HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-SS **帰省16



































チャンミンside









真夏なら夜明けまであと少しという時間帯。
吐く息まで白く凍りそうな夜だけど、真っ暗な冬でよかった。



会計は部屋で済ませられても、そこから自転車までワープできるわけなく。
心臓の音が聞こえそうなほどドキドキしながら廊下を歩く。
堂々と歩いていくユノヒョンが不思議で仕方ない。
こそっと背中に隠れれば、
「チャンミナ~、初々しいなぁ。もしかしてこういう所、初めて?」
なんて嬉しそうに聞いてくる。


初めてだよ!っ、男とはね!


心のなかでだけ呟きひと睨みした。
下手に口を滑らすと大変なんだ、案外しつこいヒョンは。







「先に行ってますっ!」
「あ、おい?」


2人でやっとのエレベーターを降り、四角い小窓のフロント付近や幾つか点灯したパネル前に誰もいないことをすぐさま確認、1秒でも早くあの出口を出たい!自転車はヒョンが取りに行って後から僕へ追いついて来てよと走る、とにかく走った。
このホテルは出入口が反対方向にあって、入ってくる車(自転車)と出ていく車(自転車)が顔を合わせないようになっている。
一本道の入口だったけど出口を出れば入り組んだ道になっていて、僕のような後ろめたいヤツは心底胸を撫で下ろすんだと思う。



だからと言って闇雲に走ったらユノヒョンと迷子になってしまう。
それではあまりに置き去りにしたユノヒョンに悪いと角を曲がった建物のかげでヒョンを待った。








見上げれば乾燥して澄みきった夜空に独身寮では見ることの出来ない無数の散りばめられた宝石のような輝き。
思わず深いため息がでて、この2年でどっぷり独身寮の生活に馴染んだ自分を思う。
子供の頃当然のように見てきた風景を、僕は今これほどの感慨をもって眺めている。


「チャンミナ~、おっ前、ひでぇヤツだなぁ~。」
怒ってるのに顔は笑ってるという器用な人が自転車をひきながら歩いてきて、この人が少なからず僕の気持ちに影響を与えているのだと思う。




「ユノヒョン、見て。しぶんぎ座流星群って知ってます?1年間で今夜か明日が流星の出現ピークなんですよ。」
「へぇ~」
好奇心旺盛のヒョンは置き去りにされたことなんかすっかり忘れて星空にくぎづけになってる。
真上を見上げたまま歩くからフラフラする自転車の荷台を僕が支えて歩いた。
「それにね、今だと宵の明星の金星と赤く輝く火星へ寄り添うように近づく三日月が見られますよ。コレは日没直後なんで明日にでも見てくださいね。」
何気なく言ったのに、なぜかヒョンが急に黙ってしまった。
「…ヒョン?」
「あのさ、」
急に真顔で立ち止まるから、勢いづいた僕はヒョンの背中にぶち当たる。



「ヒョン~っ!」
「それ、明日一緒に見ようぜ?」
「は?明日はヒョン同級生の集まりじゃないんですか?」
「 ああ、ソレは夜から。昼過ぎにチャンミナんちへ挨拶に行ってい?」
「はあ?///」


突然すぎる申し出にヘンな声が出た。
うちに来るとか、
しかも挨拶?
ついさっきまで内緒で自宅を抜け出して何をしていたか、…それを考えるとクラクラするほど突拍子もない提案だった。
ユノヒョンには罪悪感というものはないのかな、…いつも堂々としちゃってさ。




「あ、あの、…明日は親戚が集まるんですけど?」
「図々しく家の中まであがり込まねぇよ。玄関先で挨拶だけ。」
「…僕も出掛けられないですよ。」
「分かってる。チャンミナんちへ行く途中、近くに神社があったんだ。そこでお詣りくらいはつき合ってくれる?」


あー、そこは今日というか、もう昨日か?
ユノヒョンと別れて帰り道に立ち寄った神社で、もうお詣りしましたとも言えず曖昧に言葉が濁る。





「それにさ、覚えてる?家族にせがまれたからって俺が仕事中に並んで買ったスイーツ。」
「…もちろん覚えてますよ。あの時僕の分も買ってきてって頼んだのにヒョン忘れちゃってさ。」
帰省用のお土産として頼まれたらしいバームクーヘンをスウィートチョコでコーティングしたバウムシュピッツ。
平日でも行列ができる人気商品で、こっそり仕事中に買いに行くというヒョンへ頼んですっごく楽しみにしてたのにすっかり忘れられたという苦い思い出しかない。



「それ実はチャンミナんちへも買ってあるんだよね。お土産のつもりでさ。」
「は?」
「…食いたいんだろう?」
にやっと笑った顔はあざといとしか言いようがなく、仕事でみせる用意周到さを今ここで発揮しなくてもいいのに。
「っ、どうりで手土産の荷物が多いと、…」
「チャンミナがいっぱい食べれるように大きいの買ったからなぁ。」
「僕に渡してくれたらいいのに。」
「直接渡して挨拶しなきゃ意味ないだろう?」
「そんな、…」
「だから、明日持ってくって!今回は挨拶だけさせてもらったら大人しく帰るからさ。」



口でヒョンと言い合って勝てるとは思えない。
しかも前もって計画的に目論んでいたのなら尚更だ。



「な、いいだろ?」
にっこり笑って一瞬だけ口づける。
ハイ決定!とでも言いたげに。






う~、と唸る僕の遥か頭上を、
青く輝く流星が長い尾をなびかせ降っていった。
















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