HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSE-告白-91
































大広間を出てヨーロッパ調重厚な雰囲気の廊下を歩いていく。
違うな、走ってると言った方が正解かもしれない。
僕の手を引きぐんぐん進むユノ。
結構飲んだ僕は息もきれぎれなのに呼吸ひとつ乱れず広い背中を晒している。




いろいろありすぎて胸がいっぱいだった。
ユノがセギュンさんの孫で。
イ・ダルが僕のイタリア行きを条件に事務所へ手を回したのをユノは知っていた。
そしてユノが動き僕を取り巻く状況が変わった。




「っ、ユノ、…ユノ、ユノ、…っ、」
何度も名前をよんでしまう。
背中しか見えないのが不安で、
タキシードなんか着てる見慣れないユノが不安だった。


「今日はもう事務所に戻らなくていいってさ。結構気が利くな、お前の社長。」
僕はこんなに必死なのにユノは落ち着いていて。
冗談まじりにニッと笑う。
それを悔しいと思う僕と。
うるさいほど胸を高鳴らせる僕。



「ユノ、…タキシード。」
「あ~、…変?」



変なわけない。
厚い胸板にふたつボタンのシンプルなデザインがよく映える。



「…変なんて、思ってないくせに、…」
ぶすっと言えば、
「ふっ、…おまえは格好よくて綺麗。やっぱソレ着るとさ、…」
「…?」
「まあいいや、続きは部屋でな。」




「っ、部屋ぁ?」
おかしなことを言い出した。




「え?ちょっと、…外へ出るんじゃないの?」
乗ったエレベーターが予想に反してぐんぐん上昇する。
ユノの指先は最上階を示すボタンの上にあった。
「は?…っ、ユノ?」
「部屋をとってある。俺は運がいいよ、たまたまキャンセルがでてスイートがとれた。」


ちょっと、なに言ってんの?
今夜は予定があるんじゃないの?


何を言っても知らんぷりで、そうこうしている内に足を踏み入れた豪華な部屋。
玄関ホールだけで僕んちのキッチンの広さ。
大理石の床は滑りそうで泊まらないくせに無駄にベッドルームが2つもある。
派手というよりは落ち着いたシックな内装。
それでもひとつひとつが高級感に溢れ、落ち着いた部屋で落ち着かない僕。








「…無駄遣い。」


「無駄なもんか!俺、ここでキメなきゃいつキメるんだよってくらい気合い入れてきたんだからな。」


ぽてっとした唇を突きだしいつもの拗ねたような仕草。
ほっとすると同時に罪悪感に胸が痛んだ。
僕が黙っていたから、イ・ダルの暴言を許しユノを傷つけた。
僕が落ち込み泣くだけの日々を過ごしていた頃、ユノは僕を諦めなかった。







突きだした唇が照れくさそうに形をかえる。
僕はユノ、あなたに何をあげられるんだろう。
好きで胸が張り裂けそうで。
謝ることすら、できない。












角部屋のコーナーは広くガラス張りになっていて、フットライトのみのお出迎えは目の前に広がる宝石の粒を際立たせるためか。





「───綺麗、…」


思わず漏らせば、


「おまえもな。」
なんて、またクサイ台詞を吐く。





密集したビル群が青白く浮き立ち
散りばめられた赤やオレンジに目を奪われる。
そっと覗き見た横顔は月明かりに照らされ淡く濃く輪郭を成し、──こっちの方が綺麗だ、なんて思う僕は相当このムードに流されている。





謝るなら今だとばかり、ユノの背中を抱きしめた。
ズルいけど顔を見ずに言わせてほしい。
「ユノ、…」
「ん?」
ふぅ、と深呼吸をしたところで、
ついでにキュルキュル腹も鳴って、
「っ、…///」
「あ、腹へった?おまえ、夜景より食い気かよ?」
プッとふきだしたユノに一気に顔中が熱くなる。
「と、途中で連れ出したユノが悪い!今日のパーティーは食い気にはしるつもりで昼飯抜いたんだからなっっ!///」


ああ僕は謝るつもりが何言ってんだよと情けなくなるけど。
アハハと楽しそうにユノが笑う。
「ホント食いしん坊の飲んべえだな、チャンミナは。」
それはとても優しくて。
「…そんな僕が好きなくせに。」
なんてことも言えちゃうくらいで。


「おまえだってストーカーだろ?」
「ユノもね、逆ストーカー。」
なに言い合ってんだ、僕らは。






僕はまだ背中からユノを抱いたままで。
謝るタイミングも離れるタイミングもなくしそのままで。
「でもさぁ、そろそろ逆ストーカーも飽きてきた。だって結局おまえが見えないじゃん?」
ベランダ越しの見えない視線、僕は結構気に入ってるのに。
「…どういう意味?」
「ん、…まあ、まだ内緒。もしかしたらチャンミンがすげぇ怒ることをしでかしてるかも。」
「は?気になるんですけど。」
「だから、怒らせるのは1度にしたいからまだ言えない。」





僕を怒らせるなんてユノが消えていなくなっちゃうことくらいだと思いながら、うやむやにしたいユノによってさっさと部屋の明かりがつけられた。




「おまえの食いしん坊も飲んべえもよく知ってるからな。ちゃ~んとルームサービス頼んであるよ。今日の俺は気が利くからな、覚悟しておけ?」
ふふんとひとり納得して部屋を探索しだしたユノ。
納得いかないけどそうそう泊まれるものじゃないスイートルームの魅力に負けて僕も探索する。



「あ、チャンミナ待って!」
上着を脱ごうとしたら止められた。
「すぐルームサービスくるからさ、乾杯するだろ?」
別に部屋でドレスコードもなにもないと思うけど。
「な?そのままそのまま。」
「…?」
ワケわかんないけど、いいや、今日はユノの我儘全部聞いてやろうって気分だし。









そのうちすぐにインターフォンが鳴った。
2時間後に直接行くって言ってた。
多分そんなに時間がない。





僕らの時間限定、短い短いパーティーがはじまる。














※タイトル画、バナー画像をAliさんよりいただいてます『ホミンを愛でるAliの小部屋』















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