HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-26



































チャンミンside





「お、席取っておいてくれたんだ?」
すかさず先輩のポーチに気づき嬉しそうに口角をあげる。
「あ、あの、っ、」
でもちょっと待って、ヒョン。
後ろの女子の視線が痛いことになってる。


が、そこはマイペースなヒョンだ。
ごめんな、ちょっと通して~、なんて壁と人の背中の狭い隙間を大股で跨いでくる。
ドサリと僕の隣へ腰をおろし、あちぃ~などと呑気に手で扇いでるけど注目度は半端ない。


「あ、『抱かれたい男』が並びましたね~!」
向かいの同期が冗談っぽく言ってきて、それのおかげか「ちょうど良いじゃん!」という雰囲気になったのに胸を撫で下ろす。
ユノヒョンの席が決まったことによりドッと押し寄せた女子社員も全員着席したようだ。




和やかなムードで始まった飲み会は幹事の挨拶と営業部女子の『抱かれたい男』記念品贈呈で幕をあけた。
どうやら2位から4位の抱かれたい男は妻帯者のようでこの場には居合わせていないらしい。
「妻帯者の余裕が女心を擽るのかしらね。」なんて先輩がつぶやいてる。
簡単に渡すだけのつもりが両手を掲げて大袈裟にガッツポーズするユノヒョンによって盛り上がり、僕にまで何かしらのポーズを求められ困ってしまう。
それよりユノヒョンが記念品としてネクタイを貰っていたのに、僕は《抱かれたい男》と大きく印刷された真っ赤なマフラータオルとは。
別に期待してたわけじゃないけど、差がありすぎじゃないか?
アハハと大ウケのヒョンによりマフラータオルを首に掛けられ、今夜はこのまま掛けなと罰ゲームのようになってしまった。




これが良かったのか、今まで話したことない営業部の男性社員にも気安く声を掛けられ、ユノヒョンのせいで恥ずかしいけどユノヒョンのおかげで新たな交流が持てた。





次々と出てくる料理や酒。
「『抱かれたい男』5位おめでとう~!」
なんてアチコチからお酌されれば断ることも出来ずどんどん飲んでしまう。
それはヒョンも一緒で、なんだかもう顔が赤い。




酔いがまわるまでは仕事の話が主になってしまう。
「ユノさん、また大口先の販路拡大に成功したんですね!新規の販路開拓も目立って実績を残してるし、本当マジで凄いです!」
ヒョンの向こう側に座った営業部の後輩やその周りの男性社員から称賛され、まぁなと得意気なヒョンは結構酔ってるっぽい。
聞く気がなくても隣だからどうしても話が耳に入ってきてしまうんだ。



ビールから早々に酎ハイに切り替えたヒョンがぐいっと甘口のそれを飲んで。
「俺はね、」
と言って、僕をチラッと見やった。



「俺は出世するから。それなりじゃない、トップで走ってくつもり。」
自信満々に言うから驚く。
確かに誰もそれを虚勢とは取らない、それだけの実力と実績を残してるから。
そんなこと言えちゃうヒョンに僕はビックリしてるが、周りはウットリしてる。



「この会社はトップ出世だけはお決まりのコースがあるんだ。」
入社1年目の僕には初耳で。
「今の営業部長も人事部長も専務も同じ道をたどってる。」
「へぇ、…で?」
身を乗りだし興味津々な僕の同期。
これは営業部の話だと思うぞと言ってやりたい。


「来年主任に昇格して再来年から3年ずつ三大都市のふたつで経験を積んだあと、ここ本社へ栄転、一度管理部を経験して営業部の役職から管理部役職、…で、役員。」


ほぉと周りから感嘆のため息が聞こえ、ヒョンはそこまで先を考えているのかと上昇思考に頭がさがる思いだった。


「…ということで、トップでいれば本社から離れるのは計6年間だけなんだ。」
そう言いつつ、ヒョンの視線は完全に僕で。
僕に言ってる?
「っ、そんな、…6年間も、」
つい口が滑って言ってしまった。



静かに口角をあげたヒョン。
気づけば背中を撫でる大きな手の温もりを感じて。



「たった6年だ、チャンミナ。遠距離もたまにはいいだろう?」



そんなこと言い出すから、



周りの怪訝な視線が集中する。
どう反応していいのか困る周囲のなか、
ケラケラ笑ったのは、やっぱり先輩で。



「かっこい~、ユノさん!でも先ずは遠距離恋愛の相手を探してからの話ね、ソレ。」
そう笑っちゃえば、なんだ架空の話かと周りも納得し先輩に助けられた。



でも僕は、今の話を何度も反芻する。
これは、僕との未来について語ってる?
あと数年で僕らのつき合いも終わると、そう決めつける僕へ。



さらに酔っぱらったヒョンは、
「あ、主任主任~、コッチ!」と、二つ上の先輩まで呼びつけてる。
先に酔っぱらわれるとコッチは逆に醒めてしまうもので、僕はほぼシラフでヒョンの話を聞いていた。


「おっまえ、あんま酔うなよ?弱ぇんだからさ。」
と言いつつヒョンのグラスへビールをつぐ。
それを舐めるように口つけ、
「えっと、主任のお住まいはどこでしたっけ?」
なんて聞いてる。


「おまえ何言ってんの?一緒のマンションだろうが!」
「っ、え?」
思わず声に出したのは僕。
ヒョンがまた僕を見てる。
ふふんと得意気に。
「でしたね。あの独身寮は新入社員優先だけど、独身で空いてれば居座れますもんね。会社からの補助が無くなるだけで。」
「悪かったなっ、独身で!」
二人で笑い合って、俺も申請しちゃいましたなんて言ってる。


そうかそうなんだ。
どう見ても3年以上勤務してそうな人が出入りしてるし、道理でマンションの世帯数と入社3年以内の社員数が合わないと思った。
よく聞けば分かることなのに、僕は新入社員として入居して以来どれほど隣のユノヒョンにしか意識がいってなかったんだろうと呆れる。



ああ、…でも。



「…ユノヒョン。」



ヒョンの会話すべてが僕へ対するメッセージだと受け取っていいのかな。





大丈夫、
これで終わりなんかじゃない。
怖がらず、もっと近づいてこい、───と。
















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