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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後45


























 







どれだけ帰りが遅くなってもユンホは必ず翌朝チャンミンと一緒に目覚める。
怪我も随分良くなった。
いつまでも隠居してる場合じゃないと仕事へは行くがチャンミンへのいたわりを忘れず、バイトも少しだけならと週の半分を許可していた。




「サンタサン太は朝から食いしん坊だね。」
そして今は朝から鯉の餌やりをしているところ。
チャンミンが水面へ手のひらを寄せ、そこへ大きく体を揺らして鯉が集まる。
いっとう速いのはサンタサン太。
それはいつものことで、チャンミンは楽しそうに笑っていた。
「ほら、チャンミナ。」
ユンホの声にチャンミンが隣を見ると、目の前にユンホの手のひらが差し出されている。
「ユノ~、いくら僕でも鯉の餌は食べられないよ。」
困ったように笑うチャンミンへユンホはよく見えるよう手のひらを揺らしてみた。
「違う違う。これはピスタチオ。栄養価が高いんだぞ。サンタサン太になった気分で食ってみな?」


ほらほらとユンホが笑う。
爽やかな笑いではない。
チャンミンが思わず指へ食いついてしまいそうな誘うような笑いなのだ。
くいっと顎をもちあげその角度からの流し目や意識的にあげた口角など、わざとやってるとしかチャンミンには思えない。
ここは恥ずかしがるところかもしれないがチャンミンにそれは通じず、ぱくっと思いきりユンホの指ごと食べた。
わっと跳ねたユンホの手首を握ってピスタチオを咀嚼し、手のひらから指の股、指先まで丁寧に舐めあげる。
ついでにチャンミンが寄越した、指を口に含みながらの上目遣いにユンホの方が赤くなってしまった。



「こ、こら!それは駄目だ。その顔禁止!」
返り討ちにあってしまったような悔しさと、クスクス笑いながら美味しいと頬張るチャンミンの愛らしさでユンホは苦々しく笑う。
高校二年生でこの色気はマズイ。
早急に手を打たなければと、ユンホの悩みは尽きないのだ。





チャンミンの拒食は少しずつ良くなっていた。
が、元通りには到底及ばない。



愛してると囁くユンホへチャンミンはうっとりと頬をそめる。
お前は?と聞けば、僕も愛してると。
近い将来の話をする。
大学生になったら弁護士事務所を構えたデイルの元でバイトをしたいと。
ユンホがゆっくり弁護士を目指して勉強すればいいと言うのに、チャンミンはやはり予備試験を受けて少しでも早くユンホの助けになりたいと言う。
遠い将来の話もした。
いずれユンホが継いだ跡目を譲り引退したら、チャンミンとふたりで世界をまわろうと。
今でもチャンミンが度々訪ねて付き合いのあるチソンから聞いた世界、それをいつか二人で見よう。




"だからチャンミン、俺は誰とも子供をつくらない。お前だけだ。"


最後に必ずそう付け加えるユンホへ、チャンミンは頑ななまでに首を振る。
それはどれほど言い聞かせても変わらず、相手を思ってのことだとお互い知ってるから胸が痛い。
結局ユンホもチャンミンも平行線の思いを飲み込むしかないのだった。







ポリっとユンホの口内でピスタチオが鳴った。
チャンミンがもう食べられないと言うから残りをユンホが食べている。
池のほとりで鯉の餌やりをしながらまったりとした朝を過ごす時間。
それは浩道組の緊迫したお家事情に首を突っ込んでしまったユンホにとってささやかな心休まる時間だった。
ところがその問題が佳境に入りユンホの周りが騒がしくなってきた。
ユンホの気がかりはチャンミンであり、杞憂と言われようがもう二度とチャンミンが連れ去られるようなあんな思いはゴメンだ。



「チャンミナ。しばらくでいい、この屋敷内から一歩も出ないでほしい。」
ユンホはもうずっと言うタイミングを見計らっていたがチャンミンにとっては突然のことで驚きが隠せない。
ポカンとした顔で「バイトは?」と聞くから、せっかく復帰したばかりだと言うのに休んでくれとしかユンホは言いようがない。
夏休み中にはなんとかケリをつけるからと説得し、本来なら遊び盛りの高校生が夏休みに家を出るなだの、もし自分がヤクザなんかじゃなければチャンミンへこんな心配させる必要なかったのにとユンホは申し訳なく思う。



ゴメン、と言いかけたユンホの口元に指が触れた。
チャンミンの人差し指。
目の前のチャンミンはにっこりと笑っている。
「護身術の稽古、さぼり気味だったから仕方ないね。ね、エナさんが僕の浴衣を縫ってくれてるんだ。でもソユンさんへ教えながらだから夏祭りに間に合いそうにないみたい。だからさ、その代わりに来年一緒に夏祭りへ行ってくれる?」
自分の身が危険かもしれないと言うのにチャンミンはなんてことないように微笑んでいた。
何度も危ない目にあっているのだ、危機感がないわけじゃない。
ただユンホの重荷になりたくない一心のチャンミンをユンホはよく理解していて、敢えて細かい説明はしない。
そうして、「それは楽しみだな。」とだけ言った。













離れより狭いが細かい調理器具が揃うエナの離れでソユンはお菓子作りをしている。
夏休みに入って日を開けず屋敷へ通うソユンだが、エナがユンホの住む離れを出て本来エナが住んでいた離れへ移ったのをきっかけにソユンもこちらへ通うことになってしまった。
広大な敷地にはいくつも離れが建っていて、ユンホの離れとエナがいる使用人用の離れとは少し距離がある。
そのため同じ敷地内だというのに以前のように顔を合わせることがなくなってしまった。


「はぁ、…」と、無意識に漏れたソユンのため息がキッチンに充満している。
誰と顔を合わせてないのかと聞かれたらすぐに思い浮かぶのはいつも同じ顔だ。
ユンホのように見惚れるような格好良さや溢れるカリスマ性はないけど、そこそこ格好良くてそれなのに口の悪さが格好良さを半減させて、自信家のようでコンプレックスだらけの男。


はぁ、ともう一度息を吐いてからソユンはオーブンのスイッチをひねる。
鉄板に並んだ円形の菓子はスペインの伝統的な菓子で『ポルボロン』と呼ばれるもの。
バターではなくラードを使い小麦粉、砂糖、アーモンドプードルを固め焼きあげるそれは口に入れた途端ホロホロと崩れ溶けていく。
それが溶けきらないうちに「ポルボロン」を3回唱えれば願いが叶う幸せを呼ぶ菓子としてソユンの仲間で流行っているのだ。



それをソユンはチャンミンへ食べさせたかった。
拒食ぎみだと小耳に挟んだチャンミンは変わらず元気にエナの離れを訪れる。
エナが縫っている浴衣を嬉しそうに眺め、それを着て出掛ける自分を想像し勝手に頬を染めたり。
わかりやすいチャンミン。
おそらく隣に立ってるはずのユンホを想像してるのだろうが、ソユンがいてはそれを言うこともできず。
「ソユンさんが縫ってるのはユノの浴衣ですか?紺の幾何学模様が若々しくていいですねぇ。」
そう言って、ユノは何を着ても似合うからと口元を緩める。
「ソユンさんも浴衣が似合いそう。そうだ、みんなで夏祭りに着ていきましょうよ。ソユンさんとユノと、エナさんやハイル兄も誘って、…って、僕らはお邪魔かな?」
エヘヘと笑うチャンミンをソユンは悲しげに見つめた。
お互い想いは別にあっても、どうしようもない定めがあるのだ。






ソユンは甘い匂いが漂ってきたオーブンを覗きこむ。
それはふっくらと美味しそうに焼きあがっていた。
ソユン自身がチャンミンの幸せを阻んでいるのだとわかっていて、それでもソユンはチャンミンへ幸せを呼ぶポルボロンを食べさせたい。
あの人懐っこいぷっくりした頬が痩せていくのを見てられないのだ。



鉄板を取りだし冷ましてる間にチャンミンの予定を聞こうとソユンは携帯を取りにいく。
エナに留守番を頼まれこの離れでソユンはひとりきりだった、…筈なのにゴトッと聞こえた物音に思わず跳び跳ねるように驚いてしまった。







「あ、…あんた、…っ、」


これはいつか見た光景。
またしても勝手につまみ食いをするハイルをソユンは腹立たしげに眺め、さっきまで脳裏に浮かべていた自分を後悔するほど呆れた。


「すっげうまい、…けど、ぼろぼろ崩れるから食いにくい。レシピを間違えたんじゃね?」
しれっとそんなことを言うからソユンはさらに腹が立つ。
「そういうお菓子だってば。ってか、アンタに作ったわけじゃないんだから勝手に食べないでよ!」
「そう言うなよぉ、別に減るわけじゃねぇし。」
「減るってば!!」



それはいつもの二人のやり取りだった。
けれど違っていたのは久しぶりに会うハイルを直前までソユンは思い巡らせていたのと、ハイルにもまたいつもと違う事情があったのだ。



「これはチャンミンくんへあげるつもりなの!アンタじゃないんだからね。」
ふんと鼻を鳴らしたソユンへハイルは眉を寄せ苛立ちを隠さず詰め寄る。
「チャンミナ?どうしてだよ、別に誕生日でもないのに。」
「ふふ。コレはね、幸せを呼ぶポルボロンっていうお菓子なの。ホロホロに崩れる前に願いを唱えれば叶うんですって。チャンミンくんへどうしてもあげたくて、…っひゃっ!」
突然握られた手首の痛みにソユンは驚き、振り払うつもりが逆に両腕をとられていた。
目の前にはいつものふざけた顔じゃない、驚くほど真剣な表情のハイルがいて。


「お前、ばかじゃね?お前がチャンミナを思うほど、誰もお前の幸せなんか願ってねえよ。」



それはとても冷たく、簡単に言い返せるような親しみもない。
ソユンは喉奥に何かが詰まったような痛みを感じて呼吸もままならず。
睨むように見おろすハイルを睨み返すこともできない。



こんな最低の言葉を吐かれて、
最悪の状況で、


──ああ、私はハイルのことが好きなんだ。


そう自覚してしまった自分がなによりも情けないと、
ソユンは思っていた。











*********************



おはようございます、えりんぎです。



ガン&ユン(ゆの**さん命名)話へたくさんの拍手をありがとうございました。
リピーター拍手の方もいらっしゃるでしょうが、コチラの読者さまのほとんどが読んでくださったんじゃないでしょうか(*゚∀゚)=3


すべての記事の鍵がユンソクさんになっちゃったので、今日明日中にもう一度鍵を変えます。
難しくないのでダイジョーブダイジョーブ。。。






それでは、超パラレル年の差なんちゃって極道話をたくさんの思い入れで読んでくださってありがとうございます♪
完結までもうしばらくおつきあいください。



では!










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