HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《天使な君》10





































―チャンミンside―

















教会からマンションへ送ってもらう車の中。
BGMが僕の新曲ってのがいただけないけど、…これは、もっと勉強しろって事なのか?と取り合えず耳を傾ける。


少し開いた窓から入る秋の風はひんやりとしていて、一瞬身震いをしたのち、濃厚に香る甘い匂いに気づいた。





「───すごく甘い匂いがする、…昼間通った時はそんなでもなかったのに。」


ああ、と言ってさらに窓を開けたドンジュさん。


「これはエンゼルトランペットって花だ。夜になると開花して甘い匂いがするなんて変わった花だろ?」


「へぇ。」


「見たことある?すげぇ壮麗で華やかな花。それに、毒がある。精神を惑わす毒。」


少し考えた後、「───まるでユノ、だな。」なんて。


「ちょっとドンジュさん、失礼なっ!」
思わず声を荒げてしまう。
ユノさんは華やかな存在だけど、決して毒なんかないのに!



そんな僕の言うことなんて聞いてないかのように、「おまえも甘い毒には気をつけろよ。」と言って窓を閉めた。






「なあ、……最近、ユノに会った?」


おそらくこれが聞きたくて花の話なんてしたのだと思った。


「……オフの日からは、……会ってないけど。」




あの日からそろそろ1カ月が経とうとしていた。
毎日のように子守唄を要求する電話はかかってくるけど、……もう僕は限界なくらいに会いたいのに。




「チャンミナ、…愛してる。」



電話口でそう言われちゃったら、我儘なんて言えなくて。
ただでさえ年の差があるから、───子どもっぽいと思われたくない。
そんな僕を知ってか知らずか、相変わらず忙しそうですれ違いの毎日だった。





「チャンミンのSPを頼んだ時に世話になった知り合いに偶然会ってさ。ユノって、おまえとの仕事以降事務所との契約を更新せずにフリーになったんだってな。知ってた?」



まったく知らない。
「……仕事の話はしないから、……」



「だからあの女優も専属ではなくて他の仕事もこなしてるみたいだぞ?まあ、ユノみたいに個人で指名がくるヤツだからこそ出来ることなんだろうけどさ。」



「あ、っ!」
そこで僕は思い当たる。
先日偶然見たニュース!



「そうそう、この前おまえが目をハートにしてテレビにかじりついてたやつね。ハリウッド女優の空港でのニュース。ぴったり真後ろに付いて目立ってたけどさ、やっぱアレ、単独での仕事らしい、しかもユノ限定指名で。」



「ふ、ふーん、……」
誇らしいような、…面白くないような。
なぜ超絶美人にばかり気に入られるんだ、ユノさんは!




なんだか今日のドンジュさんはどこか変だ。
妙に饒舌。
それに探るような物言い。






「それとさ、…YC芸能って知ってる?って、当たり前か。業界最大手の芸能事務所だもんな。」


もちろん、知ってる。
その事務所所属というだけで、威張ってる芸能人を。



「うちの事務所のヤツがさ、新人連れて挨拶に行った時に何度か見かけたって言うんだよね。YC 芸能で、……その、…ユノをさ、」


「なにか聞いてる?」


「……なにも。」


「本当に?ユノから何も言われてない?」


「全然。」



何を焦っているのか、車を路肩に止めてまで身を乗り出して話しはじめたドンジュさん。
僕には初耳だらけで何の事やらまったく分からないのに。
でも僕の様子に、僕が何も知らないという結論をだしたようだ。
ホッと胸を撫で下ろして深いため息をつく。





「そっか、……まさかうちの弱小事務所から移籍を考えてないよな?って疑ってた。
どうもそこの社長とユノが懇意のようだ、って噂で聞いてね。」


「やだな、……そんなこと、するわけないです。」


「だよな?あー、良かったよ。」



よほど疑っていたのか、途端に表情が明るくなった。
ここの社長が賛美歌を歌う僕を見初めて。
僕を拾ってくれた。
体を売ろうとした僕に、新たに歌う場所を与えてくれた。


感謝してもしきれないのに、裏切るようなこと出来るわけないよ。







「……そのYC芸能の親会社がかなり悪どくのし上がった会社でさ、まあ最近芸能部門だけ全くの別会社として切り離して息子に譲ってからはクリーンなイメージを全面に出してんだけどな。」


「……ユノもさ、若い頃は結構ムチャしてたみたいだし、裏のことは俺もよく分かんないんだけどさ。」



ドンジュさんのボソボソ話す声と、車内に流れる美しいメロディーがアンバランスで。




「おまえもユノも不憫な幼少時代を送ったのは似てるけど、……でも、育った環境が違う、それに性格もタイプもまるで違う。」


「───何が言いたいんですか?」




その旋律を気持ち良さそうになぞる僕の声が場違いなほど浮いてるように聴こえる。





「ん、………まあ、時には冷静になって考えろよ、ってこと。もう十代の子供じゃないんだしな。」


言いにくそうに言葉を濁すドンジュさん。





───僕は、…僕だって、分かってる。




『10代の頃はすっげぇグレてた。仲間集めてリーダー気取りでさ。街を仕切ってた組のボスにやたら気に入られて、一歩間違えればどっぷりそっちの人間だった、……よかった、踏みとどまって、……おまえに出逢えた。』





一度だけ、ベッドの中で過去に触れたユノさん。
それ以外は何を言うわけでもなく、僕も聞かなかった。
今、目の前にいるユノさんが僕のすべてだと、そう思ったから。


それでも、───僕の知らないユノさんの世界を、垣間見てしまえば不安だけが募るのに。
結局、何も聞けない僕がいるんだ。





膝に置いた手をギュッと握った。
うつ向いてしまった僕に、───さぁ、行くか?という声がかかったと同時に鳴り響く着信音。
ドンジュさんのスマホだった。
「あ、ちょっと、悪い。」
ひとこと断ってタップする。




別に耳をそばだてていたわけじゃないのに、今、僕が何よりも敏感に反応してしまう名前が隣から聞こえてきた。







「はい、──あー、……ユノ?」

















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Comment

point Re: こんばんは('ω')ノ

羽衣さん。
こんにちはー(^^)b
momokoさんの言葉選びって素敵ですよね。
いろいろお褒めいただいて嬉しいです(〃∇〃)
羽衣さんもキレイで優しい文章です。
それに妄想力も(^w^)
私、羽衣さんの次から次へでてくる妄想に、「お話書いてみては?」って言っちゃったくらいですからね(^-^)v

2015/08/31 (Mon) 17:28 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point こんばんは('ω')ノ

えりんぎさん~こんばんは☆


目が覚めた時にお互いの温もりを感じることができない寂しさ。。。、チャンミンの我慢する姿がいじらしくて切ないです
ユノがねだる真夜中の子守唄も、繋がることでチャンミン自身を癒しているのかなと思ったり、、、時差があるユノにとっては朝方なんですね~、遠く離れていてもやっぱりユノはチャンミンに優しいです('_')

今週もえりんぎさんとmomokoさんワールド全開の《紅》
お二人のシルクのように滑らかで上質な文章に何度も読み込んでしまいました!、コメ欄のお二人すごく深いいです(´▽`*)

私も文才があればな…と思いますが、どうも産まれるときに持たせてもらってないようなので残念です(*>_<)(笑)


では、来週の《紅》も楽しみにしています☆

2015/08/31 (Mon) 00:19 | 羽衣 #- | URL | 編集 | 返信

point Re: こんばんは♪♪

カプ**様

こんばんは!
お互い忙しくてなかなか会えない2人です。
紅はストーリーを追ってしまって萌えがついていかないかもf(^^;)
U GET ME で萌えは補給してください。
いつもありがとうございます(^-^)v

2015/08/30 (Sun) 20:10 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/08/30 (Sun) 19:30 | # | | 編集 | 返信

point Re:

sw**様。
こんにちは!
この後の話にも登場しますが、エンゼルトランペットの別名《曼荼羅華(まんだらげ)》というのだそうですよ。
そのうちタイトル画像に使うと思います。
紅ユノは冷めた態度をとっても実は(ユノなので)熱い男ですよ(^w^)
いつもsw**さんの優しい目線が嬉しいです。
ありがとうございます!

2015/08/30 (Sun) 15:11 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: God bless you.

momoko様。


神様が与えた『息吹』
素敵なエピソードありがとうございます(〃∇〃)


チャンミンの天使の歌声が『息吹』となりユノを癒す。
ユノはその存在自体がチャンミンの癒しとなっています。
そして、チャンミンの知らないところでチャンミンを守ろうとしてますよ、ユノは。


ユノはヒメについて海外へ行っていたのですねぇ。←昨日のmomokoさんの呟きの意味
あちらの映画に出演したヒメの警護で行ったものの、アジア人特有のミステリアスな魅力にあちらの女優さんにもかなり気に入られ、単発のお仕事がひっきりなしにオファーされてるらしいですよ~
フリーなのでね、事務所通さず受けれます。
そしてまとまったお金がいるんです、彼は。
だから必死で働いてますね~、報酬な交渉にも長けてます。
……という設定になっているのですがf(^^;)


momokoさん、リクエストで話した結末へ持っていくのは結構難しいです~
ひとやま越えなければなりません(。>д<)
その間の《萌え》担当はお任せします!
よろしくです(^o^ゞ



ユノとチャンミンの歌声は技術の問題ではないんですよね。
見ている私達の心にストレートにぶつかってくるような。
鳥肌がたつ、心が震える、そんな歌声。
それは彼らがどれほど真摯に取り組んでいるのか、どれほどの努力を当然のようにしているのか、私達は知っているから。
おざなりになってしまっても文句を言えないような状況のなかで、決して裏切らない2人。
凄い精神力だと思います。
本当に尊敬します。
日々成長し、これからも成長し続ける2人をずっと応援したいですよね!


いつもありがとうございます(^-^)v
楽しい時間をつくってくれてありがとう。

2015/08/30 (Sun) 14:59 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/08/30 (Sun) 14:35 | # | | 編集 | 返信

point God bless you.










「な、……歌って?」








電話の向こうのユノさんの声。
少し鼻にかかった甘えるようなその音は、内耳を通り僕のもっと深いところを震わせる。





時差を考えるとまだ朝なのだろう。
僕がベットに潜り込むタイミングを見計らったようにかかってくる電話は、切ないほど優しい。


子守唄……、そう言いながら。
ユノさんにとっては、これから一日が始まるのにね?
どんなときも僕に負担がかからないようにする心遣いは、SPとして自然に身につけられたものなのか──────。














司祭様が。
僕が教会を出るときにしてくださった話が胸に浮かぶ。





「チャンミン。
人間はね、神様が土から形をつくって、その鼻に命の《息》を吹き入れられたんだよ。
そうやって、人は生きる者となったんだ。

もしも神がその《息》と《息吹》を取り去れば、人間は造られる前の塵に返るんだよ。





おまえの《息》から紡ぎだされる歌は、聞くものに命を与えるようだね……。






──────神様はね。
特別な任務に耐える人を世に送り出す時には、さらに大きな《息》を与えられて送りだすんだよ。
サウルやサムエルのような、カリスマ的リーダーは、きっと神様が大きな《息》を与え給うたんだうねぇ………。



──────おまえも。
大きな《息》を与えられた一人かもしれないね。」

















僕は思う。


ユノさんもきっと。
神様から大きな《息》を吹き込まれた、人。











────貴方は、…戦う人、だから。
僕は歌で、貴方に大きな《息》を吹き込もう。


神様が。
貴方から《息》と《息吹》を取り去らないように。


僕の心を込めて──────。
僕の特別な。大きな《息》を送り続けよう。







貴方に神の御加護がありますように。
God bless you.











  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *






こんにちは。
momokoです。






なんだか。
ユノさんの動きがわかりませんねぇ。





でも。
チャンミンのところに、ほぼ毎日電話がかかってきてるってことは、はっきりしました。
国際電話だろうに、子守唄をねだっていることも。
会えなくなってから、1カ月経ってることも、ね。








「チャンミナ、…愛してる。」
そう言われて。
自分のことを大切にしてる想いも伝わってきたら。


それ以上は、自分からは何も言えませんよね。
年の差を気にするチャンミン。
待つことしかできないチャンミン。
いじらしいですねぇ。










そして、昨夜。
素晴らしかったですね!



まさに、ユノとチャンミンは。
神様から大きな《息》を与えられた特別な人だと思います。



だから。
彼らの歌を聴くと、感動するし。
与えられた《生命》を、しっかりと生きなければいけないと。
そう、思えるのでしょうね。






ユノからかかってきた電話の内容を気にしつつ。
また、来週の土曜日を楽しみに待っています。



では、また。




momoko


  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *



追伸①
昨日のコメントのタイトル。
『星の界』だったんです(^_^;)

うっかり入れずに送信してしまいました。



えりんぎさんから、広く知られているほうの歌詞が出てきて。
伝わってる~♡と、嬉しくなりました。




追伸②
羽衣様。
週末以外、愛想なしのmomokoに。
先週は素敵なコメントをありがとうございました。
(*´˘`*)♡


えりんぎさんのお話が大好きで。
吐き出さずにはいられない想像を、こんな風に楽しんでいただけてるなんて、すごくありがたいです♪


楽しんでいただけてるんだなぁ~、って思うと。
本当に嬉しいです。





2015/08/30 (Sun) 13:10 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

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