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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

APPLAUSEー恋慕ー8(完)












  



        (Aliさんより画像をお借りしてます)


















ユノside






固く強張った体がしなやかに艶を纏い、真っ直ぐ伸びた背が角度をつけ美しい首筋をさらす。
素人目には無理があるポーズもモデル時代に鍛えた柔らかい関節が可能にするのか、それはまるで彫刻のように凛としていた。


先ほどとっさに押さえたチャンミンの目元がほんの少し赤らんでいて、申し訳ないと思いつつ、それさえ魅力的に映るから不思議だ。
ふわりと笑った薄めの唇が“ユノ”と形をつくる。
吸い寄せられるように目が離せなくて、「ユノ、目線!」とイ・ダルに言われてハッとしたり。
悪いけど集合写真や記念撮影の経験しかないから直立不動がやっとで。
そんな俺の背にチャンミンの腕がまわる。
指先で大きく撫でたあと、うなじを悪戯っぽくなぞった。



わっ、と大きく跳ねた俺をイ・ダルが睨みつけチャンミンはふふと笑う。
「僕に隠れてコソコソしてた罰です。」
お前なぁ、ど素人相手にふざけるなよ?
さっきまでカチンコチンだったくせに。
少しだけむっとして見やったチャンミンは、ライトの光に負けないほど光り輝き発せられるオーラは息をのむほど艶やかだった。



「でも…好き、」


それは微かに、隣にいる俺でさえ聞こえないほどの声。


「大好き、…愛してる。」


視線をカメラへ向けたまま言うから、思わず焦って聞き返してしまう。
まさかカメラマンへ言ってるんじゃないよな?
少し前に見た夢がイヤでも思い出されて、俺の顔には焦りがもろに出ていたのだろう。




「こら、ユノ!百面相すんな!」
ヤツの罵倒が聞こえるが知るもんか。
じいちゃんの囃し立てるような口笛も聞こえる。


“イ・ダルは大切な友人のお孫さんだからな。俺もあともう少し若けりゃチャンミン争奪戦に参戦できるものを。はぁ、残念だ。だが楽しいな。」
そんなことをイ・ダル帰国後言ってきやがって。
楽しいことなんかあるか。
ホント食えないじいちゃんだ。
“お前もうかうかしてると奪われるぞぉ?あの店のチャンミン目当ての常連客は俺だけじゃないんだからな。”
なんてことまで言ってきた。 
うかうかなんてしてない。
つか、じいちゃん、常連客なのかよ?
ニヤリと笑ったじいちゃの目がさっさと覚悟を決めろと言っていて。
俺は準備しながら先伸ばしにしていた独立を具体的に進めるため上司のもとへ向かった。


結局俺の背中を押したのは、じいちゃんとイ・ダルなんだ。









絶え間なく聞こえるシャッター音が余所見を許さない。
けれど俺はモデルじゃないし。
勿論、チャンミンだってもうモデルじゃない。


チャンミンの肩を抱きコチラヘ向ける。
俺の方へ、俺だけが視界に入るように。
驚いて口を開きかけたチャンミンを遮るように被せた。


「俺を見て言えよ、チャンミン。俺だけを見ろ。」


シャッター音だけの静かな空間にそれは思ったより響き渡って。
ああ、…またガキっぽいって叱られるだろうか。
そう思うのに。
俺が捉えたのは、眩いほどのチャンミンの笑顔で。
嬉しそうに綻んだ口元。
左右がバランス悪くくしゃけた目元。
ぶわっと上気した頬は薔薇色で。


「愛してる。ユノ。」


普段照れ屋のチャンミンが宣誓するように放った告白は、あんな夢など吹き飛ばすほどの威力だったんだ。
















「ビール、飲みません?」



あの撮影から明けて翌日、イ・ダルはさっさとイタリアへ戻っていった。
感覚を忘れないうちにはやく撮りたい。
そう言い残したヤツはきっとひと回りカメラマンとして大きくなるに違いない。



「ん?昼間からめずらしいな。」
「だって僕の休みにユノの振休が重なるなんてめったにないし。」
「だな。」


そして俺達はめずらしく重なった休日をのんびりと過ごしていた。
中庭を挟んだベランダ越しの近い距離もよかったけど、やはり一緒に住んでるって最高だ。
お互いの部屋はあるけど、寝室はひとつ。
これは絶対に譲らなかった。
飲んですぐに泣くヤツがひとり酒で涙の痕を残すのを、深夜に帰宅し寝静まったあとでも気づいてやれる。
そっと唇を寄せ、吸って啄んで。
夢では泣くなよと、抱きしめ体温を分かち合う。
そんな幸せ。お前ではじめて知ったよ。



「あ、…ウマイ。」
あまりビールを得意としない俺だが、めずらしく飲みやすいそれを一気に飲み干してしまった。
「ふふ。ベルギー産の白ビール、ヒューガルデン・ホワイトです。フルーティでクセがないからユノみたいなお子ちゃまにぴったりでしょ。」
「あ、おっ前ぇ!」
お子ちゃまとはなんだ。ガキ扱いするなと言いかけて、ふと言葉をのみこむ。
「?」
お前、分かってんのかな。
そんな嬉しそうに言うなよ。
「大人になんなきゃ、って思ってた。広い心で理解あるふりしなきゃって。」
ソファーの隣へ座ったチャンミンへぐっと近づく。
スッとずれたチャンミンだけど、無駄だよ、そっち側はデカめのクッションで逃げ道を断っておいたから。



ゆっくり覆い被さりクッションへチャンミンの頭をのせる。
「ユノ、…僕も飲みたい。」
「ん、…後からな。」
チャンミンの整ったパーツひとつひとつを確かめるように、指でなぞり唇をおとした。
最近ずっと我慢してたけど、大人になるべく修行中だったけど、チャンミンがそんなに嬉しそうなのがいけない。
前より忍耐力はついたけど、チャンミンへの性欲はとどまることを知らずいつだってどこでだってシタいんだからな。
チュッと音を鳴らしてあちこち啄めば、チャンミンが擽ったいと可愛く肩を竦める。
「ユノの、“後からな”が久しぶりで、…」
「ああ、悪い。やだった?」
「人って無いものねだりするから、…」
「…ん、」
俺にとってチャンミンへ無いものなんて何もない。
なんでもしてやりたいし、なんでもあげたい。
「ユノだけ大人になっちゃったのかなって寂しかったけど、…どうやらソレ僕の勘違いだったみたいで。」
「は?」
「セギュンさんにもチーフにも笑われちゃいました。気づいてないの、チャンミンだけだって。」
「っのやろぅ、」
人が必死で努力してるのに好き勝手言いやがって。






イ・ダルは結局チャンミンを諦めきれずその迷いがカメラにも出ただけだから、さっぱり諦めさせてやればいい。
べつにヤツの為じゃない。
俺がチャンミンのもうひとつの可能性を潰したかっただけ、それだけなんだ。
店に入り浸るヤツを監視して、じいちゃん達へ押しつけて。
ハヌルさんとは違う。
ヤツは危険だと俺のなかで危険信号が点滅する。
スタジオで、ヤツの土俵に立って戦うつもりだった。
ヤツのカメラマンとしての腕がチャンミンを持っていきそうになっても、力ずくで、それこそなりふり構わず。



って俺、かなりガキじゃないか。



ふっと笑いがこみあげ肩を揺らせば、チャンミンの腕が俺の後頭部へまわった。
引き寄せられ重なった唇をチャンミンの舌が割って入る。
むつかしい顔をしてたのかもしれない。
それを宥めるように溶かすようにチャンミンの舌が俺を蕩けさす。



「イ・ダルはシャッターを切れるようになったし、セギュンさんの大切な友人は心配事が減り孫に会えた。発端はどうであれユノがしたことは良かったんだ。だからやっぱりユノは大人ですよってセギュンさん達に言ったんだ僕。」
「…チャンミン?」



チャンミンがそれは優しい笑顔でうなずくから。
俺もうなずき、逆に下半身は持ちあがった。



ベッドへ行くのがもどかしくて、
嫌がるチャンミンを久しぶりに無理させてしまった。 
ソファーの背もたれに引っかけた足がどうにも恥ずかしいらしいが、俺にとっては煽られるだけで。
決して広くないソファーで片足落として腰を振る俺の方が間抜けだから安心しな。


腰をおくり突き上げるたび、切れ切れにチャンミンが話す。
自然でいいから。
人は誰でもその人なりのスピードがあって、無理して大人になんなくていい。
ずっと一緒にいるために、自然でいよう。





なぁ、チャンミナ。
掠れた声で息もあがって、それでも伝えようと紡ぐ想いに涙がでそうだよ。
夢のなかのお前をつなぎとめることはできなかったけど、だからこそ絶対に離さないから。



「な、チューリップの球根を植えようか。紫のチューリップ。」
「ん、…ぁぁ、…って、ユノ、…クドイって、」
「ん?それ現実だったんだ、…」
「は?…っ、あ、ちょっ…激しっ、…」
チャンミンが思わず引いた腰を両手で抱きよせ奥へもっと奥へと。
「決めた。表のプランターは全部紫のチューリップにするな。」
「なに勝手に、…って、ちょっといい加減にしろ!がっつきすぎ!コドモか!!」




というわけで、結局チャンミンを怒らせてしまった俺だけど満足だった。
自然でいよう。
それはチャンミンが俺と生涯共に生きるための覚悟であり決意なのだと。



年始には俺の親族とチャンミンの親族をまわろう。
お揃いのスーツで揺るがない決意で。
そして真っ白な大型犬を家族にしよう。
俺達はここで家族になるんだよ、チャンミナ。








そしてひそかに待ち望んでいたイ・ダルからの航空便が届いた。
2L版かよくて六切版だと思っていたのに届いたポートレートは展示会用のかなり大きな額入りで。
「やるじゃん。イ・ダル。」
これを俺達の自宅へ飾れというのか?
それは完全にチャンミンを諦めたという意思表示に思えて自然に顔がニヤついてしまう。



チャンミンを呼んで頑丈に包装された包みを破っていく。
最後にヤツを思いきり吹っ飛ばしたのはやりすぎだったか?と少しだけ反省した俺の目に飛び込んできたのは。



幸せそうな極上の笑顔で、俺の肩へ手を置いて重なるように立つチャンミンのアップと。
完全に見切れた俺の肩だった。







fin.













*********************


おはようごさいます、えりんぎです。



APPLAUSE番外編完結いたしましたヽ(〃∀〃)ノ
実は最後のくだりはAPPLAUSE本編が完結した1年半前に読者さまが送ってくださった妄想からいただいてます。
真っ白な大型犬やベルギーの白ビールは仲良くしてくださってる方との会話から。
今回のツアーで初のご対面が叶いましたALiさんへ画像をお借りするだけじゃなく、この番外編へ画像を作って!とまたも図々しくお願いしまして(〃∀〃)ゞ
話をそのまま切りとったような二人の未来図を幸せたっぷりに作ってくださいました。 


ALiさん、ありがとうございます(*゚∀゚)=3




除隊後に出演した韓国のバラエティでのエピですが、ユノが二人きりのメンバーなんだからもっと話し合ってお互いを知ろう。とチャンミンへ詰め寄ったのを、チャンミンが「人にはそれぞれスピードがあるからヒョン、自然が一番いいよ。」ってこたえたんですよね。
それがなんだかとっても印象的だったんです。
ユノからのアプローチにそう答えた以前のチャンミンが兵役を経て今度は自分からもっと話そうって連絡するまでになって、そして今のブロマンスのケミがあるのかぁ、、、と。



お互いスピードが違っても目指す頂きと価値観が一緒で、追いかけて、背中が見えて、そして見つめあう二人はBeginの二人なんだろうな。。。という妄想でした。


突然の過去話番外編にも関わらず読み返していただいた読者さま、ありがとうございます。
また機会がありましたら10年後の幸せな二人も書いてみたいですね。





では!










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