HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《15の風景》3



































ユンホside







「ねぇねぇ、ユノさんとチャンミンさん喧嘩中らしいよ、知ってた?」
「……は?」


夜遅くに水を飲もうと、食堂へ降りていった俺を呼び止めたのは同じ年のミヨン。
最初6人だった子供も今では30人に増えた。
両親を交通事故で亡くし頼る親戚もなく、入所当時は喋れないのか?ってほど無口だったコイツも今では一番のお喋りだ。
同じ年という気安さからか何かと俺に構って煩いくらい。


「だからぁ、今日おかしくなかった?」
「…知らねぇよ。」
「そう?あんた、いつもチャンミンさんのことばっか見てるじゃない。」


「っ、…う、うるせぇ!///」

それにすぐチャンミナ絡みで俺をからかう、いけ好かないヤツ。
さっさと部屋へ戻ろうと背を向けたのに。
グッと腕を取られ。

「ね、喧嘩の原因、…知りたくない?」

イタズラにニッと笑う。






チャンミンが今日一日元気がなかったのは気づいていた。
夕方、俺らの帰りを迎えるように聴こえる歌声が今日はなくて。
代わりに広間から物憂げに外を眺める姿。
その先には5年ですくすく育った柘榴の木。
そろそろ剪定しなければと牧師様が言っていたそれは今年初めて真っ赤な花をつけ。
その時のチャンミンの喜びようったらなかった。
10歳も年上とは思えない無邪気すぎる笑顔に胸の高鳴りを抑えるのが大変だったのに。
正反対の顔つきで深いため息さえ聞こえそうなチャンミンを心配しないわけない。







「べっつに、…知りたくねーよ。」

無関心を装って腕を振りほどく。
パチパチとまばたきしたソイツ。
にっこり笑って、
「んふ、…嘘ばっかり。」


ユノといいコイツといい、人を見透かした態度がバカにされてるみたいでムカつく。
カァと頭に血がのぼり勢いで椅子を蹴飛ばした。
こんな夜中、静まり返った食堂に金属音が響く。


パタパタと音がして。
顔を出したのはチャンミン。

「ユンホくん?…と、ミヨン、」

小さな電灯だけ点けた薄暗い食堂でミヨンと2人。
廊下の明かりを背に逆光になったチャンミンの表情が分からず。
何て言っていいのか、言葉も出ず黙って突っ立ったままの俺。


「チャンミンさん、驚かせてごめんなさい。引っ掛けて椅子を倒しちゃったの。」
椅子を直しながらエヘヘと笑うミヨンへ、
「そっか、…何かあったのかと思って、良かったよ。」と、ほっとしたように。


チャンミンの家はこの敷地の一番奥にある。
もちろんユノと2人で住む家。
それがこんな夜中にここで何をしてた?

「あ、僕も事務所で調べものがあって、…泥棒だったらどうしようかと思った。」
なんて冗談めかして言う。


「あれ?ユノさんはいないんですか?」
「あー、…うん。自宅にいるんじゃないかな。」
「ふふ、こういう時こそ居てもらわなきゃ困るのにね。」
「ああ、…そうだね。」


ミヨンに合わせて何とか笑ってるけど、やっぱり様子がおかしい。
───喧嘩してるってのは本当なんだな。


チャンミンはユノによって一喜一憂する。
それはもう分かりすぎるくらいに。
それを俺はもう5年も見てきたんだ。
ほんの少しの表情が、些細な仕草が、……すべて、ユノが足りないって言ってる。


「……もう寝てくる。」

面白くなくて、チャンミンを避けるようにドアから出た。

「あ、ユンホくん、…ごめん、邪魔しちゃって。」
背中から聞こえた声。


──え、…なに?


振り向いたら照れくさそうに笑うチャンミンと目が合い、そのままふと逸らされた。
じぃっとチャンミンを見つめたけど、チャンミンの意識はミヨンへ移ってしまったようで、部屋まで送るとかそんな話をしていて。
俺はもう無言のまま部屋に戻るしかなかった。





****




翌朝、いつものように朝食を手伝うチャンミン。
喧嘩してる筈なのに、なぜかユノも来ていた。


「ねぇねぇ、さっきからユノさんはずうっとチャンミンさんを見てるけど、チャンミンさんが無視してない?」
「……」
「私、ユノさんが浮気したんじゃないかと思うんだけど?」
「っ、知るかよ、…ってかおまえ、原因知ってんじゃないの?」


本当に鬱陶しい女だ。
昨日は知ってるような素振りしてたのに、今朝はこんなだったり。
俺をからかうのもいい加減にしろよ。


「んー、食堂のおばちゃんから聞いたことには聞いたんだけどね。どうしてそれで喧嘩になんの?って事だったし、…ユノさんの浮気が濃厚な気がしてきた!」
俺の耳元に口を寄せてボソボソと話すミヨン。
チャンミンの話をしてるわけだからどうしたってチャンミンを見てしまう。
パッと目が合って、…にこっと笑った。
その笑いかたが意味深で、…くそっ、面白くない。
ぐっとミヨンの頭を押しやる。
「ちょっとぉ~、」なんて文句言ってくるけど知るもんか。
俺にこれ以上近づくなよ!







朝食が終わり職員何人かと談笑した後、静かに食堂を出ていったユノ。
最後、チャンミンへ視線を向けて。
わざとらしいくらい知らんぷりのチャンミンへ苦笑いをしながら。


「あー、ユノさん、行っちゃったね。」

また来た、ミヨン!
愛想もなく全然優しくもない俺なのに、懲りないヤツ。


カタッ、───と、音がして。

急に食器を置いたチャンミン。
一瞬、躊躇するように眸を伏せ、思い立ったように食堂を出ていった。


「きゃっ、チャンミンさんがユノさんを追ったわ!行くよ、ユンホ!」
「あ?…っ、おい、ちょ、」
思いきり腕を引かれ、もつれながらチャンミンを追う。 



あー、…俺、何してんだよ?
追ってどうするつもり?
覗いて何かあんの?

「しぃ、もっと静かに歩いて!」
隣では探偵さながら忍び足で歩くヤツ。



ユノはいつもこの本館の裏口から出ていく。
中庭まですぐだからだ。
裏口へ続く廊下はひっそりとしていて、俺とミヨンはそこを曲がった柱の影に隠れていた。


どうしてこんなことになったのか。
こっそり隠れて覗き見なんて最低なのに。
「っ、…俺、戻る。」
そう言った俺の腕をつかんで、しっ!と目配せ。
「ほら、…チャンミンさんが来た!」
思いきり肩を押され2人して廊下にしゃがんだ。




パタパタと特徴のあるチャンミンの歩き方。
裏口のドアへ手をかけ、今にも出ていきそうなユノの動きが止まる。
それでも振り返ろうとしない背中へ。
少しずつ、歩いては止まって、…止まってはパタパタと。


それが1メートルほど手前でピタリと止まる。
ボソッと一言、…ここからでは聞こえないけど。
絶対ユノには聞こえてるはずなのに、無反応のヤツ。
そして、…もう一言。


俺はもう心臓が口から出そうなほどドキドキしていた。 
見てはいけないものを見ているような。
悔しくて、情けなくて、───それなのに息をのむほど美しい光景。



ゆっくりと振り向いたユノの口角が緩やかなカーブを描き、眩しそうに細めた眸は愛しいものを見るそれだった。
うつ向いてしまったチャンミンの耳から頬を大きな手が包み、すぅっと掬う。
ここからではチャンミンの背しか見えないけど、重なって見えないユノの唇は額に触れてるのだと思う。


微かに震えた背中。
おずおずと伸ばした両腕がユノの首に回って。
さらに掬われた顎へ次に求めるのは何かなんて、すぐに。


何度か角度を変えるから、穏やかに目を伏せたユノが見える。
それからくるっと半回転。
壁との間にチャンミンを挟み、さらに深く求めるユノ。
力が抜けて崩れそうな体を壁に押しつけ腰を引き寄せる。




───っ、…ここを、何処だと、…っ、///


悔しくて、…見惚れてた自分にムカついて、……


痛いほどこぶしを握り、ぎゅっと目をつむる。
「…はぁ、」と隣でため息。


「──ごめん、」
消え入りそうな呟きが聞こえた。













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Comment

point Re: こんにちは〜

カプ**様

こんにちは~
見れるものなら見てみたい!
2人の美しいキスシーンですよね(^w^)
チャンミン、誤解してますね。
ちょっと天然入ってるくらい純粋な天使チャンミンなので(^o^;)

2016/02/19 (Fri) 17:33 | えりんぎ★★ #MV6Q09eA | URL | 編集 | 返信

point Re: 遅くなりました!

yone****様。   

こんにちは。
コメント、頂いてますよ~(^o^ゞ

昨日の2話にコメントくださってるんですよ。
私も変だなぁ?って思ったんですけどね。
二度手間させてしまって申し訳ないです。

ミヨンちゃん、ツンデレキャラです。
身近な人がね、(妹なんですけど)女の子を登場させるの嫌がるんですよね。
男ばかりでホミンワールドをつくってほしいみたい。
でも私のなかでホミンの2人はノーマルで。
たまたまお互いだけが特別な存在なんですよね。
だから嫉妬する対象は女の子でもいいわけなんです。
どちらかというと、ホミン小説によくある『テミンちゃん』が苦手f(^^;)
小悪魔的美貌にイラッとしちゃいます。
キレイなのはチャンミンだけでいいです!ってなってしまうので(^o^;)
…と、くだらないこと言っちゃってますね。スミマセン
では。
最初、短編?のつもりがもう少し長くなりそうです!

2016/02/19 (Fri) 17:30 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

チャミ****様。

こんにちは。
尾崎豊ですか(^o^;)
あ、好きでした。
サブタイトルを本当に《15の夜》にしようかと思いましたもん。
やっぱそのままじゃなんだから、《15の地図》とか?←意味分かります?f(^^;)
結局、《風景》というのも彼の曲のタイトルからいただいてます~

2016/02/19 (Fri) 17:19 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: こんにちは

しお*様。

こんにちは(^o^ゞ
二度寝ですか、それはビックリな朝でしたね。
ユンホくんの夢ってこちらのユンホくん?
若かりし頃のユノ。
ちょっとやんちゃっぽくて可愛いですよね~
お忙しいのにコメントありがとうございます(*^^*)

2016/02/19 (Fri) 17:15 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

na*様。

こんにちは!
素敵な感想ありがとうございます~♪
私の妄想にna*さんの妄想が乗っかって、いい感じに広げてくださってますね(^w^)
ユノの後ろ姿は私もそんなイメージです。
真っ直ぐに伸びた広い背中です。
そして気が合いますねぇ~
喧嘩の原因とキスまでのなりゆき。
明日からチャミsideですよ(*^^*)
原因がくだらなすぎてビックリするかもf(^^;)

2016/02/19 (Fri) 17:11 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point Re: タイトルなし

Don**様。

こんにちは。
キスシーン、こんな朝っぱらからオイオイ!って引きませんでした?f(^^;)
紅ユノは極端なイメージです。
攻めるときと引くときと。
男らしいときと急に駄々っ子のような我が儘言うときと(チャンミン限定)
まあ、Don**さんならどんなユノを書いても細か~く格好いいところを見つけてくれそうですけどね(^w^)

何気なく目が合ったときの反応って演技できないと思うんですよ。
そこに、愛が溢れてますよね~(//∇//)
お互い照れたように見つめあったり。
一生懸命話すチャンミンをあたたかく見つめたり。
チャンミンが恋愛話しだすと途端に不機嫌そうに知らんぷりを決め込むユノもいいですよね(^w^)ンフフ

2016/02/19 (Fri) 16:58 | えりんぎ★★ #nGQxvLy. | URL | 編集 | 返信

point こんにちは〜

ほんとに〜「ここを何処だとおもってる〜」って、思いながら壁ドンに目を伏せたユノ…(●´艸`)ムフフ 2人のキッスシーン 綺麗だろうな♡♡って、読み惚れてました(^◇^;)
あぁー、でもユンホくんにはキツイなぁ〜(´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
あっ、チャンミン、ミヨンとの仲を誤解してますね(^^;;

2016/02/19 (Fri) 14:57 | カプリコ #- | URL | 編集 | 返信

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2016/02/19 (Fri) 13:49 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/19 (Fri) 13:49 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/19 (Fri) 12:45 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/19 (Fri) 09:32 | # | | 編集 | 返信

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2016/02/19 (Fri) 08:25 | # | | 編集 | 返信

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