HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSE-告白-37



































ユノside




仕事で少し遅れて行ったのはそれぞれが個室になった洋風の居酒屋だった。
元々サランの友達と俺のツレがつき合っていてグループで集まるようになった。
それが俺とサランがつき合い始めたのをきっかけに疎遠になり今に至る。



男同士は今でもよく飲みに行く。
「おまえが売れちゃったから目的が無くなったってことじゃねぇの?」
なんだよ、それ。と思いながら、ツレの皮肉まじりのため息を聞いていた。
それが別れてから初めての集まり。
何となくバツが悪い。




「よぉ。」
店の入口横に置いてあるベンチから声が掛かる。
「ああ、遅れて悪い。なんだよ、一服?」
「まあね、女の子達の前では気を使うよ。個室も結構狭いし。」
「そう、じゃあ俺も。」と隣に座った。


しばらく無言で煙を吐き出す。
隣のコイツは元々カップルのヤツで今でも仲睦まじい。
ふぅと煙を吐いた後、
「あのさ、サランとより戻すの?」と聞いてきた。



「それは、…ないな。」
俺は正面を見つめたまま。
どうしたってこの話題になるから来たくなかったのに。
「他につき合ってる子いんの?」とか。
いないと言えば、誰か紹介してやろうか?と言う。



俺さ、今、むちゃくちゃ傷心なんだよね。とは言えず。
それに新しい出会いを求めてもいない。
俺は相変わらずチャンミンのことしか頭になかった。



「ユノなんて女に困らないだろ?それとも理想が高すぎ?な、どんな子が好みなわけ?」
そう聞かれ、ほっとけよと思いながら適当に。



「あー、…背は高くて細身で。俺がこんなんだから目はくりっとしてた方がいい。睫毛バサバサで、目力半端ないのに笑うと途端に可愛くなるんだ。」
「…は?」


「口をさ、への字に曲げて文句ばっか垂れるけど照れるとふにゃってなる。」
「…え?」


「正直だけど素直じゃないんだな。勝手にぐるぐる考えてさ、俺の言うこと聞いちゃいない。」
「…おいっ、」





「…でもさ、最初、妖精かと思ったんだ、…」
「って、誰だよ、ソレ!」



呆れたように突っ込まれ、シマッタ!と思う。
俺は何言ってんだか。
でも好みと言われ、それ以外思いつかなかった。
「なんだよ、好きなヤツいるってことか?」
そう聞かれ苦笑いするしかない。


同性でずっと一緒にいる為に友達に戻ろうと言われ、そんなの無理と思う自分とそれが一番いいのかもしれないと理解する自分。
チャンミンへの愛慕があからさまなヤツへ血が逆流するほどの嫉妬を覚えるくせに正々堂々奪い取ることもできないでいる。




「分からない、…どういう好きか、自分でも説明できない。」
ひとりごとのように呟きタバコを揉み消す。
ツレは2本目のタバコを吸っていた。


「くっ、嘘つけ。」
そして吹き出すように笑う。



「なんだよ、」
「そうかそうか、やっと納得したよ。」
「は?」



ニヤニヤ笑って気味悪ぃよ。



「ここ数ヵ月いやに付き合いが悪いわけも。
夜、さっさと電話を切られるわけも。
今まで彼女がいてもそんなことなかったしさ、おかしいと思ってたんだよな。」
「…なこと、あるかよ。」
言いながら、心当たりがないわけでもない。




「今の、…おまえの顔見て分かった。」
「は?」


お互い顔を見合せ、ふぅと顔めがけて煙を吐かれた。

──ゲホッ、自分のはいいけど人の煙は不味い。





「ユノさ、…おまえ、──メロメロじゃん?」
「っ、…!///」



「隠すなよ、…今度会わせろよ、な?」



ニッと笑うヤツへ、どう言ったらいいのか。



「…でもソイツ、男だぞ。」
ポツリ言えばアッサリと、「あー、知ってる。」とか。



「だから電話の奥から声が聞こえるんだって。いや、相手の子は別に普通なんだけどさ。」
「……。」


「おまえが別人だっつーの。ちゃんと用事があって掛けてんのにさ、俺はそんな邪魔者かよってなるんだよ、毎回。」
「な、…っ、///」


アハハと笑いながら両手をあげて伸びをする。
「あー、いろんなモヤモヤがマジで納得。次、男同士で飲むときは絶対連れてこいよ?」


やたら心の広い友人にそんなこと言われ。
俺は困ってしまう。
近しい人間に言われて初めて気づくことって、ある。


俺、そんなんだった?と疑りながら妙に納得してる俺もいて。
自分にとってのチャンミンという存在が、輪郭を濃く徐々に浮きでる。
こんな会えない状況で。
今さらだけど、何事にも遅いってことはないはず。



「ありがとう、…おまえ、すげえな。」


思わず礼が口にでて。
意味が分からないはずなのに、
「ふん、今度奢れよ?」と取りあえず言われる。


俺は頷きながら、
「ああ、まずはサランと話さなきゃ。」
スッと立ち上がり店の入口をくぐった。
















飲み会は久しぶりの面子で案外盛り上がった。
狭い部屋が良かったのかもしれない。
個々ではなく全員で、という雰囲気のなか、俺は靄が晴れたような気分で旨い酒を飲んだ。






そして今、暗黙の了解のように送り届けたサランの自宅の前で、背中から腹へ腕をまわし縋るように抱きつくサランを受けとめている。



「…サラン?」
「ひどい、ユノ。こんなにあっさり送っちゃって。」
「…?」
「ユノんち、…行きたい。」


ぎゅうっと更に力強く。
背中に感じる頼りなく小さな体は久しぶりの感触で、いくら細くてもやっぱりチャンミンは男なんだなと思う。


「サラン、俺、…話さなきゃいけないことがあるんだ。今日はみんな居たし、今度って思ってたけど、…」



───悪い話なら聞きたくない、


そう甘えるように囁くサランの腕を解き向かい合う。



「…ユノ?」



細く華奢な手が俺のシャツを握り、潤んだ眸は上目遣いで。
男なら誰でも欲情しそうなシチュエーション。


「このまま、ユノの部屋へ行っちゃ駄目?」
なんて完全に誘ってる。


ゆっくりと移動する指が俺の顔に触れそうになったのを。
「サラン、…ごめん。」


───俺の顔を触るのはチャンミンがいい。


優しく押しとどめた。




ホロッと一粒涙をこぼして桜色の唇が言葉なく誘うように開く。
それでも俺は。
ボロボロ呆れるほど止まらなかったり。
我慢できず背けた顔をなぞるようにハラハラ落ちる、その涙が見たくて。


そんなふうに泣くのはチャンミンだけで。
それは俺の前だけじゃなきゃ駄目で。


そう思ったら目の前に居るのはサランなのに、チャンミンで胸がいっぱいになる。
この腕に抱いて。
いやというほどキスをして。
零れる涙に舌を這わせたい。





「俺の部屋にあるサランと一緒に買ったものやサランの私物さ。……処分して、いいか?それとも返した方がいい?」



優しく、でもそれ以外の選択はないよと言いたげに。
泣かれるかもしれない。
冷たい人だと言われるかも。
それでも俺が今、優しくしたいのはチャンミンだけだと痛いほどに感じていた。







 


※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』











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