HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

あなたが笑えば~渇愛~17


































課題考査の為に数日バイトを休み、あっという間に夏休みが終わった。
そしてまたユンホとチャンミンはすれ違いの日常をおくる。
チャンミンは朝起きて寝ているユンホの為に食事を用意してから学校へ行き、学校から帰ると掃除をし、エナのおつかいなどもこなした。


ユンホは家で夕食を摂らないからチャンミンはエナのところへ行く。
本宅で給仕の手伝いをしたあと、エナ達使用人と食事を共にするのだ。
夏休み中はバイトもあり離れでひとり軽く食べていたから久しぶりの大勢での食事だった。



「しばらくチャンミンがいなくて皆寂しがってたよ。夏休みはどこへも出掛けずバイト三昧だってね。ユンホ坊っちゃんも少しくらい遊びに連れていってやればいいのに。」
そんなことを言ってくるエナへチャンミンは大袈裟なほどかぶりを振り、ユノのおかげで有意義な夏休みだったと言い張った。
その様子が可笑しかったのかエナは吹きだすように笑い、周りの使用人たちも笑う。
「坊っちゃんとチャンミンは何年経っても相変わらずだねぇ。」
そう口々に言われ、恥ずかしそうにチャンミンはうつ向いた。



なぜなら、相変わらずではないから。



 

朝起きて食事の支度が終わるとチャンミンはユンホの部屋へ行く。
起こすつもりはないけど、こそっとユンホの顔を眺める為に。
ユンホは寝相がいいから薄い掛布団はしっかりユンホの体を覆っていてチャンミンはつまらない気持ちになる。
もう少し豪快にはだけてくれたらいいのに。
そう思いつつ枕元へ膝をついて顔を近づけ、触れるか触れないかの距離で息をすいこむ。
くん、…と鼻をならせば大好きなユンホの匂いで胸が擽ったい。



はたから見ればどうかと思う行為もチャンミンにしてみれば真剣そのもので、刺すような視線とあまりに近い気配で毎回起きてしまうユンホにとっては可愛いとしか言い様のない行為だった。


「…チャンミナ」
「あ、…っ、///」


寝起きとは思えない素早さでユンホは布団へチャンミンを引っ張りこむ。
驚き暴れるチャンミンをあっという間に組み敷き、自分の下でむくれる子の突き出した唇を啄んだ。
チャンミンはせっかくのユンホを眺める時間を邪魔され面白くなく、そんな思考に至るチャンミンがユンホは面白くて愛しいのだ。





「ユノ、…ん、…っ、時間、…」
「ん、…ああ、最後な、」


そう言いながらなかなか止まない口づけをチャンミンは受け続け、唇を重ねるだけのキスが角度を変えて緩く強くチャンミンを翻弄していく。
ユンホとしか経験がないから上手いかどうかなんて分からないチャンミンだけど、こんな蕩けるようなキス、もう他の誰にも与えてほしくないと思う。


「本当におしまい。」
そう言って名残惜しそうに離された唇が優しく口角を上げるのに、「今夜は遅くなるから俺を待たずに早く寝ろよ。」なんて優しくないこと言うからチャンミンはまたむくれる。
ゆっくり離れようとするユンホを今度はチャンミンが捕まえ、もう一度とキスをせがめばユンホに断る理由なんてなくまた止まないキスがはじまるのだ。








最近のそんな朝の光景を思い出しながら、つい綻んでしまう口元を何とか結ぶチャンミンだったが、幸せなことだけではなかった。



「チャンミン。このキンピラを包んでもって帰りな。明日ユンホ坊っちゃんへ食べさせてやりなよ。」
「あ、…ありがとう。ユノ、蓮根のキンピラ好きだから喜ぶよ。」
エナが小さな容器を持ってきてちょいちょいとキンピラを移し、にっこり笑ってチャンミンの手元へそれを置く。
「坊っちゃんはキンピラ好きじゃないよ。若いころは苦手だったけど、チャンミンが作るから食べてたらどうやら好きになったらしいね。あの偏食だった坊っちゃんがチャンミンのおかげで何でも食べるようになった。チャンミンには感謝しなきゃならないねぇ。」
「エナさん、…、」


ユノの母親のような存在の人。
少しの疑いもなく自分とユノを微笑ましく見守ってくれる人を自分は裏切っている、その気持ちは日増しに強くなる。




ユンホに抱かれたのはまだ一度だけのチャンミンだったが、肌を寄せあい温もりを分けあう、その距離は前と比べ物にならないほど近くなっていた。
そして全てだと思っていたユンホへの想いも、際限なく広がり深くなっていく。
そうなればなるほど、チャンミンは心苦しい。
この屋敷で世話になることと組長の愛人になるのは同義で、それはもう自分には無理なのだ、それなのに何食わぬ顔して此処にいるのがツラかった。





そんなチャンミンの不安は、どうしてだかチャンミンは不思議でならないけどユンホにはすぐに伝わってしまう。 
「大丈夫だ、チャンミン。お前が負い目を感じることはない。お前は俺の傍に居てくれるだけでいい。その代償はすべて俺が背負うから。」
ユンホの指が優しくチャンミンの髪を梳き、とつとつと言い聞かせる。
その指をチャンミンは絡めとって、そっと唇を重ねた。
後ろめたさも裏切りへの罪悪感もユノを失くすことに比べればなんてことない、その思いはもうどうすることもできないと思いながら。











夏休みの終わりに合わせるようにユンホは早めに家を出て夜遅くまで働いた。
メンテナンス会社や輸入業は自社ビルのみにとどまらず得意先を増やし順調な業績をあげていたし、ユンホが所有する店も好調な売上げを続けていた。



が、それだけでは足りない。
ユンホは今までやんわりと避けていた友人からの依頼を受けるようになった。
いずれ跡目を継いだ兄を助けるつもりで幅広く知識を身につけたユンホは法律や税務にも明るい。
あの兄に並ぶためにはそれなりの努力がいったのだ。
その知識を貸してほしいと友人が相談を持ちかける。
地主やら御曹司の多い学校で親に子会社を任された友人も多く、彼らは厄介な商談や大きな商談の際ユンホを交渉役に置きたがる。
ユンホの知識や交渉力のみならず、相手に有無を言わせないその存在感と静かなのに圧倒的な迫力を彼らは欲した。
不動産関係にはどうしても闇の存在がつきまとう。
そこで有利に話を進める為、ユンホ自身のカリスマ性とそのバックに見え隠れする巨大な存在が必要とされたのだ。





恐喝に近いじゃないかと、ユンホ自身気持ちが沈む仕事もある。
今まで避けていた仕事を積極的に受けるユンホをジノは不思議に思っていた。


「あんなに嫌がっていた仕事を見境なく受けてるようだけど、どうしたんだ、ユノ。……金か?」


堪らずジノは聞いてしまった。
ここ最近みょうに機嫌がいい。
本人に自覚はないだろうけど、付き合いの長いジノにはすぐ分かってしまうレベルだ。
そうかと思えばあれほど避けていた仕事を受け、おそらく破格の礼金を手にしてるだろうユンホの動きがジノには読めなかった。


「ああ。このビルの抵当を外そうと思ってね。」
「は?どうして急に、」


ユンホ個人ではなくユンホが興した会社名義のビルには当初父親が出した資金分が抵当になっていた。
倍にして返せと言われた残債は殆ど返済していたが、さらにイロをつけきれいさっぱり担保をなくし自分のものにしたい。




そして一切がっさいを父親にくれてやるつもりだった。


───チャンミンと引きかえに。



金でどうにかなるのか、それはユンホにも分からない。
ただ可能性のあることはやってみる。
ユンホは必死だった。



普段ならもっと慎重に調査するのを怠ってまで金を稼ごうとしたのは、本人は冷静でいるつもりがそうでない証拠なのだ。



「いくつか店の名義をお前に変えようと思う。ジノ、お前には迷惑かけないからな。」
「…ユノ?お前、何言って、…」




どんどん迫りくるチャンミンの誕生日を前に、ユンホは焦っていた。





















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