HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

SpecialなOneでいて(25)








































───キュヒョンめ、時間がないからって本当に中途半端なところで降ろしやがった。




ペタペタとひたすら家路を急ぐ。
秋の夕暮れは美しい。
澄んだ空気のなか真っ赤な夕焼けはやがて真っ黒なカーテンをひく。
ゆっくり空を眺めるなんて久しぶりだったから。
5階建てのマンションが見える頃には、気持ちのいい疲れと共に心まで浄化されたような清々しい気分だった。





マンションの敷地内。
何度も言うけどエレベーターのない残念な5階建てマンションだ。
中央に位置する階段、2階踊り場にぼんやりと人影が見えた。
もうすっかり月が主役の空を眺めるシルエットは誰?なんて言うまでもなく。



ほんの数時間前に投げた言葉が思いだされて何だか気まずい。
取りあえず知らんぷりと、うつむき加減で歩いた。









「───君は僕の太陽だ。」


「は、はぁ?」




突然降ってきた言葉にビックリして見上げた先。
小憎たらしいくらい満面の笑み。





「チャンミナ、───俺のSpecial one!」


「や、やめっ、っ、嫌がらせですかっ!///」




あははと笑って手すりに乗せた手で髪を掻きあげる仕草。
バカみたいな台詞を吐いてもやっぱり格好いいんだから困ってしまう。





「な、チャンミナー、俺さ、どんなに大きな劇団から引き抜きの話があっても乗らなかった。俺、大きな役者になりたかったけど、それはひとりでじゃない、劇団も一緒にって意地になってた。」




突然真面目な顔して話しだしたユノ。
2階といってもそれなりの高さがあるから真下にいる僕は首が固まるほど見上げたまま。




「だから退団して有名になったヒョヌさんを裏切り者って、…ちょっと思ってた。けどさ、違うんだな?あの人が今回うちの公演に携わることになって、今までなら考えられないほどの大きなスポンサーがついて、宣伝する必要ないくらいに話題になってる。」



「───そういう恩返しの仕方もあるんだなぁ、ってさ。」





ユノはユノなりにいろいろなジレンマに悩まされてるんだな、と思った。
そしてそれを僕に話してくれてるのが、無性に嬉しい。





「ユノが有名になって今の劇団で特別出演なんかしちゃったら、もっともっと客が集まりますよ。」




ふふ、と笑ってまた髪を掻きあげる。
僕はもうくだらない執着でユノを邪魔するつもりはなかった。
果てしなく続く夕焼け空を見ながら、僕とユノの繋がりがそう簡単に切れないことを確信したから。




「───そんときは、おまえの脚本な?」なんて言われちゃったら、途端に夢物語のようになるのに。


純粋に信じて疑わないユノの眸に勇気をもらう。




「まぁ、恋愛描写は、……これから俺と勉強すればいい。」


「し、失礼な人ですね!///」


「失礼じゃねぇよ、俺、おまえを離さねぇもん。おまえ、一途な話しか書かさないよ?」


「なんて勝手な、……、」


「ふふ、そんな脚本家がいてもいい、…だろ?チャンミナ。」




呆れるほど自分勝手な言い草だけど、……ま、いいや。
ユノは僕に夢中で、僕はユノに夢中なんだから、───でしょ?ユノ。







「───今夜は月がきれいだ。」


そう言ってまた髪を掻きあげる。
パラパラっと落ちた前髪から月のひかりが透けるようで、


────ああ、…その髪の毛に触れたい、指をさし入れて小さな頭を抱きしめたい!


なんて思ったらドクンドクンとやたら心臓がうるさくて。






「ユ、ユノ?……こっからじゃあ、首が痛いです。」





「うん、……俺も。キス、したい。」



「は?///会話が成り立ってませんけど?」




「あれ?違った?…最近、チャンミンの心の声が聞こえるようになってきたんだけどなぁ。」



「プッ、…その割りには勝手に誤解して勝手に怒ってますけどね。」




照れくさいのか、あー、とか変な声を出しながら頭上を見上げてしまったユノ。
……まぁ、本当のことだからね、しょうがない。



「あー、もう、っごめん!…俺、おまえのことになると見境なくなるな?ソンジュニヒョンが最初からやたらおまえに構うのも気に入らなかったし…」




ね、ユノ、……上を向いて喋られてもよく聞こえないよ。



そのまま静かに階段を上がっていく。
まさか気づいてないの?
ひとりごとのようにボソボソ言ってるのが聞こえて、2階階段踊り場、…やっとユノの背中が見えた。




「……今日は、本当ごめん、…酷いこと言った、傷つけた、……まだ怒ってる?チャンミナ、……って、アレ?チャンミナ?」



なんだこの人、今さら僕がいないのに気づいてキョロキョロしてるよ、なんて、その焦りようにも笑えてしまう。
身を乗り出すように階下を覗きこんでる背中まであと3m。



……2m、……1m、……




「っわぁ!!///」


ギュウっと抱きついたら本当に気づいてなかったみたい、跳ねるようにビックリしたのが可笑しくて、



「プッ、…ユノ、鈍感すぎ、…ククッ、アハハ、」



いたずら大成功!みたいな気分で大笑いの僕を拗ねたように睨んでくるけど、恐くないよ。



「っこの!///」


向き直ったユノに首を羽交い締めにされた。
どんどん力を入れられ、「っ、痛いって、」なんて訴えても知らんぷり。
そのうち首根っこを掴まれて固定された。
真っ正面には月明かりを背にうけた端正な顔。
こんなに間近で、ユノの眸一面に映るのは僕だけ、……



ほんの一瞬、間があった。
───だって、……こんな所で?


ここ、僕たちの住むマンションの階段だよ?とか。
そんなに遅い時間じゃない、いつ誰が来てもおかしくないのに?とか。
マンションの前の通りは普通に車が行き来して、こちらから見えるということは向こうからも見えるんだよね?とか。




───けど、無理。


同時に寄せた顔、重ねた唇、髪に差し入れた指。




夢中でその柔らかさを堪能し、熱い地肌を撫でながらサラッとした髪の毛を梳いた。




「ん、…っ、///」
「は、…チャンミナ、」




昼間は慌ただしかったから、…ねえ、ユノ、…会えなかった1週間分のキスをしよう、────。













クチュ、…と名残惜しそうに離れていく唇。
さすがにこの環境で恥ずかしさが熱を追い越してしまい2人とも真っ赤だ。



「ユノ、…ありがとう、…アシスタントの話。すぐに返事できなくてごめんなさい。」



僕が一番に言わなきゃならないこと。
暗闇に紛れてポツリと。
僕の額に自分のを合わせニッと笑ったユノ。




「……俺こそごめん。実は写真集を最後に俺ら2人とも辞めるって、…勝手に言っちゃってる。」


「は?」


「だってさ、…俺がいなくなるのに、置いとけねぇだろ?あんなところにおまえひとりさ、」


「………。」


(だって、…じゃない!なんつー勝手なことを、)


半ば呆れ気味に乾いた笑いが漏れる。
ま、ユノが勝手に怒ったり、勝手に先回りするのにはもう慣れた。
せっかちなんだからしょうがない。
しょうがない、って思う自分が一番しょうもない人間だって分かってるからね。




「……あんた、…僕の人生に責任重大ですね、」



照れ隠しもあって強めの口調になってしまったのに、



「ん、ずっと一緒にいような?」とか、微妙にズレたこたえが満面の笑みとともに返ってくる。




そのまま背を向けて部屋へと向かった。
もう盛大ににやけた頬は制御不能で。
ユノに《恋人扱い》される幸せを想う。
《恋人のふり》だって少しも嫌じゃなかった、



───こうなることは、きっと、最初から決まっていたんだ。








「な、チャンミナ、…ついでに言うと、ヒョヌさんにも少しだけ牽制しちゃった。」


「え、…なんて?」





「俺の恋人に手ぇ出すんじゃないぞ、ってさ。」


「………。」


(それ、全然少しじゃねーーっ!)




無言のまま向けた背中に、「いいだろ?もうオープンにしちゃおうぜ!」なんて呑気な声が響いた。












********************

おはようございます、えりんぎです(#^.^#)
いつもボチッと応援ありがとうございます!


SpecialなOneでいて。
完結まで残り2話です。
後日談のようなお話になってます。

と言うことで、今週の《紅-クレナイ-の人》はお休みします。
《SpecialなOneでいて》を完結まで更新させてください~
というか、紅をまったく書いてなくてですね。
完全に放置状態になってます(/_;)
放置してるからといって適当というわけではないんですよ。
アメブロで放置といえば、《Strawberry candle 》でしたから(^o^;)←言い訳


月曜日からの更新は考え中です。
では、よろしくお願いします💓












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Comment

point えりんぎです(#^.^#)

こんばんは!
SpecialOneな2人の甘いお話でした(〃∇〃)
このお話のユノさんは正直すぎて(ちょっとズレるけど)ユノ目線が必要ないくらいでした。
切ない描写はなかったので、切な~いお話好きな方には物足りないかと思いますが。
私の話は甘さと切なさを8対2くらいで読んでくださいね。
切ないのは書いてても辛いので。
辛いと書く意味さえわからなくなります。
羽衣さん、残り2話はおまけのような話になっちゃうので、濃厚、は無理かもf(^^;)
20話だけでむちゃくちゃ時間かかりましたもん~
sw**さん、GETおめでとうございます!
捨てる神あれば拾う神あり!ですね!←ちょっと意味が違う(^^;
私が書きたいことをすごく優しい目線で見てくださっていつも嬉しいです。


私がホミン小説というものを書きはじめて、初のリクエスト作品がもう終わりなんて少し寂しいです。
いつもありがとうございます(*^^*)

2015/08/07 (Fri) 21:17 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point こんばんは(*ノωノ)

えりんぎさん~こんばんは(*ノωノ)

もう朝からウルウルしちゃいましたよ(*T_T*)
階段の踊り場での告白♡、ユノはずっとそこでチャンミンの帰りを待っていたんですよね~、ユノも真っ赤な夕焼けを見ながらチャミのことを思っていたに違いない。。。夕焼けがユノを素直にさせたのかなとか~(^_^)

2人のこれからのこと、《2人の未来》に胸あつでした(ToT)♡
ユノの微妙にズレた答えも、ちょっと得意げで、でも優しい目をしながら言っているのを想像してみたり、色んなものをマルっと包み込んでしまうような満面の笑顔がすべてじゃないかな~と思いました(*ノωノ)、何度かでてきた髪を掻き上げる仕草も好きです

チャンミン~ユノと恋愛描写の勉強♡、これからじっくりと濃厚なものをお願いしますよ( *´艸`)


あと2話も楽しみにしています(^_-)!!

ではまた☆

2015/08/07 (Fri) 20:50 | 羽衣 #- | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/08/07 (Fri) 09:06 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/08/07 (Fri) 08:53 | # | | 編集 | 返信

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