HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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APPLAUSE-告白-22


































「…俺さ、」



コントローラーを器用に操りながら。
目線はゲーム画面にくぎづけで。



「嫉妬、したみたい。」



他人事のようにユノが言った。






「…へ?」


最初、いつのこと言ってるのか分かんなくて。
ぽかんとユノを見れば、
「あっ、チャンミナ、前見ろって!」
変な幼虫に襲われそうになっていた。


「ぅわ、やば、…助けて、ユノ!」
「ったく、よそ見するからぁ、」


ってさ、悪いの僕なわけ?



しばらくピンチ回避に真剣になって。
落ち着いたころ、


「僕も、嫉妬なんていつもしてる。」


ユノの口調を真似て言ってみた。





「は?」
「あっ!っ、ユノ!」


とっさに一時停止ボタンを押すとはズルいな。
ユノがさらっとこぼしたように僕だってさらっと言うつもりだったのに。



「チャンミンはどこで誰に嫉妬するんだよ?」
心底驚いた顔。
この人、なんにも分かっちゃいない!



「べつに、…分かんないならいいです。」


この人にとって彼女が過去につき合った人だというなら、僕はなんだっていうんだろう。
あらためてつき合ってなんて言ってもないし、言われてもない。
僕にとって彼女は過去と現在で同列のつもりだったのに。
だから気になるし嫉妬もするし、2人が話してるのを見ると胸が痛い。



「なあ、なに怒ってんの?」
「…ユノには関係ない!」



そう、僕がいくらユノの元カノを意識してもユノはまったく関係ありませんって顔。
だからマメに元カノの職場へ通って昔話に花を咲かせたりできるんだよ。


考えれば考えるほどイライラしてきて、そんな僕にムッとしたらしい。


「っ、じゃあさ、言わせてもらうけど。」


なんだよ、売り言葉に買い言葉かよ。
さらにイラッとして。
それはユノも一緒らしい。
めずらしく険悪なムードでお互い向き合ったまま。



「ハヌルさんさ、おまえとサランをくっつけようとしてるわりにはおかしくないか?」
「は?ハヌルさん?」


「そう。あの人ゲイなんだろ?」
「だから何?ちょっと変わってるけどいい先輩です。」


表情を強張らせ低く抑え気味の声。
睨むように僕を見据えてくるから、僕も同じように。


「あの人さ、チャンミンを女みたいに扱うよな?」
「はぁ?」
「気づいてねぇの?女にするみたいな態度だろ?チャンミンは男なのに。」
「……。」


「おまえはそれを喜んでるわけ?」




カァっと頭に血がのぼって。
気づいたら手に持っていたコントローラーをユノへ向かって投げていた。


ユノの胸にあたり跳ね返って床に転がる派手な音だけが静かな部屋に響く。




ハヌルさんを侮辱されたみたいで嫌だったし。
何よりも男を女のように扱うことへの嫌悪感がありありと見えて。


売り言葉に買い言葉なのかもしれない。
それでも、気づいてしまった。


───ああ、この人は心底ノーマルな人なんだ。





「…その男の僕を女みたいに抱いて突っ込んでんのは誰だよっ!!」




理性と欲望の間で違和感にずっと苦しんでた?
だから、怖いって訴えたの?
でも僕がユノを手離さなかったから、───




ぼろぼろっと大粒の涙が手の甲を濡らす。
今日だけは泣き顔を見られたくない。
とっさに立ち上がり、
「っ、帰る!」
顔を伏せ大股で玄関へ向かった。




「チャンミン!」


コントローラーが当たっても無反応だった。
自分の吐き出した言葉が信じられないとでもいうように放心したような。


リビングを出たところで我に返ったのか名前を呼ばれ。
でも僕は立ち止まらない。
僕も、自分で吐いた言葉にショックを受けていた。



「っ、チャンミナ!待てって!」


玄関までの廊下で捕まって、ぶんと腕を振り払う。
なぜかユノも必死で、なかなか離してくれない。
今日はもう無理で、ゆっくり考える時間が欲しかった。



───僕はどうすればいいのか、…ユノはどうしたいのか。





「チャンミン、ごめんっ!」


暴れても暴れても力強い腕が僕を閉じ込めようとする。


「離して、ユノ!」
「やだ。」
「離せって!」
「イヤだ!」


子供かよ!と突っ込みたくなるほどの口振り。
駄々っ子のように僕を掻き抱き、帰ろうとする僕を阻止しようとする。










「…っう、…っく、…」


我慢しようとすればするほどしゃくりあげてしまう。
押しつけられユノのシャツが滲んでいくのを感じながらそれでも涙が止まらない。
今日の涙は違う。
いつもの泣いてスッキリとは違うから。


泣けば泣くほどお互いごまかし続けてきたものが洗い流され、残った真実は目を背けたくなるようなものだろう。





「チャンミナ、…違うんだ、そんなふうに思っちゃいない。」


少し大人しくなった僕を緩く抱きしめ後頭部を何度も撫でる。




「見なきゃいいのに気になって、…気づくとあの店に足がむく。この前、よろけたチャンミンを支えた腕に、…おかしなくらい腹が立って、…」


「……ユノ、…?」





「…会いたくても、冷静になるのに5日かかった。おまえに酷いことしてしまいそうで怖かった。これってさ、…嫉妬って言うんだろ?チャンミナ。」


「ユノ、…」






切なげに細めた眸で僕を見据える。
軽く触れただけの唇は乾いていて。


本来ならあり得ない相手へのあり得ない感情。
ユノの戸惑いと迷いを象徴するように。






「───でも好きなんだ、…チャンミン。」

   




ユノの震える声に僕の心も震えた。



好きで、好きで、好きで。
この先僕らの関係がどうなろうと、僕のこの気持ちは消えない。


それでいいじゃないか、と。
この優しい人を楽にしてあげるのに、
もう少し、…あと少し、時間をください。


───そう、願った。












※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』









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