル事務所へ話はつけたと、言ってしまえるユノを許せない女々しい自分が悔しい。


 

そしてこんな僕に、「───誰にでも色目使うなっ!」とか。




悔しくて情けなくて、……
今はユノと冷静に話をする自信がなかった。
サンダル履きで財布もスマホさえ持ってない自分にさらに情けなさが襲ってきて泣きそうだ。



1階の事務所脇から受付を過ぎる。
「一度会社へ戻る。」と言っていたキュヒョンを探して夢中で走った。





















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2015/08/06 (Thu) 08:41 | # | | 編集 | 返信

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2015/08/05 (Wed) 22:16 | # | | 編集 | 返信

point えりんぎです(#^.^#)

こんばんは!
ユノにあんな台詞言わせちゃって(>_<)
私が今まで書いたユノの中で一番酷いのでは?スミマセン~
嫉妬深い、と言うことでf(^^;)


ところで、ホミン不足の為、寂しい思いをされてみえるということでアメブロのアメンバ申請が途切れなく続いてる状態です。

数えてみたら1300件ありました。
ありがたいです(*^^*)
最近では、「エルプです!」って方も何件か。
そこでですね、気づいてらっしゃるかと思いますが。
One more thing を書いてた頃って、本当に東方神起以外を知らなかったんですよ。←今もですが(^o^;)
あの話のなかに、ヒチョルという名の絶対ヒチョルをイメージしてないよね?って登場人物が出てきます。
そうなんです、私の頭の中では違うメンバーの顔が浮かんでました。
その人の名前が今だに分かりません(^^;
ということで最近はしっかり顔の分かるキュヒョン以外は実在メンバーの名前はお借りしないようにしてます。
それでも「エルプ」の方がOne more thing を読まれるかと思うと恥ずかしさでいっぱいです(>_<")という話でした。

2015/08/05 (Wed) 21:04 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/08/05 (Wed) 11:06 | # | | 編集 | 返信

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2015/08/05 (Wed) 08:00 | # | | 編集 | 返信

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