HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《天使な君》21


































―チャンミンside―












────生まれて初めて歌うことが辛いと思った。





緊張からか声帯が締まり思うように声がでない。
こなすことに必死で、あの震えるような身体の奥底からの感動には程遠かった。



辛うじて穏やかに歌えるのは教会でのみで。
もう遠慮することなく、はらはらと涙しながら歌う僕を、何も言わず見つめるユンホくんがありがたかった。












「チャンミナ、…分かってると思うけど、今日はとても重要な日だ。今日だけでも嫌なことは忘れて歌うことに集中してくれ。」



そんなこと言われた、歌謡祭当日。
最高の復帰舞台を用意してくれた事務所に僕は報いなければならない、のに。



ユノさんの情報をすべてシャットアウトして、あの人の存在を遠ざけようとした。
今だけでも、ほんの少しでいい、……忘れたい。
あの人に逢う前の僕はきっと歌うことの幸せを知っていたはずだから。







暫く楽屋で待機してくださいと指示され、ドンジュさんと向かう途中、ドンジュさんだけが呼び止められた。


「局の事務所に俺宛の電話がかかってるらしい、…なんだろ?ちょっと事務所へ行ってくるからチャンミナは先に楽屋へ行ってて。」


「はい。」と答え、少し重い足どりで歩いていく。





僕の名前が書かれた楽屋の前で、ちょっとした違和感。
中で人の気配がする、…ような。




嫌でも思いだすのは、ユノさんと何人もの女性タレントに見せつけられたキスシーン。
依頼人が男だからといって我先にと楽屋へ押しかけた彼女たちを思う。


ユノさんの愛を得ようと彼女たちも必死だったんだ。
一度、アイドルの子とモデルの子が鉢合わせしたことがあった。
ユノさんをめぐって醜い言い争い。
その横で驚くやら呆れるやら、突っ立ったままの僕。
そのまた後方で、悠然とパイプ椅子に座ったまま、───どちらでもいいよ、…と、確かあの人は言ったんだった。
妖艶とも言える余裕の笑みを浮かべて、───。





その後、3人まとめて楽屋から追い出したっけ。
『今日はひとことも喋りたくない!』と、羽根のメモにのせて。


楽屋扉の前で、クスッと笑いが漏れた。
そんなこともあった、……そのユノさんが余裕なく僕のすべてが欲しいと言った。


奇跡のようなそれを。
僕は手離したのだと、……また深みに堕ちそうで無理やり顔を上げた瞬間、コトッと、部屋から物音。



やっぱり誰かいる!
緊張したけど、……僕も男だし、……もう大人だし、……喉を鳴らし、そっとドアを開けた。












「────チャンミナ。」





───人は、本当に驚いたとき、立っていることさえ出来ないのかもしれない。




ふらりよろけた僕の腰をさりげなく伸ばした腕で支え、そのまま開けっ放しのドアを静かに閉めた。
かなり近い距離、……首筋にユノさんの息がかかるほど。
そして、……カチャリ、と鍵をかけた音が響く。





「………ユノさ、……」





目の前の光景が信じられなくて、───



言葉なく、…ただ見つめた。
消えてしまうんじゃないかと、……幻かもしれない、と。
まばたきした瞬間消えてしまうような気がして、───目を伏せることすら出来ずに、








「……ひどい顔色だ。」


眉間にしわを寄せ僕を覗きこむ切れ長の眸。




「……ユノ、さん、…っ、」


「ちゃんと寝てるか?」


ふるふると頭を振ったら、包むように頬を撫でる手。



「っ、…ユノさん、……」



「それに、……痩せた。……おまえ、」


その手が離れていかないよう、上から覆うように重ね、


「───心配させるなよ、……」



ギュッと力をいれた。



「……ユ、……ユノさん、っ」



「チャンミン、……泣くな、っ」



大粒の涙がぼろぼろと、ユノさんの指の隙間から重ねた僕の手の甲を伝う。
メイクさんに叱られる、…一瞬よぎったけど、止められそうにもない。



「…っ、ユノさん、……」


「ふ、…おまえ、そればっか、」


思わず口角をあげた人の声も心なしか震えてるような気がして、さらに溢れる涙が顎からぽたぽたと足先を濡らした。



言いたいことは山ほどあるのに言葉がでなくて。
頬に感じる熱だけが現実だった。






「───おまえに渡したいものがあって、……ああ、早くしないとドンジュさんが帰ってくるな。」


そこで事務所に呼ばれたドンジュさんを思いだす。


「……ドンジュさんは、…」


「今頃、事務所にかかってきた電話がイタズラ電話だって怒ってるかもな?」


「え?」


ニッと笑ってゆっくり僕の頬をひと撫で。
そのままポケットに入れた手が取りだしたもの。






「……これ、は?」




透明の丸玉が連なったブレスレット。




「アイオライト、──おまえを守る石だよ。」


















********************

おはようございます、えりんぎです(#^.^#)


ごめんなさい~、中途半端なところで~
週末までお待ちをっ(;>_<;)










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Comment

point Re: おはようございます♪♪

カプ**様。

こんばんは~
いやいや、分かりますよ、怪盗**(^w^)
そんなヒーローではありませんけどね。
チャンミン限定なのでf(^^;)

2015/09/28 (Mon) 18:26 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: 紅い石 Ⅱ

momoko様。


羅針盤が絶えず同じ方向を指し示すように。
おまえはいつも求めてくれているのに。


素敵です(〃∇〃)
いつもユノしか映さないその眸の意味を。
チャンミンの存在ひとつでここまで変わってしまった自分自身を。
もちろん知っていたけど、さらに思い知って。
そろそろ動き出しますか?
ユノさん(^w^)




スーパームーン。
綺麗でしたね!
タイトル画も気に入っていただけて嬉しいです♪

次回更新予定の《Say Hello》も一緒に作って、こちらも月(^o^;
しかもmomokoさんお気に入り画像をこちらで使っちゃいましたf(^^;)ゴメン
こちらも気に入っていただけるといいなぁ、と思いつつ。



紅もお話が動いていきますよ。
私が話のなかに書いたことを検索するのはmomokoさんくらいだと思っていたら、そうでもなかったです。
Strawberry candleのシャクチリソバ。
懐かしいですよね?
その検索結果コメントが結構重要なユノパパの台詞に使わせて頂いたことも(^w^)


では、また来週です!
いつも素敵なお話、ありがとうございます(^o^ゞ

2015/09/28 (Mon) 17:51 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

しゅ**様。


はじめまして。
4時ですか!
それは早いですね(;゜0゜)
私は5時に起きて、たらたらとスマホを覗かないと動けないですぅ(^o^;


紅もヘンテコなところで切ってしまったので、みなさん、調べてますね。
来週はただの答え合わせです(^o^;スミマセン

お忙しいなか、コメントありがとうございます!

2015/09/28 (Mon) 17:31 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こんばんは

とも**様。

コメントありがとうございます!
切ないですね。
でも、その切なさ、長続きはしませんので(^o^ゞ

2015/09/28 (Mon) 17:24 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/09/28 (Mon) 09:09 | # | | 編集 | 返信

point 紅い石 Ⅱ













──────逢わない、つもりでいた。






おまえがおまえの天賦を。
望む場所で、望む形で全う出来る様に。


本当は、閉じ込めて俺一人のものに、してしまいたかったけれど。
俺という籠の中に閉じ込めて。
俺のためだけに歌わせたかったけれど……。



おまえの羽根は。
おまえの歌を必要とする人の許に。
羽搏いて往く為のものだから。






だから、少し、……もう少し、
遠くから見守ろう、……時期がくるまで、あと少し。





狂おしいほどの愛おしさに蓋をして。
距離を置くことが。
おまえにとって、一番だと信じて疑わなかった。
だからこそ、言った。

「……こんな我儘な男のことは、早く忘れな?」



はらはらと、止まることを知らない涙を零しながら。
おまえはどう、受けとめたのか──────。




















「──────もう、ダメだな。二度と声はかからないでしょ?」
「惜しいよな、歌もビジュアルも良かっただけに。」




ひそひそと。
でも、面白そうに話す声に耳を疑った。

歌の祭典で、歌えなくなった歌手がいると。
生放送だったため、急なCMを入れるのも手間取ってそのまま放映されてしまったと。

断じて許容できない致命的な出来事は。
本人のみならず、小さな所属事務所の存続すらも危ぶみそうだと──────。







ぐらりと足許が蕩揺し、最後に見たチャンミンの小さな背中を思い出す。

何も言わず、項垂れてマンションに向かうその姿は。
あまりに儚げで。
何度も何度も、心中をかすめた……。


呼吸をすることすら忘失していたのか。
苦しくなり、無意識に心臓を押さえていた。




──────カサリ。


スーツの胸ポケットから、乾いた音。
取り出した深紅の羽根には、《会いたい》の文字。
そして、もう一つ──────。




深い深い紅の石。
《変わりない愛情と貞節》の誓い。











ぐるりと自分の中の何かが音を立てて動く。

羅針盤が絶えず同じ方向を指し示すように。
おまえはいつも求めてくれているのに。




片割れを探すかのようなその石の形は。
俺の心を表しているのか。
それとも、チャンミナ……。
おまえの心、そのものなのか──────?


小さな紅い石に問うかのように、ギュッっと掌で包み込んだ。
















こんばんは。
momokoです。



本日、満月。
そして、明日は2015年唯一のスーパームーンの日ですね。




特別なこの日に。
がらりと変わった《紅-クレナイ-の人≪天使な君≫》のイメージ画に、すっかり心奪われてました。




そして、ユノさんの登場にも。
ドキドキしっぱなし、でした。

「っ、…ユノさん、……」としか言えないチャンミンに、一言ひとこと話しかけるユノさんが。
大切な宝物にそっと触れているようで。

キュンと、切なくなりました。





新しい石の登場に。
大きく、お話が動き出す予感──────。



この石が指し示す方向をあれこれ考えながら。
週末を待ちたいと、思います。



では、また。

2015/09/28 (Mon) 01:06 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 23:53 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 22:21 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

swa*様。

こんばんは~
コメントありがとうございます!
次回予告のような、ドンピシャなコメントでした。
やはり流石です(#^.^#)
次の次、つまり日曜日はドンジュside。
こちらもドンピシャ!
答え合わせしてみてくださいね(^w^)


チャンミンは嫌がらせや妨害を受けてます。
それほど他の事務所にとって驚異の存在なんです。
実力もさることながら、天性の癒しの歌声。
それを泥にまみれることなく守りたいんですよね、ユノは。

なんてswanさんに説明しちゃってますが、そういうのが読者の方に伝わるといいなぁ、と思ってます。

2015/09/27 (Sun) 21:03 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: 永遠に

ちか*様。


ちか*さんはきっと、U GET MEではなく、紅派ですよね。←勝手に決めつけ(^o^;

こちらはリアルに書いてるので、まだ終わりが見えません。
このお話の幸せとは?
Strawberry candleよりも道がたくさんある気がします。
それでも目指すのはひとつの道なので。
ちか*さんの感想楽しみに待っていますね(^w^)

2015/09/27 (Sun) 20:54 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。


こんばんは!
紅のユノは、多少クサくても格好いい台詞が合いますね(〃∇〃)
チャンミンが歌えるように、ドンジュさんを騙してまでユノは現れました。
そのユノに報いるようにチャンミンは羽根を広げると思いますよ(^w^)

2015/09/27 (Sun) 20:46 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: ユノーー(><*)ノ~~

羽衣様。


こんばんは!
あ、やっぱり検索しちゃいました?f(^^;)
一応、普通のアイオライトじゃないんです。
羽衣さんだったら、この石をキーワードにしてどんな妄想するかなぁ(^w^)
花言葉とか、石とか、いろいろな意味や言い伝えがあって、お話を作るのに必須アイテムですよ。
今まで無頓着でしたが、妙に詳しくなりました(^o^;


さてさて、ユノが動き始めたということは、チャンミンを奪いにきますからねぇ(^o^ゞ

2015/09/27 (Sun) 20:39 | えりんぎ★★ #cbCM5e9. | URL | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 20:33 | # | | 編集 | 返信

point Re: はじめまして(*^^*)

けいり*様。


はじめまして。
コメントありがとうございます(^o^ゞ
私、ユノの台詞に萌える人なんです(^w^)
頭ん中をユノ台詞がぐるぐる回ってて、半分以上は忘れちゃうんですけど、どうしても書きたい!ってものは目の前のカレンダーにメモっちゃいますf(^^;)
子供達は、???です(^o^;
格好いいユノ、書けるように頑張ります~

2015/09/27 (Sun) 20:33 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

こも*様。

こんばんは。
もう会わない方がいい、とまで言ったユノさんでしたが、チャンミンがピンチなのでね。
現れましたよf(^^;)
ドンジュさんの目を盗んで~

2015/09/27 (Sun) 20:29 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

ひろ*様。


こんばんは!
祝日。。。ないですねぇf(^^;)


石じゃなくて、貴方に守ってほしい、
ですよねぇ。
でも実際は急に現れたユノさんに夢中で石どころじゃなさそうなチャンミンです(^o^;

2015/09/27 (Sun) 20:26 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

taitai様。

こんばんは~
そうですねぇ、パワーストーン。
これはチャンミンの為だけに探した石なんです。
一応普通のではない予定。
検索されちゃうとネタバレになるので、本当は一気に書こうかと思ったんですけど、あんまり長文になってもな、って思っちゃいましたf(^^;
でも、他のブログ様をチラ見してみると皆さん長いですよねぇ。
感心しちゃいますよ。
あ、私、無理です。ゴメンナサイ(^o^;

2015/09/27 (Sun) 20:22 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 17:36 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 16:49 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 15:33 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 08:32 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 07:08 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 06:17 | # | | 編集 | 返信

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2015/09/27 (Sun) 05:42 | # | | 編集 | 返信

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