HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

キスは1日3回-SS **帰省18




































チャンミンside









リビングの奥から酔っ払い特有の笑い声が響く。
今年はまだもうひと家族が来てないというのにいつになく騒がしくて。


 

「お兄ちゃん?…何むくれてるの。」
「べ、べつにっ!」
お酒を燗したから持っていってと渡され、伏し目がちに受け取る。
ぬっと下から覗き込んだ母さんが可笑しそうにふふっと笑った。



「なに?なんで笑うんだよ。」
「いえね、お酒の席で貴方がいつまでもキッチンに居るなんてめずらしいなぁと思ってね。」
「っ、今から行くって。///」
「そうよ、先輩を取られちゃったからっていつまでも拗ねてないでお兄ちゃんも仲間入りしてきなさい。」
「っ、拗ねてなんか、…!」
必死に否定しても駄目だ、にっこり笑った母さんは信じてくれそうにない。




その時リビングを隔てた引き戸から顔を出したのは妹で、お兄ちゃん、伯父さんが呼んでるよ~と呼ばれる。
すぐ行くと素っ気なくこたえ、それでも僕は面白くなかった。





ヒョンとひとことも話す暇なく伯母さんにヒョンをかっさらわれちゃったことも。
ヒョンが僕へ(母さんかもしれないが)差し出したであろうバウムシュピッツの大箱を歓喜の声をあげ奪い取っていった妹にも。
伯父さんがやたらヒョンを気に入り、父さんと挟んでヒョンを解放してくれないことにも。



ユノヒョンもユノヒョンだ!
このあと同級生と飲み会があるというのに、少しだけ頂きますとか言っちゃって結構飲んでるだろ。
伯父さんに気に入られたらそう簡単に離してもらえないのに一緒になって大盛り上がりとか何なんだよ!



そぉっと引き戸を引けばすぐ気づいた伯父さんに目の前へ座れと指示され、仕方なく座る。
ふとヒョンと目が合う。
若干とろんと目の縁の色づいたヒョンが、父さんと伯父さんに挟まれ飲んでるのが不思議な光景だった。


「チャンミナ、幼い頃はよく女の子と間違えられたんだって?」
「え?」
「伯父さんがふざけて女の子のドレスを着せて写真を撮ったって。」
「は、はあ?…ちょ、伯父さんっ!///」


これだから身内の飲み会によぶのは嫌だったんだ。
忘れたい子供時代の過去をさんざん暴露され、楽しそうなのはユノヒョンだけで僕はちっとも楽しくない。



「今度その写真を見せてもらうんですよねぇ。」
「おぅ!いつでも見せてやる。」
「アレ?その写真は確かうちにもあったよな。お~い、母さん!」
「ああ~、やめて父さんっ!//」
一生懸命腕を回してアピールしても誰も聞いちゃいない。
そのうちアルバム開いて思い出話に花が咲いたりして。
「チャンミンも昔はこんなに小さくて可愛かったのに無駄に大きくなっちゃったわねぇ。」
ちょっと伯母さん、ソレどういう意味でしょう。
「いえいえ俺もデカイんで、ちょうどいいですよ。」
…ってヒョン、…何がちょうどいいんだか。



幼い頃なぜかよく女の子に間違えられた僕は、親戚が集まるとふざけて女装をさせられた。
それが嫌で嫌でしょうがなかったのに、この歳になってまたその記憶を呼び起こされるとは。
しかも目の前には忘れたい過去の証拠写真にくぎづけの人がいる。
アルバムをめくったり戻ったり慎重に見比べてるから何だろうと思えば、
「コレ、一枚いただいてもいいですか?」
なんて堂々と言う。


「ヒョ、っ、ヒョン!///」
この人、おかしいんじゃないだろうか?
ただの職場の先輩が後輩の写真を欲しがるとか、…絶対あやしいだろ。
「あ、チャンミナがコレ気に入ってるならコッチでもいいな。」
「……///。」



「まあ、こんな写真が欲しいなんて面白い先輩ね。チャンミン、あげたらいいじゃない。」
相変わらず可笑しそうに母さんは笑っていて。
「あ、ユノさん、この写真を脅しにして職場でお兄ちゃんをこき使おうとか?」
ヒョンが来てすぐはキッチンで格好いい~!と大騒ぎし、緊張して喋れない!と言いつつ徐々にヒョンに近づきつつある妹も口を挟んでくる。
「お、ソレ、いいね。」
アハハとヒョンが笑うだけで一気に場が明るくなって、ポッと頬を染めるのが妹であっても面白くないんだから本当にヒョン、勘弁してよ。



「そんな写真、まさか本当に会社でバラまくぞ?って脅すつもりじゃないでしょうね?」
「ん~、チャンミナが脅されてくれるならソレもいいなって今思った。じゃなくてさ、本当にチャンミナ可愛い!大丈夫だよ、変なことに使ったりしないからさぁ。」
「こんな兄でも大切な兄なのであまりこき使わないでくださいね~」
「大丈夫、俺の方が使われてるからさ。って、あれ?どうした?」


目線が自分のお腹あたりに固まったまま、その隅っこでヒョンの視線を感じる。
でも、無理。
首から上があり得ないほど熱い。




伯父さんと父さんが思い出話に飽きて輪から抜け飲み直してくれていてよかった。
妹もそうそう周りにいないイケメンしか見てないだろうし、…問題は母さんだけど、お願いだから気づかないで。
何気ない妹とヒョンの会話から深読みしてエッチなことしか思いつかない僕を、首から一気に朱をのぼらせる僕を気づかないでほしい。







「おーい、ユンホくん。そろそろコッチへ戻ってきなさい。」


タイミングがいいのか悪いのか、酔っぱらいの伯父さんがユノヒョンをよぶ。


「伯父さん。ヒョンはこの後飲み会が控えてるんだからあまり飲ませないでよ。」
ヒョンがこたえるより先に僕が言った。
まだ火照った顔を誤魔化すように。
ヒョンは気を使って断れないだろうから僕がちゃんと断ってあげなきゃいけない。
不動産業を営む伯父さんは飲んべえの酔っぱらいだけど、やはり中規模といえど社長だけあるのか無茶なことは言ってこない。
「お、…そうか。それじゃあ少し休んだ方がいいな。」
「すみません。旨い酒なんでつい飲みすぎてしまいました。」
ヒョンの憎めない笑顔。これも才能だと思う。
「まぁまた飲もう。俺はユンホくんが気に入ったぞ。どうだ?真剣に我が社へ転職してこないか?」
そんなこと、言われるはずだ。
ワハハと豪快に笑う伯父さん。
「あのね伯父さん。ユノヒョンは本社でも若手No.1って言われてる人だよ?下手なこと言わないでくださいよ。」
呆れたように僕が言えば、俺は本気だ!とむきになり、隣ではユノヒョンが光栄ですと取りあえず笑っていた。




「もうアルバムは片付けますよ。」
昔の写真を見られていいことなんかあるはずない。
さっさと片付けようと伸ばした僕の手を、あ、ちょっと待てと止められた。



そこには高校時代の写真がいくつか。
入学式やクラス写真、キャンプに修学旅行。
母親って、すごいな。
僕が買うだけ買ってポンと置きっぱなしにした写真をこうしてキレイに整頓して。
それほど昔じゃないのに日付順に並ぶ写真を懐かしく見てしまう。


「あ、…チャンミナが高校に居た。」
「はい?」
「俺が卒業してからのチャンミナ。お前がよく話す高3の俺と、…ほら、同じ年のチャンミナが居た。」


嬉しそうに口角を上げるから、写真をなぞるヒョンの指へ偶然を装って触れてもいいかな?
コツンと爪の先が当たって、お互いの小指には鈍く光るリング。
そう言えば!と焦り思わず手を引っ込めたのが同時で、その仕草がなんだか可笑しくて目を合わせ二人して笑った。





「あ、あれ?」
そう言ったのはヒョン。
それにつられ視線をおろして思わず二度見してしまった。


息をのむ。
ゴクリと喉が鳴った。


どうしてこの写真が?
これは思い出として飾られるべきものじゃない。
確か机の奥に、…





「ああ、その写真ね。チャンミンが家をでてから部屋の片付けしていて見つけたのよ。もうお兄ちゃんってば隠すみたいに引き出しの奥へ入れてあるんだもの。」
「ま、間違えて買っちゃっただけで、…だって僕、こんな隅っこで下向いて、…だから、捨てようかと、」
「あら、そうなの?コレって1年生のあれよね、…確か生徒会の、」




まったく気づいてない母さんがまじまじと写真を見つめていて。






「これ、…俺だ、…///」




隣で恥ずかしそうにボソッと。
写真の本当に隅っこ、うつ向いた僕がちょこんと写っていて。






そんな僕の背後に遠くてもよく分かる。


───輝くような笑顔の、ユノヒョン。
















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