HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSE-告白-28


































どこから集まってきたんだろうと思うほどの人垣で埋め尽くされた園道。
楽しそうに騒ぐ男女のグループや寄り添うカップル、小さな子供を肩に担いだ父親と我が子をカメラにおさめる母親。


場所取りどころかあまりの人混みに立ってるのがやっと。
蛍光色の棒がクルクル回る。
スタッフに誘導され大きな橋の袂まで来ていた。



「すっごい人ですね。ユリさん達に会えるかな?」
「ん、一応場所はLINEで送っておいた。まあ会えなくても帰りにエントランスで待ち合わせればいいしな。」


いっそはぐれて会えない方がいいなと思いながら、手すりに凭れた。
結構飲んでしまったから満員電車のような人混みに入っていく気にはなれず、背の高い僕らは後方でも多少観ることはできるだろう。



「チャンミナ、大丈夫か?あまり顔色がよくない。」
「…ちょっと飲みすぎました?人に酔っちゃったかな。」
「俺に凭れな。それともパレードは諦めて静かなところで休憩するか?」





三つ年上のハヌルさんはいつだって僕を甘やかす。
男にしか欲情しないと言い切って事務所の子にだって手を出してるのを知ってる。
それなのに僕に対しては冗談で誘えどそれ以上の領域を絶対に侵してくることはない。
だから安心してつき合えるし甘えられるんだ。


ユノが言ったように僕を女扱いしてるといえば、確かにそうかも。
でもそれがハヌルさんだから気にもしてなかった。


いつだったか、風邪をこじらせて肺炎になりかけ3日間だけ入院したときは可笑しかった。
誰よりも動揺し慌てふためき仕事以外ではずっと病室で過ごしたんじゃあってほど僕へ付き添ってくれたよね。
事務所の人にお似合いだからつき合っちゃえば?とからかわれ、変なこと言うなと真剣に怒ってた。
僕だって男とつき合うなんてあり得ないから隣でケラケラ笑ってた。





どうして、───ユノなんだろう。



華奢で柔らかそうな可愛い子の隣が似合って。
男女分け隔てなく友達がいっぱいいて。
男同士の恋愛なんてものから一番遠くにいる存在。


それなのに好きで。
ユノじゃなきゃ駄目で。


ユノを好きだという女の子を前に、言うことさえできないのに。
この人は僕の好きな人だよと。
僕にキスして僕で感じて、僕を抱いてる人だよと。






「なあチャンミナ、やっぱ女の子って可愛い顔してても怖いよなぁ。」
急にポツリと言う。
「はい?」
「あんな俺らがいるところで堂々と告白してさ、ユノさんもたまんないよな。答えようがないじゃん。」
「あ、ですね。それだけ必死なんですよ、きっと。」


僕が思っていたことはやっぱりハヌルさんも感じていたみたいで。
弱そうで守ってあげなきゃいけない子の方が実は強くて図太かったりするんだ。



「…俺には出来ないなぁ、って関係ないか。」
「ハヌルさんはまず特定の相手を見つけてください。相手には不自由してないんでしょ。快楽だけの関係なんて、余程彼女の方が好感持てますってば。」
半分冗談で言えば、眉尻を下げ困ったように笑った。



しばらく無言で、
「…なぁ、チャンミナ、…」
そう言い掛けたとき。


「あ、…!」


タバコより小さなマッチ棒ほどの大きさで3人を見つけた。
ユリさん、彼女、そしてユノ。
頭ひとつ飛び出てるからか僕の目が特殊なのか、どんなに遠くてもユノだけはすぐに見つけられる。


隣から声を掛けられ、たまにそちらを向いて頷く。
それ以外は、キョロキョロ。
可笑しなくらい体を引っくり返してまでキョロキョロしてる。


僕を探してるって、…思っていいかな、…?
それこそ図々しい?
知らずに顔がにやけて自分でも気味悪いくらい。


ひと声掛けてユノがその場を離れた。
喫煙所?トイレ?
僕がいる方向とは別の方へ人混みを掻き分けながら歩いていく。



「っ、ハヌルさん!僕、…ト、トイレ!」
「は?」
「ひとりで行ってくるから!ここで待ってて、すぐ戻ってきます。」


早口で言いながらもう走り出してた。
ユノを見失わないように、夢中で人波にとびこんだ。










「ぅわ、」
手を繋いだカップルを抜けようとしてその手に絡まる。
「ああ、…ごめんっ、」
よそ見しながら突っ込んできた子供を蹴飛ばしそうになり受けとめる。



なんてことしてたら、完全に見失った。
「くそっ、ユノめ。逃げ足の早い。」などと悪態つきながらMAPを広げ最寄りのトイレと喫煙所を探す。
一段とライトをおとした園内。
突然鳴り響いたファンファーレとともに軽快な音楽が園内を包む。
遠くできらびやかな電飾が浮かび、ドンと花火が花開いた。





チラッとそれに目を奪われながら、トイレ近くの幽霊屋敷の前を通る。
蔦がびっしりと絡まる屋敷は不気味で屋敷周りを覆う木々は鬱蒼として軽快な音楽とはあまりに不似合いだ。
パレードのコースとは外れているらしく人もまばらでちょっと怖い。
さっさと抜けようと足を速めた、その時。



「っ、うわぁぁっ!」



葉が生い茂る木々のあいだ、ぬっと伸びた腕に引きずり込まれ。



「わぁぁっ!」
「っ、馬鹿、…しぃっ!」


完全に幽霊だと、僕の心臓をバクンバクンさせたのは僕の探し人だった。












※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』














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