HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSE-告白-55




































じーっと言うのか、じとーっと言えばいいのか。
そんな視線が痛い。
発してるのは目の前の人。
本来責められるべき人はちゃっかり仕事の電話で席を外しちゃって。
仕方なく僕ひとりでその視線を受けていた。




はぁ、と大きくため息を吐いたあと。
「…やっぱりコッチを選んだか。」と確認するように。



「ユノさん、途中から開き直ってたもんな。チャンミナを説得すればあの人のことだ、すぐに諦めると思ってたのに。」
「え、…だって、僕の片思いって、」
「そんなわけあるか。そう言った方がチャンミナを説得できただろ?」


確かにそう。
僕の片思いって思われてるうちにユノを解放しなきゃと考えた。
ハヌルさんがカフェや遊園地での短い時間に僕らの関係に気づくなんて想像もしてなかったのに。



「俺はさ、チャンミナのことを普通じゃない目線で見てるから。…気づいちゃうんだよね、いろいろと。」
真剣な表情。
マズイな、…と嫌な予感がして、慌ててメニュー表を手に取った。
「ハ、ハヌルさん、僕、喉がカラカラなんですって。早く注文しましょうよ。」
ハヌルさんへ渡そうとする手の上にハヌルさんの手が重なる。






「ハヌルさ、…」
「ユノさんとではチャンミナの幸せは短いよ、きっと。」


何が言いたいのか、…


「ユノじゃなきゃ、…意味ないんです。」


ハヌルさん同様、僕も真剣な顔して。


「先のない恋愛なんて不安じゃないのか?」


ハヌルさんが負け惜しみで言ってるんじゃなく、本当に僕を心配してるって伝わる。
けど、僕はもう決めたから。


「……、先がなくてもいい、後悔してもいいんです。ユノがいい、…ユノじゃなきゃ、駄目だから。」



じぃっと、それこそ穴があくほど僕を見つめて、重ねた手が痛いくらい。
それからふっと小さく笑った。


「…わかったよ、チャンミナ。もし後悔して疲れたら、…俺がいるからな。それは覚えておいて?」
「ハヌルさ、…



そう言いかけた僕の言葉途中でぐっと、メニューごと手を引き剥がしたのは、


「ユ、ユノ!」
「ハヌルさん、…それ、反則技ですから。」


テーブル横で立ったまま見下ろすようにハヌルさんへ真っ直ぐな視線。
「後悔なんてさせませんよ。俺の後ろで並んでも無駄ですから。さっさと諦めてください。」
言いながらドサッと座る。
かなり機嫌が悪そう。




仕方ないなぁ、と思いながら。
それでも意外に単純なユノは機嫌が直るのも早い。
グチグチ考える僕としては羨ましい限りで。




「世界屈指のビール大国といえばドイツ!今日はドイツビールを飲み比べするつもりで来ました!」
とニッコリ笑えば、
「ほぉ~!」
なんて強ばった頬があっという間に緩む。



「ドイツビールといえば”ビール純粋令”なんていう法律で麦芽100%が徹底されてるんですよね。その厳しいルールだからこそ生まれたアイデアいっぱいのビールが大人気なんです。」
取りあえず僕のうんちくが続く。
隣のユノは完全に僕へ体を向け、うんうんと嬉しそうに聞いてくれる。



「あ、コレコレ、最古の修道院ビール《ヘーフェ・ヴァイスビア ドゥンケル》小麦の風味にチョコレートのような香りとスパイス。著名なビール評論家も大絶賛するほどの名作らしいですよ。」
「へえ、頼めば?」
「あとコレも飲みたい!《フレンスブルガー ヴァイツェン》リンゴのような爽やかな風味のデザートビールだって。」




身を乗り出すようにメニューへかじりつく僕と、そんな僕を何が面白いのかじいっと見つめるユノ。
それが僕らにとっていつもの光景になっていた。




「別に好きなの飲めよ。」
「…でも、ちょっと高いよ?」
「いいよ、そんなの。おまえが飲みたいのを飲みな?」


ユノの体温を間近に感じてユノのふわり香る匂いに触れたらハヌルさんの存在をすっかり忘れちゃって。


「なに?ここ、ユノさんの奢り?」
若干呆れ気味の声で言われてハッとした。


「あ、…///」
ハヌルさん、居たっけ?と言ってしまいそうで、でもさすがにそれはマズイだろと慌てて口を押さえる。
「あー、ハヌルさん。居たの忘れてました。」
アハハと能天気に笑ったのはユノ。
この人はちょっと脳から口に直結してるところがある。
それがいくら照れ隠しだとしても。



隣に座ってると家にいるようで、つい触れるどころか重なってる腕と腕とか。
テーブルに置いたメニューを見る僕を覗きこむように、そのうちユノのパーツがメニューとの間で邪魔をする。


強引に目線を合わせるからユノの顔で隠れちゃってるメニュー右半分とか。
すぐに僕の髪や頬に触れたがるからメニューの上をユノの手の影が右往左往したり。




「奢るって言うか、…チャンミナのビール代も一生俺のものなんです。」
そう言って、にかっと笑う人。






好きだなぁ、としみじみ思う。
僕はこの人が好きで好きで大好きだ。
遠い未来、僕らの関係がどんな形を成してるのか、それは誰にも分からないけど。
ずっとそばにいて。
一生、そばにいて。
目の前の階段をひとつずつのぼっていけたらいい。





「ユノが友達に戻ってから恋愛関係になることはないってビール代を賭けたんです。でね、僕が勝ったの。」
そうハヌルさんへ説明した僕の顔はかなりニヤついていたのかもしれない。
とっさに伸びたハヌルさんの手がムギュっと僕の頬をつまんだ。



「痛っ、」
「は?あれで友達?遊園地のときよりよっぽどオープンにイチャついてただろうが!」
呆れたように言い捨て。
「今日は俺もユノさんの奢りな!」
どさくさに紛れてそんなこと言う。




アハハと笑ったのはユノで。


「どうもハヌルさんの言葉って説得力があるみたいだから、その代わりもう反則技は無しってことでよろしく。」


ニッコリ満面の笑みを浮かべながら、つまんだままの指を引き剥がした。













※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』











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