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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後28









    

























「「はぁ、…」」


 
同時に漏れたため息がピタリ重なり顔を見合わせたのはハイルとソユンだ。
ハイルが母屋へ忘れ物を取りに戻るついでに帰宅するソユンを門まで送っている途中のこと。


「それ、なんのため息?」
真似するなよと言いたげにハイルがつぶやく。
そんなハイルへ離れでは倍にして言い返していたソユンだったが、今はその元気すらないようだ。
「…っ、なんだよ、調子狂うなぁ。そんなにカルタ取りがつまんなかった?それともメシの支度でエナさんに厳しくされたか?」
途端にハイルは語調を変えソユンを覗きこむ。
元気のないソユンではつまらない、ひとこと言えば跳ね返ってくるようなソユンだからハイルは遠慮なくなんでも言えたのに。
そう思いながらハイルが見たソユンは、頼りなく肩をおとしぽっかり浮いた月を見上げている。
そしてもう一度ため息をついたあと、
「“筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる”かぁ、…」
ポツリと夕方遊んだ百人一首の句をつぶやいた。






夕方チャンミンの提案で結局カルタ遊びをしたのだが、最後の最後、一枚余ってしまった取り札にチャンミンがハッとし慌てて持ってきた絵札。
どうして一枚だけ別の部屋に置いてあるのか。
どうして一枚だけ使い込んだ百人一首のなかでも更によれよれなのか。
その句はソユンが好きで暗唱できる句のうちのひとつだから、意味だって勿論。
「ごめんなさい!枕カバーの中に入れてあったのを忘れてました。」
うっかりしていたのを申し訳なく謝るチャンミンだったけど、ソユンにしてみればそれより百人一首の札を枕カバーの中へ入れてる方が謎だ。



「ねえ、チャンミンくん。それ、おまじないか何か?いい夢でも見られるの?」
そう聞いたソユンへチャンミンは微妙な表情で、どうかな?と言って笑う。


「これは俺がチャンミナへ贈った句だから、残念だけど夢見の保証はできないんだ。」
そう笑ったのはユンホで。
ポッと赤らんだチャンミンの頬とユンホの言葉、句の意味。
ソユンはユンホが言いたいことをすぐさま理解した。
若頭へ食って掛かった初対面のユンホだったが、その時の思いつめた恐いくらいの態度が此処へ訪ねるようになって嘘のように優しく柔らかくなっていた。


それでも違うのだ。
その変化はソユンを受け入れたからではなく、チャンミンがいるから。
チャンミンが気を揉まないように波風を立たせず、けれどソユンがその気にならないようしっかり予防線をユンホは張っているのだ。









「ねぇ、ハイル兄。ユンホさんって本当にチャンミンくんのことを好きなのね。」
ボソッとつぶやくソユンへハイルの眉根が寄る。
「ったく、お前までハイル兄って呼ぶな。んなこと知るかよ。」
ハイルはチャンミンと同じようにハイル兄と呼ばれたり、チャンミンとユンホの仲を語るのは好きじゃない。
何もかも、嫌というほどわかっていて、…それでも諦めきれない自分がいるのだ。
それでもソユンの話は続いた。
自分によこしまな思いなどない、あるのは義理と忠誠心だけで、チャンミンを好きなのは自分もだとソユンは言いたい。
けれど、それをチャンミンやユンホへ言ってどうなるのだろう。 
状況が変わらないのなら敢えて言わない方が親切じゃないかと我慢していたソユンだったが、でも誰かにこの胸のうちを聞いてほしい。
そしてそれがハイルだった。




「バトミントンの賭け、…もし私が勝ったらチャンミンくんに蓮根のキンピラを教えてもらうつもりだったの。ユンホさんがチャンミンのキンピラだけはよく食べるってエナさんに聞いて。余程おいしいのかなぁって。」
「あー、そういえばユノ兄は根野菜があんま得意じゃなかったな。」
逆にハイルは蓮根もゴボウも好きだからエナに習ったチャンミンのキンピラとエナのキンピラの違いがよくわからない、どちらもおいしいと思う。
「それをね、ユンホさんへ何気なく話したら、なんて言ったと思う?」
「…さあ?」
「蓮根のキンピラが好きなわけじゃなくて、チャンミンが作ったものだから好きなんだって。だからチャンミンに習っても意味ないよって、それはそれは爽やかな笑顔で言われたわ。」
「…ひでぇな、…ユノ兄、」
「でしょう?」
けらけらとソユンが笑って、なんだかその笑いが無理をしてるようでハイルはそっとソユンの肩を撫でてみた。
無理するなと、口には出さないけどそんな意味をこめて。



ソユンはじんわり染みるハイルの手がありがたくて、ずっと思い悩んでいたことを口にする気になった。
「あのね、ユンホさんがひどいとか冷たいって話じゃないの。それがユンホさんの優しさだってわかるもの。それより組の事情に逆らえず、あんなに好き合ってる二人を苦しめているのが自分だって事実がつらい。」
「…ソユン?」


「…すごく、つらい。」


ふいっとソユンが目をそらし背中を向けた。
その背中がほんの少し震えてるようで、ハイルの胸がズキンと痛む。
憐れむのは自分の身の上じゃないかとハイルは思うのに、ソユンはそれよりチャンミンとユンホを思い胸を痛めている。
それは無遠慮で口が悪い女という最初のイメージをころっと覆すほどハイルにとって印象深いものになった。
そしてハイルはその寂しげな背中を優しく撫でるように手を伸ばし、ぐっとこぶしを一度握り開いた手でドンッと押す。
よろけたソユンが驚き振り返ればイタズラな目をしたハイルがいて、
「元気がないお前じゃ調子でねぇよ!バッカじゃね?ユノ兄を奪われるってのにチャンミンのあの態度、その意味をお前はわかってんの?」
「…え、」



「誰もお前のせいになんかしてないし、お前を好きなんだよ。」



チャンミンが笑う。
ソユンさん、と、それは楽しそうに。
訪れるたび笑顔のチャンミンに迎えられ、一緒に庭をいじり鯉の餌やりをする。
お茶や生け花の作法などはチャンミンの方が詳しい。
厳しいエナの隣でチャンミンが優しくフォローし、代わりにお菓子作りを教えてと請う。



「それにお前とチャンミンってどこか似てる。んー、お人好しで天然のところとか?」
「う、…アンタ、つくづく失礼な男ね。」
「ああ、でもチャンミンの方が可愛いな。」
お互い同時にむっとして、そしてくっと笑いあった。
ソユンはハイルの想いに気づいているから冗談混じりにアンタも報われなくてツライわね。と言ってやれば、ハイルがアハハと声に出して笑う。
「ユノ兄はチャンミンが絡むとマジで恐いからな。ツライとか言ってる場合じゃねぇんだって。お前も背骨折られないように気をつけな。」
冗談のつもりだろうがソユンの背筋にゾッと悪寒がはしり、ぶるっと震えたのをハイルが可笑しそうにする。






その夜を境になんとなくお互い相通じるものがあったのか、ハイルとソユンは最悪の第一印象が会うたび緩やかに変化していくことになるのだった。











その日は日曜日で、昼前からチャンミンがオニギリを握りはじめたのをソユンは不思議そうに眺めていた。
大きなバスケットにオニギリと簡単なオカズ、お菓子や果物なんてまるでピクニックだ。
おー、うまそう!とハイルが伸ばした手をぺしっと叩くチャンミンだったが、たまたま覗いたユンホへは味見させてるからソユンは笑ってしまった。
えこひいき!と責められてもチャンミンは知らんぷり。
「ユノには味見用で余分に作ってるんだから、これはえこひいきじゃなくて予定内なんですよ。」
堂々とそんなことを言うチャンミンにもソユンは慣れてきた。
「残念ねぇ、ハイル兄。」
からかうようにソユンは笑い、ちぇっと口を尖らせたハイルも本気で拗ねてるわけじゃない。
「んじゃあソユンが俺にも味見させてくれよ?」
試しに言ってみれば、ぽんとウインナーが口に放り込まれる。しかもタコさんウインナーだ。
「っ、ソユン~~っ!」
「アンタはしつこいから仕方なくよ。」
照れ隠しでつっけんどんに言うソユンだったが、ウインナーをひとつだけ避けておいたのをチャンミンは見てたから素直じゃないなぁと思わず笑った。


そんな兄弟のようにじゃれ合う3人をユンホは微笑ましく眺めた。
ガンソクが目的はなんであれハイルをこちらへ寄越したのは正解だったと思う。
チャンミンがよく笑うのだ。
ただ食欲があまりないらしく日に日に痩せてる気がしてユンホは目が離せないのだが、それでもチャンミンの笑い声が聞こえるだけで少しは安心するのだ。





「はじめまして。」
そう挨拶した男をソユンはぼぉっと見つめていた。
ユンホより少し年上の端整な顔立ちの男は爽やかな笑顔を浮かべ、イ・チソンですと名乗る。
どうしてこの屋敷は揃いも揃って男前ばかり集まるのか、ソユンはクラスの女子を連れてきたら大騒ぎだと思いながら見渡してみる。
ユンホは文句なく格好いいし、チャンミンも麗しく綺麗な顔をしている。
ハイルだっていつもふざけてるから気づきにくいが相当レベルの高いイケメンだとソユンはわかっていた。
そしてこのチソンも整った顔立ちに加え大人の落ち着きと自由業らしい洒落た雰囲気がとても魅力的なのだ。



「久しぶりにお邪魔したら可愛い子が増えてますね。」
チソンがにっこり笑ってソユンを見つめ返すから思わずソユンの体が硬直する。
海外での撮影旅行のため2週間ほど留守にしていたチソンだったが、久しぶりに体を動かしたいのと土産を渡したいのと、それにチャンミンから写真を見たいと強請られやってきた。
ユンホがいなければ土産だけでもと思っていたが、どうやらいるらしい。



稽古着に着替えたユンホが歩いてきて軽くストレッチをはじめた。
慌てて上着を脱いでユンホのあとに続くチソンと、そんな二人を熱い眼差しで見つめるチャンミンとソユン。




そして、


「ちょっと待ってよ、俺も着替えてくるから!」


いつになくハイルがやる気満々で、
その真剣さは思わずユンホが吹き出してしまいそうなほどだった。


















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