HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-SS **帰省4




































白菜と豚バラのミルフィーユ鍋が得意料理なのかと聞かれれば、実は初めて作るとしか答えようがない。



「どうして白菜と豚バラのミルフィーユ鍋なんですか?」
キッチンへ向かう俺の肩越しに、心配そうな視線を何度もむける。
自分に関係大アリで、しかも食い物がかかっちゃあ気が気じゃないだろうなチャンミンは。
「先輩にさ、簡単で旨くて栄養満点だって聞いた。絶対失敗しないって太鼓判押してきたけど、」
「…押してきたけど?」


向き不向きがあるとすれば、絶対俺には不向きだと思う。


「洗って広げて重ねてって、…っ、面倒くせぇ~!」
「ですよね~、めずらしいなって思ったんだ。ヒョンがこういう料理選ぶなんて。」


交代制にしてくれるかと淡い期待を抱いたが、チャンミンにはそんな気さらさらないらしく、さっさとどこかへ行ってしまった。
白菜をきれいに洗って広げて豚バラ肉を重ねる。
豚バラ肉が指にくっつき捩れるがそこはもう適当だ。
同じ作業の繰り返し。
簡単かもしれないが、家事において俺に一番欠けてる根気という代物が必要なんて聞いてなかった。


「チャンミ~ン!おーい、チャンミナ~っ!」


「っ、もう、…なんですか。」


呼べばどこからか、でもすぐにやってくる。
けどなんか、むっとしてる?
「単純作業で寂しいからさ、近くにいてよ。」
「はぁ?なんですか、ソレ!」
あ、今度は嬉しそう。



「ふふ、」
「あ、なんで笑うんですかぁ!///」



可愛いなぁ、
素直になったチャンミンはヤバイくらい可愛い。


「さっき、なんでむっとしてた?」
「…べ、べつに、…っ、」


にっと笑って、先輩?と聞けば分かりやすいくらい口を尖らせる。
「っ、…ヒョンは、先輩の話を真に受けすぎ!それに部が違うのにさ、いつの間にそんな喋ってるんですか?別に仲良くて結構なんですけどっ!」


一気に吐いて最後の方はヤケクソっぽい。
最近は内にためず、きっかけを作ってやればぼろぼろ出てくるチャンミンのやきもちがどれほど嬉しいか、お前知ってる?




「お前こそ仲いいじゃん。シムくんの実家からユノさんちは自転車で20分なんだってねぇとか言われたぞ。」
「あ、」
あ、じゃないよ。
シムくんってば最近すぐユノさんとのこと惚気るのよね~、とも言われたぞ。
でもそれは言わない。
気をつけようなんて思われたらたまんない。
もっともっとさ、俺でいっぱいになってほしいんだ。



「ヒョン、お腹空きました。僕が重ねていくからヒョンは鍋に並べてください。」
そんなこと言い出して、本当に腹が減ったのか照れくさいだけか分からないけどまぁいいや。
重ねて5センチほどに切った白菜と肉を隙間のないようギュッとつめていく。
ぐだぐだなのを見てられなかったのか、手を出してきたチャンミンによって花が咲いたように出来上がった。


「おぉ~!」
「あとはダシと塩と、…」
「面倒くさいけど簡単で旨そう。これなら俺ひとりでも余裕だな。」
半分手伝ってもらったくせに自慢げに言っちゃって、そんな軽口に一瞬チャンミンが強張ったことなんて気づきようがない。
「あ、コクが出るからマヨネーズも入れようぜ。」
言うなりマヨネーズを取りだしブチュ~と回し入れる。
勢いが良すぎたのかキャップの先にテロンと垂れたマヨネーズをつい舐め取ろうとしたのを止められた。
「もう、…ヒョンは、」
言いながら、俺を見る。
見る、と言うより、見つめる?見据える?
そんな強い視線を外さず、ゆっくり差し出した指がキャップについたソレを掬う。



「…チャンミ…ナ?」



ゴクリと喉が鳴る。


赤く濡れた舌先が、
外そうとしない憂いを帯びた視線が、
見せつけるように指を這う舌が、
 

俺を捉える、かき乱す、───。







ああ、前にも同じようなことがあった。
あの時は結局どうなったんだっけ?


頭の片隅にそんなことが浮かんで。
それでも一旦暴走した欲は止まらない。



壁ぎわへチャンミンを追い込み、両肘をついてその中に囲う。
「なぁ、誘ってんの?」
耳元で囁くつもりが声が掠れて如何にも余裕がない。
チャンミンは何も言わず俺をじっと見つめたままで、さっきの誘うような仕草はなんだったのか。
表情豊かな眸が今は切なげに細められ、急にどうしたのかと今にもすり抜けそうなチャンミンを繋ぎ止めようと必死になった。



ついた肘へ重心をかけ覆い被さり唇を押しつける。
されるがままのチャンミンへさらに焦燥感が増し、漏れた声を拾うように舌を捩じ込み絡めた。






そしてふと、



───そうだった、泣かせたんだ。



あの日の震える嗚咽を思いだし、一瞬躊躇したのを、

「…ヒョン、…やめないで、…」
そう呟いたチャンミンの両手が背中へまわる。



ああ、俺は成長しないな。
チャンミンの仕草ひとつにすぐ熱くなって、それがチャンミンを追いつめるんだ。
寂しいのもツラいのも、──俺だけじゃないのに。





「ユノヒョンはどこへ行ってもすぐ打ち解けると思うから。…新しい職場の人達に振る舞ってあげたらいいと思いますよ。」





「それで、いろいろ試した最高の味つけをご馳走してください。僕ね、たぶん絶対行くと思うんで、…ヒョンに会いに行くから。」




ぎゅうっと抱きつき、耳を擽る吐息まじりの呟き。
今度の転勤が最善の道だと分かっていても、やっぱり寂しくてツラいのはお互い一緒で。
ずっと何て言おうか考えていたんだろうなと胸が痛んだ。



「ああ、頑張って自炊する。自炊して節約するから。出来るだけ通帳に振り込む、…だからさ、たくさん会おう。鬱陶しいくらい会おうな。」


話がズレてます、とチャンミンが笑った。
それが喉につかえたような、まるで泣くのを我慢してるみたいで、どうしたらいいか分からなくなる。
多分こんな気持ちも今だけで、会社へ行けばそれぞれやるべき仕事に没頭し、あっという間に日々は流れていくだろう。




それでも今は惜しみたかった。
毎朝一緒に食べた朝食や、
懐かしい3回だけ許されたキス。
無理やりつき合わせた休日のスポーツや、
なかなか寝かせてもらえなかった夜中のゲーム。
しばらく手離すチャンミンとの幸せな時間を。


















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