HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後17


































イ・チソン、今年で27です。


そう名乗った男は写真家というよりもフォトグラファーといった風情の笑顔の爽やかな男だった。
細身の体にぴったりフィットしたジャージは陸上選手のようにしなやかな筋肉を浮き上がらせ、その上に乗った小さな顔だけが柔和な表情をつくる。


その笑った顔が誰かを思わせるとユンホは見つめるが。


「いらっしゃい、チソンさん!わぁ、ヤル気満々ですね。先日は僕のお願いを快く了承してくださってありがとうございます。」
武道場まで走ってきたらしいチャンミンが息遣い荒く興奮気味にチソンへ話しかけ、チソンも親しげに返している。
一瞬眉間にしわを寄せたユンホだったが、こんなことぐらいで怒るわけにいかない。
「チャンミンがお世話になってるそうで、」と軽く会釈し、「…で、チャンミンのお願いとは?」と聞き捨てならないことをさっそく聞いてしまうのだった。



ぷっとふきだしたのはハイルで、チャンミンはそれを不思議そうに見る。
「あのね、ユノ。チソンさんはカメラマンなんだ。でね、どうしても撮ってほしいってお願いしちゃったんだ。」
ぺろっと出した舌が可愛い。
チャンミンが撮ってほしいもの、そんなの自分とのツーショットしかないとなぜかユンホは自信満々に思う。
「そうか。でもそれは稽古の後な。」
「ええ?だって日が暮れちゃう。」
焦るチャンミンにユンホは小さく首を振った。
今日ここへは記念撮影をしに来たわけじゃなく護身術を習いに来たのだからまずはやることやってからだろう。
それにユンホは手合わせしながらこの男に確認したいことがいくつかあるのだ。
まずはそれをとユンホは思うのだがチャンミンが切実な視線を投げかけてくる。
「武道場でも屋敷でも場所ならいくらでもある。それでいいな、チャンミナ。」
「…でも、どうやって撮るの?」
どうやって、と言われれば、まぁチャンミンの好きなボーズでユンホは構わないのだが、できればチャンミンの極上の笑顔が欲しいななんてことを思う。



「そんなの、…」
「っ、たらいに移すとか可哀想!でも真っ暗なのも嫌だ!」
「は?たらい?」


そこでアハハと響き渡った笑いはハイルのものだった。
そこまで笑うか?と言うほど腹を抱えて笑うからさすがのユンホも気づいてしまった。
「…もしかして、…」
「でしょう?真っ白な体に緋色のコントラストがキレイなのに暗くちゃよく写らないよ。」
「あー、…」
「ね、ユノにも焼き増ししてあげるから。」
んふふと笑ったチャンミンをユンホはまともに見れず、誤解して恥ずかしいのと最初からニヤニヤしていたハイルに腹が立つのとで頭に血がのぼりそうだ。


「あの、…よければ二人ご一緒の写真も撮りましょうか?」
などと初めて会う男にまで気を使わせてしまいユンホはどうにも居たたまれなく、一度だけのつもりで呼んだ稽古だったが頼まれるままずるずると続けることになってしまったのだった。



けれどこのチソンという男はとても気持ちのいい男で、なんといってもチャンミンとハイルを同様に可愛がってるところがユンホを安心させたし、稽古も一生懸命で好感がもてた。
時々自分をぼぅっと見つめてくるのが気になるけど、それも大したことじゃない。
稽古のたびにカメラ持参でやってきて、サンタサン太だったり他の鯉だったり、チャンミンやユンホ、ハイルまで楽しそうにカメラに収める姿をユンホは好ましく眺めていた。






チソンという新しい客人が武道場を訪れるようになってチャンミンはとても楽しそうだ。
稽古はせず大きなバスケットにおにぎりとお茶、果物や焼き菓子を詰めこんでくる。
さながらピクニックのように稽古後一緒に食べようと言うのだ。
きらきらした目とはこういうのか、そうユンホが思うくらい眸を輝かせチソンの話に夢中になるチャンミンをユンホは微笑ましく眺めた。
より食いついた海外の話を頭にインプットして、ユンホはいつか必ず連れていってやろうとひそかに誓うのだった。












そんな和やかな日常のなか、ロジンと約束した会食が行われた。



系列組の相談役だとユンホは聞いていた。
会合で会ったことはあるが挨拶程度でまともに話したことのない年配の男。


──と、その日は隣に孫だろうかと思われるほど若い女性が座っている。



「若頭。」
ひとこと呟いただけのユンホだがその言葉は重く、暗にロジンへ説明を促すものだった。
ユンホのこの呟きは大抵の組員であれば緊張に体を強張らせるのだがロジンにはまるで通用しない。
ふっと笑ってその女性を相談役の孫でまだ高校生だと説明し、そしてあっさりと言った。


「ユンホさん。彼女には貴方の子供を産んでいただきます。我が組長のように跡継ぎを残す為だけに婚姻関係を結んでいただき、子供が産まれたらその後はお好きになさってください。それは先方も了承なさってますので、ユンホさんも無駄に騒がないでいただきたい。」
突然のことにユンホは言葉もなく。
「勿論チャンミンの存在も了承済みです。しかしそんなことは関係ない。大切なのは血を残すこと、それだけですから。」
目の前の若い女性が恥じらうように微笑む意味がよくわからない。
恋愛に夢も希望もある年頃だろうにどうしてそんなに嬉しそうなのかユンホには理解できなかった。 



「東神会と言えば浩道組のなかでも1、2を争う組織力と資金力を持つ組と聞いてます。そして三代目を継がれるユンホさんのお噂もかねがね。その跡継ぎを産むという大役を仰せつかり光栄としか言いようがありません。よろしくお願いいたします。」
静かに頭を下げた女性は本当にチャンミンと同年代なのだろうか。
何度も練習したであろうセリフをすらすらと言い、にっこりとした微笑みはユンホより大人びて見えた。






──チャンミナ。



ユンホの脳裏におにぎりへパクつくチャンミンの笑顔が浮かぶ。
今でこそ笑顔の絶えない日々だが、チャンミンの苦悩は誰よりもユンホが知っている。


唯一、チャンミンだけを愛すと誓ったのに。


否と、ひとことで片付く問題なのか。
これをチャンミンが知ったらどう思うだろう。
傷つけやしないか。
泣かせてしまうんじゃないか。






「組長は生まれながらに男色でしたが3人の子を成しました。だが貴方は元々女性を愛せる体だ。なにも難しいことはない。チャンミンもそこは理解し協力してくれるでしょう。」


ロジンの言葉が遠くで聞こえる。



──ユノ、大好き。


日課のように、朝起きて夜寝る前も。
軽やかに浴びせられる心地いいチャンミンのセリフだけが幸せそうな笑顔とともにユンホの意識を占拠してした。















にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
関連記事
スポンサーサイト