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HOTミンな関係

天然なのにがっつり男なユノと賢く清廉、つんとしてもやっぱり可愛いチャンミンが大好きなほみんペンです。R18あり。

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【ホミンホ合同企画ミーアゲ(meeting again)】あなたが笑えば~最愛~その後46



































──それって、クーデターってこと?



そうつぶやいたハイルへロジンは大袈裟なと言って笑った。









ユンホがソン・ジェハンとやり合った日から三週間ほど経ち、その間に浩道組内の力関係は大きく変わっていた。



ガンソクがユンホを伴い、ソン・ジェハンを伴ったその組長とリュ・ソンイを訪れた日は、のちに浩道組無血抗争として名を残すことになる。



なかでもユンホの働きは大きく。
法度を破っての後ろ暗い事業の詳細な証拠と総組長を狙う組織との密会現場を押さえつつ、
「親を狙う輩を野放しにするのは、子の怠慢だとは思いませんか?」とあくまでも謙虚に言ってのけたのだ。



結果、リュ・ソンイが自主的に引退という道を選ばざる得なかったのは、ガンソクの力によるものが大きい。
これまで潤沢な資金力と組織力を持つも浩道組内の出世に欲を見せなかった男がリュ・ソンイと敵対する組についたとなればリュ・ソンイに勝ち目がないのは火を見るより明らかなのだ。



しばらくリュ・ソンイの報復を警戒しユンホとソン・ジェハンは浩道組へ詰め、そのうち二人は兄弟の盃を交わすほどの仲になる。



そしてそれを機に一気に名の売れたユンホを浩道組の要職へ推す声も多くあがることとなった。






「ユノ兄にそんな出世欲があるとは思わなかった。」
そう言ったハイルへロジンは僅かに口元を緩める。
「いえ。元々は跡目襲名に難癖をつけさせない為だったと思いますがね。」
それにしてもハイルは不思議だった。
あれほど跡継ぎを拒んでいたユンホが、チャンミンを譲り受ける条件とは言えこれほど積極的にでてくるとは。
「それが東神会より更に上の組織で幹部待遇なんてさ、結局チャンミンと離れ離れになるんじゃねえの?」
「さあ、それはどうでしょう。浩道組で若中にでもなればそれこそうちの組長と同等ですから、少なくともソユンさんとの婚姻を拒否する力くらいは持てそうですね。」



なんてことなくロジンは言うが、ハイルの胸中は穏やかではない。
ちょっと待てよ、と思う。
あれほどこまめに離れへ通い懸命に花嫁修行にいそしむソユンを簡単に用無しにするのかと。
ソユンの実家の組が後ろ楯欲しさに婚姻話を振ってきたのをハイルは勿論知っていて、すべての話が白紙になったら責められるのはソユンではないかと心配したのだ。
「ソユンのことはどうでもいいのかよ!」
声を荒げるハイルへロジンはあっさりと、「さあ、それはユンホさんが考えることですから。」と突き放す。
なんて嫌なヤツだとハイルは忌々しい。
事細かに経緯を説明しながら、ハイルの気持ちなどロジンはまったく考えちゃいない。
本当にアンドロイドみたいだと舌打ちしながらハイルの思いはソユンにあった。



なにか粗相をしてユンホから縁を切られたと、ソユンはそう責められるに違いない。
ハイルはユンホへ腹が立った。 
ソユンへの想いをどれほど胸に抱いても兄に敵うはずないと諦めてきた自分はなんだったのか。
それこそ痩せぎすの幼いチャンミンが屋敷へ来た頃からユンホの関心はチャンミンにだけあったが、それにしてもチャンミン可愛さでソユンへこの仕打ちは酷いじゃないか。






そしてその悶々とした苛立ちを、あろうことかハイルはソユン本人へぶつけてしまったのだ。



「お前、ばかじゃね?お前がチャンミナを思うほど、誰もお前の幸せなんか願ってねえよ。」




それは言ったハイルでさえ耳を塞ぎたくなるような冷たさで、戸惑いと共に後悔の波が押し寄せる。
「…ソユン、…」
大きく見開いたソユンの眸は悲しみにくれ、普段のふざけた雰囲気などなく、ぼろりと滴がその頬をつたう。
ソユンは泣いていた。
ぼろぼろと止まらない涙を拭うことなく。


いつものように言い返してくれたらいいのに。
アンタに言われたくないって、蹴りを入れてくれたってよかった。
そんなハイルの思いはソユンへ届かず、
ソユンの思いもハイルへは届かない。




「言われなくても、…わかってる。私がいなくなれば全てうまくいくって、そうするべきだって、…」
「っ、ソユン、…」
それは違うとハイルは言いたいのにうまく言葉が見つからない。
なんてことを自分は言ってしまったんだろう。
本来ユンホへ言うべき怒りの矛先をどうして一番傷つけたくない人へ向けてしまったのか。


ハイルは突っ立ったままこぶしを固く握る。
物心ついた頃から優秀な兄達へのコンプレックスは半端なく、敢えて出来損ないの愚弟を演じることで自分を保っていた。
ユンホへ生意気も言ったし口答えもしたが、ハイルは本気でユンホに逆らおうと思ったことはない。
ただ唯一、ユンホの跡目を継ぐという無茶な要求を除いて。



ユンホの跡目など、比べられて笑い者になるのがオチだ。


そう思っていたからハイルはソユンへの恋心を胸に抱きつつ決して行動に出ることはなかった。


けれど、本当にそれでいいのか。



「でも、…ハイルまでそんなこと、言うのね?」


ソユンのぶわっと膜を張った涙が幾筋も頬をつたい顎を濡らす。
不謹慎にもハイルはそれを綺麗だと見惚れてしまい、そして誰にも譲りたくないと強く思った。


ハイルは身を翻し鉄板が置かれたカウンターへ向かう。
「これ、願いが叶うお菓子だっけ?」
そう呟き、おもむろに両手でそれらをひっつかんだ。
ぼろぼろ口から溢れるのを気にしてはいられない。
目を丸くして慌てて止めようとするソユンが目の前で、邪魔されるわけにいかないのだ。
一気に口へほうり込み、喉につかえてゲホっとむせた。
粉っぽいんだよ!と内心腹立たしげなハイルの咳は止まらず、それは大いに呆れ顔のソユンが水を差し出すまで続いた。



「…っ、…ばっかじゃない?」
「う、うるせぇ、…ゲホっ、」



ソユンの頬にもう涙の痕はない。
苦労して作ったポルボロンをあろうことか全部口に突っ込んで、しかも半分以上むせて溢してしまうなんて。
呆れてものが言えないどころか涙も完全に引っ込んでしまった。


まだ涙目のハイルをソユンはコツンと小突き、大きくため息を吐く。
それを見てハイルは決まり悪そうに口角をあげ、本当はもっと格好よくキメたかったけど、と前置きしてから。
「俺にソユンの幸せを願わせてくれる?」と。



「ば、ばかじゃない?!」
「うん。」
「アンタに願われたって、…っ、」
「うん。」



ああ、どうしようか。
ソユンがとてつもなく嬉しそうだ。


尖らせた口元も、斜めに向けた顔も、組んだ腕組みの格好さえ。



ソユン、顔が真っ赤。とハイルが言えば、アンタもね。と返された。
そうして二人は視線をあわせ、どちらからともなく笑った。
くくっと笑ったら口の中がまだ粉っぽくて、ハイルは「これ、失敗作じゃね?」とソユンをからかいながらもう一度水を口に含む。
そしてそれが喉を鳴らしたのが合図のように、ハイルはやっと口にした。


「俺、…お前が好き。」




私も、と聞いたのを最後にハイルは有頂天でその後のことをよく覚えていない。
ただ勢いのまま抱きしめ、歯と歯がぶつかるようなキスをした。


そして兄の好きにはさせないと熱く誓ったのだ。














           
*********************


おはようございます、えりんぎです。



『あなたが笑えば』本編完結後のオマケ話ということで、コレ本当にホミン小説?という流れはお許しください(〃∀〃)ゞ



鍵記事のパスワードを変更しています。



オマケ話完結まで意外とあとわずかです。
もうしばらくお付き合いを。。。



いつも沢山の拍手やポチっとありがとうございます。
では!








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