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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後40



































「チャンミンはどうしてますか?」


そう聞いてきたのはロジンだった。
ハイルは昔からこの男が苦手だ。
なんでもお見通しのような顔をして皮肉ばかり言ってくる。
組長である父親の言いなりでアンドロイドみたいな男だと思っていた。



「…どうしてるって?」
「だからこの二日間つきっきりで看病してるのですか?」
「は?」
だから嫌なのだ、何もかも筒抜けじゃないか。


「同じ屋敷内にいて隠し事もないでしょう。そろそろユノさんから詳しく話を聞きたいのですが、まだ熱は下がりませんか?いいかげん医者をよんだらどうですか。」
「それは、ユノ兄が、…」
大怪我をして帰った夜からユンホは高熱が続いていた。
病院へ行くのを嫌がり医者をよぶのさえ拒否するから手の打ちようがない。
そんなユンホの意を汲み、チャンミンは一時も離れずユンホに付き添っていた。
“我慢比べなんだ”とハイルがまたも首を捻るようなことを言うユンホへ、「じゃあ僕も頑張る。」と笑いかけたのはチャンミンだった。




「ユノさんにもしものことがあったらそれこそ組の損失です。今日中に熱が下がらなければ医者を手配します。」
「はあ、…」
そんなことハイルが言われても困る。
せめてチャンミンが医者をと同意してくれたら話も違ってくるのに、肝心のチャンミンが医者どころかエナすらよせつけず看病をしているのだ。
不満げに口元を歪めるハイルへロジンは軽く会釈し、その場を離れていく。
そしてふと振り向き。
「ああそう言えば、今夜からソユンさんが看病のため泊まり込むそうですよ。」と。
まさかソユンの名前が出るとは思わず、ハイルは目に見えて動揺してしまった。
そんなハイルへ意味深な視線を投げかけ、ロジンはニヤリと笑う。
「こういうときこそ、婚約者の出番でしょう?そうは思いませんか?ハイル坊っちゃん。」


口ごもり返事のできないハイルへロジンは含み笑いを向け、「貴方はチャンミンをお願いしますよ。」と労うように肩へ手を置いた。
ロジンは何をどこまで気づいているのか。
最近食欲のないチャンミンが益々痩せてきたこと。
けれどそれを感じさせないほど元気にふるまい笑っていること。
ソユンが此処へ通う理由を誰もが知っているのに誰も口にせず、ユンホに至っては相変わらずチャンミンだけを特別に扱い可愛がっていること。


そして、ハイルの想い。




「いろいろな思いが交錯してるようですが、現実はひとつです。ハイル坊っちゃんはチャンミンへ睡眠をとらせてください。ユンソクさんも何度か訪ねてるそうですね。組長がこれまた煩くて、…本当に困った親子だ。」
はぁ、とわざとらしくため息を吐いてロジンが去っていく。
その背中をハイルは複雑な思いで眺めていた。











この二日間ほとんど寝ていない。
それでもチャンミンは眠いとは思わなかった。
ユンホの高熱はなかなか引きそうになく、普段タフなユンホがめずらしく弱った姿にチャンミンの胸は引き裂かれそうに痛い。
チャンミンはじっとりと汗が滲んだ額へ手のひらを重ねた。
はぁ、…冷たくて気持ちいいな、と呟くユンホの息まで熱い。
ロジンに言われなくともチャンミンも今日が限界だった。
眠いのではない。
痛みに耐え高熱にうなされるユンホを見ているのが限界だったのだ。
今日、夕方過ぎても熱が下がらなければ医者をよぼう、例えユンホが怒ってもユンホを失うことより怖いものなんてないのだから。




「チャンミン、俺はいいから、…だから少しは寝ろ。」
市販の痛み止めで少しの間ウトウトと微睡み、痛みで目が覚めると必ず自分の手を握っているチャンミンへユンホはしつこく言うがなかなか言うことを聞いてくれない。
ユンホはチャンミンが心配だった。
笑っていても隠しようのない目の下のクマや蒼白な顔色。
エナやハイルが代わるといっても絶対にユンホの傍を離れず、ユンホから目を離すことはない。
それはユンホが頼んでも同様だった。
だからこれは致し方ないのだ。
夕方になってやってきたソユンへユンホが頼みごとをして、「ソユンが来てくれたからチャンミンはゆっくり休みな。」と意識的に冷めた物言いになってしまったのも。






「あ、…は、はい。ソユンさんになら、…そうだね、頼まなきゃね。」


そう言って力なく笑ったチャンミンの顔を、ユンホはしばらく忘れられそうにない。
それでも、これでいいんだと自分へ言い聞かせた。
このままではチャンミンの方がまいってしまう。
ソユンだからユンホの傍を譲ったチャンミンの気持ちをユンホは分かっているようで、実は何も分かってなかったのだ。








「ユノさん。ロジンさんに言われるまま来ちゃいましたけど、チャンミンくん良かったかな?なんだか、顔色が悪かったし。」
「…ちっ、あのオヤジ、」
予想はしていたがやはりソユンを呼んだのはロジンだった。
エナが報告したのだろうが、それにしてもどういうつもりでロジンはソユンを呼んだのか、最近ハイルとソユンが急接近しているのをどう思っているのか、本当に食えないオヤジだとユンホは思う。
「いや、チャンミンに睡眠を取らせたかったから助かったよ。でも俺のことはひとりにしていいから、チャンミンがちゃんと休んでるか確認してきてくれないか?」
ユンホは自分をじぃっと見つめる視線へ自嘲ぎみに口角を持ちあげ、「そんなに酷い顔か?」と聞いた。



勿論いつもの完璧な格好良さではない。
あちこちにある擦り傷は赤黒く変色し目元はいまだに腫れぼったく顔色も悪い。
体を動かす度に痛みがあるのは骨か内臓を負傷しているのではと思われた。
「ロジンさんに、誰にやられたか聞いて欲しいと頼まれました。」
「はっ、…一方的に襲われたわけじゃない。男同士サシでの喧嘩だと伝えといてくれ。組は関係ない、チョンユンホ個人の喧嘩だとね。」
心配そうに肩を竦めるソユンへユンホは笑いかける。
チャンミンへの接触を聞いたときは一瞬頭に血がのぼったが、結局それはユンホへの挑発でチャンミンへ手を出すような卑怯ものじゃないことはわかっていた。



それに、ヤツが動かなければいずれユンホ自身が動いていた。
あの夜、体の内側からわき立つような熱を感じたのはユンホだけじゃないはず。
遅かれ早かれこうなる運命だったのだ。




「それにしてもユノさん、男前が台無しですよ?」
ヤクザの娘にとって周りの喧嘩など日常茶飯事なのだろうか、なんてことなく冗談めいて話すソユンがユンホには有り難かった。
「ふ、…そうか。相手が馬鹿力で互いに加減を忘れてやりあったからな。久しぶりにタガが外れて若い頃に戻ったような気分だった。」
「ふふ。まだ若いのに?」
「いや、…12も違うからな、」
ユンホが自然に口にしたセリフをソユンは噛みしめるように聞いていた。
話してる相手は自分なのに、ユンホの脳内を占めるのはただひとり。
12とは、ユンホとチャンミンの歳の差なのだ。




それが悲しいと以前の自分なら思っただろうか。
ソユンはゆっくりと首を振る。
ううん、最初から。
それこそ、つい庭へ入り込んだソユンの元へ寝起きで半裸のユンホが慌てて縁側から飛び出してきた朝、その眸が映す“唯一”をユンホは隠すことなく伝えてくれたから。
それがユンホのソユンに対する誠実さの現れだとソユンは感謝していた。
そして今、ソユンの心を占める人間は別にいるのだ。




夕方になりまた少し熱があがったらしいユンホの額はじわりと汗が滲み、目尻はほんのり色づいている。
普段冷たいとさえ感じる切れ長の眸が熱を帯び、正常な女性であれば見惚れてしまうほどの色気を放っているのにソユンがそれに心を動かされることはない。
口が悪く単純でお調子者、それでいて長年持ち続けた劣等感に蝕まれながら足掻いている、格好良いとは言いがたいが放っておけない、…そんな男にどうしようもなく心が揺れるのだ。
そんなソユンをユンホは何か感じとったのか、
「賭けてもいい。5分以内に血相を変えた男がここへ飛び込んでくるぞ。」
そう言ってニヤリと笑う。
ソユンも笑った。
お互い思い描いたソレが容易に想像できたから。




しかしそれは少し違った形で現れた。



「っ、ユノ兄!!」
滑りのいい襖が大きな音をたて、文字通り血相を変えたハイルが飛び込んできた。
穏やかな雰囲気で笑うユンホとソユンを見てハッと息をつまらせ、それでも黙っていられないと押しだすように。




「ユノ兄、…チャンミナが、…倒れた。」














*********************


おはようございます、えりんぎです。



早いもので、ユノの“おかえりなさい”から昨日でちょうど1年でしたね。
あっという間のような。
でもその間の目が回るような活動内容を考えると『なんて濃い1年』だったのかと。



いつも全力。
そしていつも誠実に向き合ってくれる二人。
妥協せず、手を抜かず。。。ソレって簡単なようでとても難しい。


自分は情熱の男ユンホ兄さんをしっかり補佐する能力が世界最高なんです、と言うチャンミン。
あー、好きだなぁ、そういうチャンミン。
でも、そんなこと言う貴方も情熱の男だよ~、なんて思っちゃいましたけどね(o´艸`o)♪





そして『HOTミンな関係』も昨日でちょうど開設3年をむかえました。
何度も読み返しています。と沢山の方から仰っていただき、とても光栄に思ってます。
えりんぎである私のキャパ以上にデカくなりすぎたのでは?と思わないでもないブログですが、マイペースにユノとチャンミンへの“愛”が綴れたらなぁと思ってます。
アチコチの記事からお祝いコメントなど、ありがとうございました。




では!









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