HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《天使な君》13

































―ドンジュside―












泊まりで付き添いを申し出たのは、どんなに遅くてもヤツが来ると思ったから。
案の定、夜間口から無理やりきたであろうユノ。




深夜の病院は静まり返っていて、微かな足音でさえ響く。
深く寝入ったチャンミンを確認してからノックされる前にドアを開けた。




「────ドンジュさん。」
「今日は念のため泊まってる。来ると思ったよ、ユノ。」




「……そんなに、悪いんですか?」


ひどく険しい顔つきで眉を寄せる。
──蒼白と言ってもいい顔色に緊張からか乾いた唇。



「いや、怪我は大したことないよ。安心していい。……大事な話があるんだ。外で話さないか?」




いつもとは違う様子を敏感に汲みとりコクンと頷く。
それでも、「顔だけ、…チャンミナの顔だけでも見たい。」と。







長い指が触れるか触れないかの距離でチャンミンの頬をなぞる。
───何度も何度も。
そのうち、チャンミンを見つめたまま動かなくなってしまった。
電池切れしたのかと思うほど、ピクリとも動かない。



背中を向けたユノの表情を見たいとは思わなかった。
いや、見てはいけないと思った。





「───ユノ、……そろそろ、」


そこでやっとピクッと反応したユノ。


「ああ、……」




それこそ部屋を出てドアが締まる瞬間まで、ユノの視線はチャンミンにあった。






───あの、半年前までチャンミンに無関心だったヤツはどこへいったのか。


そのうち、わざとらしいくらいチャンミンから目を逸らしたヤツは。


ああ、でもその頃にはもう見ていたのかもしれない。
人知れず心のなかでチャンミンだけを。










「────偶然の事故ですか?」とユノが言った。




病院の中庭から覗く夜空は霞がかり月はぼんやりとその存在を照らしていた。



「まだ分からない。」
「故意に仕向けられた可能もあると?」
「……だから、」
「誰ですか?……それとも事務所ぐるみ?」



矢継ぎ早に降ってくる質問に口ごもってしまうのを鋭い観察眼で見抜かれる。
俺も馬鹿だ、狼狽えれば狼狽えるほど暴露してしまってるというのに。
しかしCM起用についてはまだ発表前で、部外者に話すわけにはいかなかった。



「これ以上は話せない。」という俺に。
「そう、……ならいい。自分で調べる。」と、鋭い眼差しに背筋まで凍りつきそうだ。



こんなユノは初めて見た。
激しい怒りを必死で食い止めているような。
今にも襲いかかってきそうなほどの怒りを。









この雰囲気では分が悪い。
大きく深呼吸して気持ちを入れ替える。



「───ユノ、これを。」


分厚い封筒をユノへと差し出した。
無言で受け取り中身を確認するユノの表情をじっと見つめる。
───もしかしていつかは、と、覚悟をしていたのかもしれない。
特に驚きもせず、静かにその写真の数々を捲っていた。




それは、1ヶ月ほど前から事務所宛に届けられる匿名の写真だった。
ほとんどがユノとチャンミン2人の写真で、どちらかのマンションへ入っていくところ。
そんなに会えていない2人だから、日付は2種類。
ただ男同士にしては不自然なほど寄り添った2人。
チャンミンの腰に添えられた手はどう見ても恋人のそれだった。
それだけならまだいい。
一時チャンミンがユノのマンションへメッセージを届けていたことがあった。
その写真はほぼ毎日のように。
最後に届いたのは数日前。
真夜中にチャンミンのマンションへ入っていくユノと早朝出ていくユノ。
そして走り書きされたメモには、──《総合したらクロ》とだけ。





少しの沈黙、───そして、くくっと小さく笑ったユノ。




「全然気づかなかった、…素人の仕事じゃないな。クロって、……ふっ、犯人かよ、俺ら?」



ふざけて言うユノに、俺はニコリともしなかった。




「……ユノ。チャンミンは今、大きな仕事を控えてる。うまくいけば一気に名前が売れる仕事だ。」


「……イメージが大切なんだ。間違っても男とのスキャンダルなんてあってはいけない、……分かるだろ?」




「────もっとたくさんの人間にチャンミンの歌声を知ってもらいたいんだよ。」







ユノも、もう笑ってはいなかった、────。






「もしも2人が恋人の関係だと言うなら、……別れてほしい、────チャンミンのために。」






厚い雲がすっぽりと月を隠し、その輪郭だけが白く浮いていた、───明日は、きっと雨だ。




















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Comment

point Re:

swanさん。
いつもありがとうございます!
momokoさんは2年間も私が書いた妄想文を奇特にも読んでくださって日々感想を綴ってくださった方なので。
もう大体私の話の流れってバレちゃってるんだろうなぁ、って思いますよf(^^;)
そして私の話を殺さず、さらに高みへ導いてくださるんです。
swanさんのコメントからもいろいろなヒントをもらってますよ!
素直で優しい目線が素敵なんです(〃∇〃)

2015/09/13 (Sun) 22:02 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point

仕事柄、いくつもの修羅場をくぐってきたはずのユノが、顔面蒼白になるくらいチャンミンのこととなると余裕がなくなってしまうなんて…
ドンジュさんが声をかけなければ、ずっとそばにいたでしょうね。名残惜しそうに病室をでて、告げられた言葉は《別れてほしい》…
《守ってほしい》だったら、これからひと時もチャンミンから離れず、自分を犠牲にしてでも守り抜くのに…チャンミンを守るためには、離れなければならないなんて…
雲に覆われながらぼんやり輝く月が寂しげです、えりんぎさん…

momokoさんの『愛おしさのその上』
…まず、タイトルにキュンとしました。
そしていつも思うのですが、チャンミンを見つめるユノから愛おしさが溢れてます…

えりんぎさんのユノと見事にシンクロしているのですね^_^






2015/09/12 (Sat) 23:50 | swan #- | URL | 編集 | 返信

point Re: 愛おしさのその上

momoko様。

こんばんは!
ピクリとも動かなくなったユノの心の内でしたね(^w^)

数話後にユノside書いてます。
こちらのユノの気持ちをとてもよく分かってくださってるmomokoさん。
私の書いたユノsideとブレないなぁ、って感心しました。
ユノの気持ちは私の中のものとmomokoさんのものと、一緒、ですよね?
思慮深いユノ。。。いやいや、案外ガキですからf(^^;)


2015/09/12 (Sat) 19:53 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こちらにも(≧∇≦)

カプ**様。
こんばんは!
何もかも分かっているからこそ、辛い決断ですね。
えーっ(。>д<)って思うような結末?かもしれませんが、それを書くための今です。
ヨロシクお願いします(#^.^#)

2015/09/12 (Sat) 19:42 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re:

ひろみ様。
はじめまして!
コメントありがとうございます♪
紅はここからが本番なので、あたたか~い気持ちで見守ってくださいね(^o^ゞ
その分、平日の2人でほっこりしてください。

2015/09/12 (Sat) 15:58 | えりんぎです(#^.^#) #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 愛おしさのその上









「顔だけ、…チャンミナの顔だけでも見たい。」

そう言って横になるチャンミンの顔を覗き込んだ。






白磁の美しさと滑らかさを感じさせるその肌に、無遠慮に貼られた沢山の絆創膏。


冷たい無機質なシーツの上にのった華奢な腕に繋がる管。


数日前に逢ったときには想像すらしていなかった光景に、思わず息を呑む。








ほんの少しでも。
チャンミンに負担になることは憚られて。

それでも。
そこにある命を確かめずにはいられなくて。


──────そっと、指でなぞる。








伸ばした指先から、仄かに感じる体温。
絆創膏からはみ出した傷はすでに乾いて血小板が正常に機能しているのがわかる。


ドンジュさんの言う通り、怪我は大したことがない様だ。





頬のカーブに沿って滑らせる指に。
何度も何度もその存在を検めさせる。











──────生きた心地がしなかった。




誰だって最終的にはみんな、ひとり。
そう思っていた自分が。

こんなに何かの存在に、気持ちを振り回されるなんて。
半年前との変わりように、自分が一番驚いている。









愛おしさのその上の存在があるだなんて、チャンミンに逢わなければ、知る事もなかっただろう。



もし、失ったら……?
ふと脳裏をかすめた不調法な想いに。
思わず指が止まる。











一遍の迷いもなく。
俺に向けられる愛情。

その全てを自分のものにしても。
まだ足りないと思えるほど、貪欲になる自分。

空っぽの心を埋める、俺の天使……。








モシモ ウシナッタラ?















「───ユノ、……そろそろ、」


ドンジュさんの声が現実に引き戻す。






チャンミンの姿をみて、改めて思い知った。


片時も離れたくないなんて。
そんな感傷的な想いに蓋をすることすら苦しいくらいに。



















こんにちは。
momokoです。




家族のようにチャンミンのことを想うドンジュさんの気持ちも。

大きな仕事を前にマイナスの要素を作りたくないという会社の思惑も。

もっとたくさんの人間にチャンミンの歌声を知ってもらいという想いも──────。




痛いほど。
よく、わかります。










「……別れてほしい、────チャンミンのために。」




この言葉を。
ユノはどう受け止めるの?



誰よりもその才能や想いを知っていて。
もっと華やかな場所に出ようとする20歳のチャンミンを。
29歳の思慮あるユノは、どう思うのかしら?




くぅぅぅぅ(*>艸*).*゚*
えりんぎさん、タマリマセン!









追伸


羽衣様

前後、取らせていただきました。(笑)

残念だったけど。
また《SpecialなOneでいて》みたいな新しいタイプのお話が読めちゃうかもしれませんものね(*´˘`*)♡



  *  *  *  *  *


Swan様

公開コメントありがとうございました♪

こちらのコメント欄でいつも『優しいコメントを書かれる方』とえりんぎさんが書かれていたので、こうしてご挨拶できる機会をいただけてすごくうれしい♪

ファン同士のコミュニケーションを喜んでくれるえりんぎさんの懐の深さに感謝です。


Side storyも、えりんぎさんが楽しんでくれたらいいなぁ~と思いながら、思いついたまま好き勝手に書いているだけなのですが。
こうして『楽しみです』って言っていただけると、めっちゃ有難いです♡




では、また。

momoko

2015/09/12 (Sat) 12:40 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/09/12 (Sat) 09:46 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/12 (Sat) 06:45 | # | | 編集 | 返信

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