HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後16



































昨夜降った雨は昼を過ぎて嘘のようにその痕跡を消していた。
雲間から注がれる日射しは既に夏のようで、その眩しさに目を細めながらチャンミンの口元は面白くなさそうに尖っている。


「あーあ、…」
チャンミンの大きなため息とともに漏れた落胆の声は無理もない、せっかくいい雰囲気で食事会が進んでいたのにとんだ邪魔が入ったのだ。
ロジンが忙しく部屋を出入りしはじめたから嫌な予感はあった。
そしてその予感はすぐに的中し、ロジンの耳打ちひとつでガンソクは退席することになった。
何があったのかチャンミンが聞いてもどうせロジンもガンソクも教えてはくれないだろう。 
結構飲んだはずなのにしっかりとした足取りで部屋を出ていくガンソクがユンソクを名残惜しそうに見ることはなかった。
代わりに、「旨かったよ、チャンミン。お礼に今度誘っていいかい?」などと言って大袈裟にチャンミンの頬をひと撫でするからチャンミンは困ってしまう。
ガンッと大きな音をたてたのはユンホのぐいのみだろうし、ユンソクの顔など気まずさに見ることもできない。




玄関先までガンソクを見送ったチャンミンの口元にはそういう理由があるのだが、それでもチャンミンにとって嬉しい情報もあった。
最近顔を見せないガンソクへユンソクの寂しさを思えばどうにも落ち込んでしまうチャンミンだったが、どうも落ち込むことは無さそうだ。
ガンソクが愛人と手を切ってるらしい。
それはここ最近急に、それもひとりふたりじゃない、ロジンに言わせると愛人すべてだと言うのだ。
チャンミンのなかでそのベクトルは同じ方向を指してるとしか思えない。
ユンソクの為に愛人を整理しながら、どうして本人を前にしてつれない素振りをするのか。
大人って難しい、…チャンミンは小さく息を吐いてニンマリと笑った。
難しいけど、可愛いかもしれない。とも思ったのだ。





「親父に誘われたのがそんなに嬉しいのか?」


振り返ると仏頂面したユンホが立っていて、ほら、ここにも可愛い大人がいた。とチャンミンはさらにニッコリと笑う。
そしてユンホの首に腕をまきつけ、っくんと鼻先をおしあてた。
「僕はね、ユノ。まどろっこしい態度は取らないし、分かりにくい言い方もしないよ。」
「ん?…そんなこと聞いちゃ、」


「大好き、ユノ。」
「は、…っ、…///」


ぎゅうっとユンホを抱きしめ胸いっぱいに息を吸い込めば、チャンミンのすべてがユンホで満たされるようでチャンミンはこの上なく幸せな気持ちになる。
この気持ちをユンソクさんにも味わってほしい。
素直じゃない意地っ張りの旦那さまにも。


「ったく、お前は。」
そう言いながらもユンホの口角はだらしなく緩んで先程までの仏頂面の影もない。
「好きって言えば何でも許されると思ってるだろ。」
ぶつぶつ呟く口は忙しくチャンミンの顔中を啄み、チャンミンもうっとりとされるがままで。



──コホン、っ!


いいかげん見かねたロジンが咳払いするまでそれは延々と続いたのだった。



「家主がいつまでも抜けてどうするんですか。エナがあなた方のアツアツぶりを熱く語ってますけどいいんですか?」
「え、えぇぇ~!///」
慌てて駆けだすチャンミンとは対照的にユンホは悠長にチャンミンの背中を目で追い、くっと笑う。 
口を尖らせていても、大好き攻撃が止まらなくても、どんなチャンミンもユンホには可愛いだけなのだ。
そんなユンホを横目で見やりロジンが苦笑いするのはいつものことだが、今日は少しばかり真剣な表情で週末に迫った会合について念をおす。
ユンホは軽く頷き片手をひらひらとあげた。
その会合の意図など深く考えもせずに。





席に戻ればハイルがユンホを待ち構えていて、めずらしく次の稽古について聞いてくる。
「そうだな、…明日の夜ならあいてる。先に道場で柔軟だけやっとけ。」
ハイルがやる気になるのは良いことだとユンホはできるだけ予定を合わせてやりたい。 
最近キツい稽古に逃げ腰だったハイルへユンホは満足げに笑うが、ハイルの様子が少しおかしい。
落ち着かず何か言いたそうに視線をさまよわせていた。
「どうした、ハイル。」
そう聞いてしまったユンホへ待ってましたとばかりお調子者のハイルが実はと切り出したことそれは。



「は?どうして俺が?」
「ユノ兄~~、」


最近知り合った写真家兼カフェオーナーが海外での撮影も多いからと護身術を習いたがってるというのだ。
それをハイルが調子よく引き受けてきたらしい。
ユンホがなぜ自分が見ず知らずの他人にまで教えるのだと思うのは当然で、ハイルにとっては格好つけた手前どうしてもユンホに引き受けてほしい。
甘えた声音ですがっても知らんぷりするユンホへハイルは焦れた。
確かに組長襲名が近くユンホの多忙さを知らないハイルではないが、引き受けてしまったものは仕方ない。

 

相手がどうでもいい人間ならよかった、そうですか、と雑談話のひとつとして聞き流せばいいのだから。
ただ相手が悪い。
ハイルは自分をバイだと認識していて、可愛い女の子も好きだがチャンミンのような男も好きなのだ。
そしてその相手がハイルより幾つか年上ではあるがどこかチャンミンを思わせる清らかさと美しい面差しの人間だったのだからハイルが引き受けるのも無理はない。



「ユノ兄、…俺と一緒でいいからさ、…駄目?」
「あのなぁ、俺はじきヤクザの組長を継ごうって男だぞ?そんな男と簡単に知り合うもんじゃないし、ここはヤクザの屋敷だ、気楽に素人が出入りする場所じゃないだろ。」
「そんなの了承済みだよ。相手は治安の悪い国だろうが構わず出向く写真家なんだぜ?ここなんて平和なもんさ。」
ユンホは大きくため息を吐き首を縦に振ろうとしない。
ヤクザと繋がりを持つことはデメリットになってもメリットなどなにひとつないと思うからだ。
ハイルはさっき勝手にくすねた酒で靄がかかる頭を必死に動かす。
できればユンホの怒りを買いそうで黙っていたかったが仕方ないと口にしたのはチャンミンの名前だった。



「は?チャンミナ?」
「っ、」
ますます強張るユンホの表情がこわい。
ユンホに叱られるのは慣れっこのハイルだったが、そこにチャンミンが絡んでくると恐さが倍増するから堪らない。
「…だからぁ、大荷物を持ってあげた縁で珈琲をご馳走になって、… その、荷物を持ちましょうかって親切に声を掛けたのは俺じゃなくてチャンミンで。最近たまに通ってるんだよ、二人でさ。カウンターだけの小さなカフェの壁一面に飾られた写真に感動して目ん玉キラッキラさせてるのはチャンミンだからな。」
「…聞いてない。」
もう子供じゃないんだからそれくらい言う必要ないだろとハイルは思うが、恐ろしく真顔のユンホへそんなことは言えそうになく。
「あー、でも、そんなに写真が好きなら今度友人が開いてる個展へ行くか?ってユノ兄に誘われたって喜んでたよ、チャンミン。」



「……。」
ハイルにそう言われればユンホにも覚えがあった。
それはたまたま友人と入ったカフェの話だと思っていたし、相手がハイルだとか何度も通っているとか、目を輝かせてマスターとやらの体験談に聞き入ってるとか、断じてそんな話は聞いてない。
むっとしたユンホをハイルは慎重に眺めた。 
ユンホが怒ってこの話はおしまいなのか、それとも。



「…わかった。予定が合えばそのマスターとやらも連れてこい。」
それだけ言って席を立ってしまったユンホの後ろ姿へハイルは小さくガッツポーズをする。
結局ユンホはチャンミンが懐いてるという男が気になって仕方ないのだ。
そうかと言ってチャンミンがすることを無闇に禁止したりはしない。


「成長を見守る保護者であり最愛の恋人、…って、ユノ兄も大変だ。」
まったく同情する気配もなくハイルは可笑しそうにくっと笑うだけで、さっそく明日の予定を聞こうとスマホ片手に席を立つのだった。













*********************

おはようございます、えりんぎです。


素敵な画像をくださった壁紙職人さまに、
『極道話をよろしく。』とニッコリされちゃいましたのでコチラを書きはじめました(〃∀〃)ゞ


いきなり文体が変わって慣れませんが。。。





そして、APPLAUSE-恋慕-最終話へたくさんの拍手をありがとうございます。
一旦更新した話はあまり読み返すことないんですけど、当時のことを思い出しながら読み返すの楽しかったです。


ラスト、イ・ダルのちょっとした意地悪でアップのチャンミンとユノの見切れた肩のポートレートを贈ったのですが、ユノの笑顔が良すぎてイ・ダルが手元に置いた。という解釈も笑っちゃいました。
いつもありがとうございます♪
   


では。










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