HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《天使な君》19







































―チャンミンside―

















鼻歌のように仰向けに寝転がって歌う僕の、胸に耳をあててまどろむのが好きだった貴方。





「……ユノさん、……重い。」


「嘘、まったく体重かけてない。」


「……だって、恥ずかしいです、この体勢、……」




上目遣いの貴方なのに、ニヤっと口角を上げただけで見下ろされてる気分になる。
そのまま勢いよく、気づけば唇を塞がれて。
1曲、最後まで歌えることなんてなかったよね。



「聴くのはもちろんだけど、…歌ってる時にここが震えるのを感じるのも好きだ。」



そう言ってまた胸元に耳を寄せる、そんな貴方が堪らなく愛おしかった。
















───ピピッ、ピピッ、


機械的な電子音でハッと意識が覚醒する。
無意識に伸びた腕がアラームを止め、深く息を吐いた。





幸せな夢で目覚めるのはつらい、───。



嫌でも現実を突きつけられて、ひとりぼっちの自分を確認してしまうから。








ユノさんと最後に会ってから2週間。
あの日の翌日はさすがに普通ではいられなかった。
真っ赤に腫らした目の下はクマも酷かったと思う。
迎えに来たドンジュさんが驚きで息をのんだのが分かったけど、特に何も聞いてこなかった。
ただ、──今日は顔をだす仕事はないから、とだけ。









────ねぇ、ユノさん。


あれほど歌うことが好きだったのに、……今は、少しだけつらい。




貴方に出逢う前、僕はどんな風に歌ってた?
何を見て、何を想って、…誰のために歌ってた?

















「歌って、チャンミナ。」



ステンドクラスが月明かりで壁に反射している、その美しい模様に見惚れていた。



「ユンホくん。」



そんな僕を覗きこむように歌を強請る少年。
真っ直ぐな眸が眩しいほどで、どうかすると怯んでしまいそうなのに。



「……ずっと、元気ない、……ね、チャンミナ、今日は俺が歌おうか?」


なんて、可愛らしい優しさをくれるんだ。





「じゃあ、一緒に歌う?」
「『慈しみ深き』しか知らないけど。」
「いいよ、ユンホくんと歌いたい。」




照れくさそうにニコッと笑って、大きく息を吸った彼のまだ変声期を迎えていない清らかな歌声。






いつくしみ深き
 
友なるイエスは
 
われらの弱きを
 
知りて憐れむ

悩み 悲しみに
 
沈めるときも
 
祈りにこたえて
慰めたまわん









2番が限界だった。
小さな手が僕の頬に伸び、幾筋もの跡を拭う。




「チャンミナ、……泣かないで?……悲しい?」


「……悲しいんじゃないよ、歌に、…感動しただけ。」




出来る限り微笑んで頭を撫でた。
そんな僕の手を避けるように頭を振り、ギュッと抱きつくユンホくん。



「…俺、大人になる、……急いで大人になるからっ、…俺がチャンミナを、守るから!」




────可愛かった、


必死に僕にしがみついて、精一杯の背伸びをする少年。
がむしゃらに5時間もかけて僕に会いに来てくれた。
僕をなくしては生きていけないと、……真っ直ぐな眸で。





────羨ましくて、


ねぇ、ユノさん、……僕も彼のようにできたら、……どんなにか、……。





「ユンホくん、……君にはいつか本当に守ってあげたい人が現れるよ。それは、僕じゃない。」



傷つけたくない、……けど、曖昧な言葉こそ残酷だと思うから、



「僕は、───ユノさんだけの、天使でいたい。ごめん、子供相手に大人げないって思う?」




ふるふると首を振って、悲しそうに、…でも力強く。



「チャンミナには子供扱いされたくない。いいよ、今はそれで。これからのことは誰にも分からないもん。」



そう言うユンホくんに僕は、少しだけ希望をもらう。
───これからのことは誰にも分からない。
僕が想い続ける先にユノさんがいてくれることだって、……きっと。











******




そろそろ年末に向けて音楽祭が増える時期。
まだ正式発表されていないCM起用の企業がスポンサーに名を連ねる生番組で。



「社長から会長まで来てるからな、気を抜くなよ!」と、最近調子のでない僕に渇を入れてるらしいドンジュさん。



────うん、わかってる、…僕だって必死だ。
ユノさんに別れを告げられてまで守ろうとした場所。
それが今、息苦しいほどに褪せて、ぬかるんだ足元から目を逸らしてるなんて思いたくない。








「チャンミンさん!」



そろそろ待機してくださいと言われ、ホールに向かう廊下で声をかけてきたのは、以前僕の楽屋でユノさんとキスしていたアイドル歌手の子。



「もしかしてユノから連絡とか、……あった?」


何を言ってるのか?
無言の僕に。


「…そうよね、……ごめんなさい、私、……大丈夫って思っていても、心配で、……。」


「ユノさんに、…何かあったんですか?」




ほとんど喋ったことのない彼女がわざわざ僕に尋ねるくらいの。
彼女はユノさんの依頼人であるヒメと同じ事務所だった。




「あのね、映画のロケ地近くで大きな列車事故があったらしくて、…もちろんそれに巻き込まれた確証なんて何もないけど、連絡が取れないって事務所でちょっとした騒ぎになってたから。」



「あ、ごめんね、気にしないで。じゃ、私の方が出番早いから、またね!」


ピンクのシフォンワンピースを翻し小走りに行ってしまった彼女のステージは、そんな心配なんて露ほども感じさせない堂々としたものだった。




────気にしないで、……なんて。







『チャンミン、どうした?』


遠くでドンジュさんの心配そうな顔が見える。
声に出さない唇の動きが、──歌うんだ!と言っているのも。









ねぇ、ユノさん。
もし貴方が僕を天使だと言うのなら、
いつの間にか貴方は僕の羽根になってた。


それをもぎ取られては、もう飛べない、……飛べないよ?───ユノさん。













*********************

おはようございます、えりんぎです(#^.^#)

本文が短かったり長かったり、バラバラでごめんなさい。
シチュエーションごとに書いてるのでどうしてもねf(^^;)



yone****様。
110000拍手キリ番おめでとうございます(^o^ゞ
いつもコメントくださる方が踏まれるのって初めてでは?(momokoさん以外で。)
嬉しいです~~♪
もしリクエストなどありましたらご連絡くださいね!






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Comment

point Re: タイトルなし

じ*様。

嬉しいです~、ありがとうございます(〃∇〃)
アメブロの紅を何度も読み返してくださってるのですか?
あちらは完結したあと、暫く凹んだんですよねぇ。
思ったようにうまく書けなくてf(^^;)
でも皆さん紅のユノが格好いいとは言ってくださいます。
それを受けての今回の紅リベンジなんですよ。
ただいま切ないターンですが、スゴく切ないのって苦手なんです。
切ないながら甘くないと書けないf(^^;)
そんな感じで気づいたら甘々になってるかもです。
どうぞこれからもお付き合いくださいね。

2015/09/25 (Fri) 08:21 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/09/24 (Thu) 23:17 | # | | 編集 | 返信

point Re: こんにち♡

カプ**様。

こんばんは。
ユンホくんはいい男になりますよね!
でも、永遠の片思い(/_;)
ずっとチャンミンを好きでいてほしいから。

すぐ週末ですよ~

2015/09/24 (Thu) 19:22 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

sw**様。

シルバーウィークお疲れさまでした(^o^ゞ
結局、家族の予定に振り回されたりしますよね~
外で元気にやってくれるのが一番ですよf(^^;)


連休中の紅コメント、ありがとうございます!
私の好きなシーンばかりでした。
嬉しいです(^w^)
車のシーンも過呼吸のシーンも考えたものではなくて、なぜか降ってくるんです。
逆に考えに考えたシーンの方が理屈っぽくなっちゃって良くないんですよね。
降ってくる間は書き続けますよ(^o^)v

逢いたくて逢いたくて、読み返して頂いたんですか?
あちらの、シャツのボタンをちぎってチャンミンにつけてもらったり、ユノがチャンミンにわざと《ユノユノしい服》を着せたり、降ってきたエピで気に入ってるんですよ(^w^)
画像もね、気づかれました?
私の妄想の原点なので、あちこちに登場!
大学生ほみんですよね(〃∇〃)


いつもありがとうございます!

2015/09/24 (Thu) 17:43 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。

こんにちは!
とてもメジャーな曲ですが、いいものはいいですよね(#^.^#)
もしかしてユノが。と。
ほんの少しの不安でさえチャンミンにとっては声すら出せなくなるんです。
歌を続けることがユノと別れることになるなら、ユノと別れることが歌を続けていくことになるのでしょうか?
難しいですぅ~(;>_<;)

2015/09/24 (Thu) 17:18 | えりんぎ★★ #- | URL | 編集 | 返信

point Re: ありがとうございます☆

yon*****様。

こんにちは!
リクエストはのんびりでいいですよー(^o^)v
忘れた頃でもいいです。
話の方が追いつかないのでf(^^;)
リクエスト関係ないんですけど、今のU GET ME~僕らの距離~のさらに続編をどうしても書きたいので。←忘れられないうちに(^o^;
ぜひぜひ萌え設定や萌えシチュエーションを妄想してみてください(^w^)

2015/09/24 (Thu) 17:07 | えりんぎ★★ #- | URL | 編集 | 返信

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2015/09/24 (Thu) 14:39 | # | | 編集 | 返信

point こんばんは☆

えりんぎさん~こんばんは☆

夢の中ならお互いの心臓の音が聞こえそうな距離にいるのに、天使に輝きを与えていたユノは今はそばにいなくて、とても遠い存在になってしまいましたね。。。(>_<)

思いがけず耳にしたユノの情報も気になりますね、チャンミンの動揺はどんなにか。。。巻き込まれていないといいんだけどな…続きは週末ですね

早く大人になりたいというユンホ君!、天使を守るために早く大人になろうとするところがいじらしかったです~




momoko様

なんと今日は遊園地妄想を書いてくださったなんて(≧▽≦)、もう嬉しくて変な声出ましたw、近くにいた娘に『何?どおしたの?』、『ニヤニヤしてて気持ち悪い』などと言われる始末!

私の妄想とえりんぎさんの妄想がところどころあり、こうしてお話で読めるなんて妄想冥利に尽きます♡

遊園地で2人でデート♡、ユンホ君のチャンミンを独り占めしたいという夢が叶いましたね~、二人とも初めての観覧車、ユンホ君チャンミンの初めていただいちゃったね~(´ω`*)、

そして隠れユノとユンホ君との掛け合いも面白かったですw、この感じいいですね

momokoさん、ほっこりとして温かくてとても素敵なお話ありがとうございました☆





《紅》また週末を楽しみにしています

ではでは、えりんぎさん~オヤスミンです☆

2015/09/24 (Thu) 00:47 | 羽衣 #- | URL | 編集 | 返信

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2015/09/24 (Thu) 00:43 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/24 (Thu) 00:24 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/09/23 (Wed) 23:51 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

みな**様。


こんばんは!
アメブロ読破、ありがとうございます(〃∇〃)

そうです、基本、チャンミンに甘々なユノペンですよ。
とにかくユノがチャンミンに夢中!という話が好きで。
意外にそういうのなくて。
今はどうか分かりませんが、私が書き始めた2013年頃。
チャンミンがひたすら地味でもてもてのユノに片思いって話が多かったような。
自分で書くしかないかな?って、思いきり自分好みの妄想になってます(^o^;
One more thing と、Ai wo mottoの続編の予定は今のところないですねぇf(^^;)
結構、書ききった感があるので。
どうなんでしょ?
好きと言っていただけて嬉しいです。
新たにそんなお話を書けるといいなぁ、って思ってます!

2015/09/23 (Wed) 21:34 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: はじめまして

な*様。


はじめまして。
そうなんですか!
え、っと、結構イチャコラもしますけど、大丈夫ですか?f(^^;)
読める範囲で読んでいただけると嬉しいです。
私は、ホミン大好きな人間なので。
そんな感じでヨロシクお願いします(^o^ゞ

2015/09/23 (Wed) 21:23 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: 《紅-クレナイ-の人 ≪俺の天使≫ 遊園地篇》

momoko様。


こんばんは!

まず、時系列通りの遊園地妄想に驚きました。
回想する形か、未来っぽい感じにするのかな?と思っていましたから。
この辛い時期なのに、ほっこりと暖かいお話。
素敵でした。
ありがとうございます(〃∇〃)

ところどころ、えりんぎ妄想や、羽衣さん妄想も入って宝探しをしてる気分を味わえましたよ!

ユンホくんのかなりハードな生い立ちはもう決定ですね。
このユンホくん、かなり情がわいちゃってますが、実は永遠の片思いという。。。
これからもハードな人生を送っていくのですね。
ああ、でも一生チャンミンを追ってほしい!と切に願います~



今日の本編は、ユノも出したい、ユンホくんも出したい、話も進めなきゃ!という忙しい回でしたf(^^;)
冒頭のユノさんとの回想。
私、好きなんですよ。
切ない時期だからこそ、甘さが引き立つ、そんな感じですよね(〃∇〃)


さてさて、あっという間に週末ですよぅ!
momokoさん、お忙しい紅週間ありがとうございました!

2015/09/23 (Wed) 21:18 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

taitai様。

大した方ですよぅ!
面白い方って賢いんですよ!←あ、褒めてます(^o^;


おそらく、とっても単純な幸せを選びますね。
神様はすべての方向から平等に理由づけをしていただけると教えていただいたので(^w^)←もちろん、taitai さんに!


明日からまた調子のいいユノヒョンです。

2015/09/23 (Wed) 20:59 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/09/23 (Wed) 20:13 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/23 (Wed) 18:35 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

ひろ*様。

ありがとうございます!
チャンミンの羽根は完全にもぎ取られたわけではないですからね。
ちゃんと遠くから見守るって本人も言ってることだし。
……なんだか、言い訳がましいですね、私f(^^;)

明日は、ベッドに倒れこんだ続きでしたっけ?
んふふ~、イチャイチャ補給してください!

2015/09/23 (Wed) 17:32 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

の*様。

こんにちは。
そうですよね。
事情が分からないのに振り回されて、悔やんで、それでもしょうがなかったと言い訳して。
辛いのはチャンミンですよね(/_;)
早く幸せにしてあげたいですーー

2015/09/23 (Wed) 17:10 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 《紅-クレナイ-の人 ≪俺の天使≫ 遊園地篇》













―ユンホside ―








「──────遊園地?」
いつもなら渋い顔して俺をみてることの多いドンジュさんが、ニコニコ顔で提案してきた。



「そっ。牧師様にはOKもらったからさ。次の日曜日。付き合わないか?」


どうやら、チャンミナの仕事が遊園地であり、ステージとステージの空いた時間は自由に園内を廻ってもいいらしい。









「……え、でも、俺……。」
返事を迷っていると、そっと耳元でドンジュさんが囁く。



「最近、チャンミナ……、元気ないだろ?
でもな、お前といるときは笑うんだよ。悔しいけど、お前の力を貸してくれないか。」






そう言われたら。
こくりと頷くしか、なかった。









  *  *  *  *  *









遊園地で、初めてたくさんの人前で歌うチャンミナをみた。





すっと伸びた背。
持て余すほど長い手脚に吸い付くように誂えられた細身のスーツ。
マイクをもつ白い指は彫刻のように綺麗で。
その場にいる人だれもが、目をそらせずにいた。




教会で歌う讃美歌よりもずっと低いミドルボイスで歌っていたかと思えば、透き通るようなファルセット──────。
広い音域を自在に操り、ふくよかに歌うとその歌詞の情景が目の前に浮かぶようで……。

最後の一音が歌い上げられた時には、誰もがその歌に酔いしれていて。

最初の一人が口火を切った拍手を合図に。
大喝采が湧き上がった。






最前列で拍手をする俺を見つけて、にっこりと笑ったチャンミナは、まぎれもなくいつものチャンミナだったけど。
なんだか、すごく遠くの世界の人のようだった──────。












  *  *  *  *  *











「ユンホくん、お待たせ。」
淡い水色のセーターに赤のストライプシャツ、
黒いショートブーツにジーンズ。
スーツを脱いだらいつもの優しいチャンミナで、安心した。





ギュッ──────。
俺の天使の存在を確かめるように抱き着いたら、眉を八の字にして笑われた。





「じゃあ、どれから乗る?」
ちょっと屈んで、俺と目線を合せてくれる。
いつもは、なんとも思わないそんなチャンミナの仕草がなんとなく恥ずかしくて、きょろきょろしてしまう。




「えっと……、観覧車!」
「ふふ、いいよ。行こう。」






こっそりとカメラを向ける人も多くて。
俺はチャンミナを観覧車に閉じ込めて、独り占めしたかったんだ。

繋いだ手から。
じんわりと体温が伝わってきて。
不安な気持ちは、すぐにどこかに行ってしまったのだけど。

















「……結構、高いん、だな。」
「……そう、だね。」


徐々に高度を上げていくその箱に。
心なしかチャンミナの表情が硬い。





「あれ?チャンミナ、観覧車初めて?」
コクリと、頷くチャンミナ。

「僕は、施設で育ったから……。遊園地にくること自体が実は初めて。ユンホくんは?」







「……俺も、ない。」








月曜日は嫌いだった。
学校に行くと、休みの日家族で過ごした話をしているクラスメイトの楽しそうな声が聴こえる。

特に遊園地の話題になると、みんな、声が一際大きくなった。

オモニのお弁当が美味しかったとか。新しいアトラクションに興奮したとか。パレードが綺麗だったとか……。




そのうち、学校に行くのが嫌になった。
どうして、俺は違うのか?

アボジもオモニもいるのに……。









ふいにギュっと抱きしめられた。
「大丈夫。……これから、作っていけばいいよ。楽しい思い出。生きていれば、なんだって出来るから?ね。」

チャンミナの体温があったかくって。
鼻の奥が、なんだかツーンとして。
俺は、馬鹿みたいに「うん。うん。」って繰り返していた。














「ハァ、……楽しかったね、観覧車。」
「うん。でも少し喉が渇かない?」

「チャンミナ!俺、買ってくる!そこにいて!」




チャンミナには子供扱いされたくなくて。
ナイト気取りでチャンミナをベンチに残し、近くのレストランまで走っていく俺の身体が急に浮いた。

───ガッ、と、襟首を持たれて木陰に引きずりこまれる。






「な、何すんだよっ!離せっっ!!」
「こら、なに勝手に触ってんだ。」



「うわっ、ユノ?!」
「呼び捨てにすんな、ガキ!」

ばん!と、蹴りをくらわして、拘束をほどく。



「っ、痛って!!このくそガキ!蹴飛ばしやがったな?」
「お前がトロいんだよ!ばーか!ってか、なんでここにいるんだ?チャンミナ知ってんのか?」





いつも威張ってばかりの奴が、チャンミナの名前が出たとたんに、一瞬表情が崩れた。


「あれ?内緒?」
ふーん。図星かぁ……。
ニヤリと口角を上げて、笑ってやった。



「約束してない人は来ちゃダメなんだよ!」
鬼の首を取ったかのように、言い放った。




「うるせぇガキだ。……チャンミナには、言うなよ……。」
そう言って伏せた眸が、いつも自信に満ちたユノらしくなくて。






数日前に柘榴の樹の下で泣いた。
子供のような俺の天使の表情と重なって。

賑やかなはずの遊園地の喧騒が、ずっと遠くに聴こえていた。











俺、大人になる。
急いで大人になるから。俺がチャンミナを、守るから。
──────だから、俺の天使で、いて?

























おはようございます。
momokoです。





1話が読みごたえがあって、朝からにやにやするやら、哀しいやら、可愛いやら、はらはらするやら……。大変でした。




ユノさんを知る前までの歌い方を忘れたチャンミン。
それだけ毎日が、彼で埋まっていて。
ユノを想うことですべてが満たされていたのに。


今は、羽根をもぎ取られた天使のよう。
羽根がなくなったら、──────このまま、堕ちていってしまうのかしら?



もちろん、ユノさんの無事も気になりますが。
ステージで歌えなくなったチャンミンが気になって仕方ありません。

(木)(金)と、二日たったら《紅-クレナイ-》ですね。
甘々な《U GET ME》の二人に癒されながら、土曜日の更新を待ちたいと思います。






  *  *  *  *  *




羽衣様

《俺の天使》読み応えありました?
そう言ってもらえて、嬉しい(*´˘`*)♡

そして、遊園地妄想……。羽衣さんとえりんぎさんのユンホくん妄想に刺激をうけて、書いちゃいました。

……が、このユノさんと別れた直後の設定ではこれが限界。←momokoの文章力とか、妄想力の限界ともいう……。

ちょっぴりイメージが違っても、ご愛敬。
笑って許してくださ~い(;^ω^)





では、また。
良い《紅-クレナイ-》の祝日を!



2015/09/23 (Wed) 09:08 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

point

おはようございます えりんぎさん(^.^)

あーはははっ!
私、全く大した人ではありませんよ〜
えりんぎ先生にそんな風に言われると照れますよぉ〜f^_^;

チャミ、羽根を失い歌えませんか?
ユノ、事故に巻きこまれた?

2人がどうやって再び一緒にいられるようになるのか、想像もつきません。
早く、皆んなハッピーになって欲しいです(^.^)

2015/09/23 (Wed) 08:46 | taitai #- | URL | 編集 | 返信

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2015/09/23 (Wed) 07:16 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/23 (Wed) 06:03 | # | | 編集 | 返信

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