HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《天使な君》31



































―チャンミンside―








幼い頃の記憶はすべてここにあった。




教会へやってくる親子連れ。
母親に抱かれ、父親の親指をギュっと握る小さな手。
───どうして僕にはないの?
その大きな手を求め、伸ばしても届かない現実に、礼拝の夜は泣き疲れて眠るのが日常だった。









「チャンミナ、……ここを、俺達の家にしよう。」



僕の頬を包む優しい手。
愛おしそうに緩んだ眸。
親指の腹で撫でるのは、いつもの貴方の癖で。
気持ちよさげにうっとりと眸を閉じるのも。



「ユノさん、この手は、……僕のもの、ですか?」



貴方の大きな手のひらに、こすり付けるように頬を滑らして。
成立しない会話の内容も、貴方にはどうにか通じたみたい。



「ああ、……ずっと手を繋いで生きていこう。」






───ユノさん、



我慢していたのに、ぽろぽろと涙が零れた。
一度溢れだしたら止まらなくて、困ったように笑う僕の目尻を、また貴方の指で拭われる。






「柘榴の木を植えようか、……これからは毎年俺が柘榴の実を取ってやるよ。」


冗談混じりに口角があがる。
僕も、想像したら何だか可笑しくて。


「その歳で、木登りですか?」
堪らず吹きだした頬をむにっとつねられた。








───その瞬間、ユノさんの体がピクッと反応した。




え?と思う間もなく、体を翻したユノさんの手に握られていたのは、───石。
前にも同じような事があった、……これは、



はぁ、と大きなため息をついたユノさんが、あの時と同じ草むらに向けて声を荒げた。




「っ、おいっ!出てこい!」



石が投げられた事など気づきもしなかったドンジュさんたちは何事かと面食らっている。
というか、僕にも石なんて見えなかった。



シーンとした静寂。
身を乗り出したユノさんの腕をそっと押さえ、一歩前に出る。





「────ユンホくん?」


返事はない。




「ユンホくんでしょ?駄目だよ、こんなことしては、……ね、出ておいで。」



暫く待ったら、おずおずと。
めいいっぱい頭を垂れて、草むらから姿を現したのは、やはりユンホくんだった。





無言のまま身を乗り出したユノさんを引っ張るように押さえて、───僕に任せて、と目で合図する。
渋々といった感じで体を引いた人を。
この人は、なぜかユンホくん相手だと子供っぽくなる、と不思議に思った。






「………チャンミナ、……」


チラッと僕を見て、聞こえないほどの声で。
自分の行為を誰よりも分かっているのはユンホくんだと、その萎めた肩と強く握った手が教えてくれた。




「ユンホくん、久しぶり。……会いたかったよ。」




せいいっぱいの笑顔で。
この子を温かく包めるように。
誰もユンホくんを傷つけないよ、と伝えたかった。








パッと僕を見て、立ち止まる。
握った拳はさらに強く、




「チャンミナ、───ご、ごめんなさい。」



肩を震わせるから、止めてあげたくて。
そっと近づいて、ふわり抱きしめた。





「───悪いことした、って、もうわかってるよね?ちゃんとユノさんにも謝りな?」


「…………。」


「ユンホくん?」





「………………っ、やだ、」





さっきまでの様子が一変して頑なになった様子に、「っ、おまえ、チャンミナに触るな!」と少しズレた怒りをあらわにユノさんまで近づいてくる。
ユノさんに掴まれた腕にさらに力をこめ、僕の背中を離すものかと抱いた。




「こらっ!なに抱きついてんだよっ、離せ!」



ユンホくんの腕を引くユノさんは本気じゃないと思うけど、……顔は本気のように恐い、



「ユ、…ユノさん?」
つい僕まで肩を竦めてしまうほど。
チラッと見渡したら、ドンジュさんとカン社長は完全に呆れた顔してるし、牧師様は目を丸くしてる。





「ユノなんてっっ!」


僕の胸に顔を埋めても、眸だけはギラギラとユノさんを睨んでいた。





「チャンミナを悲しませて、……あんなに、あんなに淋しい思いさせて、っ、な、泣かせたくせにっ!」


「……いい時だけ掻っ攫ってくな、ばかっ!」





一瞬、ユノさんの力が緩んだ気がした。
また、シーンとした背後で、──「おぉ、…」という感嘆の呟きはドンジュさんだろうか。




ユンホくんから離した手で、キュっとネクタイを直す仕草。



「───それでも、おまえにチャンミナは譲れない。」


真っ直ぐにユンホくんを見据えて。



「お、俺だって、あと8年で18歳だ。
18歳の俺が、28歳のチャンミナを守る!
絶対に、守れる!」





驚きで声がでなかった。
ユンホくんがそこまで考えていたなんて。


たぶん、……ユノさんも驚いてる。
だって、眸の色が変わった、……深く、真剣味を帯びた表情。





スッとユンホくんの腕に自らの手を重ね。
いともたやすくその腕を引き剥がした。
まるで、まだまだ勝負にならないぞ、とでも言うように。







「おまえにだけじゃない、誰にも、……芸能界にだって、チャンミンは譲らない。」






その確固たる言葉に、───胸が痛くなる。
僕が望むものすべてを与えてくれる貴方に、僕のすべてを貰ってほしいと願う。





「ユンホくん、……言ったよね?
僕は、……ユノさんがいなくちゃ生きていけない。
ユノさんだけの、天使でいたいんだ。」


ほとんど泣き笑いのような僕の顔を覗きこむユンホくんは少しだけ悲しそうで。
それでも、これだけは譲れなくて。






「取りあえず、影から石を投げるような卑怯な事してるようじゃ駄目だ。
俺と正々堂々、勝負できるくらいになったら来い。いつでも相手してやる。」





「────分かったか、……ユンホ!」







悔しそうに唇を噛んで、………それでも、コクンと小さく頷いた。



初めてユノさんが名前を呼んだ日。
ユンホくんをひとりの男として認めた日だと、───そう思った。

















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Comment

point Re: まさかのライバル

ゆうこさん。

笑っちゃった(≧∇≦)
ガチンチョユンホ。
もういらない?
んふふ~、あ~ゆうこさんの正直な感想は面白いですよ~!
でも残念。
ユンホくんは紅の話にとって切っても切れない存在となっております。
まったくの他人だけど、どんどんユノに似てくるんですよ?
そしてユノに負けず劣らずチャンミンを好きで好きで。
次の続編は切ないユンホくんのお話です( ̄∇ ̄*)ゞ
あ、でも今までなかなか会えなかったユノとチャンミンが続編では一緒に暮らしてますからね。

いらないな、なんて言わないで~

2016/11/30 (Wed) 17:35 | えりんぎ★★ #C49ncsqo | URL | 編集 | 返信

point まさかのライバル

子どものライバル!
それにしてもこのガキンチョユンホは
本気でチャンミンを狙ってくるから恐い。
18の時に28、という年の差を使いたくて
チャンミンを若くしたのかなぁ?と思いましたが。。
でもこのガキンチョユンホ、
私も本気でウザくなってきちゃいました。
もういらないな。こいつ。

私ったら大人気な〜い(><)

2016/11/30 (Wed) 01:21 | ゆうこ #EACDacMQ | URL | 編集 | 返信

point Re: 《紅-クレナイーの人≪天使な僕≫前篇》

momoko様。

「先週、書かなくてよかった。」

あ、ホントだ(;・∀・)
これほど似たような表現。
私のなかの紅チャンミンとmomokoさんのチャンミンは本当に一緒なんですね~
一緒の過去を生きて、感じて、ユノに出会ったんですよ!
私とmomokoさんも二人三脚です、足並み揃ってますね~(^w^)



んふふ~嬉しいです!


18歳バージョンも大喜利します?(#^.^#)

2015/11/01 (Sun) 21:59 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こんばんは('ω')ノ

羽衣様。


こんばんはー(^o^ゞ
羽衣さんのつぶやきのおかげで、今月は誰かに言われて気づく、という事なく、カレンダーを仲良しショッピングデート💓の2人にかえられましたよ!
ありがとう(#^.^#)

チャンミンの火拳のエース!
格好よかったですねぇ♪
その漫画、全巻ありますからね!大好きですよー。
ゾロが好きなので、ゾロもいいと思うんですよね。
二刀流のゾロ💓
と思っていたら、昨日観たTIMEDVDのVCRでチャンミン二刀流でした(^w^)

ユンホくん目線で少し大人になったお話書いてみたいけど、完全片思い決定のため、切ないでしょうかね?
妄想は広がりますねぇ(〃∇〃)

2015/11/01 (Sun) 21:38 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 《紅-クレナイーの人≪天使な僕≫前篇》










-チャンミンside-



















覚えている記憶で。
一番古いものは、クリスマスの礼拝。



真夜中の教会に。
すごくたくさんの人が集まっていて、手にキャンドルを持っていた。


家族全員で来ているのだろう。
その顔にはなんともいえない幸せな笑顔で満ちていた。




みんなで歌う讃美歌は、とてもきれいな音で。
その場所に本当に神様がいらっしゃるような、そんな気がしたんだ。
















「チャンミンは、歌が好きなんだね。」

耳で覚えた讃美歌を。
気づくと口ずさんでいた僕のことを、父親がわりの施設長はそう言って、日曜日のたびに教会に連れて行ってくれた。







身体に沁み込むパイプオルガンの音。
真綿で包まれるような歌声。

耳から入ってくる音が。
自分を呼んでどこかに連れていくかのような浮遊感。

まるで、羽根が生えて天使になったみたい──────。





閉ざされた施設の中での生活とは違った時間が、そこには流れていて。
子ども心に、自分を解放してくれているような気がしていた。

















────── ちくんちくん。



でも……。
自分とおなじくらいの子どもたちが目に入ってきた途端。
膨らんだ気持ちが先のとがった針で衝かれ。
しゅう、と。音をたてて萎んでいく。



眠いのか、ぐしゅぐしゅと駄々をこね母親に抱きあげられている。

母親の襟元に摺り寄せられる、ふくふくとした頬。
父親の大きな手で、くしゃりと撫でられる頭。


自分がその子だったら、どんなに幸せか。
どうやっても手に入らないと知りながら。
諦めることができなくて、ついつい見てしまって落ち込む自分がそこにいた ────── 。
















────── チャンミン。


誰でもいい。
僕だけを呼んで。
僕だけを欲して。
僕だけを貰って。





施設のベットで。
繭の様に、シーツの中に包まって。

何度も何度も、叶わない夢を見た。










────── 神様。
僕に、家族を下さい。

心から、愛するから。
僕だけの、大切な、家族を下さい。




そうしたら。
僕は、その人だけのために、いつでも笑っているから。


























こんにちは。
momokoです。



ライバルユンホくんのセリフ!
「18歳の俺が、28歳のチャンミナを守る!」

はぁ~(///ω///)
キタキタ!
それそれ!

8年後が目に浮かぶようです。
更に美しく、艶を増した大人のチャンミナと。
ぐっと背がのびて、柘榴1個分の身長差になったユンホくん。


ストレートな愛情表現は。
チャンミンを困らせるけれど、嬉しくないはずはありません。




でもね。
「ずっと手を繋いで生きていこう。」そう言ったいい男が、常にガード固く傍にいますからね。


37歳のユノ。男盛りですね~。
チャンミナに対してだけ限定的に働く独占欲はきっと健在なのでしょう(*´艸`*)



ふふふ。
今回のお話のような3人での掛け合いの8年後バージョンも。
楽しみにしております♪











そして。
実は、冒頭部分。

先週書こうとおもいながら、プロットのままほったらかしていた―チャンミンside―とそっくりそのまま重なっていて。

嬉しいやら、どきどきするやら。←一番最初に思ったのは、「先週、書かなくてよかった!」って感想でしたけど。(;´∀`)


つらつらと、チャンミンの生い立ちを想像してたので読んでやってください。






では、また。









2015/11/01 (Sun) 14:44 | momoko #PJAgrufQ | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/11/01 (Sun) 00:51 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。


こんばんは!
ありがとうございます(#^.^#)

ユンホくんはチャンミンに癒され、愛することを知り(片思いだけど)、ユノによって知らず知らず鍛えられてるんですよね。
そりゃいい男になると思いますよ♪

2015/10/31 (Sat) 22:23 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こんにちは〜〜♪♪

カプ**様。


こんばんは!
実はユンホくんを登場させよう!と思い立ったのが理由でユノとチャンミンの年齢差を決めました(^o^;)
萌えません?(^w^)
ユノもユンホくんに対しては真面目に危機感感じてますからね(#^.^#)
妄想広がりますぅーー!

2015/10/31 (Sat) 22:19 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/10/31 (Sat) 16:26 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/10/31 (Sat) 15:27 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

sw**様。


コメントの冒頭、ユノとチャンミンの姿がとてもリアルに浮かびました。
きれいな風景、幸せそうな2人でした(〃∇〃)

そしてユンホくん。
そう、絶対カッコいい!
チャンミンの為なら何もかも捨てられるくらい、ずっとずっとチャンミンを好きなんですよ。
完全な片想いを18歳になってもきっと続けてるんだろうなぁ、と思いますよ。
ユノも、ユンホくんにだけは危機感を覚えます。
年々強くなるそれが、初めて生まれた瞬間が今回のお話。
そのうち三角関係物語を書いてしまいそうですf(^^;)


『不器用なほど真っ直ぐなところが。』
本当にそうですよ!
いい加減に、適当に、って出来ない。
自分の人生からいなくなると考えただけで息苦しくなるほど愛していても、踏み出せないもの。
あー、切ないですよね(T-T)
いろいろと共有できて、嬉しい♪



お話は書いてますよ。
書くのは私の趣味ですからね~
紅が取りあえず前後編を3本。
U GET MEも進んでますが、まだ2人がどちらへいっちゃうか着地点が見つけられないんですf(^^;)
U GET MEはダラダラ書いてるんですけど、この何でもないところに萌えがあるんですよね。
紅は頭で考えすぎて、萌えがどこかへ飛んでっちゃいましたので(;・∀・)


いつもコメントありがとうございます(#^.^#)

2015/10/31 (Sat) 14:18 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

名無し様。


こんにちは!
ですよねぇーー(^w^)
私もつい妄想しちゃいました。
絶対いい男になると思いますよ♪
ビジュアルはユノですし(^o^;)

2015/10/31 (Sat) 13:56 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/10/31 (Sat) 12:39 | # | | 編集 | 返信

point

18と28じゃ全然オッケーですよね!
チャンミンを取り合うユノとユンホくん妄想したー\(^o^)/

2015/10/31 (Sat) 08:54 | #- | URL | 編集 | 返信

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