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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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APPLAUSEー恋慕ー2

















        (Ali様より画像をお借りしてます)
















──花言葉は“お似合いの2人”もう邪魔しねぇから安心しな。


って、言わなかったっけ?


しかも花を売ってる僕へ何処の花屋で買ったか分からないデンファレの花束なんて渡しながら。
信用ならないイ・ダルのことだ、花言葉も口からでまかせじゃないかと調べたがそれはどうやら本当らしい。



「な、チャンミナ。久しぶりに撮らせてよ。」
「お断りします。」
「即答かよ?つれねぇなぁ、…」
「もうモデルじゃないんで、ポージングなんて出来ません。」
「そんなこと言ってモデル時代よりさらに綺麗になってんじゃん。なぁ、記念撮影程度でいいからさぁ。」
「しつこい!」


ちぇっと口を尖らせ珈琲をずずっと啜る男は珈琲1杯で開店から何時間もカウンター席を占領するはた迷惑な男だった。



「ハヌルさんは忙しく動いてるのにアナタは暇なんですか?」
聞くまでもなく暇としか思えない。
帰国した翌日の昨日でさえほぼ一日中カウンター席に居座り僕へ絡んでいたくらいだ。
「あー、俺は特別こっちでやることないしな。たまには祖母さまに顔を見せようと帰国したけど祖母さまも忙しい人だからさ。」
じゃあ何しに帰ってきたんだか。
ほとほと呆れてしまうが、…本当ならイ・ダルなんてもっと冷たくあしらって店へは出入り禁止にしてもいいくらいなんだけど。



でもそれが出来ない理由があって。



単身イタリアへ渡って、右も左もわからないハヌルさんへ親身に世話をやいたのがコイツで。
エージェントとのクッション役を自ら買い、気づけばハヌルさんの恩人のような立場で友情まで築いていたのだ。
「誤解されやすいが案外いいヤツだよ。」
と、そこまでハヌルさんに言わせる男をあまり無下にはできない。
ハヌルさんはモデル時代の僕の恩人なのだから。


それに1年以上会わないうちにイ・ダルの傲慢でふてぶてしい雰囲気が柔らかく変化していた。
それはあの日店へ飛び込んできたユノもすぐに気づいたようで。
「お前の祖母さまとじいちゃんからくれぐれもお前をよろしくって電話があった。ったく、くれぐれもってなんだよ?ガキじゃあるまいし、っ」
ぶちぶち文句言いながらも、「でもまぁ久しぶりの帰国なんだ。旨いもん食ってのんびりしな。」と結局は歓迎ムードすら醸し出していた。



変わったのはイ・ダルだけじゃない。
ユノもだよ。
子供っぽい独占欲が少しずつ包容力に取って代わる。
ユノが大人になっていく。







「なぁって、チャンミナ。マジで駄目?」
「シ、ツ、コ、イ!」
どうしてそんなに僕を撮りたがるのか。
再会してからずっとそんなことを言ってくるイ・ダルにうんざりしながら、暇をもて余したヤツの子守り役よろしく押しつけてきたセギュンさんを恨めしく思った。
それが顔に出てるのかイ・ダルは叱られた子供のように肩をすくめ、「しつこいのは俺の短所であり長所なんだ。」と言って笑う。
そして傍らのバッグからガサゴソと取り出したのは写真の束だった。
「ハヌルさんが見てきた風景をお前も見る?」
そう言ってカウンターテーブルに広げた写真。



それは仕事の合間をぬって訪れたのか、まとまった休みに旅行したのだろうか。
ハヌルさんが両手を広げ大地を抱くように写ってたり、イ・ダルは撮るのはいいけど撮られるのは苦手らしい、無愛想に突っ立ってたりして。



歴史の町ローマのコロッセオや凱旋門。
ゴシック建築の最高傑作ドゥオーモはミラノだ。
ハヌルさんが差し出した手の先に真っ白な羽根を広げ今にも乗っかりそうな鳩が美しい。
イ・ダルは観光地のこんな写真さえ生き生きと鮮やかに切り取るんだと感心してしまう。
ベネチアのサン・マルコ広場では流れる音楽や群れる鳩の飛び立つ音まで聞こえてきそうだ。


「うわぁ、…素敵ですね。」
思わず言っちゃって、
「もしかしたらチャンミンが住んでいた街だよ。」
イ・ダルがしたり顔で言うからちょっとムカつく。
「僕に後悔しろって?それは無理ですよ。」
一枚一枚手に取った写真を眺めながら何てことないように。
「 モデルの仕事にまったく未練ない?」
「ありません。ここが僕の夢ですから。」
「そう。緑に囲まれて色彩豊かな花と水の音、空気がうまいよ、ここは。」
イ・ダルの視線がぐるっと一周、にっこり笑ってそんなこと言ってくれるから、僕もお返しのように笑った。
そして、ユノの設計です。と自慢げに。



その時ひょいと手にした写真を誰かに抜かれ、僕とイ・ダルが同時に視線をあげればそこに居たのはスーツ姿のユノだった。
「「ユノっ!」」
仕事中のユノが昼間に店へ来たのは初めてで、僕とイ・ダルの声がうまくハモってしまい一瞬口元を歪めたユノだがすぐに穏やかな表情になる。
やっぱりユノは大人になった。
以前はイ・ダルを完全に無視したり、わざと首もとのキスマークを見せびらかしたり、呆れるほど子供っぽかったのに。
「ちょうど仕事で近くを通ってさ。イ・ダル、そんなに暇なら一緒に会社へ来い。じいちゃんが溜まった書類の判子押しに退屈してたからイタリアの土産話でもしてやってくれよ。」
「は?セギュンのじい様?」
「ああ。お前の祖母さまへ連絡したら夜の予定をキャンセルしてくれた。たまには年寄りに囲まれて極上の飯をご馳走してもらってこい。」


急な話で目を丸くしたイ・ダルを急かすように立たせ、僕が写真を片付ける間もなくユノはさっさとイ・ダルを連れ去ってしまった。


「…ユノ?」
その間まったく僕には目もくれず。
なんだよ、ひとことくらい声を掛けてくれてもいいのに。
以前はいつ行くか分からない僕と会うためにユリさんのカフェへたびたび訪れていたのに。
そりゃあ一緒に暮らしてるんだから嫌でも会えるけど。
でもなんだかなぁ、…何て言うか、熱量が足りない気がする。
一緒に暮らしてる安心感からかさらに仕事に没頭しちゃって、マンションで暮らしてる頃より一緒に飲む時間が減ってるって気づいてる?


早朝から花の仕入れをして、夜は遅くまで働く僕をむず痒いまでの優しさでいたわってくれるよね。
店の手伝いは率先してやってくれるし、水仕事で荒れた手を毎日ハンドクリームでマッサージしてくれる。
不満なんてない。
僕の好きは驚くほどの容量でもって増え続けてる。
ストーカー並みの好きは同居しようが関係ないらしく、気づけばユノからくすねたガラクタが僕の引き出しに増えていくんだ。
ユノが物に執着しないのは出会った頃からで、唯一執着したのが僕との関係だった。



大人になるって、そういうこと?
それともいつしか僕もユノを取り巻く“物”になっちゃったのかな。
出会った頃のあっさり塩味とは違う、ただ僕とユノの確かにある愛情への貪欲さがバランス悪くて。


「そんな大人なんか、…いらない。」


はぁ、…と漏れた小さなため息は、呼び止める暇もなく行ってしまった背中へは届きそうにない。















「忙しくて会えそうにないって言ってたのに、イ・ダルのヤツ、自分の祖母さんへ帰国を知らせてもいなかったんだぞ。」
ハニーの甘い香りがプンと鼻を擽り、ユノの大きな手が僕の若干小さめの手を包む。
むにむにと親指の付け根を押して、すりこむように撫でられれば痛気持ちよくて力が抜けそう。
「…そうですか。」
正直、イ・ダルがどんな目的で帰国したかなんてことより、ユノがどうしてそれほどイ・ダルの世話を焼くのかが気になる。 
今日だってたまたま店に寄ったわけじゃないよね。
イ・ダルを祖母と会わせる為奔走しただろうことは容易に想像できた。
そう言えばユノは人類みな兄弟の博愛主義者だったと今さら思い出して僕はなぜか気分が沈んでしまう。
「どうした?」
「…べつに、」



「もしかして先日のこと、…まだ怒ってる?」
そう言われて僕は弾かれたように顔をあげた。


「っ、あれは、…なんとも思ってないって何度も言ってる!ユノ、…しつこいっ!」
「…チャンミナ、…」
しゅんとしてしまったユノへ僕は優しい言葉なんてかけられなかった。 
もう触れないでほしい。 
しつこいよ、ユノも、…イ・ダルも。




あれはつい先週の出来事。
マンションを売っ払って引っ越したことをユノは内緒にしていたらしい。
それが1年経って社内で漏れはじめ、酔っ払った同僚の団体が酔った勢いのままサプライズで訪ねてきたのだ。
何も知らず玄関に出た僕を見て同僚くん達が驚いたのは仕方ないと思う。
ちょっと遊びにきてます、って感じじゃない。
風呂も済まして寝間着ですっかりくつろいでいたから。



「あれ?ユノ、…一人暮らしじゃないのか?」
僕より数歩遅れて玄関へ出てきたユノの表情は見えなかった。
でも残念ながら僕は空気を読むことに長けてるみたい。


ピリッと走った緊張と気まずい空気。


「あの、僕、ユノの従兄弟で下のビアカフェの店長してまして、しばらくの間居候させてもらってるんです。」
とっさに出た嘘を上出来だと自分で褒めてやりたいくらいなのに。
「あ~、そっか。じゃあ明日も仕事ですよね。こんな夜中に押しかけてすみませんでした。」
そう言って大人しく帰っていった同僚くん達はとても行儀の良い酔っ払いだと言える。


「ああ、…悪い。また今度な。」




ユノの表情が見えなくて良かった。
貼りつけたような僕の笑顔が一瞬で曇るに決まってる。



そのまま同僚くん達を見送って、ひと部屋しかない寝室のダブルベッドへ潜り込んだ。
同性だという迷いや戸惑いはお互い乗り越えたつもりでいたけど、会社という組織のなかでそれは全く意味を成さないのかもしれない。



胸にこみあげる痛みをごまかすようにギュッとこぶしを握った。





何も言ってこないユノの、それが答えなんだと言い聞かせて。













*********************


おはようございます、えりんぎです。


お正月休みで曜日の感覚がなくなってません?←いいわけ( ̄▽ ̄;)


さて以前も書いてますが、イ・ダルのイメージは“チャラんほ”です。
どうも私、イ・ダル萌えしちゃうみたいです。。。ゴメンナサイ(;´v_v)ゞ






《イ・ダルのイメージ》







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