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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後35


































不安定な夏の雲は一気にその厚さを増し、入道雲が沸き立つように黒い影をおとす。
風が吹いた。
生ぬるい風。
チソンは遠くで雷鳴を聞きながら、出会って3年になるが初めて見るその人を別の空間にいるような感覚で眺めていた。




「その代わり、背中の篠笛は一生お前のものだ。…それで、いいか?」




どんなプロポーズより甘い言葉なのに、ボソボソとつぶやくように言われたらよく聞こえない。
自信に満ちた高圧的なガンソクはどこへ行ったのか。
ほんのり色づいた天女の背中が同じく頬を染める天女を抱こうとするけど、ぎくしゃくした動きがあまりに無様でチソンは堪らず声に出して笑った。


「くく、…東神会のトップともあろうお方がそんな自信無さげに、…がっかりです。」
「ああ、…チソン、…」
たった今気づいたとばかりに視線を向けるガンソクがチソンへ抉るような痛みを与えるけれど、結局はそういうことなのだ。
常にシャツを羽織ったままコトにおよんで、何度せがんでも素肌を重ねることはなかった。
それでも、いつかは。と願っていた。
実際目の前にした背中は丸ごと別の人間が棲みつき、自分の入る余地など少しもないと言うのに。




フィルムから取り出したそれをチソンはゆっくりと破いていく。
それと同時に稲妻が走り、続いて凄まじい雷鳴が轟いた。
驚きで一瞬止まったチソンの腕をぎゅっと掴んだのはチャンミンだった。
「チソンさん。それ、…いらないのなら欲しい。大切にするから僕へください。」
「…え?」
何を言い出すのかと止めようとするユンホをチャンミンは制し、真っ直ぐな眸で「大切にします。」ともう一度言う。



大粒の雨が叩きつけるように降りはじめ、小さな水溜まりがいくつも庭を埋める。
急激に冷えた空気でぶるっと身体を震わせたガンソクへユンソクはシャツを掛け、そしてチソンに向けて背中を押した。
なぜ、と振り返ったガンソクへユンソクは微笑む。
優しい微笑み、…それこそ天女のような。
「冷淡とか移り気とか、…この庭の紫陽花は社長そのものです。」
「ユンソク?」
優しい笑みをのせて酷いことを言うユンソクの真意がガンソクにはわからない。
それでも自分はもうユンソクを離したくない、それだけはわかっていた。


「一生お前のものだと言ったはずだ。」
「はい。」
「来ることないお前をいつまでも待つのはもうゴメンだ。」
「……、はい。」


もう何十年も前の話なのに今になって料亭へ行かなかったのを責めるガンソクにユンソクは小さく笑った。
気が遠くなるほどいつまでも心に棲みついた想いはユンソクだけじゃない、ガンソクも一緒だったのだ。


「…引退したのは、…半分は貴方のせいです、社長。」
「え?」
「ユノさんから貴方の話を聞いて、迷いが吹っ切れ決断できたんです。」


「…僕は、しがらみを越えてきました。」


何かを訴えるようなユンソクの視線。
それは自分にもしがらみを断ち切ってこいと言うのか。
ガンソクは小さくうなずきチソンへ向き合う。
元々は純粋にその才能を評価し、手助けしたいと願ったのだ。
それが請われるまま体を重ねたのはガンソクの弱さに他ならない。
優しい写真に囲まれたあたたかい空間で心だけじゃなく体まで癒されたいと望んでしまった。
体と金だけの他の愛人とは明らかにチソンは違っていて、だからこそチソンもこのような行動に出たのだろう。



「チソン、幻滅してくれていい。俺は案外女々しい男だ。若い頃告げることも出来ず破れた恋を引きずって、せめて背中にと墨を背負った。そのうえソイツを想って花まで植えてしまう情けない男なんだ。」
ガンソクの告白を誰もが驚きの表情で聞いていた。
あのガンソクだ。
冷酷で冷静、圧倒的な迫力とオーラで畏れられた男がなんとも情けない告白をしているのだ。
「花とはもしや“ガクアジサイ”のことですか?」
チソンは以前ガンソクがめずらしく口にした花の名前を言う。
「まわりの華やかな花弁が実はガクで、小さく清楚に咲くのが本当の花弁だと仰ってましたよね。…その姿がとても知り合いに似てるとも、…」
そこまで言ってチソンは気づいてしまった。
西洋紫陽花じゃなく額紫陽花が好きなんだと、たまたまチソンが撮った写真をガンソクは愛おしそうに眺めていたじゃないか。


そうか、…それもこの俳優を想ってのことだったのか。



どうにも敵わない思いでチソンの胸は張り裂けそうだった。
外では滝のような雨がガラス戸を打ち付け、間合いをあけず雷鳴が響き、それはチソンの心そのものだと思う。
その時、ひときわ大きな稲妻が天地を裂き耳をつんざくような雷が落ちた。
ぎゃっ!と飛び跳ねたのはチャンミンで、それこそ無我夢中で両手を伸ばすから無意識にチソンも反応し、そしてそれはまったくの無駄に終わる。



「っ、う、…ユノぉ、」
「大丈夫だよ、チャンミナ。びっくりしたか?」
よほど雷が怖いのかチャンミンの両手は破いてしまいそうに強くユンホのシャツをつかんでいる。
それを宥めるようにまわしたユンホの腕が優しくチャンミンを覆い、大丈夫と囁いては何度も上下していた。
激しい雨音に紛れてるつもりか、これが二人の日常なのか、そのうち鼻先を擦り合わせる二人にチソンは泣きそうな気持ちになる。
ガンソクの愛人として貰われたチャンミンを息子のユンホが奪ったと面白おかしく広がった噂だったが、面白くも可笑しくもない、例えガンソクであっても分かつことのできない深い絆がそこにはあった。
そしてそれはガンソクにとってユンソクなのだろう。





驚いた拍子に落としたらしい川べりの写真を拾ったのはガンソクで、丁寧にフィルムへ戻しチソンへ渡した。
「俺にはもう必要ない、…と言ったら冷たいか?所詮俺は冷酷な極道だからな。お前も俺を利用したらいい。俺の顔が札束に見えるようになったら、この写真を破格の値で買い取ってやろう。それまでにこの写真の価値をあげるのがお前の役目だ。」
チソンはもう頷くしかなかった。
冷たくなどない。
この3年間で一番の優しさをチソンはガンソクから貰ったように思う。






気づけば土砂降りが嘘のようにやみ、切れ切れに浮いた白の隙間から目映い光が差し込んでいた。


この瞬間を撮りたいとチソンは思う。




──きっと、綺麗だ。















そして思わぬチソンのつぶやきでガクアジサイをユンソクに重ねた理由を漏らしてしまったガンソクだったが。



「そっか、…華やかな役者でいて本当は清楚な素顔を知ってるっていう旦那さまの自慢だったんですねぇ。」 
などと雷を怖がっていたわりにしっかり聞いていたチャンミンによってからかわれ。



ガクアジサイに興味津々のチャンミンがガンソクに内緒でユンソクと書斎脇のそれを見て、
「わぁ、…キレイ。ガクアジサイって沢山の品種があるんですよ。一重のガクがギザギザになってるのは確か、…」




“初恋”だと、
そんなことまでバレてしまうのは、もう少し先の話。













*********************



おはようございます、えりんぎです。




思えば“チャンミンお帰りなさい企画”として更新したこのオマケ話も気づけば“ユノお帰りなさい”から1年が経とうとしています(;゚∀゚)
そしてなんとかガンソク&ユンソクも素直に想いを伝えることができました。
ホミン以外へそんなに時間をかけるなって話ですが、小中学生のような恋にうつつをぬかすガンソクをユノビジュアル変換へはみなさん、成功されましたでしょうか??(〃∀〃)ゞ




当初サン太の代わりにサンタサン太がやってきて『お互いヤキモチ妬いちゃってたね、アハハ』で終わるはずの話がなぜか縺れちゃってまして、、、
勝手に広がる妄想が恨めしいです(ノ_-;)ハア… 
そのうえある程度骨組みがあった本編とは違いその場その場のひらめきで書いております。
  


さらに、緩~~くお読みくださいね。





いつも沢山の拍手やポチをありがとうございます。
アメブロへもちょこちょこ申請いただきありがとうございます。
アメンバーさん、2,000人を超えてます。
すごいですねぇ~、ホミン万歳ヽ(〃∀〃)ノ




ってことで、、、では!







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