HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

あなたが笑えば~愛慕~8



































「俺は正直気が進まないんだけどさ、親父の言いつけだから仕方なくって分かってくれよ、チャンミン。」


そんな前置きされて通されたジノの部屋は、以前ユンホと一緒に訪れたはずなのに同じ部屋とは思えないほど余所余所しい。
広いリビングへ通されソファに座るよう促される。
ジュースでも飲むか?というジノへ無言で首を振った。



「ジノ兄さん。ユノに内緒で話があるってなに?僕、やんなきゃいけないこと忘れてて、あまり長く居れないけど、…」
ジュースの代わりにペットボトルの水をチャンミンへ渡しながらジノ自身もソファへ腰を沈める。
「やんなきゃいけないことって?」
「えっと、…ユノのシャツのボタンが取れたままになってるし、…それにその、…ユノがなんだかヘンだったから、」
チャンミンのユノユノは今にはじまったことではなく、これくらいではジノも驚かない。
それでもここへ来てくれたんだ、昔よりユノ依存症もいくらかマシになってるじゃないかと思う。





「な、チャンミナ。女の子とデートしたことある?」
「は?///」
突然そんな話を振られ、チャンミンは顔がポッポと火照るのをとめられない。
ずっと男子校で、女の子には本当に免疫がないのだ。
「あ、あ、あるわけないでしょう?周りに女の子なんていないし。」
「でも何度か校門で待ち伏せされたって聞いたぞ。」
「っ、それは、…///」
「メアド渡されたりプレゼント渡されたり。近くの女子高では“王子様”って呼ばれてんだって?」


カァァ、…と真っ赤になるチャンミンをからかうようにニヤニヤ見つめ、ついでにその時のユンホまで思い出した。
チャンミンは昔からユンホへ隠し事をしない。
なんでも包み隠さず話すから、当然たびたび待ち伏せされることも聞いてるわけで。
その度、そわそわ落ち着かないユンホを思い出す。
一度なんて下校時間に様子を見てきてくれと頼まれたこともあった。
馬鹿馬鹿しい。
お前は娘を嫁に出す父親か、と一笑したが。



「…親子、って感じではないんだよなぁ、」
「え?」


ジノは体ごとチャンミンへ向き直った。
ふざけた顔じゃなく真剣な表情で。 


「チャンミンは、…その、もうすぐ本宅へ入るだろ。でさ、…えっと、意味分かってんのかなってさ。」
「……。」


ジノが言ってる意味は分かる。
でもわざわざここへ呼んで言おうとしてることがチャンミンには分からなかった。


「前にチャンミン、自分で愛人って言ったろ?愛人の意味は知ってる?」
「…もちろん。」
「ナニするかも?」
「…たぶん。」
「もうユノの世話はしなくていいし、出来ないよ。チャンミンの旦那は組長で、ユノはその息子ってだけだ。今までのような関係ではいられない。分かるな?」



「…ヘンなの、ジノ兄さん。今さらだよ。」





そんなこと誰よりも自分自身が一番理解している。初めてユノと会った日、
“大切なのは与えられた場所でどう生きるか”
ユノに言われたその言葉を、どれほど繰り返し胸に刻んで反芻したか。



「でさ、唐突だけど、…その、やり方とか知ってる?」
「はい?…なんの?」
「だ、だから、…男同士の、セ、セックス、…///」
「っっ、…!///」


「あーー、っもう。チャンミンは子供のイメージしかねぇからさ、…こっぱずかしいわ、こういう話。」


それなりに女経験はあるジノだが無論男との経験なんてなく、父親にそれとなく忠告されていたことも真っ赤になったチャンミンの前では照れくさくてなかなか言えない。
でも自分が教えなければ。
本来はユンホがチャンミンの教育の仕上げとしてやるべきと言う父親を自分がやると説得したのだから。



「…えと、…一応、何となく調べたから、…」



チャンミンは男娼として客をとるわけじゃなく、相手は組長だけだ。
まっさらなまま来ればいい。
そう組長は言うけど、まったく無知では困るとジノの父は考えたらしい。
手は出さず、知識だけをしっかり叩き込んでおくように。
いざというときに泣いて暴れられても困るからな。
ジノは悩んだ。
そんなのユンホへやらせられない。
あれほど過保護なくらい心配し可愛がってるチャンミンへ男に抱かれるための手ほどきをさせるなんて。



「そっか。でももっと詳しく、…準備とか、相手を感じさせる方法とか、…」
「それを、ジノ兄さんが手取り足取り教えてくれるってこと?」
事の内容を理解してるのかどうか、チャンミンの表情は無邪気なままでジノは困ってしまう。
まだまだ子供なのだ。
おそらく同年代の人間よりもっと。




「女の子の裸を見て興奮したりする?」
「…べつに、…だって見ないもん。」
「腹の下あたりがウズウズしたりとかしねぇの?」


「っ、…///」


べつにと慌てて言うチャンミンだったがジノはチャンミンの動揺を見逃さなかった。
女の子に興奮したことないと言ってるのに、どうして動揺する?
まさかな、…まさか。








ジノはもうひとつ父親から言いつけられたことがあった。
チャンミンのユンホ離れである。
普段あまり接する機会のないジノの父親から見てもチャンミンとユンホの関係は親密過ぎた。
チャンミンは常にユンホへ絶対の信頼を寄せていたし、そんなチャンミンを見つめるユンホの視線はどこまでも優しい。
ユンホの意識をもっと女へ向けさせろと何度か忠告され、ジノはその度ユンホへ言ってきたつもりだ。



「チャンミン。俺もユノも女しか抱いたことないから詳しいことは分からない。でも、…」
「っ、ユノも、」
「え?」
言葉途中でジノを遮ったチャンミンの悲痛な顔。


「…ユノも、…女の人を抱くの?」


それは一瞬ジノでさえ胸を刺すような痛々しい表情で。
もし、完全に遊びと割りきった相手だけだとか、それもチャンミンが月に一度組長と食事をする日の直前ばかりだとか、それを言ってしまったらチャンミンはどう思うのだろうか。


「ん、…ああ。ユノはチャンミンの前では兄貴面してクールを装ってるけどさ、案外女好きだぞ。引く手あまたなんだ、好きなときに好きな相手を抱き放題なんだよ、アイツは。」


そんなこと言えない。とジノは思った。
もし自分の勘違いでないのなら、ここ最近2人の空気感がおかしいのだ。
うまく言えないが、お互い与えるだけだった感情を相手に求めだした焦れったさを感じる。
そこにそこはかとなく滲む色と欲をおそらくジノだけは気づいていた。


だから、言えない。





「そ、そうなんだ。」
ポツリとつぶやくチャンミンの表情にわざと気づかないよう明るく振る舞う。
「そうそう。俺も知ってる子なんて一晩中離してもらえなかったってぼやいてたぜ。」
「……。」
「まぁアレだな。今までチャンミンの世話もあってなかなか女とつき合う時間がなかったけど、これからはユノもじっくりと本気の恋愛をすればいい。」


ジノは言いながら酷く虐めをしてるような気分になる。
目に見えて傷つき暗く沈むチャンミンへ、嘘だよと言えればどんなにいいか。
でもそれが叶わないならさっさとやるべき事をやってしまおう。


ジノはガラステーブルの上にポンと置かれたDVDを取りあげた。
経験がなくうまく説明できないなら映像で見せればいい。
それは事細かに男同士のセックスを収めたもので、正直ジノは半分も見られなかった。
それをチャンミンへ見せようというのだ。



こんなこと、ユノにバレたら殴られるかもしれない。



そう思いながらジノはリモコンを手に取った。















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