HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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Say Hello ―秘密―4




































ユノside













「結構年上っぽいけど、……綺麗な人。」
白い息を吐きながら、遠く真綿をのせたような木々を眺めて呟くチャンミン。




「だね、綺麗だ。年齢不詳だしな。」
言ったら微妙に目線が泳いだ。




「……上品なのに、色っぽいし。」
少しだけ落ちた視線が池の周りをたどる。




「ああ、着物姿って色っぽいよな。」
触れた肩に力が入って。




「……仕事も出来る?」
伏し目がちに足下を見入る。




「リピーターの目当てはほとんど女将ってくらいの人気らしい。」
膝に置いた手をギュッと握って。




「……それに、気が利いて優しそう。」
完全に頭を垂れる姿が。




「ん、……最高に優しいな。」
こんなにも可愛いなんて、ありえない。









「帰る!!!」




勢いよく立ち上がったチャンミンを見ながら、


───ああ、やりすぎたか、……と思ったけれど。




微かに震える肩がチャンミンの動揺と苛立ちを伝えて、そんなのも嬉しくて堪らない。






「───俺の、産みの母親、だけどな?」


だから、───おまえの欲しい答えをあげるよ。













物心ついた頃には毎年の恒例になっていた父親と二人きりの温泉旅行。
最初は単純に嬉しかった。
多忙な父親をゆっくりと独り占めできる喜び。



反抗期で殆ど会話のない時期にも義務のように繰り返されるそれに疑問を持つようになった。
それに、……女将の存在。
今でもあれだけ若くて美しいのだから、昔は薫り立つほどの美しさだったと思う。
ただあまり記憶にない。
俺を見つめる女将の眸がなぜだか貼りつくようで、あまりの視線の強さに意識して見ないようにしていたから。



大人同士の詳しいやりとりは知らない。
本宅の母は充分な愛情を注いでくれたし、誰も何も言おうとしなかった。
父が亡くなった時、遺言や遺産相続でいくつかの疑問が解決しただけ。
俺もそれ以上詳しく知ろうとは思わなかった。
  


ただ、───マンションを買った。


「家を出るの?」と寂しそうに言った母に、そんなつもりはないと答えたけど。
自分だけの場所が欲しかったのだと。



結局、予定外のペットの出現で本宅へ帰ることもままならないまま。
俺の生活がペットによって塗り替えられていき、───今ではチャンミンの温もりなしで眠ることさえできないとか。









「チャンミナ、…腹減ったろ?部屋へもどろう。」



俺の簡単な説明のあと、黙りこんでしまったチャンミン。


今夜も夜半過ぎから雪になるという。


ヤツの腕を引いて庭園に続く出入口へ向かった。






「ユンホさん。」


フロント脇で声をかけられる。
女将だった。


「急にいなくなってしまって、探しましたよ。お食事のご用意ができましたので、…お連れ様もご一緒で宜しかったかしら?」



ニッコリとチャンミンへ笑いかけるが、チャンミンは目を逸らしたまま居心地悪そうに立っていた。
相変わらずの人見知りだ。
基本、コイツの人見知りは直っていない。
編集者への態度も酷いものだ。
ただ、───一旦受け入れた時のコイツの変わりようはヤバい。
それで、ハマる。
ハマったヤツを何人も見てきてるから心配でしょうがないというのに。




「お連れ様のお部屋も宜しければご用意できますが、…どうされます?
ユンホさんのお部屋よりは少し狭くなってしまいますが。」


女将にはなにか気づかれてるかもしれない。
チャンミンを運びいれた時の俺の様子は尋常じゃなかったと、…自分でも今さら恥ずかしいくらいだし。
それに、ここへ誰かを呼ぶという、その特別さを誰よりも知っているのは女将だから。



チラッとチャンミンを見る。
おまえが聞かれてるんだ、何とか言えよ?という目線で。



「あ、……え、と。……このまま帰りますから。」


消え入りそうな声で言ったのを。
はっきりと聞き取れなかった女将が身を乗り出して、無意識に2人の間に体を滑りこませた俺。



「部屋は、このままでいいです。いや、このままが、いいです。」


「あと、食事は、1時間後でお願いします。」



軽く会釈をして部屋へ向かった。
もちろんチャンミンを引っ張るほどの勢いで。










「痛いっ、ばか、っ離せってば!」


ぎゃんぎゃん煩いヤツを部屋に放りこむ。


「おまえ、ここまで来といて帰るとか、どういうつもりだよ?」


まさか本当に帰るつもりとは思わなかった。
あっさり帰ると言ったヤツに無性に腹が立って、ヤツに着せていたダウンジャケットを乱暴に剥ぎ取る。



「この部屋、露天風呂付きなんだよ。飯の前に入るぞ。」
「は?帰るって、…ぅわ、やめろって、」


問答無用。
暴れるコイツを脱がせるのは慣れたものだ。
あっという間にひん剝いていく。


いつもならそろそろ観念して、逆に俺のも脱がせはじめるくらいなのに。
今だ暴れて俺の肩を押したり叩いたり。
そのうちヤツの体が震えはじめた。



「………チャンミナ?」


泣いていた。
眸を真っ赤にして、嗚咽していた。



「…あ、謝らない、から、な……っ、ぅ、…あんたの、…大事な時間、……邪魔して、も、…僕だって、……」




───────可愛くて、



そんなこと思っていない、と。
本当は来てくれて嬉しかった、と。


どうしたら想いのまま伝わるだろうか、───。





「会いたいのか、……会いたくないのか、……毎年、毎年、分からなくて。」


「どうして簡単に手離すことができたのかと。自分が産んだ子どもなのに。」


「何も言わないから、…何も聞けない。ここにいる間俺は、母親に捨てられた息子だった。」




「───おまえが来てくれて、よかった。」






油断したら俺も泣いてしまいそうで。
まだ震える肩を、ぎゅうっと抱きしめる。
お返しのように回された腕が温かい。



しばらく抱きしめ合って、ふと絡んだ視線に照れくさそうに笑う。
自然に重なった唇は少しだけしょっぱくて。
俺を覆うおまえの口内は甘く、…温かかった。


















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Comment

point えりんぎです(#^.^#)

こんばんは。
朝一番にコメントを送ってくださったmomokoさんに、「なぜ鍵コメ?」とすかさず公開コメへの変更をねだってしまいましたf(^^;)
羽衣さんが。
「momokoさんのコメントと合わせると気づかなかった物語の深いところまで読むことができます。」と仰ってくださいましたよ(〃∇〃)←羽衣さん、鍵コメなのにバラしてます💦
チャンミンの気持ちを的確に表現してくださって嬉しいです!
それに生い立ちとか、よく覚えてくれてるなぁ、っていつもいつも感心しちゃいます。
すごく考えて書いてます。
時間もかかってます。(明日の最終話は3日かかりました💦)
それを同じだけ読み込んでくれてるのが、それが普通ではないって分かってるからこそ、とても感謝してるし、私の道標だと思う所以です。
それは羽衣さんや鍵コメですがsw**さんも同じです。
アメブロへメッセくださる方や拍手コメくださる方、書いてよかったって思います。
感謝感謝です。
sw**さんもね、いつも本当に優しい目線で私が書く2人を想ってくださいます。
それが私の書きたかったこととドンピシャな事が多くて、ホミンを想う気持ちが似てるのだと(^w^)
そんなこと書いちゃうとmomokoさんが「sw**さんのコメント見たい~(〃∇〃)」ってなりますね、多分。
Say Helloのユノの生い立ちは私の中でちゃんとあるのですが、それを長々と説明するのはホミン小説ではちょっと違うなと思い想像にお任せします。
大切なのは、チャンミンがユノの痛みを知り、その痛みを自分のことのように涙したこと。
自分の欲求よりもユノの想いを優先しようとしたこと。
そうですねぇ、離せませんよね?こんな可愛いツンデレさん(^w^)
明日は長めです。
みなさんお待ちかねの露天風呂から始まりますよーーっ(^^)bそして露天風呂三昧💓

2015/08/13 (Thu) 20:38 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/08/13 (Thu) 17:06 | # | | 編集 | 返信

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2015/08/13 (Thu) 16:58 | # | | 編集 | 返信

point 秘密








「ユンホさん。」





しんしんと積もる雪のように。
しっとりと透けるように白い肌。
控えめにひかれた紅は、その形の良い唇を品よく際立たせて。
黒目がちな眸は、やっぱり。
チョンユンホのそれに似ていた ────── 。





甘く。
大きくはないけれど、よく通る声。
押しつけがましくない提案に。
ユノが言葉を促すように、こちらに顔をむける。





「あ、……え、と。……このまま帰りますから。」




それだけ、絞り出すのがやっとだった。
血を分けた息子から。
"旅館の女将"と紹介されたその美しい人。


年に一度。
客と女将として。
一緒に過ごすことを赦されたそのわずかな時間を。
この人は、どんな想いで待っているのか。








土足で聖域に入り込んでしまった自分が。
とんでもなく不躾に思えて。


────── 今すぐにでも。
ここから、逃げ出したかった・・・・・。












おはようございます。
momokoです。



眸を真っ赤にして、嗚咽したチャンミン。
暴かなければよかったチョンユンホの《秘密》。




ろくでなしの父親に添い遂げて苦労した自分の母。
いじめの標的になったその顔も。
幸せな思い出一つ作ってくれなかった弱さも。
やっと巡ってきたチャンスすら手放さざるを得なかった運のなさも。
人を騙して脅迫する汚れた生活も。

すべて母のせいだというのに・・・。
────── それでも、母は母だった。
誰も変わることができない、唯一無二の。






>「…あ、謝らない、から、な……っ、
>ぅ、…あんたの、…大事な時間、
>……邪魔して、も、…僕だって、……」





もう・・・。
ほんとに、可愛すぎるでしょう。




このロシアンブルーチャンミン。
仕事じゃなかったら、愛想笑いすらしない究極のツンデレちゃんですからね。
そりゃ、ハマりますよね。


なかなか人に懐かないのが、自分にだけ甘えてくれるのってたまらないですもん(*゜∀゜)=3

で、他の人に甘えてるのを見ると、無性に腹が立つ・・・・と。





こんな難しい人が《特別》になってしまったチョンユンホさんを気の毒に。
また、羨ましく思いつつ。




露天風呂のシーンはあるのかしら?
それとも、すっとばかして豪華夕食のシーンかしら?
と、すでに明日の朝5時を楽しみにしているmomokoなのでした。




では、また。



2015/08/13 (Thu) 13:06 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

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2015/08/13 (Thu) 09:55 | # | | 編集 | 返信

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