HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後15



































































20畳の居間は座卓を並べてもゆったりとしている。

エナが用意した3個の鍋からぐつぐつと美味しそうな匂いが漂い、チャンミンはそれぞれに出汁を足したり具材を入れたり忙しく動き回っていた。







「社長、どうぞ。」

「ん、」





チャンミンがふと見ればユンソクがガンソクへお酌をしているところで、あんなことがあったのにユンソクは甲斐甲斐しくガンソクの世話をやいている。

そしてガンソクもそれを当然のようにうけていた。

大勢のなかでそこだけ別世界のような空気が流れていて、本当にお似合いだ、…とそれは、チャンミンがしばらく見惚れてしまうほどだった。





「社長、取りましょう。あ、今でもキノコ類は苦手なんですか?」

「あー、…ん、…好きではない。」

「ふふ、キノコは食物繊維が豊富でご老体にはもってこいなのに。」

「年寄り扱いするな。お前だってそう変わらないだろうが。」

「本当に。あの頃は大人と子供くらい差があったのに、この歳になると変わらないですね。」





楽しそうにユンソクがくすくすと笑っていて、チャンミンはいけないと思いながらも耳をそばだててしまい気になってしょうがない。

あまりにじっと見るからユンソクと目が合ってしまった。

ふっと綻ばせたユンソクの笑顔がとても艶やかでチャンミンは思わず赤面してしまい、その後なぜかガンソクに睨まれハテナマークが浮かぶチャンミンだった。











チャンミン、とユンソクから声を掛けられたのは小皿を取りにきたキッチンで、ユンソクは酒の補充をしにきたらしい。

「水炊き、とても美味しいよ。」

にっこりと笑うユンソクは少しアルコールが入ってるのかすこぶる機嫌がいい。

「ありがとうございます。あ、あの、…旦那さまは、」

思わず名前を出してしまって慌ててチャンミンは口をつぐむ。

何を言おうとしたのか、…まさかキスを拒まれた話題なんて言えやしないのに。





「ふふ、チャンミンは僕と社長をどうしたいの?」

ズバリと聞かれ狼狽えるチャンミンをユンソクは可笑しそうに笑った。

「あのね、チャンミン。この歳で恥ずかしいんだけど、チャンミンには言ってもいいかな?」

「え?」

なぜかチャンミンの胸がばくばくとうるさい。

この胸の動悸はもしかしたらユンホへ好きだと告白して以来かもしれない。

「好きなんだ。」

「え、えぇ??」

そんなことを考えていたから必要以上に驚いてしまい、チャンミンは慌てて気を静めようと息を吐く。

「びっくりした?…実は僕もつい最近確信したというか、…さっきキスしようとして断られたでしょ。社長は悪い冗談が好きだからただチャンミンを助けようと軽く言っただけなのに、思ったより傷ついてる自分にびっくりしちゃって、…」





「ユンソクさん、…」

ユンソクの顔はもう笑ってなかった。

いや、笑おうとしているのにうまくいかない、そんな表情だった。

「役者をやめようと決意したのも、邪魔だとわかっていながら此処から出られないのも、…どうやら好きだからみたいだ。」

そう告白するユンソクは出来る限り重くならないようこんな場所で軽く言ってるようにチャンミンには思えた。

だからチャンミンもそうですね、と軽く返せばいい。

そんなのバレバレでしたよ、と明るく言えばいい。

それなのにぎゅっと結んだ口がなかなか開かず、おまけにボロリと涙までこぼれてしまった。

悔しい。もどかしくて堪らない。

チャンミンは役立たずの自分が悔しくて、ユンソクへの想いを頑固に否定するガンソクが悔しかった。

天女の存在をユンソクへ言ってしまうのは簡単だけど、それをガンソクが認めなければ意味がないのだ。













「ふ、…チャンミンは優しいね。」

ユンソクの手がチャンミンの肩を優しく撫でる。

チャンミンがそのままユンソクへハグしようと体を寄せたその時、





「何をしている?」

責めるような固い声が聞こえ、本来ならキッチンへ入ることなどない人の姿がそこにあった。





「社長。」

「旦那さま。」

同時に振り向いた視線の先にはむっつりと不機嫌さを隠せないガンソクと奥には急いで追いかけてきたらしいロジンの姿もある。

「何って、…水炊きのお礼とチャンミンへ親愛のハグを、」

「そんなことっ、」





──そんなことする必要ない、と言いたいのだろうが、それをガンソクが言うのはおかしい。

それがわからないガンソクではないから眉間のしわは深くなるばかりで、明らかに嫉妬するガンソクへチャンミンは名案とばかりにユンソクへ抱きつく。

「ぅわ、…チャンミン?」

「ユンソクさんこそ優しいよ。ユンソクさんの気持ちを考えたら僕こそ邪魔者なのに、…いつもすごく良くしてくれて、」

一旦振り向いた体を戻しガンソクの存在を無視してユンソクを抱きしめるチャンミンにガンソクの苛立ちが面白いほど伝わる。

ほら、やっぱり旦那さまはユンソクさんしか見てないじゃないかとチャンミンは笑いをこらえていた。









ただ少しやり過ぎたらしい。

「ユンソクさん、大好き。」

調子にのってさらに強く抱きついたチャンミンの首根っこがつかまれ勢いよく引かれた。

ゲホっと噎せてしまいそうなそれに抗議の声をあげようとして、チャンミンは思わず息をのむ。

強く引かれよろけたチャンミンを腕に収めたのはユンホで、親子してそっくりな表情をしてるのに驚き、そしてそのうち可笑しくなってきた。

「…ユノ、」

「水炊きを褒められたくらいで濃厚すぎだろ。」

もともと切れ長の目元が似た親子なのだ。

そして今はそれが不満げに細められ深く刻まれた眉間のしわまでそっくりだ。

笑いたいのに笑えない雰囲気でチャンミンは困ってしまう。





「水炊きと言えばユンホ、お前、ロジンに頼んであの料亭へチャンミンを連れていったらしいな。」

どうやらガンソクの苛立ちはユンホへ向けられたらしく、自分へ了承もなく勝手に連れていったことを暗に責めていた。

それが何か?と言いたげなユンホはわずかに口元を歪め、「父さんとの記憶をやっと上書きできました。」となぜかケンカ腰で。

「あの、…旦那さま?」

緊迫した雰囲気にチャンミンはハラハラしてきた。

親子喧嘩をしてほしいわけじゃないのだ。

そんなチャンミンの不安はまったく無視され、そう広くはないキッチンがピリピリしたムードに包まれるとチャンミンは息苦しくなってくる。







「 ほぉ、そうか。同じ部屋、同じ料理を頼んだと聞いたぞ。」

「勿論、そうでなければ意味がありません。」

「あの料亭は俺にとってあまりいい思い出じゃなかったが、チャンミンのおかげでいい思いをした。」

「だからその痕跡の一切を消しました。父さん、一度息子へ譲ると決めたならこれ以上チャンミンへちょっかいをかけるのはよしてください。」

「あの、…ユノ?」

ユンホの怒りが先程のキスに戻ってしまった。

チャンミンはおろおろして睨みあう親子を交互に見つめるが、最早この親子にユンソクもチャンミンさえ見えていないだろうと思えた。









「…そうか。」

低く唸るように呟いたのはガンソクで。



   

「ではチャンミンに首輪でもしてどこか俺の目の届かないところへ閉じこめておくんだな。」

とても冗談とは思えない声色で言うとさっさと体をひるがえし居間に戻っていく。







チャンミンは自分をくるむように抱いた人のチッと吐いた舌打ちで、たった今ここでガンソクが向けた嫉妬の相手をユンホが誤解していることに気づいた。

が、それもガンソクがいなくなった今はいいわけがましく説明することではない。

それにチャンミンにとってユンホから向けられる嫉妬は喜びでしかないし、ガンソクへはっきりと主張するユンホが格好良くて仕方ないのだ。

















ガンソクが席へついたのを確認してから愉快そうに顔を出したのはロジンだった。

「まさかこんな子供っぽい親子喧嘩を見せられるとは思いませんでしたよ。冷めきった他人のような親子だと思っていましたが、やはり血は争えませんねぇ。」

呆れたような仕草をしながらなぜかロジンはとても嬉しそうに。

「ああ、一生懸命なチャンミンにひとつ教えてやろうと思いましてね。」







「最近組長があまり此処へ顔を出さないのは忙しいからなんですよ。」







ふとロジンはユンソクへ視線を向け、その後ゆっくりとチャンミンとユンホへ向き合う。







「組長はああ見えて結構情に厚いところもありましてね。広げすぎた愛人たちを全て切ろうなんて急すぎてさすがの組長も手をやいてるようです。」







そして意味深な微笑みを浮かべ、本来ガンソクがキッチンへやってきた目的の酒を手に居間へ戻っていった。
































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