HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSE-告白-42


































その日はとにかく機嫌が良かった。
ユノも、…そして僕も。


たくさん喋ってたくさん笑った。
一昨日はお互いの家族や仕事についてだったけど、今日はお互いの夢や希望について。





建築科を卒業して1級建築士の資格を持つユノは次の目標を1級建築施工管理技士の資格取得だと言う。
1級建築士の資格で学科試験が免除になるのだとか。
「実務経験を積みながら営業部所属っつう人使いの荒い会社なんだよ。」と冗談まじりに言って。
「自分の城を自分で設計して自分で施工するのが夢。」なんてユノらしくて僕も笑った。





「おまえは?」
「え?」
「いつ俺にいちごスムージーを作ってくれんの?」
「あー、…///」



正確にはユリさんの店のような花屋を兼ねた花と緑に溢れるカフェをもちたいという夢。
資金作りのためにモデルになったのに、まだまだ先の夢だと思ってた。



「資金的には結構貯まったんですけど、…なかなか条件の合うテナント、ないですし。モデルも今は楽しいからもう少し先かな。」
「ふ~ん。な、実家が花屋なんだろ?花屋の仕事ってどんな感じ?」
などと今度は花屋について1時間は喋って、結局また飲みすぎてへろへろになってしまった。







「おーい、チャンミナぁ?」


「…はい、なんでしょう?」


よろける僕の腰に添えた手を起こすように引いて。


「おまえさぁ、いつもこんなに酔っちゃうの?」
「や、外ではそんなに酔わないし、」
「たった今、酔ってんじゃん。」


面白くなさそうに僕を支え、何とか僕んちの玄関前までたどり着いた。
本当にいつもはそんなに酔わない。
唯一例外はあのユノんちの玄関でうずくまった日。
あの日は彼女にフラれ、しかも好きな人がいるでしょ?とまで言われ。
飲まずにはいられなかったんだ。


けど、一昨日に引き続き今夜もへろへろの僕。
それは、きっと、──ユノが悪い。
いつも家飲みで、体が覚えちゃってる。
ユノと一緒のときは気楽に飲んでいいよって。
それが会わなかったひと月を隔て急に外で飲もうとか。




「ほら、鍵は?開けられる?」
「っ、そんな酔っぱらい扱いすんな!」
「酔っぱらいだろ?」


いちいち煩いユノを押しやりながら鍵を取り出した。
「なんだよ、…もう、…!」
「あ~あ、」
そこまで酔ってないのになかなか鍵穴へ差し込むことができず、焦ってさらに手が震える。





「……っう、」


「っ、チャンミナ?」






───本当はずっとずっと、外で一緒に飲んでみたかった。




旨い店見つけたぞ、って。
どっかで待ち合わせしたりして。
同じ場所へ帰るんだから多少酔っても大丈夫だって。
あー、でも泣くのは我慢しなければ、って。



そんなのが友達に戻ってやっと実現するなんて。




視界がぼやっと滲むのを悟られたくない。
ユノを背中にして一歩前に出た。
必死で鍵を開けようとするけど、焦れば焦るほど鍵穴がぼやけてよく見えない。




「チャンミン、…どうした?」
「……。」



じりじりと前進するユノの胸が僕の背中に触れた。
遠慮がちに、でも痛いくらいの力強さで二の腕をつかむ大きな手。
久しぶりの感触にそこだけが生きてるように脈打った。







「…泣くな、…チャンミン、…」




うなじにユノの前髪がかかる。
そのまま一瞬だけ、額が。


───ユノも、震えていた。




「ごめ、…ユノ。大丈夫だから、…も、帰って?」





ユノの返事はなく、代わりに背後から伸びた手が僕の手に重なる。
鍵を持った僕の手ごと包んで器用に鍵穴へ差した。


ガチャリと響くそれを合図にそっと体を離して。


「ほら、ちゃんと着替えて寝ろよ?」
とんと優しく僕の背を押す。
「ん、…ありがと。」
「ああ、…またな。」




お互い顔を合わせず声だけはいやに明るい。
「じゃあな。」ともう一度言ってユノが背を向けた。
ドアが閉まっても僕は動けず、靴を履いたまま遠ざかるユノの靴音に耳をすます。



ユノが触れた二の腕を抱くように握り。


「…ユノ、…」


名前を口にしたら涙が止まらなくなった。
ぼろぼろと溢れてはおちる涙を拭いもせず。
今夜の楽しかった会話を思いだす。


ユノと体を重ねた数ヵ月間より、
どれほどこの2日間でユノを知ったか。
家族の話、それに仕事や将来の夢。


お互いを貪り合う仮初めの空間では成し得なかった、これが綺麗でまっさらな、…お互いにとっての最善の関係だと。





───何度も何度も胸に刻んだ、……











※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』












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