HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

U GET ME ~恋人の話~3


































「っ、痛っ、…!」



急にしゃがみこんだチャンミン。
たまたま後ろになった女の子3人組が何かと話しかけてきて、ちょうどそちらを向いていた時のことで。


「チャンミナ?」

後ろから支えようとした腕をペシッと叩かれ、
「っ、触らないでください!」とか。
なに怒ってんの?


「おまえさ、大した高さじゃないからって甘く見たら駄目だろ?もっと慎重にさ、…っ、痛て!」

今度は蹴りまではいってきた。
おい、足捻ったんじゃないのかよ?
チャンミンの怒りの意味が分からず、逆に腹が立ってきた。
そんな俺を置いてずんずん登りだしたヤツ。
絶対痛いはずの足を引きずりながら。


なんだよ、勝手にしろよ!

そう思うけど、その背中が痛々しくて。
左足を庇うように身を屈めるから右足にかかる負担も相当なものだろう。
そのうち膝をついて進みだしたチャンミン。


背後からは相変わらず女の子達が何やら喋ってくる。
な、俺、今はそれどころじゃないんだけど?

連れが怪我しちゃって、と言ってみたけど、彼女達にとってはどうでもいいことのようで。
変わらず話しかけては腕を引いて関心を向けようとする。
背中にべったり触られた瞬間、不思議なくらい嫌悪感を感じ。


「っ、うるさい!」


思わず母国語で声を荒げてしまった。
目を丸くして体を引いた彼女達を無視して前を向いた。
もう話しかけないでくれ。



急な勾配を抜け、頂上に向かう馬の背状の尾根をゆっくり腰を屈め膝をついて進んでいくチャンミンの姿が数メートル先に見え。
その肩が背中が微かに震えてるように思えた。




「……っ、…くそ、…あー、っ、もう!」



どうせまたくだらないことで怒ってるんだろ?って思うけど。
叩かれ蹴飛ばされたのは俺だけど。


放っておけないんだから、しょうがない!






「チャンミナ、ほら、俺の肩につかまれよ。」
チャンミンの両脇を引いて立たせた。
なだらかな勾配もあと僅かで頂上だ。
「足、痛いんだろ?少し休むか?」
「ちょっと見せてみろ、あ、…結構腫れてんな。」



「…………っい、」
「あ?」


「……ヒョンの方が、うるさい。」
「あ、ああ、…聞いてた?」


ボソボソと唇を尖らせ、いまだに何か怒ってるようだけど。


「ヒョンは声が大きいから、…それに英語じゃなかったし、…」
「ん、言っても分かってくんないから怒鳴っちゃった。それどころじゃないっつーの、な?」
「い、いいの?あの女の子達、…ヒョンも楽しそうだったのに、…」
「は?バカだなぁ、お前の方が大事に決まってんじゃん。」


チャンミンの靴を脱がせ、結構腫れた患部を撫でる。
骨が折れてるわけではなさそう。
捻挫はまず冷やすべきだが何も持ってないし。


「痛そうだな、…あともう少しだけど、このまま下山しようか。」
「は?バカじゃないですか?もう目の前が頂上だってんのに。」

ったく、可愛くねぇな。
誰のために言ってると、……あ、



ずっと患部ばかり見てたから気づかなかった。
ふと見上げたチャンミンの、一文字に結んだ唇がふにっと歪んで。
首から上、見えるところ全てが湯気がたちそうなくらい。


「あ、…チャンミナ?」

「ごめん、……もしかして嫌だった?他の女の子達と喋るの。」


チャンミンの顔を見て初めて気づいた。
俺がチャンミンの立場だったら絶対嫌なのに。
全身で俺以外と喋るなオーラだして威嚇しまくるはずなのに。
チャンミンが何も言わないから、……


「…ごめん、…お前が内に溜めこんじゃうの、知ってるのに。」


チャンミンの頬をふわりと両手で包んだ。
うつ向くことが出来ず目線だけ落とし、ふるふると頭を振る。
その仕草が仔犬のようで可愛くて。
今にもクゥンと鳴きそうなそこへ、つい唇を押しつけてしまった。


弾けるように後ずさり、勢いのまま尻もちをつくチャンミンと。
「キャッ!」だの「ひゃあ!」だのヘンテコな声は俺の背後から。


あ、──しまった、…と思うも、既に手遅れだし。
ポリポリ鼻の頭を掻きつつ、尻もちをついたまま口をパクパクさせてるチャンミンの腕を引く。
こんなとき下手ないいわけは逆効果だから。


チャンミンの腕を俺の肩へ回し、腰を持ち上げるほど抱きながら頂上まで歩いた。



「───ばかヒョン、…」
頂上へ着いた途端そんなこと呟くチャンミン。
「旅の恥はかき捨てって言うだろ?」
俺も負けじと呟いたら、ハァと大きなため息。
でも見なくても分かる。
困ったように眉を寄せて、照れくさそうにでも嬉しそうに頬を染めるチャンミンの顔が。







「っ、わぁ、…!」


頂上からの景色を眺め感嘆の声をあげる。
西にオルガ岩群、東に台形型の山マウントコナー、そしてひたすら広がる赤土と大草原。
遥か遠くの空と大地が溶け合うように地平線を曖昧にする。
良かった、この広大さの前では何もかもちっぽけなことのように思えてしまって。
チャンミンもきっとそう、…だって笑ってる。



「っ、ヒョン、…すごい!」
「うん、すごいな。」
「これが地球のヘソかぁ、…人間なんてちっぽけですね。」
「ああ、どんなに恥ずかしいことでも、ここではホントちっぽけだよな?」
「…は?」
「あ、いやいや、…」


決していろいろ誤魔化そうとしてるわけじゃないぞ?とニッコリ笑ったら、じと~と見返された。
ま、いいか。


そんな俺なんか構ってられないとでもいうように視線を戻したチャンミン。
どこまでも続きそうな平原に大小いくつかの岩群、ひときわ目立つ丸みを帯びた3個の岩体はオルガ。
何億年も前からこのだだっ広い荒野にそびえる岩山に地球の神秘を感じずにはいられない。


俺はね、チャンミン。
いつかどこかで、この聖地を耳にしたとき。
きっとチャンミン、お前を想うよ。
まるで形も岩肌の印象も違う双方が、長い年月を経てもなお圧倒的な存在感でそびえ立ち、変わらないものを教えてくれる。
お前はきっと大袈裟だって笑うだろうけど。
でも知っていて?
俺の中で変わらない存在を。


なぜか説明のつかない感傷がこみあげチャンミンの手をぎゅっと握った。
振り払われると思ったそれは思いがけず握り返され、そんなことも嬉しい。
ふと視線が重なって照れくさそうに微笑むお前。
きっと思ってることは一緒だ。


───愛してる、チャンミン。











にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト

Comment

point Re: ウルルとオルガ

ゆうこさん。

この話はアメブロから仲良くしてくださってるわんこさんのリクエストなんです。
私も行ったことも見たこともない場所。
旅行記を3冊ほど読みましたよ~(^^;
でもその旅行記がとっても感動的で、ユノとチャンミンのおかげで本来なら手をだすことない本を読み感動をもらうってスゴいって、さすがホミン!と思いました~。
犬のようなってくだり。
本当、このユノのオノロケは止まらないなぁ~(^^;

2016/11/27 (Sun) 23:38 | えりんぎ★★ #C49ncsqo | URL | 編集 | 返信

point ウルルとオルガ

えりんぎさんの描写が素晴らしくて
思わずまたまた調べてしまいました。

行った方の感想を読むと
本当に素晴らしいところらしいのに
恥ずかしながら私今まで全く知りませんでした。

写真しか見てませんが、
どこまでも続く地平線にむくむく湧き上がるようなそれはとても雄大!
あんな形の岩山が夕日に染まり
長い長い年月、変わらずそびえ立っていたのを目の当たりにしたら
星が好きなロマンティックなユノヒョンじゃなくても
大感動して、愛してる、と呟いてしまうのかも(//∇//)
あー文才がない自分が恨めしい。写真だけでもほんとにすごいと思ったのにうまく言い表せないです。

読んでて吹き出しちゃったのが、
チャンミンの仕草が仔犬のように可愛くて
今にもクゥンとなきだしそうなそこへ思わず口づけててしまった。っていうところ。

人目もはばからず!

ユノヒョンってほんと可愛いな〜。



2016/11/27 (Sun) 22:52 | ゆうこ #EACDacMQ | URL | 編集 | 返信

point Re: 祝☆20万拍手!

sw**様。

こんばんは!
20万拍手ありがとうございます(*^^*)
お休みしてる間も過去記事へ結構な拍手いただいてました。(『君が好きなんだ』では19万拍手にちょうど届いたくらいでしたので。)
自分が幸せになれるお話を書いてるだけなんですけど、同じような気持ちを持ってくださってる読者様が多いことが嬉しいです。

swさんの感想を読んでると、リアルユノのこと言ってるみたいで(//∇//)
U GET MEユノに重ねてもらってるようで嬉しい。
いつもありがとうございます(^o^ゞ

2016/02/15 (Mon) 18:42 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2016/02/15 (Mon) 00:43 | # | | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2016/02/14 (Sun) 20:59 | # | | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。

こんにちは~
鈍ちんユノもとっとと気づきますよ、5話なのでね(^o^;)
目の前に広がる壮大な風景も、歴史が刻まれた地層さえユノにかかると2人の恋物語になります(*^^*)
そんなU GET MEのユノが好きなんです♪

2016/02/14 (Sun) 15:53 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point 管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2016/02/14 (Sun) 11:09 | # | | 編集 | 返信

Post Comment

(設定しておくと後でPC版から編集できます)
非公開コメント