HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

あなたが笑えば~最愛~15


































エナを交えた同居生活は、不在がちなユンホの代わりにチャンミンにとって寂しさを埋めるものになっていた。




エナの予想通りハイルが勉強を理由に離れを訪ねる。
エスカレーター式で大学進学を決めていたハイルだったが、成績が芳しくなく追試があるというのだ。
数Ⅰを教えてくれとチャンミンに泣きつくハイルをエナはどちらが年上だか分からないねと呆れたように笑った。
そんなハイルにチャンミンは優しい。
「僕も復習になるから嬉しいよ。でも、ハイル兄、…高3の今頃に数Ⅰなんて、」
ぷっと可笑しそうに吹き出すチャンミンへハイルは大袈裟に口を尖らす。
「俺は数学だけが致命的に悪いんだよ。高校でも本当にデイル兄やユノ兄の弟かって言われてるんだからさ、チャンミンくらいは笑うなよ。」
「ごめんなさい。でも大丈夫、ハイル兄は運動神経いいんだから!」
そんなフォローをいれるチャンミンだけど、ハイルの顔は険しくなるばかりで。
「……ユノ兄の方が運動神経いいし。」
「でも、…え~っと、…喧嘩強いし、」
「チャンミナ!馬鹿にしてる?俺が喧嘩でユノ兄に勝てると思うのかよ?」
本格的に不貞腐れるハイルにチャンミンは困ってしまう。
「っ、でもユノは、…」
ハイルのご機嫌とりにユンホの短所を探すチャンミンだけど、どうしても見つからない。
「でもユノは、…ユノだから、…///」
そう言って頬を染めうつ向くチャンミンへハイルの怒りが限界を超え、「もういいっ!」と吐き捨て帰ってしまうことも度々だった。



そんな姿を見ては、相変わらずだとエナは思う。
薄汚れ痩せぎすで拾われた日から、チャンミンは自分の世界にはユンホしか居ないかのように振る舞いユンホへ尽くしてきたのだ。


でも時々ふと気づくことがある。
ほとんど寝るためだけに帰宅するユンホとたまに顔を合わすチャンミンのなんとも言えない空気。
これはつい最近まで感じたことのないもので、正体不明のそれは何だろうとエナは不思議だった。








組ではなぜか急にユンホの若頭補佐就任が決まり、いくら息子と言えど組に入ってすぐの大出世に組内は少なからずざわついた。
師走に入り中旬には事始め式が執り行われる。
これは一年に一度、本家親分と直参組長、それに直属の幹部連中が出席し来年度の指針を発表する重要行事で、これに間に合わせるための早急な措置だったとエナは噂に聞いた。
噂話くらいでしか組の情報を得られないエナだが、最近の噂はもっぱらユンホのことばかりだ。



かなりの上納金を組へ納めたとか。
いきなり組長にあてがわれた新興勢力の制圧を事も無げにやり遂げ、しかも自分の配下としてのみ込んだとか。


若い組員や使用人までがユンホを誉めちぎり崇拝するけど、エナにとってはユンホに何があったのかと心配の方が先に立ってしまう。
あれほど組に入るのを拒んでいたのに。
手を汚すのを良しとせず、無茶なことは避ける極道としては弱く優しい面があった。
それが今はかなり強引だと言う。
綿密に調査をした上で冷淡に且つ獰猛に。
皆がユンホを修羅になったと噂した。









それでも。


──ユノ、おかえりなさい!と駆けていく弟のような存在へ向けられるユンホの視線は限りなく優しい。


 


「ただいま、チャンミン。何か変わったことはなかったか?」
「ううん。さっきまでハイル兄がいて勉強してた。ハイル兄ってば急に勉強熱心になってすごいよね。」
「ちっ、…あの野郎。」
「数Ⅱや数Ⅲは僕も分からないからユノが教えてあげてよ、…っ、ん!」


コツンとユンホが押しつけた鼻先を、チャンミンはごく自然に受け入れ角度をつけて擦り合わせる。
そういえばチャンミンがまだ幼い頃、スメルキスだよと言っていたのをエナは思い出した。
その頃鼻先を擦り合わせるユンホとチャンミンを何度か見かけたことのあるエナだったが、いい大人になってまだやってるのかと驚いてしまう。



「…ああ、そうだな。二度とここへ来る必要がなくなるくらいみっちり教えてやろう。」
「ぅわ、ホント?僕も教えてほしい!」
無邪気に喜ぶチャンミンにはユンホの意図がまったく伝わっていない。
呆れたように眉をひそめるユンホだけど、チャンミンの笑顔はユンホにとって何より嬉しく心が満たされるから、ついユンホも口元が綻んでしまう。
チャンミンの前髪をくしゃりと梳いたユンホはエナへ視線を向け、「あまり調子に乗るなよって伝えといてくれる?」とそう言うのがやっとなのだ。



「…10歳も離れた弟とチャンミンを取り合う人のどこが修羅なのかしらねぇ。」


ハァとため息混じりにエナが言えば、ユンホはバツが悪そうに苦笑いして、チャンミンは慌てたように頬を染める。
「やだなぁ///、エナさん。取り合うとかそんなの、…、」




もごもごと口のなかでつぶやくチャンミンの言葉は聞こえないけど。


───僕はユノのモノに決まってるのに。



そう言ってるようにエナには思えた。



















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