HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《15の風景》19


































チャンミンside







「っ、痛っ、…!」
「ぅわ、…!」
  


同時に声が出て、視線が重なる。
押されたわけでもないのに後ずさりベッドにぶち当たって倒れこむなんて、僕はどれだけ必死に逃げようとしたのだろうとおかしかった。 


ビックリしたのはユンホくんも一緒のようで、目を見開いた様子は年相応のそれだった。
2人分の重みは深くシーツに影を作る。
仰向けに倒れた僕へ跨がるように。
頭の両端についたユンホくんの両手が心なしか震えてるような気がする。



「び、びっくりした、…大丈夫?ちょ、どいて?」
わざと冗談のように。
「コラ、早くどかないと擽るぞ?」
さっきまでの雰囲気を変えようとふざけてじゃれあったことにしたかった。



「…チャンミナ。」
「ほら、ほんとに擽っちゃうよ。」
両手を開いて脇腹にあてるふり。
ユンホくんの思いつめた顔から目をそらし、とにかくこの体勢から逃れたくて。


「チャンミナ。」
「ユ、ユンホくん、…っ、だから、」
「チャンミナ。」
「コラ、って、…本当にどきなさい。」


「チャンミナ、…俺、チャンミナが好き。」
「……。」
「好きなんだ、チャンミナが。」


苦しそうに喉の奥から絞りだしたような声。
今にも泣いてしまいそうな歪んだ表情に胸が痛くなる。


「……僕も好きだよ、ユンホくん。家族がいない僕の、ずっとずっと弟だったんだ、君は。」
「っ、弟じゃない…!そんなの嫌だ。」




「俺は、…ユノのように愛されたい。」



どう、…こたえていいのか、…
すがるような視線が僕を捉える。
剥き出しの感情を晒され、少しでも触れたら傷つけてしまいそうなほど繊細な。



「ユンホくん、…駄目だよ、…弟なんだ、」
「っ、…嫌だ、嫌だ、…!」
「…!!」


駄々をこねる子供のように頭を振り、体に力が入る。
急に増した重みに呻きそうになり、気づけば僕の両手がユンホくんのそれに張りつけられていた。


「っ、や、やめなさ、…」


腕を引いて体を捩るけどビクともせず。
5年間のユンホくんの成長を感じずにはいられない。
もう彼は何も知らない子供じゃないんだ。


「っ、ん、…やっ、…!」


隙間なく覆う体からは汗の匂い、首筋に埋めた口元からは初めて聞く息づかいが鼓膜を刺激する。
似てると思っていたのに、全然違った。
ユノさんとはまったく違う匂い、骨格、洩れでる吐息。



「ユ、ユンホく、…っ、痛い、っ…」
「嫌だ、チャンミナ、…チャンミナがいい、」



この1年ほとんど会話という会話すらなかった。
どこにそんな激情が隠れていたのかと思うほどの感情をぶつけられて、僕はただ狼狽えていた。



「ユンホくん、…は、離して、ゆっくり話を、…
「っ、嫌だ、…チャンミナじゃなきゃ、嫌だ、」


嫌だ嫌だと子供のように繰り返すのに、首に触れる唇は熱を持ち密着した体からはユンホくんの興奮が伝わった。
頭のなかで警告音が鳴る。
これ以上は駄目だ。
彼はもう僕のシャツの裾を握って離さなかった子供じゃない。
僕を身動きできないほど拘束し、僕を欲する意味が母親を求めるソレじゃないことは僕に対して反応してるのだろう彼の中心が証明していた。





「あいつは、…お前が思ってるより成長してる。
もう子供じゃない、…あまり構うな。」


今さらながらあの時の会話が思いだされる。
この事態をユノさんは予想していたのだろうか。
子供が親離れするようなヒナが巣立っていくような、そんな思いで寂しく感じていた自分が情けなくなる。






「っ、ユンホくん、こんなことしては駄目だ!」
動揺を悟られないよう冷静にゆっくりと。
子供ではないけど、大人でもない。
まだ自分の感情をコントロールできないでいるユンホくんを止めなきゃいけない。



「…チャンミナ、…」


上気した頬、汗に混じったユンホくんの匂いが満ちユノさんとは異なるそれにゾクリと鳥肌が立った。


「手を、…手を離しなさい。」
「チャンミナ。」


首筋に埋めていた唇が確かな意思をもって顎から頬へと道筋をたどる。


「チャンミナ、…あったかい、」


うっとりと安心しきったユンホくんは僕の知るユンホくんなのに。
一向に力を抜く気配もなく、頬と頬が触れ合えばその違和感に背筋が震える。



「っ、ユンホくん、…やめて、」
僕の言葉なんて、きっと届いてない。


「…もう子供じゃない、…俺だって、チャンミナを抱けるよ?」


そう言われ、初めて嫌悪感を感じた。
僕の手首を握る手も。
頬をなぞる唇も。
いつもより掠れた変声期を終えた声も。
ユノさんじゃない。
ユノさんじゃない男のものなのだと。





ショックで固まった僕の手を解き、空いた片手が顎を掬う。
徐々に近づく顔が知らない人のようで、肩を竦めぎゅうっと目を閉じた。




────と、その時。
急に無くなった重みに体が浮いたような感覚。
浮いていたのはユンホくんで。


ガンッ!
一瞬で壁まで投げ飛ばされていた。
強く打ち付けた背中が嫌な音をたてる。
何が起こったのか判断するには一瞬過ぎて、呻きながら膝をつき顔をあげることも出来ないでいた。






そして僕の目の前には一切の感情を殺したように立ちつくす、───ユノさん。
















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