HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSEー恋慕ー4

















         (Ali様より画像お借りしてます)

















真っ白な壁と天井、バック紙まで真っ白なスタジオは本格的で、久しぶりの独特な雰囲気に高揚を隠せない。
タングステンライトやストロボ、電動ペーパーなどプロ仕様の機材に囲まれていたのが遥か昔のようで。



「そう言えばチャンミンの撮影風景なんて初めて見るな。どうしよ、俺の方がドキドキする。」
僕へぴったりとくっついたユノは馴染みのない光景を前にして興奮ぎみだ。
僕はユノが用意してくれたチャコールグレイのスーツを着ていて、なぜかユノもお揃いのスーツなのはこの際黙っていよう。


「ユンホからいきなり呼びつけられて来てみたらチャンミンの撮影会かい?説明不足の孫には困ったもんだ。こんなことなら俺もスーツを着てチャンミンとのツーショットが欲しかったよ。」
ぶつぶつ言いながら普段通りTシャツにジーンズ、厚手のジャケットを羽織って現れたのはセギュンさんで、その後からイ・ダルの祖母までやってきた。
ハヌルさんがバタバタと準備をしていて、どうやら助手をやるみたい。
肝心のイ・ダルがまだ来ない。
僕はその隙に任せっきりの店の様子を聞くため携帯片手にスタジオの外へ出た。
俺も、と付いてきたユノを片手で止める。
こんなときばかり過保護で困るんだ、ユノは。






僕が以前“邪魔者さん”と呼んでいた彼は今やチーフで、あの店には無くてはならない存在になっていた。
ユノの親友だからか僕は何でも話せてしまうし、そんな僕を弟のように可愛がり力になってくれる。
その彼に電話したら「店のことは気にせず満足するまで撮ってもらいな。」と言われ、ついでに「俺にも一枚譲ってくれる?」とまで言われた。
申し訳ないがモデルは僕ひとりで、女性モデルとの絡みなんてない。
そんなの欲しいの?と不思議に思うが深くは聞かないでおいた。



通話を切ってふと見れば建物の影に見知った姿。
ヤツもすぐに僕へ気づき、決まり悪そうに苦笑いした。
「みなさん待ってますよ。」
そう声を掛けるけど、ああと言うだけで動こうとしない。
「…ユノはとことん嫌なヤツだ。」とそれだけ。
不思議そうにする僕へヤツは自嘲めいた笑みを浮かべる。
「帰国した日に軽く言った冗談だけですぐにスタジオをおさえてたらしい。何もかもお見通しで、見えないバリケードをチャンミンの周りにおっ建てやがる。」
何を言ってるのか。
キョトンとした僕へイ・ダルの手が伸びる。
避けるのが間に合わず微かに触れた手が熱い。


「アナタが僕を撮りたいって言ったんでしょ?」
本当は今でも僕は気が進まないんだ。
「俺とチャンミン、二人きりで世界を作りたかった。」
「そんなの無理。」
「っ、どうして?俺に惹かれるのが怖い?あの撮影の一週間、俺たちはこれ以上ないほどとけあった。忘れちゃいないだろ?」
ぐっと肩をつかまれゾクリと肌が粟立つ。
確かにイ・ダルの世界に引き込まれ夢うつつのまま恍惚とした撮影期間だった。
でもそれはモデルとしての僕であり、僕じゃない。





僕が、シムチャンミンが求めるのはユノだけだって。
選んだんじゃない、最初から決まってることを今更のように気づいたあの日。



『不可能』と『夢かなう』。
灰青色の薔薇に願を掛け、それに囚われ沈みそうな僕へ、──お前と離れることが『不可能』だと、そう言って僕を引き上げてくれたのがユノだった。





「アナタのカメラマンとしての腕に溺れそうになったのは僕だけだと思ってました。」
「え?」
「アナタもあの撮影でモデルとしての僕へ溺れてくれたんですね。光栄です。」 
「は、…なにを、」
そしてイ・ダルは今も囚われたままなんだ。
でもその執着はもう終わりにしなきゃならない。


「ギャラリーがいくら居たとしても、カメラマンとモデルが創る空間はお互いだけのものでしょう?さあ、行きましょう。今の僕を、今のアナタが撮ってください。」


スタスタ歩いていく僕に数歩遅れてイ・ダルがついてくる。
今の僕はヤツのファインダーを通してどのように見えるんだろう。
そしてユノの眸にはどのように。









スタジオへ僕とイ・ダルが連れ立って入っていく。
セギュンさんと女社長は楽しそうに雑談していてハヌルさんは忙しそうに動いていた。
最初に手伝いを断られたユノはひとり突っ立ったままで。
「チャンミナ。」
誰より先に僕達へ気づき、ほっとした表情。
そして緩やかに口角をあげた。



こんなギャラリーに囲まれた撮影、もしかしたらイ・ダルは来ないと思っていたかも。
球場で会った第一印象は最悪でも自分がお世話になってる女社長の孫なんだ、以前のことは忘れて力になってやりたいと思ったのだろう。
穏やかに笑うユノからそんな余裕が窺えて、僕は複雑な笑いを返した。




駄目だな、僕は。
いつまでたっても子供は僕じゃないか。



ねぇ、ユノ。
僕のストーカー並みの愛はとどまることを忘れて、夢のようなあの店から溢れてしまいそうだよ。
包容力を纏い穏やかに笑う大人なユノも勿論好きだけど、イ・ダルの引力から僕を引き剥がした力強い腕も欲しいだなんて我儘だね。






「チャンミナ。はじめようか。」


イ・ダルがぞんざいに上着を脱ぎ、パサリと落とす。
なかは洗いざらしの白のTシャツ、派手なブランドスーツばかり着るヤツが作業着だと言ったシンプルな。
サイドに流した髪をぐしゃっと梳き、ぶんと頭を振る。
これはイ・ダルの儀式なのだろうか。
ハヌルさんから渡された使い込まれたタオルを無造作に頭へ巻けば、前髪で隠れがちな切れ長の眸が強い光を宿した。



僕へ二、三歩近づき衿を正す。
ネクタイにかけた指がほんの少し首へ触れて、そんなのスタイリストさんであればしょっちゅうだったのに。
思わず赤らんだ頬にイ・ダルが満足そうに笑った。
「チャンミナ。今の俺を見てくれる?」
その表情は暫くカメラから離れていたとは思えない自信に満ちたもので、僕は内心焦っていた。



隣ではハヌルさんが心配そうに眉をひそめ。
何が楽しいのかセギュンさんと女社長はニヤニヤしてる。



そして一番奥の壁に寄りかかり、ぐっと握ったこぶしの強さを隠すよう腕組みしたユノの。
その凝視した視線の熱さと抑えようもなく湧き出る苛立ちのオーラを、僕だけが知らずにいた。














*********************


おはようごさいます、えりんぎです。



いよいよ名古屋ドーム3連戦ですヽ(〃∀〃)ノヤッホゥ
名古屋へ参戦される方、寒いので暖かくしてお出掛けくださいね。
そして土日はセンター試験でもあります。
受験生のお子さんがみえて参戦を断念された方もいらっしゃるかと思いますが、みなさんの分もた~っくさんの愛で応援してきますね!



この3日間はハードスケジュールのため、さくっと更新しておきます。
嫌われ者のイ・ダルですが、このあと念願だったイ・ダル目線も書けて私は満足してますよ~
APPLAUSE読み返しの旅に出てくださってる方、結構おみえになるみたいで。
いつもありがとうございます。


途中更新の話も忘れてませんからね(〃∀〃)ゞ
ゆっ~くり気長にお待ちください。←読み返さなきゃっ。。。



では!






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