HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

あなたが笑えば~愛慕~12(完)




































玄関を一歩入っただけで、とっくに帰ってるはずのチャンミンが居ないことに気配で気づく。
約束の時間はもう1時間ほど過ぎていて、ユンホは帰りの確認を怠った自分を後悔した。


今夜のユンホは女を抱く気になれず、そのままアクアリウムバーで飲んでいた。
何度となくかかってきた電話で話すうちに仕事を終えた友人達が集まり、結局いつもの帰宅時間になってしまった。





ユンホはチッと舌打ちをしてスマホを手に取る。
ハイルはやんちゃで喧嘩っぱやいが頼りになるヤツだ。
心配することなんて何もないとわかっていても心配してしまうのはどうしようもないのだ。
玄関先で突っ立ったままチャンミンの番号をタップすれば、すぐ背後から聞きなれた呼び出し音が聞こえた。



「あ、…ユノ、…」
振り向くと小走りに帰ってくるチャンミンが見える。
「っ、チャンミナ!遅い!」
「ごめんなさい。ハイル兄の学校の友達がたくさん居て、普段学校ではあまり喋れないから楽しくて時間を忘れちゃった。」 
本当に楽しかったらしい高揚したチャンミンにユンホは無性にイラつく。
楽しかったのか、良かったな。と言ってやれる広い心などどこかへ置き忘れたように了見の狭い人間になってる自分がわかる。
だからこそ余計にイライラした。 



「ハイルが何を言ったか知らないが、俺はまだお前を任された保護者のようなものだ。約束はちゃんと守らなきゃ駄目だろ。」
「ん、…でも、ちょっとだし、」
「ちょっともクソもあるか。お前はまだ子供だからわからないと思うけど、…」
「っ、子供子供って言うな!」
チャンミンがいきなり声を荒げ、そんなこと滅多にないことでユンホは驚いて言葉につまった。



「そんなこと言われたって12の歳の差はどうしようもないよ。保護者とか、そんなの、…っ、」



最近明らかに自分に対してよそよそしい。
そんなユンホに気づかないチャンミンじゃない。
でも、それでも、これは仕方のないことだと無理やり納得していた。
組長である父親に託された自分の世話があと少しで終わる。
ホッと息が抜けたのかもしれない。
愛人教育までさせられたら堪らないと逃げ腰になってるのかも。



チャンミンは泣いてしまいそうだった。
けれどぐっと堪える。
これ以上ユンホに鬱陶しがられるのは嫌だったし、自分は的外れなことを言ってるのだから。



「ハイル兄が正しい。ユノは過保護過ぎるよ。だってヤクザの愛人になるんだよ?それってヤクザになるのと変わらない。ヤクザに品行方正を求めてどうするんだよ。」
「…チャンミン。」
ユンホの顔色が変わる。
眉を寄せ切なげに細めた眸がツラそうに歪み、チャンミンはユンホを傷つけたのだと気づいた。
でも止まらない。
最近のユンホの行動にチャンミンだってずっと傷つけられていたのだ。


「ユノは僕ばかり家に縛りつけて自分は好き勝手してる。」
「…家のことを強制したつもりはない。」
「っ、そんなこと言ってない!」
「学校帰りに友達と遊んだり部活に参加したり、学生らしく遊べと言ってるんだ。こんな夜中にふらふらするのは駄目だろう?」



違う。
違う。
違う。
ユノの身の回りの世話をし、2人が住む離れや庭の手入れをする。
そんなことに僕がどれほど幸せを感じていたのか、ユノは何もわかってない。
あと少し一緒にいれる時間を大切にしたいのは僕だけで、最近のユノは顔すら見せてくれない。



「ね、迷惑だった?…迷惑だったよね。子供の僕が掃除したんじゃあ細かいところまで行き届かないもん。すぐユノの隣に寝たがるし勝手にユノの本を読んだり、それに僕が起こさなきゃユノは好きな時間まで寝られてもっと自由に、…っ、」
チャンミンは唇を噛みしめうつ向いた。
今度こそ泣いてしまいそうで溢れる思いを必死で抑える。
「チャンミナ。」
ユンホの手が痛いほどチャンミンの肩を掴み、でもそれは一瞬で、すぐに優しく撫でるようにして離れた。


「…そんなこと思ってない。思ったこともない。…悪かったよ、言い過ぎた。」


あっさりと謝ってしまう人へ、この喉元をせり上がってくるような痛みはどうすれば伝わるのか。
ユンホのジャケットの襟元を掴み引き寄せる。
もう太ももに縋りついていた小さな子供じゃない。
それほど目線も変わらず、少し顎をあげれば欲しいものに触れられる、そんな距離にいるのに。
「っ、チャンミナ?」
バランスを崩しながら、それなのによろめくほどではない。
体幹のしっかりしたユンホはそう簡単にふらついたりしない。
チャンミンはユンホの胸元にこぶしを当てた。
何度も当てて最後は額をぶつけるが、びくともしないのが悲しい。



「──っ、…今のユノは嫌だ。いつも香水の匂いがする。今のユノの匂いは、…嫌いだ、っ、」



それだけ言い捨てるように吐きだし、ユンホの呼び止める声を無視して、チャンミンは逃げるように部屋へ閉じこもった。
思わずさらけ出してしまった感情が後悔と羞恥に変わり、しばらくユンホの顔は見たくない。
見れないと思った。











一緒に住んでいればまったく顔を合わせないのは無理な話で、翌日からチャンミンは努めて普通に接した。
朝早く起きて掃除をする。
栄養を考えた食事を用意しユンホを起こす。
変わったといえば、ユンホの起こし方があっさりしたものになった。
襖を開けそこからユンホを呼ぶ。
それ以上部屋へ入ることはなかった。
起きぬけのユンホの濃い匂いはチャンミンを寂しくさせるだけだったから。
そしてユンホは少しだけ食事の後も家に居るようになった。
特に何か話すわけでもなく、チャンミンが忙しく食器を片付け洗う姿をただ眺めていた。




お互い口に出せない想いがもどかしく、せめて元通りの関係にと望んでもそう簡単にいくほどチャンミンはもう子供でもなくユンホもまた深い苦しみの中にいた。












はじまりは憐れみであっても7年の年月を経てそれは形を変えた。
兄弟のように親子のように、時に師弟のように。
そしてそれ以上に求めてしまう欲望から目をそらし、それすら限界なのだと知るにはあと少し。
お互いに惹かれ離れがたく思う気持ちはピンと張った糸のようで、それがほんのきっかけで切れてしまうことなど想像もしていないユンホとチャンミンであった。










~愛慕~fin.

【愛して傍にいたいと願うこと。心惹かれる様。】












*********************


おはようございます、えりんぎです。



みなさん、4月です(*≧艸≦)!!
いよいよユノが帰ってきますねぇ~♪


長いような、あっという間のような。
でもこのブログのおかげで常に2人を近く感じながら過ごすことができた2年間でした。
かわらず応援してくださってありがとうございました。



さて、もどかしい展開になってますが、想いを自覚しつつお互いの立場を思いやり奪うことができないまま一旦終了です。
気になりますよね。
ごめんなさい、次の章更新まで10日間あけさせてください。
4月は何かと忙しくて。。。(;´v_v)ゞ



20日にユノご帰還ヽ(〃∀〃)ノ
そして2年前の20日はStrawberry candleで《HOTミンな関係》を開設した日でもあるんです(〃∀〃)ゞ
それまでには戻ってきますね~





【予告】4/11より更新します。








丁寧に書いていきたいのでご了承ください。
いつも沢山の拍手やポチっとありがとうございます。
とても励みになってます。


では、10日後に!









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