HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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紅-クレナイ-の人《15の風景》30




































ミヨンside






「コラッ、大馬鹿ユンホ!」


学校からの帰り道。
とぼとぼ歩く制服に声を掛けた。


「ちょっと、ユンホってば!」


なんてヤツ!
聞こえてるのに無視とは。


駆け寄って制服の脇を引っ張り、やっとこちらを見た顔は恐ろしく無表情だった。
これって何て言うの?
死んだ魚のような目、って感じ?


言葉につまった私を無視してどんどん行ってしまう。
もう何なのよ?
いつも愛想なしだけど、いつにも増して無愛想。
聞きたいことがあったから慌てて隣に並んだ。





「ねえ、おばちゃんに聞いたけど。あんた、中学卒業したら働こうかなって言ったらしいわね。」


ふとこちらを見て、また知らんぷり。


「なに考えてんの?これから受験生は正念場なのに。第一志望校が偏差値高すぎて怖くなっちゃった?」
「……お前に関係ない。」
「誰だって不安なのに、中卒で働くとか弱気になるのはあんたらしくないよ。」
「だから、お前に関係ない。」



く~~~っ!
真剣にイラついてきた!
仮にもセックスさせてくれとか言った相手にその態度はないんじゃない?



「っ、おい!」
本来真っ直ぐの道順をユンホの腕を取り無理やり曲がる。
「河川敷を通って遠回りして帰ろ。」
そう言えば、ちょっとだけ鬱陶しそうな顔。
でもそれ以上嫌がらず大人しく隣に並んだ。


ユンホっていつもそう。
愛想はないけど、とことん冷たいわけじゃない。
ううん、むしろ優しい。
だからこそ施設の子供たちに好かれるし頼りにもされるの。


それが分かってるから私だってほっておけないし、自分じゃない人に恋い焦がれるヤツを諦めることができないでいる。








「…冬の河川敷って、寂しいね。」


春や秋は散歩する人々が行き交うここも冬場はさすがに人影もなく。
強風に倒されてる枯れ草を眺めながらつぶやいた。


「…チャンミナは、」
「え?」


「あそこに見える工場の煙突。冬は風が強いから真横に煙が流れるだろ?」
「う、うん。」
「そういう冬独特の景色も面白いねって言うんだ。」


確かに風向きでそう見えるのは冬独特なのかもしれない。
それでも大したこととは思えない発見を感慨深そうに目を細めて。
それはね、ユンホ。
チャンミンさんが感じたことだからそう思うのよ?なんてきっと、言われるまでもなく。




「チャンミンさんならどの季節もいいって言いそう。」
ポツリと言えば。
「…チャンミナは、天使だから。」
誰にともなく呟いて。





「なあ俺ってさ、ユノに憧れてんの?ユノを愛してるチャンミナだから好きなの?」
なんて急に。
そんなの、さあ?としか答えられなくて。
「だよな、有り得ないよな。」と、ブツブツ。




実はずっと気になっていたユンホの怪我。
チラッと見えた背中は青く痣をつくり、唇のかさぶたは未だに痕を残していた。
「あんた、…まさかと思うけどその怪我って、…ユノさん?」
半信半疑で聞いたのに、「まあな、」なんてケロッと。



あんた、あのユノさんに手を出させるなんて何やったのよ?と聞きたいけど聞けず。
それなのにチャンミンさんへの気持ちがバレてる私をいい相談相手と思ったのか、ポツポツ話しだした。










「あんた、…正真正銘の大馬鹿ねぇ!」
「っ、う、うるせぇ!」


ほとほと呆れるユンホの行動。
そりゃユノさんも怒るわ、とため息しか出ない。





「いいんだよ、っ、…もう、…諦めるから、…」


どう見ても納得して諦めるって感じには見えませんけど?


「うん、それがいいわね。あの2人に入り込む隙なんてないじゃない。」
「……。」
「もしかしてそれで不貞腐れて働くとか言ってんのぉ?」
「いいだろ、…早く施設を出たいんだよ。」
「ハァァ、…バッカじゃん?」



もう!っ、イラつく、イラつく、イラつく!



何年もチャンミンさんだけを追いかけて。
周りの可愛い女の子達には目もくれず。
ひたすら一途な想いを通してきたのがユンホなのに!

ユノさんがどれほどチャンミンさんを大切にしているかなんて分かっていたことでしょう?
チャンミンさんがどれほどユノさんに夢中なのかも。


それをたったひと言で諦めるとか。
しかも人生なげやりなヤケッパチで。


本当なら諦めるなんて喜ばしいことなのに。
私が好きなユンホはそんなんじゃない!
なぜか、そう思ってしまった。





「もう俺のことは放っておけよ!」
吐き捨てるように言い、足を速めたヤツ。
河川敷は抜けてもう施設の門は目の前だった。



「ユンホ!」
「っ、だからさぁ、…もう俺のことなんて、…」



一旦足を止めたヤツへ小走りに。
勢いのままヤツの襟をつかみぐっと引く。
思わずよろけ、前のめりになった顔をさらに引き寄せヤツの唇に自分のを押しつけた。。


「っ、ん、…え?///」


ほんの一瞬、ぶつかったようなキス。
思いもよらなかったのか、目を真ん丸に開いて驚いている。



「私、…あんたが好き!大馬鹿だし、デリカシーないし、…他の人に夢中だけど。」
「え?…っ、ええ?///」


「でも、…ユンホが好きなの。」



一度離した両手でユンホの顔を挟んだ。
イヤミなくらい小さな顔は驚きで固まったまま。



「私はね、まだまだ諦めないから!私が好きなうちは諦めてやんない。」
「ミ、ミヨン、…?」


少しずつ状況を把握してきたのか、手の中にある頬が徐々に熱をもち赤く色づいてきた。



「わ、わかった?ユンホ!///」
「え、…ああ、…///」


チャンミンさんを襲おうとまでしたくせに、こんな告白でドキマギするユンホが可愛い。
私にはまだ知らないユンホがいて。
ユンホだって私を知らない。



「ね、もう一回キスしたい。」
「は?お、おい、…///」


返事は聞かず、両手を引きながら背伸びして。
今度はゆっくりと唇を合わせ、ふっくらと柔らかい感触を感じていた。


逃げないってことは少なくても私を嫌いじゃないわよね?
そう思いながら、このまま抱きついてしまおうと手を伸ばしたとき。






「っ、わぁ!///」


素っ頓狂な声が響き。




「あ、…///」
「うっ、///」



施設の門から出て完全に固まったチャンミンさんがいた。





「っ、わ、…や、っごめ、…///!」


かなり動揺してる。
顔も面白いくらい真っ赤で。
自分はもっとすごいキスシーンを見せびらかしてるのにと思いつつ。
そんな素直なところが魅力なんだろうなぁ。



結局どこへ行こうとしていたのか。
「ごめん、…っ、本当にごめん!」
なんて公道でキスしていた私達が悪いのに謝り倒して家の方向へ戻ってしまったチャンミンさん。


「あー、…見られちゃったね?」
そう背を向けたユンホへ声を掛ける。
もしかして怒ってるかな?と心配になり覗きこんだ顔。



「…ユンホ?」



怒ってるどころか、───ニヤついてる?





「今さ、…すっげ動揺してたよな?」
「は?」
「俺のキスシーン見て、…ショックだった?」
「はぁぁ?」




気づけば魚の死んだような目が爛々と輝き、大復活を遂げていたユンホ。
今の?
どこが?
言ってやりたいけど、ウジウジしたユンホにイラつくのはこりごりだった。





「ミヨン、…ありがとな、俺、まだ諦めない。」
そうお礼を言ってくるユンホはやっぱりデリカシーがないと思う。


「わ、私だって、…諦めないからね!」
怒ったように言えば、
「お、おぅ///!」と、ちょっぴり頬を赤らめて。






まだまだ私にはたっぷり時間がある。
ユンホの恋が実る確率を思えば余程マシな私の恋。




────いつか振り向かせてやるから、覚悟しなよ?




そう誓いながら、ぽってりと感触の残る唇を指でなぞった。














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