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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後26



































「あの~、…まぁ何て言うか、…」



エナは困っていた。
それも史上最大に困っていた。


「ごめんなさいね、…えっと、後できつく言って聞かせますから、」


いたずらするわんぱく小僧の話をしているのではなく、原因はまぁ度々あることなのだが。


「い~え。勉強になります!」
なんて爽やかに笑う女子高生の真意がわからない。



「今日はクッキーを焼こうと思って。チャンミンくんと約束したんです。」
そう言っていつもよりかなり早くやって来たソユンに罪はなく、ユンホとチャンミンがまだ寝てる間に庭掃除をしようなんて女子の鏡だとエナは思う。
さっさと縁側から庭へ出て掃き掃除をするソユンをエナは感心して眺めていたのだ。
それがしばらくして庭の物音がピタリと止み、不思議に思ったエナが庭に出てみたところのこのセリフである。



梅雨の終わり、少し離れた場所に咲くクチナシの香りが朝日を浴びた庭中を埋めていた。
夜中により一層香るという強い芳香。
身体中を纏う匂いにうっとりする暇もなくエナはなんとも気まずい思いで突っ立ったままのソユンと目を合わせることになる。
少し開いたガラス戸は松の木で影になっているものの漏れる声を隠しようもなく。
ボソボソ聞こえる話し声は息が上がり切れ切れで、時々切羽詰まったようにチャンミンのツラそうな声が漏れてくる。
それがどうにも艶かしくてエナは口をぽかんと開けたまま冷や汗が吹き出るような思いだった。



肌と肌が弱くはない衝突を繰り返すのがボンと脳裏に浮かび、エナはぶんぶんと頭を振る。
息子のように可愛がってる二人があんな事やこんな事、知ってはいるが実際に生々しく想像したことなどなかった。
けれど想像せずにはいられない漏れ聞こえる音や息遣いに頭の中が沸騰しそうだ。
それにソユン、…いずれユンホと入籍し跡継ぎを産む役目を担う女子高生へ刺激が強すぎるのではないか。
ユンホとチャンミンの関係を知っているのかどうか、ソユンが何も言わないからエナも聞いたことがなかった。
明るくて素直なこの子を傷つけてしまったのでは、とエナはソユンのことが気になって仕方がない。




チラッとソユンへ向けた視線をエナはユンホの部屋のガラス戸へ移した。
ソユンが何かに気づいて小さく声をあげたのだ。



ガラス戸の奥で障子が開く。
そこから出てきたのはユンホだった。
背後にいる誰か、…と言ってもチャンミン以外に考えられないが、その誰かを気にしながら出てきたから庭からの視線には気づいてないようだ。
おそらく開けたままのガラス戸を閉めようというのだろう。
スウェットズボンを緩く引っ掛けたユンホが見えて、素っ裸じゃなくてよかったとエナはほっと胸を撫でおろし、上半身についた生々しい痕や気怠さを伴った情事後の色気など気にする余裕もなかった。







ガサっと鳴ったのはソユンが持ったホウキだろうか。
ふと、ユンホの視線が庭の自分の目線の先で固まったエナとソユンへ注がれた。


あ、…と一瞬ユンホの目が開かれ。
すぐに人差し指を口元へもっていき、

──しぃっ、…と、唇へ押しあて、にっと笑った。









その姿がエナにしたらイタズラ小僧にしか見えないのだが、まだ若いソユンにはかなり衝撃的なカッコ良さだったらしい。
「…大人って、…深い、」
などとひとりごちるソユンへ、今日はソユンが来るとわかっていて朝からサカる男のどこが深いんだい?と心のなかで呆れるエナだった。



「エナさん、ソユンさん、おはようございます。」
爽やかに現れたチャンミンはきっちりとシャツを着込んで少しの肌の露出も許さないからヘンに怪しいというのに、怖い夢を見て結果二度寝してしまったと辿々しく言い訳するからエナの方が恥ずかしくなってしまう。
「さぁさぁ、朝食にしましょうか。今朝はソユンさんお手製の卵焼きもあるのよ。朝から庭掃除もしてくれてね、ご苦労様だったわねぇ。」
そう労うエナの隣でソユンがアッと声をあげた。
ホウキを出しっぱなしにしてしまったと言うのだ。
「片付けて来ます!」
ソユンが慌てて手に持った皿を置こうとするのをチャンミンがとめた。
「ソユンさん、僕が、…っあ、」
自分の仕事をソユンへ押しつけてしまった申しなさに急いで庭へ駆け出そうとするチャンミンだったが、朝から酷使した足腰が思うように動かない。
ぐらっとよろけて砕けそうになる腰をよっと抱いたのが遅れてやって来たユンホで。
「チャンミン。あまり急に動くな。立ってるのもやっとだろう?」




カァァァ、…と、火照りながら青くなる器用なチャンミンを置いてユンホが縁側へ向かって歩いていく。
なんてこと言うんだ!と焦って挙動不審なのはチャンミンだけで、エナもソユンも特に動じることはない。
「あ、あの、ソユンさん。今のは、…っ、」
それなのに困ったように眉を寄せシュンとするチャンミンがソユンは可哀想になってしまった。
事前に連絡もせず早く来て勝手に覗き見してしまった。
悪いのは自分だとソユンは思う。
なにも知らないチャンミンはただソユンの立場を思ってのことだろう。



「チャンミンくん、どうしたの?朝から貧血かしら。取りあえず朝ごはんにしましょうよ。チャンミンくんには私の分のホウレン草のおひたしをあげるから胡麻たっぷりかけて食べなさいね。」
ソユンは敢えて気づかぬふりで明るく言う。
そしてチャンミンのほっとした表情にソユンもなぜかほっとして、豪華な朝ごはんに嬉しそうなチャンミンを見てソユンも心が踊るような気分になるのだ。




ソユンはずっとずっと不思議だった。
自分が此処へ通う理由をチャンミンは知っていて、それでも感じ良く優しく接してくれた。
それにあの発言。
恋人が他の女と子供を作ると知って、いくら同性で叶わないとしてもああまで冷静に祝福できるものか。
恋人というのは、実はユンホさんが勝手に言ってるだけじゃないの?と思ったこともあった。


それで今朝のアレだ。


掠れて、絞りだすような切れ切れの声ではあったけど、
──大好き、ユノ。と何度も何度も。


見返りを求めるのじゃなくただ想いを伝えるチャンミンに、ソユンは霧の晴れるような思いだった。
チャンミンはソユンでは計り知れないほどの深い愛情をユンホへ抱いていて、それは入籍とか子供とか、それがなんであっても分かつことのできないものなんだと。



ソユンはそんなチャンミンに尊敬の念をおぼえ、そして幸せになってほしいと心から思った。







「わぁ、…ソユンさん、クッキー作ってくれるんですか?」
「うん。たくさん型を持ってきたからチャンミンくんも一緒に作ろうよ。」
「はい。やってみたいです!」
「んふふ。ハート形のクッキー作ってユンホさんへプレゼントしたら?」
「は?…っ、え?///」


焦って否定してもチャンミンの表情は豊かで嘘がつけない。
それをソユンはからかいながら楽しそうに笑った。
ヤクザの娘だと偏見を持たれ続け、いつしか友人と一定の距離を保つようになったソユンのそれは心からの笑顔だった。
















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