HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

紅-クレナイ-の人《15の風景》28


































チャンミンside







少し、困ったような表情。
何か言いたげに開いた唇へ、そっと僕からキスをして。



「昼間、ユノさんを裸にして全身にキスしたいって思ったんだ。」


ありのまま、素直に。


「仕方ないな、…最初はチャンミンのお好きなように。」
なんて余裕っぽく言ってるけど、ユノさんが留守の間ほとんど寝てない僕はきっと寝ちゃうと思う。
だから最初も最後もないよ、と教えてあげたいけど。
下手なこと言って得したことないからやめておく。



「こっち、…ここで、楽にして?」


手を繋いでベッドまで誘導し、いくつか重ねたクッションを背もたれに横たわらせる。


「なに?マッサージでもしてくれるの?」


冗談まじりに余裕なユノさんが面白くないけど、それもきっと今のうちだけだよ。


「ほら、足も伸ばしてください。」
立てた片膝を手で押して足首を持って真っ直ぐにした。
「くっ、…なんだよ?」
面白そうに笑うユノさんは子供を相手にしてるような態度で色っぽさの欠片もない。
でも僕は獣を手なずけたみたいでワクワクしていた。



ピョンとユノさんの膝に跨がって、
「っ、いきますよ!」と言えば、
「どうぞ?」と笑う。
…もう、本当に色気がない!



気を取り直して深呼吸をひとつ。
そのまま両手を少しずつ前へずらす。
お臍の下あたりで結ばれることなく垂れた腰ひも。
引っ張れば簡単に脱がせそうなスウェットはもう少しあとから。



腹筋から胸筋へさかのぼるように手のひらを滑らせバフッと抱きつき、ユノさんの斜め後ろ目的のサイドテーブルへ手を伸ばす。
「ん?」
「ふふん。」
取りあえずの目当てスマホを手に取る。


「それ、なに?」
「ユノさんの写真が欲しい!」


「嫌だ。」
「え?」
「撮られるのは好きじゃない。」
「っ、よくもそんなこと平然と言えますねぇ、ズルいじゃないですか!」
「どこが?」
「自分ばっかり僕の写真見てさ。今、切り取りたい瞬間なんです!」


必死に迫るもなかなかうんと言わないユノさん。
やっぱりズルい。


「それは今度にしないか?」
「嫌です!」


僕だってひけない。
今日を逃したら今度はいつチャンスがやってくるか。
僕のアルバムを見ていたなんて、そのうち「そんなこと言ったか?」としれっと言いかねない、この人なら。





「…ユノさん、…僕、僕だって寂しい。今回の仕事だって急にで、カン社長なんかモテる恋人を持つのは心配だなとか不安を煽るようなことばっか言うし。」
「…チャンミナ?」


しゅんと頭垂れたら心配そうに僕を覗きこむ。
グスッと鼻をすすり、さらに肩をおとした。


「歌姫に呼ばれたらホイホイ海外まで行っちゃうんですね。」
「や、違う、…歌姫じゃなくて。女優の方の姫。出演したハリウッド映画のワールドプレミアがあって、急に俺を同行させるってきかなかったんだ。」



「…あの女王、…?」
「ああ。」
「……。」
「おい、チャンミナ?」


どうしてこうも次から次へと。
もうユノさんは一線を退くと宣言したのだからほっといてくれたらいいのに、周りがなかなかそうはさせてくれない。
半分意図的にしょんぼりしてみせたのに、本当に悲しくなってきた。


一度丸まった背は元に戻りそうにないし、自分のお臍が見えるほど顔だって伏せたまま。






「…ったく、」




耳元でユノさんの声がして。
背中ごとぐっと引かれ器用に引っくり返されたら抵抗する暇もなくユノさんの腕のなかに収まってしまった。



「一枚だけ、な。一緒に撮ろう。」とか。





「っ、ホントですか?」
「ああ、…お前と一緒なら。」


多少しぶしぶなのが気にくわないけど、この際なんだっていい。
体をずりあげユノさんと並んでカメラを起動する。
頬と頬がくっつきそうで緊張してしまうし、さっき泣いたばかりの目が腫れてそうで気になって仕方がない。
それでもこのチャンスを逃すものかと精一杯の笑顔をつくった。




「ユノさん、笑って。」
「……スマホ相手に笑えるか。」
「……。」



それなのに相変わらず写真嫌いのユノさんは仏頂面で。
くすぐってやろうかとも思ったけど、それではカメラがブレてしまいそうだ。




「ユノさん。」
「ん?」
「か、かっこいい、…です!」
「は?」


「男らしいし、素敵!」
「…もしかしてチャンミナ、…笑わせようとしてる?」


「べつに、思ってること言ってるだけです。///」
「……。」


「モテモテで、みんなの憧れの的だし。」
「当然。」
「仕事もできるし、あのカン社長にだって一目置かれてるし。」
「まあな。」


駄目だ、言われ慣れてるのか笑いそうにない。
半分諦めて、…でももう少しだけ。


「ユノさんは小さいって言うけど、…完璧な貴方が少しだけ駄目な人になる瞬間。それが僕に対してだけだって知るときの喜びを、…貴方は予想できますか?」
「…え?」






「…こんな幸せなことってない。」



「───愛してる、…ユノさん。」




「っ、…チャンミ、…




───パシャ、



「あ、…」





思わず撮ってしまった。
どちらもカメラ目線じゃないのに。
お互い信じられないくらいの近距離で見つめあってて、ついシャッターを押しちゃったけどもしかしたら僕らの首しか映ってないかもしれない。
それでも切り取らずにはいられなかった。


───ユノさんの蕩けるような表情を。







「おまっ、…適当に、…
「あ、っ、…ちょっと待って、」


すくっと起きあがりスマホを操作する。
自信はないけどもしかしたら、……




「っ、…ユノさん!」



そこには奇跡的に写っていたユノさんの横顔と、少し切れた僕の横顔。
はぁ、と苦笑いのユノさん。
「……泣くほどのことか?」
なんて呆れ気味に。


でも僕は嬉しくて嬉しくて。
ちゃんと保存されているのを確認して慎重にサイドテーブルへ戻す。




そして、
「ユノさん、お待たせしました。」


ニッコリ笑いながら、───そう言った。













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