HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

Say Hello (11)

































~イェジュンside~

















もともと精神的に限界の域に達するとおかしな行動にでる人だった。



秘書として彼に就いてすぐのこと。
二代目としての期待や重圧、仕事への熱意や才能は申し分なかったのだけど、とにかく時期が悪かった。
金融危機を発端に好調だった都心オフィス需要は影をひそめ、複合型施設の開発事業も急激な不振に陥ったのだ。


仕方ない、という言い訳を持たない彼の心は悲鳴をあげていたのだと思う。
何日か行方不明になり、そろそろ隠しきれないとなった頃、学生時代から馴染みだったという小汚ない焼肉屋で見習いのような真似事をしていたのを発見されたり。




────今回もそう。
早すぎる先代の不幸。
遺言による社長就任への周りの不信感。
認めざる得ない結果をあげてもなお、時期尚早との陰口が蔓延していた。
そしてなんと今回は生身の人間を拾ってきた。







「しばらくペットとして飼うから、世話してやって。」


そう言ったまま可愛がるわけでもなく、…と言っても相手も立派な成人した男性で。
ただ不思議なほど生活感を匂わせない危ういほどの不安定さを持った美しい人。




「────イェジュンさん、……」


名前を呼ばれただけでドクンと心臓が波うつ。




「…………腹へった。」


ただ異様に食いしん坊だった。






お土産と称してちょっとしたもの、…チョコレートだったり、フライドチキンだったり。
それを美味しそうに頬張る姿が可愛くて、飽きずに次の土産品へ思いを馳せる。



そんな俺を満足げに見ながら特に自分では何もしない。
───飼い主のくせに無関心すぎないか?
そう思ったこともあったのに。










─────それがどうだ?




違和感だらけの、ペットとよばれた彼が。
このマンションの風景にとけこむように馴染んだ頃。


2人の関係性がおかしなくらいに変化してきた。









「な、チャンミナァ…この原稿さ、もっとくだけた感じに直して?」


「はぁ?またかよ!」




そんな会話にふと社長を見れば、──それって今度の視察で使う原稿?


「ユンホ社長、そんなことは秘書の仕事です。自分がやりますよ。」


手を伸ばしたら結構な速さでスッと引かれる。



「いんだよ、おまえがやると文章が堅くなる。子どももいる福祉施設の視察だからな。コイツくらいのがちょうどいい。」





今までそんなの気にしたことありましたっけ?
それに、チャンミンが文章を書けるなんて初めて知った。
言われてみれば出窓のある小さなスペースでいつも黙々と何かしてる気がする。






「────焼き肉、だからな!」


乱暴に言い返すチャンミンに、


「ああ、もちろん。」


嬉しそうに口角をあげるユンホ社長。






「……と、《特別》に連れてけよ!」



「────当然。」





なんなんだ、この会話は。
最近自分の預かり知らないところで2人にしか通じない秘密が増えてる気がする。
《特別》って何ですか?と聞いたところで、おまえには関係ないと言われるのは目に見えてる。





そう、───社長はあきらかに自分を牽制していた。


もともと顔や態度にでやすい人だ。
冷静に思考を組み立てていく傍らで子どものようなそれは社長の魅力でもあったのだけど。








「おまえ、もう帰れ。」


最近言われるセリフNo.1がコレな気がする。
意外に淋しがりやの社長にぐだぐだとつき合っていたのがもう遠い過去のよう。




「はいはい。」

なんだか面白くない。




「イェジュンさん、気をつけて。」


ニッコリ笑ったチャンミンには俺の顔が食い物に見えるのか、愛想を振り撒くのを忘れない。
社長に対しては無愛想のうえ乱暴で、未だに名前を呼ばす、どうしてもという時だけ、「チョンユンホ」。
これじゃあどちらが主人か分からない。





「あ、チャンミン。この前出張先でとても美味しいお菓子を頂いたんだ。明日はそれを持ってくるな。」


チャンミンの嬉しそうな顔が見れると思ったのに、なぜか微妙な表情。


「あ、……たぶん、それ、……」

「え?」




「…………。」

隣でわざとらしく視線を避ける人。





───あ、あー、……そういうこと。

もう速効で貰ったわけだね。
そういえばいつもは秘書課の女の子達にあげてるのに、めずらしくそれがなかったような。





「あー、か、帰ります。」


なんだか気まずくて急いで帰り支度をした。




───そういえば社長、最近女遊びしてないよな、なんて思いながら。













































 




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