HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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APPLAUSE-告白-39


































あれからずっとベランダの覗き見も我慢してる。
きっと久しぶりに会っても冷静に対峙できるだろう。
抱かれた感触も日々薄れて僕はまた女性の柔らかい体を欲するだろう。
間違っても男の体に欲情なんてしない。




そう呪文のように言い聞かせたハズなのに、───。









「チャンミナ?」
微動だにしない僕を不思議そうに覗きこむ人。



「…ユノ、…どうして?」
「ん、結構ふっ切ったから、かな。」


ああこの人は着実に前へ進んでいるのに。
僕ときたらどうだろう。
せっかくの呪文も一瞬で消え失せ、僕のすべてでユノを求めているのが分かる。



「チャンミナ、…お前は?」
そう聞かれ、「もう少し、…」としか言いようがなかった。



すぐにハヌルさんが会話に入りユリさんまでやって来た。
「ユノさんったら遊園地以降パタッと来なくなったから何か失礼なことしちゃったのかと気にしてたのよ。」
「あー、…すみません。ちょうどこの近くでの仕事は引き継いじゃって。」
そう笑って、ユリさんも笑っていた。
ハヌルさんは若干面白くなさそうに。
なぜか彼女は近寄っても来なかった。




「お、そうだ。」とユノがスーツの胸ポケットから何やら取り出した。
スッとユリさんの目の前に置く。


「今日はコレを渡しに。一応遊園地のお礼のつもりだったんですけど。」
ふと見れば、プロ野球のチケットだった。
「っ、あ!///」
思わずユリさんより先に手に取ってしまった。
それは僕のひいきの球団で。
結局今年は一度も行けなかったナイター。



「もうほぼ優勝チーム決まっちゃってて消化試合のようなものだけど。でもバックネット裏なんですよ。会社のシーズン券を貰ったんで、どうです?」
「ぅわ、エグゼクティブシート?///」


クスッと笑ったユノの手が僕の肩へまわる。
「出来ればこの前の5人で。チャンミンが行く気満々みたいだし。」


「それに、野球中継ではいつもチャンミンに悪いことしてたから。」


そう言って目配せするユノに。
何のこと言ってるのか分かりすぎるほど分かっちゃって、…ヤバイと思いながら上気していく顔を止められない。
そうだよ、楽しみにしていた試合を何度邪魔されたか。



「もちろんよ!これ、来週のチケットね。また臨時休業にしなきゃ。」
潔いユリさんはなにごともパッパッと決める。
気持ちいいくらいだ。




「…ふーん、見せて?」
反対側からハヌルさんの腕が伸びチケットを持った僕ごと自分の方へ引き寄せる。
その拍子にユノの手が宙に浮く。
ピクッとこめかみを寄せ、
「俺もよく見てないや。」
勢いよく振り子のように戻された。



「っ、ちょ、…
「───ハヌルさん。」



久しぶりに会ったユノは何も変わってなくて、というか、今までにないほど───



「俺、結構本気で吹っ切ったんで、…遠慮はしませんから。」



ハヌルさんに対して挑戦的で。


ふん、と鼻をならしたハヌルさんには何もかも分かってるのか?
あれ?僕、友達に戻ろうって話したはずだよね、と疑ってしまうほどの様子。



一瞬だけ睨みあって腕時計に目線を落としたユノ。
「あー、もう行かなきゃ。仕事を無理やり抜けてきたからさ。」
そう言って立ち上がりながら、ついでに僕の腕もぐっと引く。
「久しぶりだから外まで送ってよ?」
「え、…あ、はい。」



どうして僕はこういつもユノの言うことを聞いてしまうんだろう。
素直にユノの後ろをついて出口まで向かう。
途中ユノが「あ、ごめん、ちょっと待ってて。」と彼女の方へ駆け寄った。
かなり近い距離でボソボソと話して彼女が首を振るのがわかった。
何だか様子が変だと思いながら、軽くため息をつき戻ってくるユノを待つ。




「──チャンミナ。」



そう言って笑うユノの眸は相変わらず澄んでいて、照れくさそうに上がる口角だって変わってない。
僕が覗き見を封印し色も匂いもない味気ない生活をただ時が過ぎるのを待つように過ごしてる間、ユノは今までと変わらず呑気に鳥や木々にまで話しかけていたのだろう。




「チャンミン、…俺、今まであんまし経験なくて、…その、アプローチとか、苦手で、」
「…は?ゴルフの話?」
「っ、馬鹿っ!///」



───と、ほんのり顔を赤くしてしどろもどろに言われるまでは思っていた。




カフェのドアを出てすぐ挨拶のつもりで上げた手を引っ掴まれ店の脇道に連れていかれた。
ドクンドクンとうるさい心臓。
ああ、でもユノも一緒だ。



ゴクリと喉が鳴ったのは、───ユノ?それとも僕?



お互い目線を外すことなく見つめ合ったまま。
こんなまっ昼間、大通りに面した脇道をちょこっと入った場所で。
何のためにひと月も会えない日々を我慢したのか、僕の覚悟は何だったのか。


この雰囲気に流されちゃいけないと、ぎゅっとこぶしを握った。
何か話さなければと思う。
何か、…友達っぽい会話。



「あの球団、好きなんです。」
「知ってる。」
「…エグゼクティブシートなんて初めて。よく譲ってもらえましたね?」
これは本当に嬉しいからどうしても顔がにやけてしまう。 



「ん、…本当は結構無理言って会社のシーズンチケットを回してもらった。兄貴がさ、担当部署の課長なんだ。」
ああ、そういえばその会社の社長の息子だって言ってた。
いまだにその事実が信じられなくて。
ユノもなんてことないように話すから余計。



「チケット回す代わりに見合いしろって脅された。」
「あ、…そ、そうですか、…」


そんなこと言われてもどう反応したらいいのか。
相変わらず心臓はドクンドクンとうるさいし、さらにズキンとした痛み。



「でも俺しないから。」
「え、…?」
「見合いなんてしない、…しないよ、チャンミナ。」


僕を見つめる眸は真剣そのもので。
ユノのしたいこと言いたいことがよく分からない。





「俺はもう決めたから。でも焦ってるわけじゃない。お前が友達付き合いをしたいならそれに乗っかってやるよ。」
「ユノ?」
「───会えないよりは、まし。」




キレイに弧を描く澄んだ眸も表情豊かな唇も相変わらず変わらないと思っていた。





「でも俺は飛び越えてみせる。」


「え、…何を?」
言ってるのか聞きたいたいのに。
大きな手がふわりと僕の頬を包んだ。
それは、──熱くて。
確かな意思を持ち、それを僕へ伝えようとする。



「そん時は、お前も一緒。」


にっと笑った顔は、今まで見てきたどんな表情よりも迷いなく、…真っ直ぐで。



ユノ、───変わった?



何があってどう変わったのか僕には分からないけど。



「じゃあまた、来週な。」
そう言って慌ただしく去っていく背中を見つめながら、言いようのない暖かい気持ちが広がるのを感じていた。












※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』











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