HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-SS **帰省8







































懐かしい校舎、懐かしい校庭。
一昨年だったか帰省して集まった高校時代のツレと、…実は酔った勢いで来たことがある。


でもなんでだろうな。
チャンミンと久しぶりに訪れた高校は新鮮で、ツレとわいわい騒ぎながら眺めたのとはまったく違う印象だった。




「学祭のとき体育倉庫のドアに『龍闘虎争』って落書きして叱られてましたよねヒョン。」
「あ、あ~、」
そう言えば、そういうこともあったな。
「僕どんな意味だろうって調べちゃいました。」
「たまたま見つけた熟語を格好つけて書いただけだよ。」
「相手チームのことを認めて、お互い龍と虎なんて先輩らしいなぁと思ったんだ。」
「チャンミナ、褒めすぎ~。」


それにしてもよく見てるな。
本当はマジで俺のこと好きだったんじゃねぇの?と思うけど、先輩後輩としての憧れだけですと言い張るからそれ以上聞けないでいる。


「入学した春に生徒会長として挨拶したときから僕、ヒョンのことは知ってますから。その頃は彼女いましたよね。桜の木の下で2人よく喋ってた。」
「あー、…そうだっけ?」
「うん、…お似合いだって評判だったんですよ。桜も散りかけで、花びらがいっぱい舞ってた。ヒョンも彼女さんも花びらだらけになってて、お互い笑いながら頭とか肩とか、…取りあいっこしてて、…」


「っ、チャンミナ!」
「え、…?」
「彼女の話とか、そういうのはやめよう。なんかさ、この勢いでお前の恋愛話とか聞きたくないし。」


ぽつぽつ話す言葉が、淡々としてるのに切なげに聞こえる。
俺だって当時の彼女は覚えてる。
桜の木の下でよく喋ってたことも。
でもその記憶がチャンミンにこんな顔をさせるなら、無くなっていいとさえ思う。


「…僕、初めての彼女は大学んときです、…」
「っ、だから、聞きたくないっつの!」


どうも俺はチャンミンに関してのみ異常な独占欲を発揮するらしい。
男同士で、正々堂々と自分のもの宣言が出来ないからか、チャンミンに愛想を振るヤツは男でも女でも気に入らないし気になって仕方ない。


「同じサークルで脚が綺麗な、」
「わーわーっっ!言うなっての!」


「ぷっ、…面白い、ヒョン。」
「お前には俺だけ、って思わせとけよ。」


吐き捨てるように言えば、目を丸くして、でもそれがくしゃりと崩れる。
嬉しそうに崩れるんだ。




「あ~、…キスしてぇなぁ、」
「は?バッカじゃないですか?」


うん、でもシタイものはシタイ。
チャンミンの口から紡がれる俺の高校時代。
そこに俺はいるのに、チャンミンがいなくて、…それが寂しい。



「な、ちょっとだけ入ってみようぜ。」
校内を指差せばダメダメと首を振るヤツを無理やり引っ張った。
確か校庭の裏手の金網が破れていたはず、まぁ何年も放置されてたらの話だけど。


「おぉ、俺って運がいい!」
「っ、ユノヒョン!だ、駄目ですって!」
「いいから、少しだけ、裏庭だけ!」
「は?」


そう言えば高校時代もよくここから抜け出して買い出しに走ったよなと思いながらチャンミンを引っ張りこむ。
入ってすぐが体育館裏で、狭い通りをちょっと行けば裏庭だ。




「ビックリするほど変わってないなぁ~」
「はぁ、…僕、裏庭にはあんまり馴染みないですけど。」
「俺はね、よくここで弁当食ったよ。」
「教室でが基本なのに?」
「基本は基本!天気が良ければ応用だってあるさ。」


仲間とコッソリ教室を抜けてここで弁当食ったり。
楽しいことも悩みも全部ここで話し合った。
女子には教えないという暗黙のルールがなぜかあって、このたまり場は誰も彼女にだって内緒だった。




「チャンミナ。」
「は、…っ、んんっ!」


呼ぶなり抱きよせて唇を重ねる。
肩を押す両手にだって負けやしない。
ひんやり冷たい頬を手のひらで包み角度をつけて口づけた。


反らそうとする顔をぐっと戻し、離すものかと擦り付ける。
擦って舐めて、食むように何度も。
次第に共有した温もりで満たされる。


上気して恥ずかしさと欲と、その合間で揺れる愛しいヤツが目の前にいて。
何度も口づけながら、ずっと一緒にいたいと願った。
簡単じゃない、その覚悟も決意も、ここで誓うのが一番ぴったりだと思ったんだ。 








「…っ、ハァハァ、…ハァ、…ヒョンっ、こんな所で、…っ、///」


長い長いキスの後、よほど緊張したのか息苦しかったのか、なかなか整わない呼吸を体を折って落ち着かせるチャンミン。
湯気が出そうなほど真っ赤な顔して睨んでくるけど、残念ながら俺にダメージはないよ。





「チャンミナ。桜の木の下よりもさ、俺には裏庭に忍びこんでコソコソしたキスの方が大事。」
「…は?///」



チャンミンの口からぼろぼろ出てくる俺の高校時代の話もいいけど、高校の裏庭でしたキスの方が大事。


───チャンミンが一番、大事。



ありったけの想いをこめて伝えたつもりなのに、
「…コ、コソコソなんてしてないし、…堂々としすぎですって、ヒョンは、…」
呆れたようにため息つかれて、


それでも我慢できないみたいに口元を緩ませる、
そんなチャンミンが誰より大事なんだ。




















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