HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-SS **帰省12






































チャンミンside








最後はユノヒョンを押し退け殆ど走ってるみたいに部屋へ駆け込んでしまった。
まだ心臓がドクドクしてる。



───っもう、ユノヒョン、…サイテー、





僕だってこういった場所を初めてだとは言わない。
でも、こんな地元で。
しかも男同士で。
そのうえ、自転車の二人乗りだ。



入るときは運良く誰とも遭遇しなかったけど、帰りもそうとは限らない。
くらくら目眩がしそうで目頭を押さえながら入口脇の壁に背を預ける。


それなのにヒョンときたら呑気に探索し始めた。
結構キレイだなぁ、なんてわざとらしい!
あの慣れた感じで絶対ここは初めてじゃないと思う。








入社して独身寮に越した当時、ユノヒョンには彼女がいた。
休日のたびヒョンの部屋を訪れる彼女と挨拶もしたしヒョンを挟んで話したこともある。
それを特に何とも思わなかったんだ。
そのうち彼女の足が遠のき、なぜか休日は僕と遊ぶのが通常になっていった。
その時も僕はマメに連絡しないと振られちゃいますよ~なんて笑っていたと思う。





「チャンミナ、…まだ怒ってる?」
「何をですか?」
「ん~、…なかなか自宅だとそういうこと出来ないからさ、…つい、ね。ごめんな?」
「…あ、謝る必要なんて、…ないです。」



それなのに、──どうして今、こんなに嫌なんだろう。
心臓を開いてぐちゃぐちゃに掻き混ぜたようなドス黒い痛み。
これが嫉妬だと言うなら、片手で余るほどしか恋愛経験のない僕の初めての感情だった。




「ヒョン、僕、…案外重いんです。」
「ん?」
「毎回、これが最後の恋だって思うタイプです。」


でも僕のそれは情熱的とは少し違って、それほど恋愛に固執しないから最後なら楽でいいやって気持ちも多分に含まれていた。




「…なに?大学ん時の脚がキレイな彼女にもそう思った?」


作り付けの冷蔵庫を覗くヒョンの手が止まる。
僕はそんなこと気にもせず、そうですね。と言った。
同じサークルで、控えめなのに笑った顔がとても可愛い子だった。
友達のような穏やかな時間は僕を癒してくれたし、実際彼女に感情をぶつけることなんて一度もなかった。


「目立つタイプではないけど優しい子で、一緒にいて楽でした。僕も穏やかに接することができたし、ずっとこのまま隣にいてもいいなぁ、って…」
「チャンミナッ!!」


ガンッと何かをぶつける音とヒョンの怒鳴り声が同時に響く。
ヒョンの手には水のペットボトル、それがべこっとへこんでいた。



「っ、…聞きたくないって言ったろ!」
自分から聞いてきたくせにそんなこと真顔で言う。
「…そんな、」
「っっ、うるせぇ!」
「…っ、」


思わず肩をすくめる。
喜怒哀楽が分かりやすい人ではあるけど、これほど乱暴に怒鳴ったのは初めてだった。





しんと嫌な沈黙が流れる。
もう、なんだよ?
バカみたいにコソコソして無理やりこんなところへ連れてきて、──で、この喧嘩?
情けなくて、…いかにもなドデカいベッドも派手なベッドカバーもやたら鏡が多いのも、…何もかも嫌だ。



「っ、…!」
壁についた背をずらした拍子にどうも押しちゃったらしい。
くるくる照明がまわる。
南国風の壁紙が、
存在感たっぷりのベッドが、
それらを映しだす大きな鏡が、
透明な白やブルーのドット柄に彩られる。
海のなかを模してるような、大小バラバラの楕円。
ユノヒョンの顔も、青くなったり白く浮き出たり。


それが結構きれいで、思わず見回した僕に聞こえてきたのはヒョンの舌打ち。
そのまま洗面所へ行き、激しい水音で顔を洗ってるらしいと分かった。
それがいっこうに止まず、いつまで顔を洗い続けるつもりなのか。





そっと覗けば、正面にヒョンを写す鏡。
きつく結んだ両手を洗面台につき、じっと手元を睨むように。
僕からは頭のてっぺんしか見えない。
こんな寒いなか風に吹かれて自転車漕いで、…いつもサラサラの髪が冷たい水分を含んでごわついていた。





───ほんっと、…ユノヒョンは、…




「…僕、今までの彼女と喧嘩なんてしたことないです。」
ヒョンは何も言わず鬱陶しそうに首を振る。
それでも僕は喋り続けた。
「他の誰かと楽しそうにしてるのが面白くなかったり、変えようのない過去にうじうじしちゃって未練たっぷりで、僕だけじゃなきゃとか一番じゃなきゃヤダとか、…そんなこと思ったことなくて、」




「…チャンミナ?」


やっとヒョンが振り向く。
前髪がぐっしょり濡れてぽたり床へ滴が落ちた。



「俺だって、…お前、彼女へ連絡しろだのフラれても同情しませんよだの軽く言ってきてさ。…電話したくても指が動かないって、お前に分かるか?今週末チャンミンは暇かなって、何より先に浮かんで、ヤバくね?って悩んで。そうゆうの、…お前には分かんねぇだろ?」


ヒョン、…
抑えたような、時々掠れる声に喉の奥がつんと痛くて。



「ぼ、僕だって本当は常識人で、…破れた金網から不法侵入したり、自転車でラブホとか、…ありえないのに、…でも、ユノヒョンだから、っ、…!」


一歩ヒョンに近づく。
今度は僕の方が怒鳴ってるみたいに。
こんな剥き出しの感情、誰にもぶつけたことなんてない。





「チャンミナ、…最後の恋は、俺だけにして?」






ユノヒョンだから、僕は、───。






ユノヒョンの言葉を最後に、
僕の告白はヒョンの唇にのみこまれた。













*********************


おはようございます、えりんぎです。



私の目指すところは『甘く切ない』なのですが、なかなか難しいです~(;´v_v)ゞ


明日から2話鍵つきでの更新になります。




ところで、更新がはじまるとアメブロのアメンバー申請が増えます。
私、あちらではメッセージ送信を禁止されてまして。。。
せっかくメッセージを頂いてもお返しできず申し訳ありません。
こちらの“はじめまして”や“目次”へコメント頂ければお返事してますので、よろしければ。
アメンバーさんの人数って表示されないんですよ。
久しぶりに数えてみました。
なんと1,943人!(;・∀・)ビックリ
ありがとうございます。



いつも拍手やポチっと、面倒なひと手間をかけていただいてありがとうございます(〃∀〃)ゞ













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