HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

Say Hello ―縁(えにし)―6


































―イェジュンside―












「あ、あの、……え、っと。」





リビングに入った俺を待ち構えていたのは、一見体裁を整えたらしいが、まるで穴だらけの2人の痕跡。
痕跡と言ってもアッチの方ではない。
むしろ俺はそれを覚悟してそれなりの時間を潰してから戻ってきたつもり。




「悪い、イェジュン。車に忘れたと思ったけど、実はあった。連絡も遅くなってすまなかった。」


妙に素直に謝る社長が気味悪い。


「いえ、探したけど見つからなくて。こちらにあったのなら良かったです。」
「ん、気づかなくて、…悪いな。」



お互いわざとらしいなと思いながら、芝居がかった会話が続く。








微かに残る血の匂い。
ダストボックスに捨てられた、先ほどまで着ていたシャツ。
よく見なくても濃く滲む赤黒いものは紛れもなく。



───喧嘩か?


しかも流血ざたの。




どんな激しい痴話喧嘩だよ?と突っ込みつつ、たった今シャワーを浴びました、って感じの2人を注意深く観察してみた。







「ユノぉ、ちょっと来て!スープの味見してよ、あんた結構煩いんだからさ。」



あれ?
なんだかチャンミンの声が柔らかい。



「あー、……んー、」



いかにも面倒くさそうな言い草も完全にポーズだ。
いそいそと彼の元へ向かう足どりの軽やかなこと。



そのまま横に並べばいいのに、わざわざ重なるように立つ意味はあまりない。
しかも腰に手を添える意味さえ!


その手は腰を抱くためだけにあるわけじゃないんだから、自分で味見くらいすりゃいいのに。
彼が口元まで持ってきてくれるのを延々と待つ、普段はせっかちな社長。





───ああ、ダメだ、……少し観察しただけで、この突っ込み具合。


結局、流血を伴う痴話喧嘩が、雨降って地固まる、という結果に治まったということか。





「ん、まあまあー、かな。」
「なんだよ、そのエラソーな言い方。自分でやれ。」
「ふふ、素直じゃねぇな?」
「ばか、っさわんな!///」




地固まる、どころじゃないな。
あのギクシャクした雰囲気が急に甘くなった。
これ以上見ていたら胃もたれすること請け合いだ。
















──────そう思ったのも、束の間。






数日後、受付嬢からの緊急電話はかなりの焦りようだった。




「チョンユンホを出せ!って、あ、あの、シムチャンミンさんが、すごい剣幕なんです。ど、どうすればよろしいですか?」




「………っ、……すぐ行く。」





会議中の社長には知らせず、役員用のエレベーターでとにかく急ぐ。



「はぁ、」


ことさら大きなため息が漏れた。
怒った彼が会社まで乗り込んで来たのは2度目。
前回、遠い親戚と誤魔化したのが恥ずかしくなるほど、この会社で彼、シムチャンミンを知らないものはいなかった。




当社の企業CMに出演したのは、そのシルエットだけだとしても。
芸術性を高く評価されたそれは、彼の美しいシルエットがあってこそであり、一瞬透き通るように映し出された横顔はため息がでるような憂いと艶やかさだった。



そんな彼が、契約の為、2度ほど本社へ来たことかあり、それはそれはギャラリーが凄かった。
後に彼の隠し撮り写真が出回り、大いにユンホ社長を苛立たせることになるのだけど。











「チャンミン!」




受付カウンターに身を乗り出すようにして何かを訴えてる彼がいた。
傍らにはスーツケース。
旅行にでも行くのか?
いや、今日、彼がここへ乗り込んできた理由は大体察しがついていた。





「ねえ、いくら会議中だからってさ、緊急とかなんとか言って呼び出せるだろ?頼むよ。」



俺の呼び掛けを完全に無視して受付嬢に訴える彼。
受付嬢もまんざらでもない顔してるから、もうひと押しと更に詰め寄る。




「……チャンミン、いい加減にしろ。くだらない理由で会議を中断させるのは許さないぞ。」


「───イェジュンさん。」



初めて俺に気づいたようだ。
戸惑いに眸が揺れて、ギュッと唇を噛むのが分かった。





怒りと悲しみの入り交じった何とも言えない表情。
総毛立たせ威嚇する猫のような。
それでいて、濡れそぼった犬のような。





「おいで、チャンミン。上で話を聞くから。」




───彼のこんな表情に弱いのは、なにも社長だけじゃない。



俺も、なんだ、────。










「イェジュンさんは勿論知ってるんだよね。」


スーツケースをゴロゴロ引きながら大人しく俺の後をついてくる。
彼の言いたいことは当然分かった。



「うちの税理士がチャンミンを訪ねたろ?」
「やっぱ、知ってるね。チョンユンホの差し金。」



彼は怒ると、途端にチョンユンホ呼びになるのが面白い。
それにしても、怒るような内容ではないのに、と不思議に思った。




「税理士から聞いたと思うけど、ユンホ社長はマンションの所有権移転をしたいらしい。もちろん、チャンミンに。」


「ただ、無駄な税金が掛かるから、俺としては売買の形を取るべきだと思うんだ。あのマンションをチャンミンの事務所として社長から買い取る。チャンミンだって税金対策になるだろ?」




無言のままだったチャンミンが、
「いらないよ、……あんなマンション。」と、ボソッと呟いたのが分かった。







**********************************

おはようございます、えりんぎです(#^.^#)

明日からの3連休は紅-クレナイ-の人です。

ユノを追っていくチャンミン!ってとこで《続く》になってますからねーっ(^o^ゞ








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Comment

point Re: タイトルなし

sw**様。


こんばんは。

強がってるけど、傷だらけで、……
うーん、よく分かってくださって嬉しいです~
イェジュンさんはお兄さんのようで、ほんの少しだけ色も含んでる気がしますf(^^;)
じゃなかったら、あれほどユノに牽制されませんよ。
タイトル画。
本当はこれで9話通すつもりで作りました。
最初に月が綺麗、ってセリフがでてきたので。
前半のタイトル画はブログ村のバナーにしようと思ったんですよ。
そしたら容量が大きすぎとかでNG(。>д<)
勿体ないのでタイトルで使いましたとさ、って感じです。
sw**さんとのコメントを読んで、momokoさんが昨日の記事に小話&コメントを入れてくださってますよ。
うっかり公開コメってのも良いものです(^w^)


紅もあとは浮上するだけですからね。
いつもは私の脳内のホミン任せで、話がどこへ向かうかも分からず書いてますが。
紅はめずらしくちゃんと話を決めて書いてます。
なので、物語性は強くなりますが、ホミン萌え的には足りないんじゃないかと心配になったりもしますね。
では、また(^o^ゞ

2015/10/09 (Fri) 23:08 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こんばんは〜

カプ**様。

こんばんは~
こちらのチャンミン、おこりんぼなんですf(^^;)
すぐ先走る自分勝手に強引なユンホ社長と実はいいコンビ(^o^)v

2015/10/09 (Fri) 22:47 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/10/09 (Fri) 21:44 | # | | 編集 | 返信

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2015/10/09 (Fri) 21:43 | # | | 編集 | 返信

point Re: こんにちは('ω')ノ

羽衣様。


こんにちはヽ(・∀・)ノ
羽衣さんの顔文字が、のほほーん♪としてていつも可愛い。
そして真似してみました♪


おーい、イェジュンさーん、駐車場までどんだけかかってんだぁ、…ってほどの気の遣いよう。
さすが出来た秘書です。
くだらない勘違いというか、思いこみというか。
でもそんなチャンミンも可愛いぞ!って話です。
そして、結局は、家族以上の存在なんです、ユノとチャンミンは!って妄想(^o^ゞ

2015/10/09 (Fri) 18:00 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/10/09 (Fri) 17:18 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。

こんにちは。
いきなりの流血で、引かれちゃってるかな?と心配してましたf(^^;)
しかし、このチャンミン。
軽くそういうことしちゃいそうですもん!
そしてユノもそれを許しちゃう。
そんな2人の関係性に萌えますよ(#^.^#)
明日からの紅はやっと切なさから抜け出してます。
いつもありがとうございます!

2015/10/09 (Fri) 17:04 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

ひろ*様。

こんにちはー!
この回で一旦停止はちょっと微妙にわかりづらいですよね?
次回から一気に解決していきますよ。
んふふ。
紅もヨロシクです(^w^)

2015/10/09 (Fri) 17:00 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2015/10/09 (Fri) 12:28 | # | | 編集 | 返信

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2015/10/09 (Fri) 06:45 | # | | 編集 | 返信

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