HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人~いつか、きっと~後篇



































カン・イソクside











その日はとにかく、よく喋った。
「チョンユンホ、……ユノでいい。」
そう言ったヤツも、俺を拒否はしなかった。




好きそうに見えなかったから、
「女は嫌いなのか?」と聞いたら、
「嫌いではない。」と言う。
「じゃあ、好きなのか?」と聞き返したら、
「好き、…の意味が分からない。」と。


格好つけてるわけじゃなさそうだ、
「じゃあ、どうして抱く?」と聞いた。
少しだけ考えたあと、
「───溜まるからじゃねぇの?」と。





それからはユノについてまわる日々。
不思議なヤツ。
売られた喧嘩は買うけど自分からは仕掛けない。
クスリも禁止、恐喝も禁止。
「遊ぶ金はどうすんの?」と聞いたら、「働けよ。」と返された。
そういうユノ自身も金持ち相手の高級クラブで働いてるらしい。
ホストでもやればすぐにナンバーワン間違いないのに、薄給のウェイターが好きだと言う。






そんなある日、父親から至急との連絡があった。
ユノを連れてこいと言うのだ。



「おまえ、何やったの?」
「さあな、」
「もし、何かあっても絶対俺が守るからな。親父の好きにはさせない。」
「ふ、…俺、殺されにいくみてぇじゃん。」
「大丈夫、絶対手は出させない。」
「くくっ、まあ……頼むわ。」



のんきに構えるユノにイラつきながら行ったものの、待っていたのは全く逆の話だった。


「っ、おじさん!」


待ち構えていたのは、マフィアのボス。
これはいよいよマズイと逃げる算段をし始めたのに。




「チョンユンホ、おまえのおかげで命拾いした。どうだ?本気で俺のところへ来ないか?正式に養子縁組してもいい。」




どういうことだ?
目が合ったユノは苦笑いで肩を竦めるばかり。




「ビルの非常階段を登っていく男を見かけた。スポーツバッグに皮の手袋、ビルの屋上からは店の入口がちょうど見える。それでこのオヤジに教えた。店にいた客で狙われそうなのは、このオヤジしかいなかったからな。」


「そう、それで敵対組織が差し向けた殺し屋を捕まえることができた。おまえは危険を察知する嗅覚がある。俺のところへ来い。」



そんなこと、何も聞いてない。
じっと見つめる俺に一瞬だけ視線をくれたあと、
「───遠慮しておくよ。」と一言だけ言った。






本来ならボスの要求をいともたやすく断れるものかと疑問だが、ユノに限っては許されるようだ。
ボスもそれを楽しんでいるようだった。
俺が困ったのはボスのプレゼント攻撃。
見たこともない高級時計や宝石類、遂には免許も持ってないガキに高級車まで寄越してきた。
それを簡単に「返してこい。」と言うユノ。
両者に挟まれ辟易した日々だった。



「金はいくらあっても困らねぇよ。ありがたく貰っとけ。それが嫌なら俺の息子になりな?」



時々、食事を一緒するようになっていた2人。
ユノもボスのことは好きだったんじゃないかと、今になって思う。
そんなボスも、個人資産の一等地に建つビルをユノに遺したのを最後に亡くなった。








「最後までおまえのこと息子にしたいって言ってたな。なってやれば良かったじゃん、おまえもボスのこと、好きだったろ?」



葬儀の帰り道。
2人してわざと遠回りして歩いた。
俺もユノもそうしたい気分だった。



「───嫌いではなかった。」
「ボスはおまえのこと、息子のように愛してたと思うぞ?」



はたから見ても分かるくらい。
血の繋がりなんて関係ないほどの溺愛だったと思う。



「……俺、」



もうすぐ正午という頃。
高く昇った太陽が俺達の影を小さく映していた。
ビル郡に反射する光を眩しそうに眺め、さらに遥か遠く、どこを見ているのか、───






「イソク、……俺は欠陥品だ。好きとか、愛してるとか、分からない。仲間を大切にするのは、それが大切にする対象のものだと理解してるからで、それ以上でもそれ以下でもない。」



「ユノ?」





「───俺は自分自身しか愛せない。」





最初に出会った頃の、深い闇が映る眸。
この歳にして全てを諦めたように笑う。



「……誰かに愛された記憶は?」
「ない。」
「……誰かを自分だけのものにしたいと思ったことは?」
「一度も、」




チョンユンホの名のもとに集まる仲間達はみんな、おまえを愛してると、───どうしたらこの男は気づくだろうか。




「それでもいつか、出逢えるさ。」
「───いつか?」




俺達はまだ若い、この先幾多の出逢いが待っているか、



「ああ、……
「っ、お兄さん!」
「え?」



急に声を掛けられ身構えるも、視界に捉えることができず。
よく見たら、目の前に小さな子供、……と言っても小学生中学年くらい?



「あ、ああ、……何?」


白の開襟シャツに黒いハーフズボン。
蝶ネクタイまでしてる。


「この辺りに教会があるはずなんですけど、道に迷っちゃったんです。」


恥ずかしいのか、伏し目がちに。
それでもよく通るキレイな声が印象的で。


「ああ、それなら、あの角を曲がればすぐに三角屋根に十字架が見えてくる。」


それに、……男の子だよな?
睫毛びっしりのクリンクリンな目がむちゃくちゃ可愛い、危ないヤツに拐われないか心配なくらいだ。


「何かの発表会か?よかったら連れてってやろうか?」


別に下心があるわけじゃないけど、何かしてやりたくなるような可愛さで。


「いえ、頼まれて結婚式で賛美歌を歌いにきました。それと、……知らない人に付いていかないように言われてるので、……」


語尾がもごもごと聞き取れないくらい。
申し訳なさそうに言うのが更に可愛い。





「あ、あの、……ありがとうございました!」


ペコッと人形のように頭を下げて、教えた道を歩いていく。








「────ロリコン、」



ボソッと言ってきたのは、ユノ。



「うっせぇよ、俺は老若男女問わず可愛いものには弱いんだよ!」






5mほど離れて、クルッと振り向いたその子が。


───ニッコリと、なんとも言えない笑顔。





「教会で賛美歌とか、似合いすぎだな。」


思わず漏れたため息の向こうで。






「──────天使じゃ、……ねぇよな?」



それはおよそユノには似合わないセリフで。





───ああ、……話途中で言い損ねた、と気づく。



「いつか、出逢えるさ、……おまえの闇もすべて包み込むような相手と、きっと。」












fin.










********************

おはようございます、えりんぎです(^o^ゞ


自己満足のユノ妄想でしたf(^^;)
明日も番外篇です。





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Comment

point Re: チャンミンだ!

ゆうこさん。


この番外編4話は、紅-クレナイ-の人《天使な君》が完結して、でもまだ紅の世界にどっぷりだったので取りあえず吐き出さなきゃと書いたものです。
プロットとか、まったく考えず思いつきでどんどん書いていくのでストーリーはころころ変わっちゃいます。
ただユノの背景とか、そういうのはしっかり頭にあって。
なければ書けないの。
どんな幼少時代を送り、少年から青年になりSPという職についたか。
お金は持ってんの?
貯金する方?それともすぐ使っちゃう方?とか、小説にはでてこない人物設定するのは好きなんですよね。


そうそう最後、チャンミン少年出てきましたね~(〃∇〃)


本当に自分萌え話なんで、
でも嬉しいです。
ありがとうございます。

2016/12/01 (Thu) 20:01 | えりんぎ★★ #C49ncsqo | URL | 編集 | 返信

point チャンミンだ!

おはようございます!
朝から素敵なお話読んでしまって
ほっこりしてます。

ユノのお話だー、
ボスもいい人ー、
と思ってたら、、

チャンミン!!

これチャンミンですよね、
天使じゃないよな?って。

後の展開を想像させるような。

まさかそんな前に出会ってたとは。

だからこそ9歳差なんですね、

意味があった。

私小説には無駄なエピソードとかってないと信じてる派で
ここで繋がりました。

チャンミン出て来ないから
萌えは無しね、と思ってたら最後の最後に嬉しいサプライズ!!

雨ですがとても気持ちいい朝になりました。

ありがとうございます(^_^)

2016/12/01 (Thu) 07:57 | ゆうこ #EACDacMQ | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

ゆの*様。

始めましてのご挨拶をこのお話からいただけるとは思いませんでした。
むっちゃ自己満足話なので(^o^;)
ありがとうございます!

2015/11/27 (Fri) 21:46 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2015/11/27 (Fri) 20:41 | # | | 編集 | 返信

point Re: きゃ(*≧∀≦*)

ジ*様。

こんばんは!
本当に勢いで書いちゃった番外篇なので、そう言っていただけるとホッとしますよ(^o^;)
ありがとうございます(*^-^*)

2015/11/10 (Tue) 21:12 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point きゃ(*≧∀≦*)

えりんぎ様

番外編と言うには、あまりにもステキなお話ですよぉ♪♪
これ読んだら、絶対にまた最初から読み直したくなるヤツだ!!
「天使じゃねぇよな?」にヤラレました~~(*≧∀≦*)
これだから、えりんぎ様のお話はやめられません♪♪

2015/11/09 (Mon) 23:38 | ジス #vQK7GAIk | URL | 編集 | 返信

point Re: 運命の始まり♪

yone****様。


こんばんは!

ですよね(^w^)
お互い認識はしてないけど、出会ってました。
そして再会ですよ♪

2015/11/09 (Mon) 23:14 | えりんぎ★★ #cbCM5e9. | URL | 編集 | 返信

point Re: ひえぇ~かっこええ~

yuno****様。


んふふ~、ありがとうございます(*^-^*)
昨日今日のコメントはユノペンさんだらけですねぇf(^^;)

紅ユノは意外に真面目でちゃんと働いてますよ。
過剰な愛想は振りまきませんが、無愛想にみえて、時々yuno****さんのお好きな口角あげちゃう系です(^w^)
それがまた人気で、実はユノ目当ての客多数だったという。←本人自覚なし
あまり周囲の人間関係など執着しなさそうですよね。
ユノを取り合ったタレントさん2人に「どちらでもいいよ。」と軽く言い放った男ですから(^o^ゞ

2015/11/09 (Mon) 22:50 | えりんぎ★★ #cbCM5e9. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

名無し様。

名無しさんはいつも一緒の方なのかな?
はい、出会ってました(^o^ゞ
お約束です(^w^)

2015/11/09 (Mon) 22:42 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 運命の始まり♪

やはり出逢ってましたネ~☆(*^^*)

初めてあったときも天使だって思ったんですネ☆

ユノ、もう少しだけ待ってネ☆

2015/11/09 (Mon) 22:10 | yonetvxq #- | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/11/09 (Mon) 18:56 | # | | 編集 | 返信

point

おー!出逢っていたのですねー(*^^*)

2015/11/09 (Mon) 18:11 | #- | URL | 編集 | 返信

point Re: 黒豹ユノと蝶ネクタイミン

羽衣様。


こんにちは!
小難しい文章でしたか?(^o^;)
中でも紅はそんな言い回しが多いかもしれないですね。
と言っても私、あまり本を読まないんですけどねf(^^;)


momokoさんの黒豹!
言われてみれば!
本編が終わってもDuetしてるようで嬉しいです。


「───天使じゃ、…ねぇよな?」

ここからもう既に始まっていたんですよ。
そしてそれに気づくのはあの人だけなんですけどね♪


いつもコメントありがとうございます(^o^ゞ
 

2015/11/09 (Mon) 16:54 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: おはようございます♪♪

カプ**様。

ありがとうございます♪
明日からの番外篇とは、4話の話にすれば良かったのでは?というほど繋がってますがf(^^;)
取りあえず、過去と現在ということで。
イソク目線で、ユノとチャンミンが会うべくして会ったことを読んでいただけたら、と思います(^w^)

2015/11/09 (Mon) 16:43 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/11/09 (Mon) 13:06 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

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2015/11/09 (Mon) 09:21 | # | | 編集 | 返信

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