HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

Say Hello ―秘密―1


※70000拍手リクエスト
Say Hello 番外編



























 
イェジュンside 






「──釣った魚に餌をやらない、って言葉、知ってる?」





つんと小ぶりのフォークで刺したイチゴをパクっとひとくち。
口端についたクリームを拭ってペロリ舐めるさまはどう見ても犯罪だろう。




「ん?なに、急に。」



真っ昼間から緊急電話。
何事かと焦ったら、──「ストロベリータルトが食べたい。」とか。
そんなこと担当の編集者に頼めよ、と悪態ついても結局はいそいそと買ってきてしまう。
どうしたって彼に弱いのはもうしょうがない。



「別に。」



拗ねたようにそっぽを向く彼はその横顔さえ憂いを帯びて美しいのに、親指についたケーキの欠片を舌先で掬いとる仕草は本当にやめてほしい。


それでも、彼の言葉とこの拗ねた態度の意味は明白だった。





「……ユンホ社長は、これ以上ないってほどチャンミンに餌を与えてると思うけどね?」



ボソッと言って立ち上がった。
仕事を抜けてきたからそうのんびりはしていられない。
それに、───彼の目的は大体想像がつくし。



じぃっと突き刺すような視線が痛い。
その大きな眸に取り込まれないうちにこの部屋を出るべきだ、と警告音が鳴る。



「───どこへ行くか、…教えてくれなかった。」



ほら、やっぱり、───。



「……俺だって知らない。」
「嘘ばっかり。」



「……仕事の緊急以外、誰にも言うなって言われてる。」
「……知ってんじゃん、」




何あっさり白状しちゃってるんだ?
ユンホ社長には、いつか自分で話すからチャンミンには何も教えるな、と言われていた。
と言っても、俺も大したことは知らない。


毎年、ユンホ社長の誕生日が近づくと届く寂れた温泉宿の宿泊券。
前社長がご存命の頃は、2人分。
今では、ユンホ社長宛だけに。
そして必ず誕生日の数日前にたったひとりで、携帯電話の電源もほぼ切ったまま、毎年のように。


たった一泊の旅行は完全にプライベート扱いで俺でさえ宿泊先の電話番号と大まかな場所しか知らされていない。





「明日の夜には帰ってくるんだから、直接本人に聞いてよ?…悪いけど、俺からは何も言えない。」


「なんでだよ?」



ただでさえデッカイ眸をさらに見開いて、直視するのが辛いほどの目力にビビる。



「それは、……ユンホ社長にとって大切な事、だからさ、……」





「チョンユンホにとって大切な事は、僕にとっても大切な事だ!」



興奮気味に声を荒げたあと、───カァァ、///と真っ赤になった。






───まったく、……まいるよ、チャンミンには。





普段、餌をやらないのは、どちらかというとチャンミンなのに。
超多忙のスケジュールで、どれほど苦労してチャンミンとの時間を作っているか、側に仕える俺には痛いほどよく分かるのに。
取材旅行といっては、ふらっと数日いなくなるチャンミン。
行く先も帰る予定も告げぬまま。
その間、ユンホ社長に当たり散らされて一番被害を受けてんのは俺なんだけど?




「そんなこと言われても教えられないものは教えられない。」


「イェジュンさん、……」



ほんのり染まった頬。
くりくりの眸が潤んで下手な宝石よりも美しいとか。
いや、駄目だ駄目だ。
俺がチャンミンのその顔に弱いって、分かっててやってる、…確信犯だ。




「駄目、明日まで大人しく待ってな?温泉饅頭くらいは買ってきてくれるから。」


「温泉、…行ったの?」


「や、知らない。」



これ以上話してるとどんどん墓穴を掘りそうで、ソファーにかけたコートを手に取り玄関へ向かう。



「イェジュンさんっ!」
「っ、ぅわ!!」



後ろから体当たりされて油断していた俺はチャンミンもろとも床に倒れこんだ。
気づいたら仰向けの俺の上、跨がるように膝立ちのチャンミン。
ニヤッと口端をあげ、ゾクッとするほど不敵な笑顔だった。






「……どいて、チャンミン。」
「いやだ。温泉の場所教えて。」
「無理、俺も詳しくは知らない。」
「嘘だね、絶対知ってるはず。」



体勢が不利だ。
上から押さえつけられたら簡単には抜け出せない。
いくらなんでもチャンミンを蹴りあげるなんてこと出来ないし。


乗っかられた腹がじんじんと熱い。
体を折り曲げ次第に近づくチャンミンの匂いが鼻腔を擽る。



「大体の場所と宿の名前、あと電話番号、……教えてよ。」



胸と胸が合わさってじんわりと額に汗が滲んだ。



「お、…教えられない。」


俺のボスはユンホ社長で。
ボスの命令には絶対服従だ。


「…そんなこと言っていいのかよ?」


さらに口端があがる、…俺を脅すつもり?
そんな簡単に脅しになんか乗らねぇよ。


「言わなかったら、どうすんの?」


体の熱を逃すようにわざとあっさり言った。
ほんの少しだけ間が空いて、




「─────キスする。」


「はぁ?」


「教えてくれなかったら、キスしてやる!」




さらに重みを増す胸。
押さえつけられた両手はピクリとも動かない。




「そ、…そんなことで、教えると思う?」


「じゃあ、舌も入れてやる。」





───っな、///どういうつもりだよっ?



ゆっくりとおりてくる綺麗な顔。



───チャンミンからキス、とか。
それ脅しにならない、普通に女性が好きな俺だけど、……チャンミンとならできる、


そしてふと気づいてしまった。
そう思ったのがたった今、初めてではないことを。




長い睫毛が影をつくる。
微かに上向きの毛先がふるふると震えて、ドクンとひと突き、痛いほどに心臓が跳ねた。




「逃げたって駄目。あんたの舌を捕まえて絡めとって嫌ってほど犯してやる!」


「くっ、」




───この気持ちはなんと表現したらいいのだろう。


バクバクと煩い鼓動。
期待と羞恥。
靄が晴れたような驚き。



それと同時に脳裏に浮かんだのはユンホ社長の顔だった。




───ボスには絶対服従、……そう、これは紛れもなく脅しだった。






ゆっくり目を閉じて大きく息を吐く。
若干緩んだ腕をほどき、指先を軽くチャンミンの唇へ重ねた。





「───分かった、……電話番号と大体の場所しか知らない。それで、いいか?」



こくんと小さく頷いて、俺の指先を柔らかいそれがなぞる。



「どうするつもりか知らないけど、……叱られることは覚悟しろよ?って、それは俺か。」



はぁ、……と、また大きなため息。
満足げに微笑んだチャンミンがスッと俺の上から重みを消す。


そして俺は、文字通り体を張った脅しに難なく陥落したのだった。












*********************

おはようございます、えりんぎです(#^.^#)
Say Helloの2人できちゃいました、すみませんf(^^;)←どうしてもロシアンブルーチャンミンが書きたくて。。。

くっそ暑いのに(だからこそ?)真冬の設定です。
前後編のつもりが終わりませんでした。
4~5話くらいの短編になりそう。
では、よろしくです。









にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村



関連記事
スポンサーサイト

Comment

point Re: 祝!70000拍手リクエスト

momokoさーん!
んふふ(〃∇〃)
冷酷非道で悪魔だと言わしめる行いは置いておきまして。
彼だけに見せる(私の脳内ではユノです、やはり)子どもっぽい仕草や拗ねた態度、…そして、天使!なんて言われちゃったら、もう‼
ってことで、この1話は完全にあの人をイメージしたチャンミンになりました。
というか、あの人がチャンミンそのものです!
タイトル画像のチャンミンね(^w^)
ちょっと吐き出さないと前に進めない感じだったので、吐き出せて良かったです(^^)b
ありがとうございます(#^.^#)
あ、たった今、Mステ編集してました♪←今さら
「ああ、ユノの左腕が映ってる、消せない!」ってやってる私を呆れた顔して見てる娘でした~(^o^;)

2015/08/10 (Mon) 22:54 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 祝!70000拍手リクエスト







>「───どこへ行くか、…教えてくれなかった。」

>「温泉、…行ったの?」
>「温泉の場所教えて。」
>「嘘だね、絶対知ってるはず。」





拗ねた態度で。
強請る仕草で。
甘える言葉で。


自分に好意がある相手に揺す振りかける。





アンバランスに赤くなる頬。
大きく零れんばかりの眸。
そそる薫り。




わぁぁぁぁぁぁぁぁ~。
(*>艸*).*゚*










あっ、こんばんは。
momokoです。





はぁ、朝っぱらからドキドキした。。。。
計算高いロシアンブルーチャンミン。
なんだか、自分をそのまま受け入れて甘やかしてくれる存在の人がいるせいか、さらにしなやかで薫りたつほど艶っぽい(///ω///)←超好み♡





そして、今日は読んでしまいましたよ。
カバンの中にいれっぱなしだった、例の本。




彼の登場シーン。
完全にロシアンブルーチャンミンで読んでました。
──────はぁ・・・。
ええ、見事に。
えりんぎさんの術中にハマってしまいましたよ(///ω///)






>ホミンが好き故に読んだ小説の登場人物にハマり、
>その登場人物をホミンに投影させて昇華するという、
>面倒くさいことしてます。





大成功です!!!
見事に、昇華しちゃってます♡←大興奮/////


この《Say Hello-秘密-》のおかげで。
なかなか読む気にならなかった例の本。
一気に読めちゃいそうです・・・。





では!
無事温泉宿に乗り込んだチャンミンと。
ユンホ社長の逢瀬も。
楽しみにしております~(*≧▽≦)〃





momoko



2015/08/10 (Mon) 20:00 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

point えりんぎです(#^.^#)

こんにちは!
お盆をいかがお過ごしでしょうか?
帰省して親孝行されてますか?
私は世間一般より親に早く先立たれてまして。
母親が亡くなったのが23歳のとき。
銀行に入行した年でした。
あの時の悲しみを超えるような悲しみは過去もこれからも恐らくないような気がします。
子どもに同じ思いをさせないためにも、子どもが家族を持つまでは長生きしなければと思ったりします。
なんて、関係のない話を失礼しましたf(^^;)
tai***さんはSay Helloのチョンユンホ。いまいちお好きではないですもんね~(^^;
妹がツンデレチャンミンを嫌がるんですよ。
私は好きなのに!
妹は紅チャンミンのようにひたすら天使で可愛いのが好きらしいです。
羽衣さんはキャパが広そう(^w^)
この番外編はホミンが好き故に読んだ小説の登場人物にハマり、その登場人物をホミンに投影させて昇華するという、面倒くさいことしてます。(BL小説ではありません(^^;)
自己満足で申し訳ありません(>_<")
紅、書かなきゃ!

2015/08/10 (Mon) 17:57 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/08/10 (Mon) 17:19 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/08/10 (Mon) 09:14 | # | | 編集 | 返信

Post Comment

(設定しておくと後でPC版から編集できます)
非公開コメント