HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

U GET ME ~恋人の話~2


































チャンミンside







「怒ってるだろ?」
ハンドルに腕を交差して僕を覗きこむように聞いてくるから。
「…べつに、怒ってませんってば。」と答えた。


当初の予定ではエアーズロックとオルガ岩群の中間の丘で夕陽に染まる岩肌を見るはずが、結局国立公園入口まで辿り着けなかったというだけで。
地平線からそそり立つような赤茶けたそれが真っ赤に染まっていく様子は圧巻で、充分にその姿を堪能できたし。


「明日は日の出前に来て登るんですよね?」
「まあな。」
「じゃあ、その時にもっと近くで見れる。」

ヒョンが何を気にしてるのか知らないけど、現実味のない荘厳な風景よりユノヒョンに触れる時間の方が大切だったんだから仕方ないよ。



エアーズロックとオルガ岩群は先住民族アボリジニの言葉で『ウルル』と『カタジュタ』と呼ばれる。
はるか昔より聖地として崇められた神聖な場所。
乾燥地域でまばらな植生しかないこのあたりに安定した水場を与え、人や動物そして植物へ恵みをもたらしてきたらしい。


僕もそう。
ここへ来て乾いた心にすぅっと水が染み込むような感覚。
僕にとってユノヒョンはそれほどの存在になっていたんだと改めて思うほど。




空が暗くなるとともにポツリポツリ星が現れた。
「あ、やべっ、…急ぐぞ。」
慌ててエンジンをかけるヒョン。
最初の計画どおり丘の上で星空を眺めるつもりらしい。
「あの真上の火星が一番星でしたよ。ああ、…すごいっ、…あっという間に星で埋めつくされてく!
ね、ヒョン、ユノヒョン!」
助手席の窓から身を乗り出すように見入る僕。
乾いた空気が透明度を増し、ずっしりと落ちてきそうな星たち。
「あ、コラッ!危ないって!」
運転しながら僕のシャツを片手でつかみ、言葉と裏腹にヒョンもすごく嬉しそうだ。


車を止めて丘を登る。
地平線から地平線へと大きな弧を描く天の川に圧倒されそうで。
空を見上げながらクラっと揺れた身体をヒョンに支えられた。
「危なっかしいなぁ。」
そう言いながら、空を見上げたままの僕を見つめる。
「チャンミンの目に星がびっしり映ってる。」
可笑しそうに言うから。
そんなヒョンへ視線を移して。
「ユノヒョンの目には、……僕、だね。///」

僕だけを映した眸。
言葉にしたら何だか恥ずかしくて、…うつ向いたのをくいっと掬われ触れるだけのキス。
「上も周りも、すべて星に囲まれて俺達2人きりみたい。」
そう言ってまた降りてくる唇。


どう見てもチラホラ観光客の姿や遠巻きにツアーの団体客が見えるけど。


───まあ、いいや、…そういうことにしておこう。




「南十字星、…分かります?」
「ああ、…アレだ、明るい星が2つ目立つだろ?」




『北極星のない南半球で、遥か昔、航海者達が神の加護のように目印にした十字架を見に行こう。
……ウルルの地で南十字星を見よう、一緒に。』



───ヒョン、僕は忘れない。
ヒョンの眸に映った南十字星を、僕は一生忘れないよ。








幻想的な夜空を見上げ視界びっしりの星たちが時おり暗い影を落とす。
たびたび続くヒョンのキスに、少しだけ冷静になった僕。
「ヒョン、いくらなんでも注目されちゃいます。」
チラチラと視線を感じていたし。
がっしり腰に回された腕から身を捩って抜けようとするけど。
「大丈夫。」
って何が大丈夫なんだか。
「オーストラリアは世界で2番目に同性愛者の多い国だからさ、こんなの慣れっこだって。」
しれっと言い放って、また唇が重なる。

ここにいるのは観光客で、そんなの関係ないんじゃないかと思うけど。
ユノヒョンがあまりに幸せそうに笑うから。
僕もやっぱり幸せで。
まあ、いいかと。
結局は身を寄せてしまうのだけれど。











翌日は日の出とともに変化するエアーズロックを見て、実際に登る予定で。
帰りのたった20分ほどの間でもウトウトしてしまう僕を優しく抱きしめたまま、その夜は深い眠りに堕ちていった。







そして今日、…僕は怒っている。


地表からの高さ348メートル、距離にして約1.6キロの登岩ルートは決して楽ではない。
30度ほどもある急斜面を張ってある鎖につかまりながら登るのだけど。
ふもとでは無風だったのが登れば登るほど風が強くなり、時々襲ってくる突風に体がさらわれそうだ。
最初は随分低いところに鎖が張ってあると思ったけど、風を避けるため身を屈めるから丁度いいんだということに気づいたのもすぐだった。




なんてことは、───どうでもいい。


1時間ほどの行程も滅多にできる経験じゃないし、赤茶けた岩肌を踏みしめるたび大地の神秘を感じて楽しい。


「先に登れよ。滑ってきたら受け止めてやるから。」
ってところまでは良かった。
問題はヒョンの後方。
ユノヒョンの後ろから登ってくる女子大生らしき3人組!
白人もいればアジア系もいた。
もっと真剣に登れよ!と言いたくなるくらいユノヒョンへ話しかけている。
しかも英語!
ヒョンも愛想よく英語で応えているのに。
僕には何を話してるのかチンプンカンプン。
ヒョンの笑い声さえアメリカナイズされてるようでムカつく。



登山口でストレッチをする僕たちへ視線は感じていた。
僕達と言うより、ユノヒョンへ。
落としたタオルをヒョンが拾って、声をかけたんだ。
少しの会話でそれは終わったけど。
気づけばヒョンの後ろに並ぶ彼女達。
落とし物さえ計画的じゃないかとさらにイラつくのに。
ヒョンもヒョンだよ!
ヘラヘラと嬉しそう。
流暢に英語で話すユノヒョンは別人のようで。
まるで理解できない会話に僕のイライラは募るばかりだった。



最後の急勾配を越えようというところ。
僕の意識はほとんど背中あたりに向いていて。
前方で誰かが飛ばした帽子が僕の足元に落ちたのを気づくのが遅れた。
無理やり避けようした足はバランスを崩し、鈍い痛みと捻った足首。
思わずしゃがみこんだ僕の後ろで、黄色い声が変わらず響いていた。 












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Comment

point Re: きたきた~

ゆの*様。

こんにちは(^o^ゞ
20万拍手ありがとうございます!
記念なので実は狙ってましたがまったく無理でした。
たくさんのホミン小説があるなかで、何度も読み返していただいたり拍手いただいたり、嬉しいです(*^^*)
いつもありがとうございます💓

2016/02/14 (Sun) 10:34 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 22:47 | # | | 編集 | 返信

point na*様。

こんばんは!
そういえば私もオーストラリア行ってますが星空の記憶はないですねf(^^;)
お互いの眸に映る星を堪能する2人を遠巻きでもいいので見ていたいです~(〃ω〃)
僕の背中に~のくだり。
チャンミン切ない系のことです?
リアルで切ないことがあると、さらに甘い話で補充したくなっちゃうんですよね。

2016/02/13 (Sat) 22:45 | えりんぎ #cbCM5e9. | URL | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 21:35 | # | | 編集 | 返信

point Re: 待ってました(*^^*)

とも***様。

こんばんは。
ごぶさたしてまーすf(^^;)
鈍感ユノは健在です。
ずっとこのままです、きっと。

こちら5話ですからねぇ。
すぐ終わりますよー(^o^;)

2016/02/13 (Sat) 19:49 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

ラム**様。

こんばんは。
動画、止まりませんよねぇ(//∇//)
幸せな時間♪なによりです(^w^)

そうです。
ユノもチャンミンもお互いしか眼中にないんです。

2016/02/13 (Sat) 19:47 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。

こんばんは~
今日の画像はランキングバナーにしようと思い作ったものの容量が大きくてエラーになったものです(T_T)
画像が鮮明すぎるのか?と思い、ボヤけた画像を使ってもやっぱりエラーになったのが明日(T_T)
加工してるから駄目なの?と思い、画像をひとつ貼っただけなのに駄目だったのが明後日(T_T)
画像作るのは苦手なので、いらいら~ってしちゃいます。
でもイメージしやすいので、作るのは好きなんですよね(^o^;)
楽しみにしていただいて嬉しいです。
あまりにたくさんの星空はそれこそ落ちてきそうで怖いくらいですよね。
チャンミンがユノへ南十字星の話を振ったのはユノの眸に映るそれを見たかったから。
それこそ、唯一のものですからね(*^^*)

2016/02/13 (Sat) 19:45 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 14:52 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 14:22 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 11:22 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 09:00 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/13 (Sat) 08:23 | # | | 編集 | 返信

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